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[第五弾]妹に言われたいセリフ

545 :260 :2005/07/15(金) 20:28:09 ID:x6mq9Au1
当時の痛みを思い出すとついつい身震いしてしまう。
そんな俺を見て巴は昔を懐かしむ様に目を細めてクスリと笑う。

「自転車の練習、ボクが転ぶ度にお兄ちゃんが庇ってくれた・・・」
「まぁ、絶対に痛い想いはさせない約束だったからな」
「何度も何度も転んで、それでも嫌な顔一つせずに最後まで付き合ってくれた」
「補助輪無しの練習しようって言い出したのは俺だったからな」

無傷の巴と体中生傷だらけの俺というのは子供の頃は珍しい事じゃなかった。
他にも逆上がりの練習、スケートの練習と転んだ時の下敷きになった回数は
数え上げたらキリがない。

「練習してる時はいいんだけど風呂に入る時がキツかったな、あれは」
「でも、ボクは楽しかった」
「ああいうのも楽しかったか、そりゃいい思い出だな」
「うん、ボクの・・・ボクとお兄ちゃんの大切な思い出・・・お兄ちゃん、ありがとう」
「ん?どうした急に」

微笑みながら、それでも真剣な眼差しで巴は真っ直ぐに俺を見つめてくる。

「お兄ちゃんはいつでもボクの事を守ってくれたよね、ホントに・・・嬉しかったよ」
「よしてくれよ、そんな風に改めて言われるとなんか照れるだろ」
「・・・ふふっ」
「・・・変な笑い方」

まじまじと見つめて来たかと思うと急に巴は悪戯っぽく笑みをこぼす。
そんな人懐っこい笑顔も眩しい妹に妙な具合に照れてしまう。

・・・なんか悔しいが反則的に綺麗だよな、実際。


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0ch BBS 2004-10-30