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[第五弾]妹に言われたいセリフ

416 :コンズ :2005/06/25(土) 04:18:37 ID:j30mxwqE
どなたか投下してくだされっ!!もうダメぽorz

417 :携帯からこんにちは :2005/06/25(土) 11:32:26 ID:e/VIgxi7
「おにぃ!昨日で梅雨明けたの知ってた!?」
「ん?あぁ。これでやっと清々しく昼寝が出来るな!」
「お昼寝なんてしないでどこか行こうよ〜!」
「えー?かったるい…」
「…おにぃ…この前、梅雨が明けたら遊んでくれるって言った……」
「…仕方ないなぁ…分かったよ…」
「ホント!?じゃあ水族館行きたい!」
「あ、無理」
「…なんで?」
「今月そんな遠出する程金が無い。」
「じゃあ遊園地!」
「…遠い」
「…もういいもん…おにぃなんて知らないもん…」
「たく…分かったよ…どこ行きたい?」

418 :携帯からさようなら :2005/06/25(土) 11:34:51 ID:e/VIgxi7
「いいよ…おにぃお金無いんでしょ…」
「じゃあ海行くか?」
「いいよ…まだ海開きしてないもん…」
「そっか、残念だ。花火買う位の金ならあったんだが」
「……!?」
「そうだよな。花火はまだ早いよな。出かけるのは来月金が出来てからにするか」
服を引っ張られる
「…花火…」
「…したい?」
「…うん…」
「よし、じゃあ今から花火買いに行くか!」
「うんっ♥」

419 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/25(土) 14:18:09 ID:6zFYhvF9
病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
妹の白い顔は時折苦しげに眉をゆがめるが、それ以外は至って静穏
なものだ。
とても、医者がさじを投げた患者には見えない。
なんで、俺じゃなくて妹なんだ。まだ中学生じゃないか。あんまりだ。
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静に口を
開いた。
「……なんだ?」
「わたし、飛行機が見たいよ。」
飛行機どころか、この1年外にだって出られていないのに。
「飛行機か。……どんなのが見たいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。



「……F-108レイピアに護衛されて飛ぶXB-70ヴァルキリーが見たいよ。」


ちょwwwwwおまwwwwwww無理wwwwwwwwww

420 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/25(土) 19:18:30 ID:rQVeggoX
うけたw
そりゃムリだろwww

421 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/26(日) 23:06:16 ID:aMSKlA4Y
>>419
ワロタw

422 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/27(月) 00:30:56 ID:Zof3tBvS
「だーれだ?」
真夏の午後、突如視界が遮られる。聞き慣れた声…
「はいはい…」テキトーに返す
「はいはいじゃなーぃ!!ちゃんと答えて!」
「わかったよ…ゆか、由佳だろ」
「あったりぃー」うれしそうにそう言うと後ろから抱きついてくる
「暑い…離れろよ」


423 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/27(月) 03:06:53 ID:pBy9jF5w
>417-418
>422
続きをキボンっ!!

424 :すばる ◆9tSxotve.o :2005/06/28(火) 00:48:12 ID:hi0OSEN+
>>417-418です。
SS書いてる合間に気分転換で書いただけなので続きは…orz

425 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/28(火) 09:48:04 ID:sp9DUNHO
「ねぇねぇ、おにぃー海行こうよー」
「やだよ。暑いし、人多いだろ」
「おねがーい。連れてってよー。」
「じゃあ行くか?」
「やったぁ。由佳、新しい水着買ったから、おにぃに見せたくて」
「それはいいけど、泳げるのか?」
「危なくなったら助けてね早v

426 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/28(火) 23:30:36 ID:LykdyTwI
ってかさ………月影に踊る血印の使徒さんまだ〜?(いまさら)

427 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/29(水) 01:33:07 ID:SgFKkiOB
「ねぇ…おにぃ、一緒に寝よーよ」
「またかぃ!」
「だって雷怖いんだもん」
「おまえ、小さいときから全然直らないなー」
稲光が走る…
「きゃっっ」
「まったく…おさまったら戻れよ」
「やーだ。今日は一緒に寝るもん」

428 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/29(水) 01:43:41 ID:esJWM2lw
うえ、憶えてた人がいたのね。
それだけで嬉しくなってしまう駄文打ちのねーさんですよ。
ごめんね、お姉さん忙しさにかまけてサボってたの、ごめんね。
ぎゃるげ板に殆ど来てすらいなかったの、ごめんね。

望むなら
今週中に
晒そうか

いや無理かも知れない。
そもそも望まれていないかも知れない。


もうあれだ、>>222以降、みんなGJ。
愛してる。

429 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/06/29(水) 18:17:09 ID:5IDisQI0
月影に踊る血印の使徒についに続きが……。
楽しみだー。

それがしの様な三下職人は、せいぜい姐さんの前座が務まるよう努力させていただきます。はい。

430 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/06/29(水) 18:53:29 ID:yJSJ1Gyt
たゆんさん、遊星さん、楽しみにしてます。
また〜り待とうホトトギス

431 :海中 ◆xRzLN.WsAA :2005/06/30(木) 23:31:25 ID:g+Q4rAfZ
「ねぇ、お兄ちゃ〜ん!水着買いに行こっ♪」
「やだね」
「え……ど、どうしてなの?」
「暑いし、面倒だし、そもそも俺にそんな金は無いからだ」
「そんなぁ……この前、すっごく可愛いの見つけたのに……」
「そんなに欲しいヤツなら、一人で買ってこいよ。俺は絶対に行かないからな」
「……お兄ちゃんに一番に見てもらいたいくらい可愛いのに……?」
「それでもダメ。俺はクーラー依存症なんだよ」

(むー……お兄ちゃん、私の新しい水着姿が見たいはずなのに……?)


(お前の体にはスクール水着が一番似合うんだよ!だから必要無いんだ!!)

432 :海中 ◆xRzLN.WsAA :2005/06/30(木) 23:34:26 ID:g+Q4rAfZ
残暑見舞い申し上げます。
……とか言ってたら、新潟では大雨らしいですね。

433 :海中 ◆xRzLN.WsAA :2005/06/30(木) 23:37:33 ID:kUKo8Ft7
しょ、暑中かっ!

434 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/01(金) 01:13:46 ID:VoACVXgP
俺の妹は俺のコトおにぃと呼んでくるぞ。気持ち悪いっつーの

435 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/01(金) 09:32:14 ID:jgqBZD4x
>>434
おれは名前にちゃん付けorz

436 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:37:21 ID:/xZBi9Hg
【州田家付近】
「お兄ちゃん」
「んー?どうした、梨那?」
「明日も、一緒に帰ろうね?」
「イヤだっつってもついてくるだろ、お前は。家隣だし」
「それじゃ意味無いのー!!」
「意味なんてもともとない」
「あるよー」
「ないね」
「あるー!!」
「ない」
「あるあるあるある!!」
「ないないないない……これじゃ、不毛だな」
「にゃ?ふもー?」
「意味がないってコト。梨那にとっては意味がある。俺にとっては無い。これが結論」
「にゃ……それはそうだけどぉ……」
「ただ、俺には断る意味も無い」
「にゃ……?」
「もし、梨那が誘ってきたら……その時は一緒に帰ってやるよ」
「うん。ありがとう!!」
「あぁ。ただし、いつもの三つで」
「にゃっ!?有料っ!?……ちょっとショックぅ……」
「冗談冗談。さ、足がお留守だぞ。歩けよ」
「疲れたよー。お兄ちゃん、おんぶ〜♪」
「……ずっと止まってろ」
「あ、ヒド〜い!!お兄ちゃん、待ってよー!!」
───────────────────────

437 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:38:33 ID:/xZBi9Hg
【立花家、玄関】
「あ、あの……ただいまー……」
「あ、お帰りなさい。兄さん」
「あ……未来ちゃん……えっと……やっぱ、怒ってる……よねぇ?」
「え?あはは、そんなことないですよ?」
「い……?何で?」
「何でと言われても困りますけど……兄さんは帰ってきてくれたじゃないですか、私はそれでいいんです」
「未来……」
「でも……理由ぐらいは……聞かせてくれませんか……?じゃないと……」
「じゃないと……?」
「不安……ですから」
「あぁ、俺が浮気しちゃうんじゃないか、って?」
「ち、違いますっ!!その……最近物騒だからっ!!」
「ふーん……ま、心配してくれてんだ。嬉しいねー」
「で、兄さんは何処に行ってたんですか?」
「えぇっと……ソレは……」
「それは?」
「えっと……あぁ、コレ!!」
「何ですか?ソレ?」
「花姫の新作ケーキ。未来、ここのケーキ好きだもんな?」
「え……兄さん……まさか……」
「いや、ふと思い出してさ。早くしないと売切れるって思って」
「兄さん……」
「あとで食べようぜ?」
「はいっ!!」
「ま、ホントは偶然通りかかっただけなんだけど……」
「え?何か言いました?」
「いや、やっぱり未来ちゃんは可愛いなーって」
「に、兄さんっ!?」
───────────────────────

438 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:39:38 ID:/xZBi9Hg
【電車の中】
To:マサト♥
Sub:サラで〜す
新しい携帯電話で、初めてマサトにメールしちゃいます。
えっと、今日はいきなりごめんなさい。
ビックリした?
携帯電話、早くマサトに見せたかったんだ。
だって、今日から毎日マサトとお話できるからね。
だから、暇なときでも良いからお返事くれると嬉しいな。

今日はマサトの住んでる町を色々見てきました。
そのせいで、全然マサトとお話しする時間が無かったんだけどね。
あ、そうそう。今日会った人、きっとマサトのお友達だよね?
可愛い女の子連れてたけど……マサトの恋人、あの人じゃないよね?
会えないからって、浮気はダメだよ!次の恋人は私なんだから!!
えっと、とにかく、マサトのこと、色々知ることが出来てよかったよ。
また行くね〜。

P.S
マサトの写真を撮って、待ち受け画像にしようと思ったけど、忘れちゃった!
マサトの写真、送ってくれると嬉しいな。
───────────────────────

439 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:40:39 ID:/xZBi9Hg
【石川家、真司の部屋】
「お兄ちゃん、起きて」
「お兄さん、起きてください」
「ん……寝てたのか……」
「おはよう、お兄ちゃん」
「おはようございます、お兄さん」
「……あぁ、おはよう……っ!!」
「どうしました?」
「悪い!!一緒に買い物行く約束してたのに……ホントにスマン!!」
「あはは、そんなのいいんだよ〜?」
「え?」
「お兄さん、お疲れみたいですからね?」
「うん。ご苦労様だよー」
「あぁ……申し訳ない……」
「私たちは、いいんですよ。気にしないでください」
「でも……」
「も〜、いいんだってば。お兄ちゃんはリチギだね〜?」
「ですね」
「そうか……?」
「うん。だけど、そういうとこが……」
「いいんだけどねー」「良いんですけどね」
「……?千奈……唯奈……何かあった?」
「いいえ」「なーんにも」
「……あぁ、そう」

440 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:41:53 ID:/xZBi9Hg
「で、トークも一段落したトコロで、お兄ちゃんに質問〜」
「あぁ、いいけど?」
「水羊羹と……」
「フルーツゼリー」
「どっちがいい?」「どっちがいいですか?」
「……はい?」
「こんな暑い日は、日本人なら、水羊羹だよねっ!?」
「あっさりしたフルーツゼリーですよね!?」
「……またケンカ?」
「ケンカじゃないよー?」
「ただ、お兄さんの好きなものを当てるっていうゲームですよ?」
「それで……お兄ちゃんは……」「お兄さんは……」
「「どっち?」」
「えぇ……!?えっと……俺は」
「お兄ちゃんは?」「お兄さんは?」
「俺は……どっちも好き」
「「え……」」
「水羊羹が食べたいときもあるし、ゼリーが食べたいときもある。常にこう。ってのは決められないかな」
「うーん……」
「じゃあ……今はどっちです?」
「今は……両方。腹減ったからね」
「うん。そういえば、お母さんがご飯出来たって」
「あー、呼びにきてくれたんだ?」
「ちょっと余談が多かったですけどね」
「まぁ、いいさ。いこう、唯奈、千奈」
「うん!」「はい!」
───────────────────────

441 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:42:52 ID:/xZBi9Hg
【三上家キッチン】
「ふぅ……やっと家に着いたよ」
「うん。もう暗くなってきたねー?」
「だな。すぐに飯作るから待ってて」
「あー、沙耶がやるー!!」
「沙耶が?」
「うん。ミクおねぇちゃんが教えてくれたんだー」
「さっきの内緒話のこと?」
「うん。明日、おにぃちゃんを、ビックリさせようって思ったんだけど、サヤ、やっぱりガマンできないよー!!」
「沙耶……」
「はわ?」
「沙耶のご飯、食べてみたいな」
「うん!!頑張るよっ!!」
「食べれるもの、作ってくれよ?」
「だいじょーぶだよ。おにぃちゃんの嫌いなもの入れないもん」
「いや、そういう意味じゃなくて……」
「はわ?」
「まぁ、いいや。頑張って」
「うん!!おにぃちゃんのために頑張るよー!」
「じゃ、俺も沙耶のために、デザートでも作ろうかなー」
「うん!!一緒に作ろー!!」



これが俺の妹。
明日も今日のままの君と、この道を歩き、笑顔を交わし、言葉を伝える。
俺はそれを望んでいるよ。
───────────────────────

442 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/01(金) 22:43:55 ID:/xZBi9Hg
双子、最近好きかも。
と言うわけで、無計画で突っ走った台本が今終了。ご苦労様、俺。
なんか、45作目らしいですよ、コレで。
数だけ書いても、相変わらず下手糞のようです、はい。

さて、こんなもんで、前座の役割は果たせてますでしょうかねぇ……。

>海中様
お疲れ様でございます。
スク水……(;´Д`)

443 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/02(土) 01:09:33 ID:5DS0RZIA
>>遊星さん
ウォォォォォォ!!
何て言っていいのか適当な言葉が見つからんから
とりあえず叫んでおく。とにかく超GJでございます!!
なんか終了とか言われると寂しいな…遊星さんが
このスレを卒業してしまいそうな感じ…
ところで遊星さんてネーミングが上手いですよね。

>>434-435
死ぬほど羨ましい…


444 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/02(土) 01:19:58 ID:SzGHsvfQ
妹の誕生日の日にレストランに行った帰りに「お兄ちゃんと食べるカップラーメンの方がおいしい」

445 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/02(土) 06:28:34 ID:TGk730tw
『ん〜…』
「お兄ちゃん?どぉしたの?」
『ちょっコッチ来てみ』
「ん?なに?」
「きゃっ!お兄ちゃん麻彩の髪の毛で遊ばないでよ〜」
『いいから動くなって』
「ねぇ何してるの?」
『ほれっ』
「えっ?」
『コッチのが可愛いべ?』
「そぉかなぁ〜?」
『お前は顔がガキっぽいからツインテールのが似合うんだよ』
「ひど〜い!麻彩ガキっぽくないもん!」
『褒めてんだぞ?可愛いって』
「………」
『まぁイヤだったら勝手に戻してよかよ』


『ん?戻してねぇの?』
「だってコッチの方が可愛いんでしょ?」
『オレはそぉ思う』
「じゃあ明日はこれで学校行ってみる♪」
『頑張れ』
「何を?」
『いや…言ってみただけですたい』
「お兄ちゃん意味不明だょ〜♪」
『…なんか嬉しいことでもあったか?』
「なんで〜?」
『なんか楽しそうじゃん』
「別に〜♪」
『さいですか』

446 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/02(土) 10:51:17 ID:syaS4w0c
妹に言われたい台詞から なんで妹としたいシチュエーションなんだよWWWWW

447 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/03(日) 02:52:56 ID:+SehZ86q
ここの>>1の妹萌える?
妹が俺の部屋に居座った
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1120314150/

報告(妹が俺の部屋に居座った)
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1120326136/

448 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/03(日) 21:10:28 ID:7lAgv0dM
もう落ちてるお

>>446
過去ログ読んで、ダブらないセリフ出せたら凄いぞ

449 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/03(日) 21:28:48 ID:+SehZ86q
遊星さんGJス(;´д`)ハァハァ

>>448
妹が俺の部屋に居座った3
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1120383242/

450 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/05(火) 01:10:32 ID:sLDYFtuY
コピペ。



いも 「ねーねー」
おれ 「ん?」
いも 「ジャーン!」
おれ 「……」
いも 「どう?これ(と言いつつ水着のブラを引っ張る)可愛いっしょ?」
おれ 「……」
いも 「めっちゃ可愛くない?もうね、一目惚れっていうの?売り場でさぁ、見た瞬間、これしかねぇぇぇ!みたいなw」
おれ 「で、それ着て海行ったりするわけか」
いも 「はぁ?あったりまえじゃん!」
おれ 「……お前、受験生だろ」
いも 「あっ」
おれ 「……来年にしとけ」
いも 「今年いくもの!」
おれ 「語尾が変だぞお前」
いも 「今年だもの!」
おれ 「じゃ、俺と行くか」
いも 「それはない」

即答でした。

451 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/05(火) 01:15:55 ID:kcG9QXKK
>>450
orz

452 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/05(火) 22:10:21 ID:1h9fRvzB
「お兄ちゃんが好きな服を、着てみたいな。」

453 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/06(水) 21:58:14 ID:stl02ERy
「ねぇねぇお兄ちゃん、
ペアルック、しよっ!」

454 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/06(水) 22:42:34 ID:q8+KCfG9
「お兄ちゃんの服おっきぃー!ぶかぶかだ〜♪」

455 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 00:56:52 ID:j2erBfx1
>>454
さらに「えへへ〜、お兄ちゃんの匂いがする」があればなお良い

456 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 02:18:25 ID:+oGjJZOG
なるほどなるほど・・・把握した

457 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 15:13:52 ID:xkhVoYVU
【お兄ちゃんっ】妹にしてっ☆【3スレ目だよ♪】
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1120637188/l50
キミたちにオススメだよ。

458 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 16:03:44 ID:v6wxf/es
七夕ネタ期待age

459 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 16:05:27 ID:xsKjlQ6v
お兄ちゃんのスウプに私のへその緒入れておいてあげたお。

460 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 16:14:46 ID:gKldU2hm
なにこのスレ





(・∀・)イイ!!

461 :丹下 桜継 :2005/07/07(木) 17:08:39 ID:E+gq4+zm
妄想乙wwww

462 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 17:52:58 ID:xsKjlQ6v
>>461
死ね

463 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 19:26:46 ID:+oGjJZOG
>>461
丹下ちょっとこのスレこい
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/gal/1113806290/

464 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/07(木) 23:33:18 ID:AX8WTOt9
「お兄ちゃ〜ん♪ 一緒に『電車男』見よ〜♪」

465 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/09(土) 21:18:30 ID:54HSe7P6
「お兄ちゃん、友達、連れてきたよ。
左右からムギュッとされたいんだよね〜。」

466 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/09(土) 21:56:47 ID:wL04bBCz
「私が家にいる時は部屋から出ないでくれる?マジ殺しそうなんだけど。」

467 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/10(日) 01:07:01 ID:H3ZSsj9K
「おい、アニキよぅ、ケツにてぇとどかねーんだけどよっ。優しくふきふきシテシテシテ」 

468 :コンズ :2005/07/10(日) 22:04:53 ID:B4F0F/tS
>464
>465
イイですっ

ネ申の降臨はまだですかねぃ(漏れは書けないのにorz

469 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/10(日) 22:31:24 ID:uY5l2wAL
……需要があれば、来週の火曜日に。
名付けて遊星祭りだ!!

470 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/10(日) 22:44:22 ID:cpMoZ3H1
遊星祭り!?

是が非でもお願いします!!

471 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/10(日) 22:54:36 ID:zsZQ6XuO
遊星祭り激しくキボンヌ!

472 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/11(月) 11:21:54 ID:YwtBt9QG
ワクテカ

473 :コンズ :2005/07/11(月) 13:03:02 ID:MgNLGuU2
何とっ!?遊星さんゼヒお願いしますっ!!

双子の登場に期待っ

474 :260 :2005/07/11(月) 21:48:21 ID:qYvZolct

「・・・静かだな」

春より大きくなった空を見上げて独りカレーパンにかぶりつく。
喧騒を離れ、屋上で一人過ごす昼休み。
ゆっくりとした時間の中で流れる雲を見ているとここが学校で
あることさえ忘れてしまいそうだ。

「ん?メールか、ええと」

唐突に無粋な着信音に現実に引き戻される俺。
今度からは音をクラシックにでもしておこうかなどと思いつつメールを開いてみると

お兄ちゃん、今晩のおかずは何にしようか?

「こんなん直接聞けゃいいじゃないか」
「ふふっ、じゃあそうするよ、お兄ちゃん何がいい?」
「うおわっ!?」

空を遮る様に見慣れた綺麗な顔が流れる黒髪と共に視界に割り込む。


475 :260 :2005/07/11(月) 21:56:40 ID:qYvZolct
約二ヶ月ぶりに参上!!
ちまちま投下していきますんで祭りまでの間繋ぎになれば幸いです。
そして、月影の姐さんのも待ってますぜ。

476 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 02:27:54 ID:ZcmrOTt4
うわあああああ!!
260氏キタ━━.':+'・(ノ∀`)'.'*:.━━!!

GJです!!

477 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 13:01:41 ID:vYavXvYc
俺は妹が嫌いだった…「死ね」「ウザい」「クソ兄貴」口も性格も最悪だと思っていた
そんな妹がある日熱を出した…37度3分…
俺「なんだよ微熱じゃねぇか。そんぐらいで学校休むなよ。」
夕子『うるせぇよクソ兄貴!!気持ち悪いんだよ!!』
俺「中1にもなって見え透いた嘘ついてんじゃねぇよ。明日はサボんなよ。」
夕子『うるせぇよ早く学校行け!!死ね!!』
俺は妹が嫌いだった…この日までは…
次の日も夕子は学校を休んだ
俺「またサボりかよ。」
夕子『違ぇよ病院行くんだよ!!』
俺「ど〜せ仮病だろ。行くだけ無駄。」
夕子『うるせぇよ早く学校行け!!死ね!!』
俺が学校で授業を受けていると突然教室のドアが開いた。
先生「おいっ斎藤、お前のお母さんから電話だ。職員室来い。先生、ちょっと斎藤借ります。」
先生『あ…はい…どうぞ…』

478 :すばる ◆9tSxotve.o :2005/07/12(火) 15:22:37 ID:ZcmrOTt4
(;´-`).。oO(ちょ…めちゃくちゃ気になるじゃまいか…)

GJ!!
てか最近またヒドく過疎ってる気が…
取り敢えずコテ晒していきますね

479 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 19:09:09 ID:vYavXvYc
俺「何すか?何かあったんすか?」
先生「いいから…ほれ…」

俺「もしもし?」
母『たかし?ちょっと今から病院来なさい。』
俺「は?何で?」
母『夕子が入院することになったからよ。』
俺「だから?俺関係ねぇじゃん。」
母『いいから来なさい。』
俺「は?意味わかんねぇし。」
先生「いいから行ってやれ。」
俺「???」

先生に言われたので俺は病院に行くことにした。大学病院だった。先生が地図と交通費をくれた。
病院の入口で母が待っていた。
俺「で?夕子がどうかしたの?」
母『いいから来なさい。』
俺は母に診察室みたいな所に連れてかれた。中には先生らしき人が待っていた。
先生「君がお兄さんのたかし君だね?」
俺「はぁ…」
先生「妹の夕子ちゃんのことなんだが…驚かないで聞いて欲しい…」
俺「はぁ…」
先生「君の妹は…白血病にかかっている…」
俺「はぁ…は?」

480 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 20:05:00 ID:vYavXvYc
その後先生にいろいろと説明を受けたがよく覚えてない…というか頭に入らなかった…
ただ…ドナーがいないこととドナーが見つからなければあと1年の命と言われたことだけは覚えてる…
病室に行くと夕子はベットでマンガを読んでた…
夕子『なんだ、兄貴来たんだ。』
俺「あぁ…まぁな…」
夕子『栄養失調だってさ。』
俺「そっか…ゆっくり休めよ…」
夕子『兄貴テンション低くない?』
俺「ちょっと疲れてるだけだよ…」
夕子『ふ〜ん』

それから一週間…俺は毎日夕子のお見舞いに行った…
ときどき夕子の友達が来たりした…俺はリンゴを剥いてやったりゲームを持ってったりいろいろした…
『最近の兄貴なんかやさしいね。』とか『早く退院したい。』とか言われたけど上手く流した…

481 :すばる ◆9tSxotve.o :2005/07/12(火) 20:27:59 ID:rK7DuJUK
なんかお前らのオナニー文にも飽きてきたよ(´・ω・`)

482 :遊星より愛を込めて ◆ni2.3Eq2oY :2005/07/12(火) 20:37:24 ID:7DzBKOEv
もともとそういうトコだから。
一々そんなこと言わんでもいいよー?

483 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 20:38:36 ID:7DzBKOEv
トリップ間違えた……orz

484 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 20:42:44 ID:NZB9h4vA
「8億円の遺産を相続放棄します」

485 :すばる ◆9tSxotve.o :2005/07/12(火) 21:07:11 ID:ZcmrOTt4
ちょ…スマソ…トリがバレた…orz

しばらくROMにまわります

486 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 21:07:22 ID:7DzBKOEv
そろそろ始めるか……。

と、その前に……
>>443
えっと、俺のネーミングにはほぼ元ネタがありまして……。
それはまた、次の機会に……。

>260さん
お久しぶりです。
続き、楽しみにしてますよ!!

>>477>>479>>480
続きが気になる……。

487 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 21:08:40 ID:7DzBKOEv
>>485
あ、そうっスか。
ID出てるんで、トリ変えるなら、今のうちに宣言しておいてはいかがですか?

488 :すばる ◆9tSxotve.o :2005/07/12(火) 21:15:15 ID:ZcmrOTt4
次から◆9l4B6y7T.Qで来ます。
これもバレたらしばらく潜伏しますね

迷惑かけてホント申し訳ないorz

489 :すばる ◆9l4B6y7T.Q :2005/07/12(火) 21:17:31 ID:ZcmrOTt4
トリ変え忘れたorz
ではしばらく潜伏しますノシ

>>遊星さん
期待してますよ(゚∀゚)

490 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 21:34:21 ID:h4MQrbnl
「お兄ちゃんに好きな人ができたら、こまっちゃうな。」

491 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:04:21 ID:7DzBKOEv
「ねぇ、お兄ちゃん」
「ん?」
帰り道、俺と並んで歩いている少女、相川梨那が俺に語りかける。
「明日、イヤだよね〜?」
「明日?何かあったか?」
「校内実力テストだよー?」
「別にいいじゃん。順位出すだけで、成績関係ないんだし」
「良くないー!!このテスト悪かったら……」
「悪かったら?」
「お小遣い減らされちゃうんだよー!!」
「……あっそ」
「うぁー!!今月欲しいものがいっぱいあるんだよー!!」
「頑張れー」
適当に相槌を打っていたが、梨那はそれがご不満のようで、
「ねぇ、お兄ちゃん。梨那がこんなに困ってるのに、何か言うことないの?」
「ん?あぁ、勉強しろよ」
「そうじゃなくてー!!」
「……何?」
「一緒に勉強しよう、とかー」
「俺、勉強しないから」
「うにゃ……じゃ、じゃあ、俺が教えてやるよ。とかー」
「いいけど、当然有料な」
「にゃぁ……ヒドいよぉ……」
「酷くない」
「けーち、けーち!!」
「ケチで結構」
「うにゃぁ……」
肩を落とす梨那。
ま、別に暇だから付き合ってやっても良いんだけど。
梨那の提案をサラッと受けるのも……何かカッコ悪いし。

492 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:05:06 ID:7DzBKOEv
「そういや……数学の課題出てたな……」
「いつまで?」
「……実力テストの日まで」
「明日だねー?」
意見を求めるように、俺の顔を覗き込む梨那。
「ね、ねぇ……お兄ちゃん?ついでだから、一緒に勉強しようよ?」
「……しょうがねぇなぁ」
「いいのっ!?」
「まぁ、いい。で、どっちの家でやる?」
「どっちでも良いよー。じゃあ、梨那の家にしようか?」
「えー?お前の家ー?何か襲われそう……」
「襲わないよっ!!っていうか、それはこっちのセリフだよっ!!」
「俺は梨那を襲うほど、困ってないからなー」
「にゃ……そう、だよねー、お兄ちゃん人気あるもんねー、あはは……」
どうして、ちょっと落ち込んじゃったのかね、梨那クン?
「梨那……冗談に決まってんだろ。突っ込んでくれないと、ちょっと恥ずかしいじゃないか……」
「にゃ?冗談……?」
「はい、冗談ですー。困りまくってますー。梨那だって襲いますー」
「そ、それはそれで困るんですけど……」
「よし。まぁ、リアクションは合格だな。で、どっちにする?」
「梨那の家でも良いけどー……あ、今日、工事の人が来るんだった!!梨那の家、ダメだー!!」
「そんなこと、最初に言えって……」
「ゴメンねー。お兄ちゃんの家でも良い?」
「まぁ、いいけど」
「やったー!!お兄ちゃんのお部屋、久しぶりだねー!!」
「勘違いするな!!誰が俺の部屋に入れるか!!客間だ、客間!!」
「にゃ!?つまんないよ、そんなのー!!」
「勉強するのに、面白いもつまらないも無いだろ」
「あるもん!!お兄ちゃんの部屋がいいー!!」
「ワガママ言うな!!お前、何か壊しそうだから嫌なんだよ!!」

493 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:05:51 ID:7DzBKOEv
「壊さないよー!!だから、お願いー!!」
両手を合わせて、目を閉じて俺に懇願する梨那。
「いいだろう……ただし、何か壊したら……」
「壊したら……?」
「全く同じものを買ってきてもらう!!」
「にゃ……分かりました……」
「よし。確かに」
「わーい!!お兄ちゃんと一緒だー!!じゃあ、梨那、ちょっと先に行くねー?」
「ああ」
突然走り出し、俺を追い抜かす梨那。
そして、前方で振り返り、
「お兄ちゃーん!!着替えたら、すぐお兄ちゃんの家に行くねー!!」
「おう。じゃあな」
「うん、あとでねー!!」
そう言って、また振り返り、100メートルほど前方の家に、駆け込んでいった。
───────────────────────
えっと、課題は……
何だ10ページだけか、楽じゃないか……。
問1……簡単簡単……よし、解けた。
問2は面倒くさいな……。
そんな具合で、順調に進めていると、
「あれー?答えが違うー……何でー?」
テーブルの真正面に座っている梨那が、間抜けな声を上げた。
「見せて……あ、計算ミス発見」
「にゃ……?どこどこ!?」
「ここ」
ペンの先で指し示す。
梨那の動きが止まる……。
「あー、なるほどなるほど」
「気をつけろよ。そこが間違ってると、(4)まで間違えるぞ?」

494 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:06:36 ID:7DzBKOEv
「うん……梨那、計算ミス多いんだよねー。どうすればいいのかな?」
「慣れるしかないんじゃないのか」
「うにゃ……分かったよ……」
えっと……どこまでやったっけ……。
あぁ、問2の計算の途中か。
続きをやろうと、俺のペンがノートに接地した瞬間……。
「ところで、お兄ちゃん……コレ、このやり方で合ってる?」
梨那がノートを差し出す。
「ん……全然違う!!a=0と、そうでないときで場合分けするんだよ!!」
「あー、授業でそんなこと言ってたかもー。ありがとー」
「ああ……」
また、ノートと向かい合う。
数問ほど、解いた後……。
「ねぇ……この問題のやりかた、教えてー!!」
「あぁ……。上の問題とほとんど同じだぞー?この部分を一つのまとまりとして考えるんだよ」
「ふーん」
「つーかさ……」
「ん?何?」
「俺、全然進んでねぇぞ!!」
「にゃー。大変だねー?」
梨那の頭を小突く。
「にゃっ!?何っ!?」
「誰のせいだと思ってやがる!!」
「り、梨那っ!?」
「必死なのは分かるが……俺だって、やることあるんだぞ?」
「うん……ゴメン」
「何だ?いやに素直だな?」
「え……?あはは、そうかな……?」
力なく笑う梨那。
やっぱ、元気ないじゃないか……

495 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:07:22 ID:7DzBKOEv
「あぁ。何か悩み?」
「うん……やっぱり梨那じゃダメなのかなって……」
「テスト……?」
「うん……」
「いいじゃん、小遣いなんて。少しなら貸すぞ?」
「ううん、それだけじゃないの……。やっぱり、梨那……進学出来ないのかな……」
「進学するのか?」
「うん。まだ、詩の勉強したいから……でも、梨那、バカだし……」
「ふーん……」
「明日のテスト……この人はどれぐらいの大学にいけるのか、っていうのを見るものらしいから……」
「なるほど……」
「だから、こんなんじゃ……梨那、全然ダメなんじゃないかって思って……」
俯く梨那。
泣く寸前、十秒前ってトコか。
「梨那……お前の前に居るのは誰だ?」
「にゃ……?」
「誰だと聞いている」
「おにぃちゃん……?」
「そう。この州田敬介(学年一位)様がいるじゃねぇか。家庭教師にはうってつけだぞ?」
「家庭教師……?」
「今からお前に、俺の知識を全部叩き込んでやる。しかも、タダで」
「……」
「お前は……夢を諦めるな」
「う、うんっ!!」
「さ、勉強勉強。気合入れろよー」
「うん!!」

496 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:09:38 ID:7DzBKOEv
また机に向かう梨那。
「ねぇ……お兄ちゃん」
「ん?」
「ありがとう……大好きだよ」
「よく、そんな恥ずかしいことが言えるねー」
「でも、ホントだからねー♪」

俺は梨那を守りたい。
梨那の体も心も。梨那の夢すらも。
それは、俺が梨那の兄であることの、何よりの証だと思うから。
───────────────────────
梨那。
何で書き始めたか忘れた。
兄に『バカ』と言える点で他の妹とは異なる(と、俺は思っている)。

497 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:10:25 ID:7DzBKOEv
久しぶりだね……。
さぁ、唯奈……勇気を出して……。
大丈夫。
全然大丈夫だよ。
だから、さぁ、勇気を出すの、唯奈……。
……
「あーーーーーーーー!!!」
……最近、雨で全然部活とかしてなかったからな〜。
千奈ちゃんは千奈ちゃんで、二日に一回ぐらいは、お兄ちゃんにお菓子作るし……
あ!
そうだよ、このバスタオル、結構水含んでるモンね!!きっとそうだよ!!
じゃあ、外して……
「唯奈っ!!」
えっ……!?


「あーーーーーーーー!!!」
食事を終え、まったりムードの我が石川家に、少女の絶叫が響き渡った。
「あの声は……?」
「唯奈ちゃん、ですよね?確か、今お風呂に……
俺にお茶を持ってきてくれた千奈が呟く。
「ちょっと俺、様子見てくるよ!!」
「は、はいっ!!お願いしますっ!!」
唯奈に何が……!?
不安を抱えながら、脱衣所のドアを開ける。
「唯奈っ!!」
「きゃっ!?お、お兄ちゃんっ!?」
中では、今にもバスタオルを外そうとしていた唯奈が……。
慌てて隠す唯奈。

498 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:11:10 ID:7DzBKOEv
「何かあったのか!?」
俺はそんなこと気にも留めず、唯奈に歩み寄る。
「えぇ……えっとぉ……なんにもないですよ?」
「んー、何か隠してない?」
「え、えと……そんなことないですよ?」
「で、何でそんな話し方なんだ?」
「いや、別に意味は無いけどぉ……とにかく、何も無いったら無いの!!」
「そうか……?」
「そうだよっ!!さ、服着るから、出てって!!」
「あ、あぁ……」
さっきの緊迫感は何処へやら……。
ちょっと悲しくなって、千奈のところへ戻る。
「どうでしたか?」
「ん……何もないってさ」
「そうですか」
「でも、妙に冷たかった……」
「冷たい?」
「あぁ、何か俺が邪魔みたいだった……」
「え……?」
「出てって!!……だって」
「……着替えの最中だったから、慌ててるんじゃないんですか?」
「んー、そうだといいけどね」
苦笑いして、お茶を一気に飲みほす。
「千奈……おかわりもらえる?」
「はい」
千奈が俺の湯飲みを持って立ち上がる。ちょうどそのとき、
「お風呂、空いたよー」
唯奈がドアを開け、入ってくる。

499 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:11:55 ID:7DzBKOEv
「あ、唯奈ちゃんもお茶、飲む?」
「うん。冷たい麦茶がいいなー」
「はーい」
立ち上がってキッチンに向かう千奈。
「あ、そういえば……お母さんが、会社の人から、お土産でお饅頭を頂いてきたんですけど、食べますか?」
「あぁ、もらおうかな」
「はい。唯奈ちゃんは……?」
「いい……」
「そうなんだ」
千奈が唯奈に微笑む。
唯奈は恥ずかしそうに、下を向いた。
……何だ?
「はい。お待たせしました」
「あぁ、ありがとう、千奈。唯奈もそんなトコに突っ立ってないで、座れよ」
「う、うん……」
俺から、離れたトコロにわざわざ座る唯奈。
何か話でもしようと思ったが……そんな唯奈を見て、何も言えなくなってしまった。
「なぁ、千奈」
仕方なく、話を千奈に振る。
「はい?」
「千奈は食べないのか?」
「はい、私もやめておきます」
「そう……」
妙に気まずい思いを紛らすため、一人饅頭をかじってみた。
───────────────────────

500 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:12:40 ID:7DzBKOEv
「千奈ちゃん、お兄ちゃんは……?」
「お風呂、しばらく唯奈ちゃんと私、二人きりだよ」
「で……話って何?」
「いきなりだけど、唯奈ちゃん……太っちゃったんだ?」
「千奈ちゃ〜ん、言わないでよ、気にしてるんだから〜」
「やっぱり……ダイエットするの?」
「うん!今度こそ、本気!!」
「そのセリフ……何度目だっけ?」
「う……こ、今度こそだもん!!」
「お兄さんには秘密なの?」
「うん」
「何で?」
「だって……恥ずかしいし……それに……」
「それに?」
「太った、なんて言ったら、お兄ちゃんに嫌われちゃうかも……」
「そうかなぁ……お兄さんはそんなこと、気にしないと思うけど……?」
「でも、やっぱりダメなのっ!!こっそりダイエットするんだから!!」
「ふーん……そういえば、お兄さん、落ち込んでたよ?」
「え?何で?」
「唯奈ちゃんの態度が冷たかった。って。嫌われてるかも、なんて言ってましたよ?」
「そうなんだ……」
「お兄さんには、言った方が良いと思うけどなぁ……」
「だ、ダメダメ!!絶対ダメ!!とにかく秘密に、ダイエットするの!!」
「……そう。頑張ってね」
「うん!!」
───────────────────────

501 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:13:25 ID:7DzBKOEv
「はぁ……」
風呂の中。
大きなため息を吐く。
「何でなんだろ……」
唯奈。
んー、分からん……。
千奈が言うように、着替え見ちゃったから……?
いや、でも、もしそうなら、その時にもっと怒るよなぁ……。
ま……ヘタしたら、理由もなく嫌われたってコトか。
元々いなかったんだから、唯奈が俺から離れていったとしても、悲しいわけないんだけどなぁ……。
なんだろ、この感じ……。
分からん……。
モヤモヤした頭をなんとかしたくて、頭から冷水のシャワーを被ってみる。
ふぅ……。
そうだ、千奈に相談してみようかな……。
「それがいいな……」
シャワーを止め、風呂場を出る。
そして、脱衣所。
「あ……体重計がビショビショだ……誰だよ……」
ん……?
確か……
「そういえば、この辺だったな。さっき、唯奈が居たのは」
ってことは、体重計に乗ったのは唯奈で……。
大声出したのは……まさか……。
───────────────────────

502 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:14:10 ID:7DzBKOEv
とりあえず、急いで服を着て、リビングへ向かう。
まだ、千奈も唯奈も居るだろう。
「千奈っ!」
リビングに飛び込むと、千奈も唯奈も、驚いて、ジッと俺の顔を見る。
「お、お兄さん……?どうしました?」
そして、千奈が遠慮がちに話しかけた。
「ちょっと耳貸してくれ」
「あ、はい」
千奈に耳打ちする
「もしかして……唯奈って、体重とか、気にしてたとか……?」
「あ、正解です。さすがお兄さん。鋭いですね」
千奈がささやく。
「偶然だって」
「なんでもいいですよ。唯奈ちゃんのフォロー、頼めますか?」
「ああ、そのつもり」
「お願いします」
というわけで、唯奈の前に立つ。
「唯奈」
「あ、お兄ちゃん、何?」
「よし、やるか」
「え、やるって、何を……?って、えぇ!?」
唯奈を片手で持ち上げる。
「お、お兄ちゃん!?何してるの!?」
「持ち上げてる」
「な、何で!?」
「別に」
「別に、って……」

503 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:14:55 ID:7DzBKOEv
「強いて言うなら、力試し」
「力試し?」
「ああ。大丈夫、俺は今の唯奈でも、軽く持ち上げられる」
「お兄ちゃん……?」
「ってことは、唯奈がソファで寝てても俺は唯奈をベッドまで連れて行ける」
「……」
「しかも……千奈」
「きゃ、きゃっ!?」
もう片手で千奈を持ち上げた。
「俺は千奈も唯奈も、一緒に持っていける」
「……」
「あー……上手く言えんけど……唯奈は無理しないでも良いと思う。もちろん千奈も」
「お兄ちゃん……」「お兄さん」
「もし、俺だけじゃ二人ともを支えられなくなったら……俺が鍛えるからさ」
「うん!!」「はい!!」
「うんうん。分かれば良いんだよ」
俺は二人を下ろし、二人の肩をポンポンと叩く。
そして、何か飲み物を探し、冷蔵庫へ。
「ね、唯奈ちゃん?私の言ったとおりでしょ?」
「うん」
「ダイエット、また失敗だね」
「うん。でも、ある意味成功」
「だね」
仲良く囁きあっている二人。
「ん?何の話だ?」
割って入る。

504 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:15:40 ID:7DzBKOEv
「お兄ちゃんの話」「お兄さんの話です」
「俺の?どんな?」
「「秘密」」
「秘密って……そりゃないだろー?教えてくれよ」
「秘密。ね、千奈ちゃん?」
「ね、唯奈ちゃん?」
困惑する俺の前で、双子は顔を見合わせ、いたずらっぽく微笑んだ。

──決まってるじゃない。お兄ちゃん、大好き……ってそういう話だよー。ね、千奈ちゃん?
──お兄さんカッコいいなぁ……ってそういう話だよね、唯奈ちゃん?
───────────────────────
双子。
海中さんの双子ssに触発されて書いた。
書いていて楽しいが、当時からちょっと不人気……orz

505 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:16:35 ID:7DzBKOEv
雨。
ガラス越しに雨降りの景色を見ながら、のんびり過ごす。
室内に居る分には、雨降りも嫌いじゃない。
「ねぇねぇ、おにぃちゃん!!遊ぼうよっ!!」
俺の妹、沙耶が俺の隣で、騒いでいる。
「いいけど、何して?」
「お散歩!!お散歩行こうよー!!」
「……雨だぞ?」
本人には言えないけど、沙耶はよくコケるしなぁ……。
雨の日でずぶ濡れになったら、風邪引くかもしれないし……。
「雨でも良いよー!雨でも楽しいよー?」
「沙耶がよくても、俺がダメだ」
「何でー?」
「太陽が出てないと、元気出ないんだよ、俺」
「えーっ!?おにぃちゃん、だいじょーぶなのっ!?」
「うん。大人しくしてればね」
「はわ……じゃあ、しょうがないね」
「あぁ、ゴメンな」
……ところで、雨の日で俺が元気なかったことってありますか、沙耶さん?
「ううん」
「じゃ、ちょっと寝るよ、お休み。沙耶」
「うん、お休み、おにぃちゃん」
予想以上に上手くいったことに驚きながら、俺は目を閉じる。
沙耶は、しばらくゴソゴソと何かをしていたが、結局テレビを見ることに落ち着いたようだ。
チャンネルを変えている。
二週ほどチャンネルを変えた後、プツンと音を立て、周りが再び静かになった。
……まぁ、休みの日の昼は、沙耶が見るような番組はあんまり無いよな。
そして……隣に人の気配。
「おにぃちゃん……」
小さな小さな声が聞こえる。
……なんか罪悪感。

506 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:17:20 ID:7DzBKOEv
でもあんなウソついちゃったし、普通に起きるのもなぁ……。
何かないか、何か……
ん……そういえば……今日は……。
「ねぇ、沙耶?」
「はわわっ!?び、びっくりしたよー!!」
「あぁ、ゴメン。で……散歩行こうか?」
「はわ?何で!?」
「いや、雑誌が今日発売日だからさ。買いに行かなきゃと思って」
「そうなんだー。いいよー、行こー!!」
「あぁ、行こうか」
───────────────────────
「わーい。お散歩、お散歩っ」
「あんまり、はしゃぐなよ」
雨降りの町を、傘を差しながら、二人並んで歩く。
沙耶が転ばないように、俺はしっかり沙耶の右手を握っている。
「てへへ……サヤね、お散歩行けないと思ってたから、すごく嬉しいんだー」
「そうか?でも、雨の日はいろいろ気をつけないとな」
「いろいろ?」
「ああ、出来るだけ水溜りに入らないように。とか、滑らないように、とかな」
「だいじょーぶだよ!!おにぃちゃんが手をつないでいてくれるもん!!」
「じゃ、俺が危なくなったら、沙耶が助けてくれよ?」
「はわっ!?う、うん、サヤ頑張るよー」
「おっ、頼もしいなぁ」
「てへへ……」
そんな風に談笑していると……
バシャ
脇を自動車が通り抜け、大きな水飛沫があがった。
その水飛沫が、俺の隣の少女へ……。
「さ、沙耶っ!!大丈夫かっ!?」

507 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:18:05 ID:7DzBKOEv
「う、うん。傘があったから、あんまり濡れてないよー」
「そうか……よかった」
「てへへ、ちょっとビックリしたけど、傘にビシビシッ!!って水がかかって面白かったよー!!」
「そっか。でも、危ないから、俺と場所変わろう?」
「うん!!おにぃちゃん、ありがとう!!」
なんてやってる間に
……大型のトラックが横を通る。
水飛沫、そして……突風。
「うぉっ!?」
「はわわわわっ!!」
吹き飛ばされないように、必死で傘を掴んだ。
風が止み、前のように雨は上から降ってくる。
俺はなんとか持ちこたえたが……
「はわわ……傘が……」
沙耶の傘は、突風に負け、骨が折れてしまったようだ。
しゃがみこんで、傘を見ている沙耶。
「あー、ダメだな、コレは」
俺は自分の傘を沙耶の頭上に掲げ、沙耶の傘をのぞき見る。
「サヤの傘が……おにぃちゃんと一緒に買いに行ったのに……」
「沙耶……」
こんな落ち込んだ沙耶を見るってのは、そうあることじゃない。
こんな光景を見るのはゴメンだが、俺にはかける言葉が思いつかなかった。
「沙耶……帰ろう?」
「……」
「そんなに濡れてちゃ風邪引くぞ?抱っこしてあげるから、帰ろう?」
「うん……」
ゆっくり立ち上がる沙耶。
俺は沙耶を左手で持ち上げ、傘を持った右手も使い、左腕の上に座らせる。
「ねぇ……おにぃちゃん……」
沙耶が呟くように言う。

508 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:20:19 ID:7DzBKOEv
「ん?」
「あの傘……持って帰ってもいい……?」
「あぁ、いいよ」
傘を拾い、沙耶に渡す。
顔は見えなかったが、悲しそうなオーラは伝わってくる。
「また明日、新しい傘買いにいこうよ?」
「うん……」
喜ぶと思ったのだが……沙耶の声はまだ暗い。
「沙耶、その傘、大切にしてくれてたんだ?」
「うん……おにぃちゃんが買ってくれた傘だもん……」
「そうだったね。前使ってた傘が無くなっちゃって、二人で買いにいったんだよな?」
「うん……」
「でも、なかなか良い傘が見つからなくて、町中探し回ったんだよな」
「うん……コレと同じくらいカワイイ傘、さがそうね?」
「いや、やめとく」
「はわ……?」
「直してみるよ、傘」
「おにぃちゃんが……?」
「うん。ダメなら、誰かに頼んでみる。だって、大切な傘なんだよな?捨てるのは勿体無いよ」
「お、おにぃちゃん……!!」
「ん?新しい傘、欲しい?」
「ううん!!ありがとぉ!!」
喜び極まってか、沙耶が俺を力いっぱい抱きしめる。
「てへへ、おにぃちゃん、大好きー」
頬擦りされる。
「沙耶、寒くない?」
「ううん、だいじょーぶ。おにぃちゃんが暖かいからねー」
「そう。でも、油断は禁物だよな。早く帰ろう?」
「うん!!」

509 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:21:13 ID:7DzBKOEv
俺の妹、沙耶。
やっぱりこの娘には……俺は適わないかも……。
───────────────────────
沙耶。
マイブームが犬耳の時に書きたくなった。
遊星の一番のお気に入り。

510 :名無しくん、、、好きです。。。 :2005/07/12(火) 22:21:42 ID:vYavXvYc
いや…上手く流せたと思っていた…
数日後、家でゴロゴロしてたら夕子からメールがきた。

[件名]いままでゴメンね
[本文]お兄ちゃん…夕子もぅ気付ぃちゃったょ…お兄ちゃんが急に優しくなった理由も…夕子が退院出来なぃ理由も…夕子死ぬんでしょ?はっきり言ってょ…お兄ちゃん…

お兄ちゃんなんて呼ばれたのも夕子からメールがきたのもかなり久しぶりだった…
メールは返さなかった…というより返せなかった…
親と相談して明日俺が本当のことを夕子に話すことになった…
その日はまったく眠れなかった…夕子になんて言えばいいのか…思いつかなかった…

翌日もお見舞いに行った。
夕子『あ〜っ!!お兄ちゃんなんで昨日メール返してくれなかったの〜!!』
俺「…」
夕子『お兄ちゃん?』
俺「夕子…はっきり言うな………お前は…白血病にかかってる…」
夕子『…』
俺「夕子…」
夕子『なぁ〜んだ。やっぱり!!とっくに気付いてるって♪』
俺「…」

俺は病室を飛び出してトイレで泣いた…両親の涙が…夕子の無理矢理つくったような笑顔が…すごく…すごく悲しくて…その日はそのまま家に帰った…

511 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:19:36 ID:7DzBKOEv
「ん?」
「あの傘……持って帰ってもいい……?」
「あぁ、いいよ」
傘を拾い、沙耶に渡す。
顔は見えなかったが、悲しそうなオーラは伝わってくる。
「また明日、新しい傘買いにいこうよ?」
「うん……」
喜ぶと思ったのだが……沙耶の声はまだ暗い。
「沙耶、その傘、大切にしてくれてたんだ?」
「うん……おにぃちゃんが買ってくれた傘だもん……」
「そうだったね。前使ってた傘が無くなっちゃって、二人で買いにいったんだよな?」
「うん……」
「でも、なかなか良い傘が見つからなくて、町中探し回ったんだよな」
「うん……コレと同じくらいカワイイ傘、さがそうね?」
「いや、やめとく」
「はわ……?」
「直してみるよ、傘」
「おにぃちゃんが……?」
「うん。ダメなら、誰かに頼んでみる。だって、大切な傘なんだよな?捨てるのは勿体無いよ」
「お、おにぃちゃん……!!」
「ん?新しい傘、欲しい?」
「ううん!!ありがとぉ!!」
喜び極まってか、沙耶が俺を力いっぱい抱きしめる。
「てへへ、おにぃちゃん、大好きー」
頬擦りされる。
「沙耶、寒くない?」
「ううん、だいじょーぶ。おにぃちゃんが暖かいからねー」
「そう。でも、油断は禁物だよな。早く帰ろう?」
「うん!!」

512 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:23:29 ID:7DzBKOEv
ピカッ……ゴロロロ
稲光が走り。雷鳴が轟く。
「ふむ、凄いなぁ……」
窓から外を見ながら呟く。
「雨も強いですね」
俺の妹、未来が俺の隣で答えた。
「今日は、できるだけ早く寝た方がいいな」
「そうですね」
「とりあえず、使わないコンセントは今のうちに抜いとけよ?」
「え……?何でです……?」
「知らないのか?」
「私は機械はダメなんですけど……」
「あぁ、そうだったな。近くで雷が落ちると、コンセントが刺さってる電化製品は壊れるかもしれないって感じかな」
「そうなんですか……」
未来がそこまで言った瞬間……
ピカッ、ゴロロロロロロ!!
大きめの轟音が響いた。
「ひゃっ!?」
可愛い声を出して、俺に抱きついてくる未来。
「あらら、未来ちゃん、怖いの?」
「い、いえ!!ちょっと驚いただけです!!」
「ホントに〜?」
「本当です!!」
「と、まぁ、ふざけてる場合じゃなくて……寝るぞ、未来」
「あ、私はまだ洗い物があるので……」
「テレビで見たんだが、雷の日は水を使うのもダメらしいぞ。洗い物は、明日にして寝ようぜ?」
「そうですか……じゃあ……」
その時……、
一瞬だけ、辺りが昼間のような明るさに包まれた。
何が起こっているのか理解する間もなく、爆発音にも似た雷鳴が轟く。
そして、暗闇に包まれる我が家。

513 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:23:56 ID:7DzBKOEv
「わっ、わぁっ!!」
雷鳴に慌てて、俺に抱きつく未来ちゃん。
「い、今っ……家が揺れてませんでしたかっ!?」
「あぁ、揺れた」
おっ、未来ちゃんの胸が腕にっ!!
そんな邪なことを考えながら、あくまで落ち着いて答える。
「に、にぃさんっ……!」
「怖い?」
「だ、だって……」
雷に怯え、俺の胸の中でフルフル震えている未来ちゃん……
可愛い過ぎるーーーー!!
「とりあえず、真っ暗だし、蝋燭点けようよ」
「は、はい……」
俺は机の上にあった蝋燭を手に取り、ライターで火をつける。
ぼうっと、未来の顔が明るく照らされる。
「用意しといてよかったな」
「そう……ですね……」
「さぁ、寝るぞ」
「は、はい」
俺は蝋燭を持って、ゆっくり階段を上る。
未来は俺の後ろに従った。
「未来、はい」
俺の部屋の前で、未来に蝋燭を手渡す。
「えっ……何ですか……?」
「何って……俺の部屋、ここだから」
「え、えっと……に、兄さん……」
「何?」
「い、一緒に……ね……」
「一緒に?」

514 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:24:20 ID:7DzBKOEv
「いっしょに……寝てください……」
「一緒に……って、いぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
一緒に寝てくださいって……未来に言われたい台詞、トップ5には確実に入ってるぞ!!
今、すげぇ幸せ……!!
「だ……だってぇ……」
「……うーん、どうしようかな」
いや、もちろんオッケーしたいけど……流石にマズい気もしてる……。
『いいだろ!!せっかくのチャンスだぜ?大丈夫、未来だってある程度は覚悟してるって!!』
と、悪い将人。
『未来ちゃんと寝てあげなさい。恐怖から妹を守るのも兄の仕事です』
と、良い将人。
ぬぅ……
「同じだ……」
「え……何がですか……?」
「え、えっと……何も無い……」
ここで悪い将人とか良い将人とか言ったら、未来ちゃん、不安が募って暴走する気がする……。
「あ……あの……やっぱり、ダメですか……?」
未来ちゃんが、恥ずかしそうに呟く。
「んー……」
まぁ、確かに可哀想だし、サラのときは大丈夫だったから……今回も、それに賭けてみようかな。
「分かった。一緒に寝るか?」
「は、はい!!ありがとうございますっ!!」
物凄い勢いで頭を下げる未来。
「まずは、未来の布団を取って来なきゃな。一緒に行こう?」
「はいっ!!お願いします」
───────────────────────

515 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2005/07/12(火) 22:24:40 ID:7DzBKOEv
蝋燭の明かりの下。
俺の部屋の床に、二人分の布団を敷いて、未来と二人そこに寝ころんでいる。
雷は、相変わらず大きな音を立てている。
未来はすっかりトラウマになってしまったのか、小さな稲光にも可愛い悲鳴をあげた。
「もう、寝ようよ……?」
「だ、だって……怖いです……」
「雨戸閉めようか?少しはマシになると思うけど?」
「で、でも……窓も開けられなくなるので、暑いですよ?」
「まぁ、そうか……雷、我慢できる?」
「分かりません……きゃっ!」
「無理っぽいね。雨戸閉めるよ……」
「い、いいです!!」
「え……?」
「兄さん……あの……その……」
蝋燭に照らされた未来の恥ずかしそうな顔……。
うっ、綺麗だ……。
「な、何……?」
「えっと……その……手、繋いでくれませんか?」
「手……何で?」
「安心、するんです。だから……お願いします」
未来が手を差し出す。
「……」
そっと手を握る。
「これでいい?」
「はい、ありがとうございます……お休みなさい」
「あぁ、お休み」
蝋燭を消す。
未来の顔が見えなくなる。
「昔を思い出すな」
「え……?」

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0ch BBS 2004-10-30