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[第三弾]妹に言われたいセリフ
- 227 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 16:50 ID:???
- >>221は萌え驚いただけかと
- 228 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 18:00 ID:???
- >>223-224
出来ればsageて欲しいなーなんて思うのだが。
- 229 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/06 21:18 ID:???
- 「お兄ちゃ〜ん!!!!」
妹が俺の部屋に飛び込んでくる。
「おいおい……ノックぐらいしてくれよ……」
「あっ、ゴメンね。……ってそうじゃなくて!!」
「じゃあ何だよ……。お前に怒られるようなことをした覚えは無いぞ……」
「あるっ!!お兄ちゃんでしょ!?テーブルの上にこんなの置いといたの!?」
妹はポケットから何かを取り出して、俺に見せる。
「ああ……俺のだ」
「俺のだ……じゃなくて〜何なのよコレは!!」
「何って……フィギュア」
そう。妹の手の上に乗っているものは、俺が今日買ったお菓子のオマケの動物のフィギュア。
……ちなみに、今日買ったらザリガニが出た。
オマケながら大変出来がよく、最近、こういうものを買うのが俺のささやかな楽しみになってきている。
そして、学校帰りに買ったザリガニをテーブルの上に置き忘れたというわけだ。
「も〜!!私、ホントに驚いたんだよ〜!?」
「俺もだ。初めて見たときはビビッたぞ」
「じゃあ、何でこんな気持ちの悪いもの買ってくるのよ〜!?」
「仕方ない。何が出るかは分からないからな……」
だから、欲しい物が出るまでついつい何個も買ってしまうわけで……。
……そして、情けないことに俺はしっかり向こうの戦略にはまってしまっているというワケだ。
「ともかく、俺が悪かったよ……スマン」
「別に良いけど、今度から気をつけてね?」
「ああ。分かってる」
俺は適当に謝りながら、ザリガニを机の引き出しの中にしまう。
すると、妹は、野生の王国と化している引き出しに幾分かの興味を持ったようで、
「ねぇ、お兄ちゃん、コレって他の動物もあるの〜?」
「ん?あぁ……」
妹の反応に半ば驚きながら、俺は机の上に置かれていた商品ラインナップを妹に差し出す。
- 230 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/06 21:20 ID:???
- 「わぁ〜!!コレ、かわいい〜♪お兄ちゃん、お兄ちゃん♪コレ、出た?」
「どれ?……ああ。ネコか、持ってるよ」
「見せて見せて〜♪」
俺が机の引き出しを開け、妹のご要望の品を探しはじめると、
妹は待ちきれない様子で、俺の肩越しに引き出しの中を覗き込む。
「おぅ……あったあった。はいよ」
「わぁ〜♪すご〜い!!本物のネコちゃんみた〜い♪」
「だろ?すごいよなー?」
「うん♪私も欲しくなっちゃったなぁ〜♪買ってこようかな〜♪」
「それ、二つ持ってるからやるよ」
「えっ!?いいの!?」
「ああ……二個持っててもしょうがないしな」
俺が妹にネコを差し出すと、妹は何がおかしいのか、突然笑い出す。
「ふふっ、嬉しいな〜♪」
「喜んでもらえてよかったよ……」
「あははっ♪そうじゃないのっ♪」
「はっ?」
「さっきからお兄ちゃんの顔がなんだか子供みたいで……♥」
「そうかぁ?」
「うん♪すごく無邪気な顔でねっ♪可愛かったよ♪」
「へぇ……」
「いつもムスッとしてるかと思ったら、お兄ちゃんもそんな顔するんだね♪」
「俺を何だと思ってやがるんだ……」
「ははっ♪ゴメンね♪……でも……その顔も結構よかったよ♥」
妹が優しく俺の顔に触れる。
「お兄ちゃんの新しい表情が見えて、私、お兄ちゃんがもっと好きになっちゃった♥」
「ああ、そう……」
「そうだよ〜♪お兄ちゃん、大好きだよ♥」
ここまで喜んでもらえるなら、小遣いを削って買った甲斐があるというものだ。
この笑顔を見るために、俺は明日も明後日もコンビニに通うのだった……。
- 231 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/06 21:21 ID:???
- 空気も読まずに貼ってみる。
今回は、珍しく妄想純度85%ぐらい。
俺の買ってきたオマケ(カメ)に妹が『可愛い可愛い』と絶賛してたのでなんとなく書いてみました。
うむ、確かにカメは可愛いなぁ……(*´Д`)
次回はバレンタインの話を計画中です。
- 232 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/07 01:17 ID:???
- GJ!! 乙カレ様でーす 相変わらず萌え萌えですなw 次回も萌えでお願いします!
- 233 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:21 ID:???
- >>229さん
お疲れさまです! こういう妹が本当にいたらいいなあ・・・(←マジか?)
僕もさきほど、新しいSSを書き上げました。
↓から始めますので、暇つぶしに読んで下さい。
- 234 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:23 ID:???
- 「ただいまー……」
玄関のドアを開けながら、少女は気怠そうな声を発した。
いつもなら、元気溢れる声を出すところだが、今日の少女にはいつもの活発さ
が感じられなかった。頬は紅く染まり、目はうつろで、ゴホゴホと咳き込んでい
る。ようするに少女は、風邪をひいているのだった。
「あーあ。やっぱりマフラーしなかったせいかなあ」
独り言を呟きながら少女は、ヒリヒリと痛む喉をさすった。
少女は秋風が吹き始めた頃から、外出するときは必ずマフラーをするように心
掛けていた。それは、二年前に小遣いをはたいて買ったものだ。綺麗な青色でと
ても気に入っていたのだが、一週間前に木の枝に引っかけ、破いてしまった。そ
れ以降はマフラーを付けなかったのだが、それが喉を痛め、風邪をひく結果を招
いてしまったようだ。
痛む頭を抑えながら、少女は自分の部屋へ歩いていった。二階にある自分の部
屋までの道のりが、今日はやけに長く感じられた。
無造作にカバンを放り投げてから、クローゼットの扉を開ける。その中にある
緑色の薬箱を取り出し、フタを開いた。プーンという消毒液の臭いが鼻をついた。
「……あれっ? 風邪薬がない……」
少女は箱の中をかき回したが、お目当ての風邪薬はどこにもなかった。
何でだろう、と思った少女は、ハッと顔を上げた。少女は去年の暮れ、熱を出
して三日ほど寝込んだことがある。そのときは兄が薬を飲ませてくれたのだが、
あの薬はこの薬箱から出したものだったのだ。あのときちゃんと確認しておけば、
すぐに補充できたのに、面倒臭くてつい怠けてしまった。
- 235 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:24 ID:???
- 困ったな、どうしよう……考え込んだ少女は数秒後、パチンと指を鳴らした。
「そうだ! お兄ちゃんの部屋ならあるかもしれない!」
いや、あるに違いない……少女は思った。少女の兄はサッカー部の主将で、い
つも体調を気にしているから、医薬品は切れないようにしている。だからきっと、
風邪薬も常備しているはずだ……少女はそう考えたのだ。
少女はすぐに立ち上がって、隣にある兄の部屋へと移動した。
部屋に入った瞬間、窓から眩しい西日が差し込んできて、少女は目を細めた。
陽光に照らされた兄の部屋は、意外なほど小綺麗で、さっぱりしていた。男の
子の一人部屋は、いろんなものが乱雑に転がっていることが多いと聞いたが、兄
に限って言えばそんなことはない。きちんと整理整頓されていて、まるで女の子
の部屋のようだった。
(ま、汚いより綺麗な方がいいけどね。さて、薬を探そうっと)
少女は薬箱を探して、部屋の中を歩いた。
それから間もなく、薬箱は見付かった。箱は脇机の上という、最も目立つ場所
に置かれていた。怪我をしたときにすぐ対処できるよう、普段から目に付きやす
い所に置いているのだろう。兄の几帳面さがうかがえた。
箱を開けると、風邪薬は一番上に入っていた。薄茶色の小瓶に入った、カプセ
ル状の薬だ。少女はフタを開け、二粒の薬を取り出した。
「さーて、これ飲んで早く寝ようっと……ん?」
少女の目が、兄の机の上でピタリと止まった。そこに、紙製の箱が置かれてい
るのを見付けたからだ。
ただそれだけなら、あまり気にすることもなかっただろう。しかし、その箱の
フタには紙が貼ってあり、さらに大きな文字で「開封厳禁」と書かれていた。そ
れが少女の好奇心をかきたてたのだ。
- 236 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:25 ID:???
- (ふふふっ。そんなこと言われると、かえって開けたくなっちゃうのよね〜)
少女は薄笑いを浮かべながら、箱のフタに手をかけた。どうせ分かりっこない
だろうし、もしバレても、適当に言い訳すれば許してくれるだろう。そんなこと
を考えながら、少女は箱を開けた。
「……えっ? 何これ?」
箱の中身を見た瞬間、少女の目が点になった。
そこには、無造作にたたまれた布きれが一枚、入っているだけだった。取り出
してみると、それは80センチほどの長さで、ところどころに糸を通した跡があ
る。お世辞にも上手とは言えない編み方で、いかにも素人が必死になって編んだ
という感じだ。
少女は最初、それが何なのか分からなかった。しかし、布の長さと大きさを確
かめているうちに、その用途に思い当たった。
「これ……もしかして、マフラー? それにこの編み方……まさか、お兄ちゃん
が編んだの?」
そんな、信じられない……少女は思った。サッカー部で主将を務めるという、
筋金入りの体育会系の兄が、編み物をするなんて想像もできない。しかし、少女
はこんなものを編んだ覚えがないし、母親ならもっと上手に編めるはずだ。とい
うことはやはり、このマフラーは兄が編んだのだろうか……?
「でも、何のために……あれっ?」
少女は箱の中に目を止めた。箱の底に一枚の紙切れが置かれているのを見付け
たからだ。少女はその紙を取り出し、バサッと広げた。
そこに書かれている文字を目にした瞬間……少女は時間が止まったかのような
錯覚に襲われた。そしてその直後、じーんと胸が熱くなるのを感じた。
- 237 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:30 ID:???
- 『妹へ いつもありがとう 兄より』
たったそれだけの、簡素な手紙。だがその言葉は、千語にも勝さる優しさと温
かさに満ちあふれていた。
「お兄ちゃん……あたしのために編んでくれたんだ……」
少女はマフラーを胸に抱き、両腕で力いっぱいに握り締めた。
兄は知っていたのだ。少女がお気に入りのマフラーを破って、喉を寒風に晒し
ていることを。そして、妹が風邪をひいたりしないよう、慣れない手付きで一生
懸命にマフラーを編んでくれたんだ。
込み上げる嬉しさを噛み締めながら、少女はマフラーを首に巻いた。
兄手製のマフラーは、市販のものと比べると、実に格好悪かった。ちゃんとし
た長方形ではないし、編み損ねでところどころに穴も開いている。でもそんなこ
とは、少しも気にならなかった。どんなに不格好でも、少女にとってそれは、世
界一のマフラーだ。身に付けているだけで、心も身体も暖まった。
(ありがとう、お兄ちゃん……このマフラー、一生大切にするよ……)
「おーい、ただいまー!」
階下で、聞き慣れた少年の声が響いた。少女の兄の声だ。
「あっ、お兄ちゃん! おかえりなさい!」
「さっき学校の後輩に聞いたんだけど、風邪をひいたんだって? 大丈夫か?」
「あっ……うん、平気だよ。待ってて、今すぐそっちへ行くから!」
少女は首にマフラーを巻き直し、兄のいる玄関口へと走っていった。
大丈夫だよ、お兄ちゃん。このマフラーを付けていれば、風邪なんか一発で治っ
ちゃうよ。
本当にありがとう。次はあたしから何か贈り物をするから、楽しみに待ってい
てね、お兄ちゃん!
- 238 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/08 19:37 ID:???
- 勝手に開けちゃいかんだろう。勝手に開けちゃ( *´∀`)ムハー
- 239 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/08 21:39 ID:???
- 妹に萌え(*´Д`)。兄にも燃え。
- 240 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/09 00:27 ID:???
- スゴク(・∀・)イイ!
- 241 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/09 19:06 ID:???
- >>238さん、>>239さん、>>240さん、感想ありがとうございました。
僕は一週間前に本当の風邪をひいたのですが、そのときに思い付いたのがこのSSです。
病気ネタはありがちなので、どんな反応を受けるか心配でしたが、気に入っていただけたようで良かったです。
次回も頑張りますんで、よろしくお願いします。
- 242 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/09 19:18 ID:???
- >>241
またたのむよ〜
- 243 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/14 01:17 ID:x6YGMQ+w
- ytuj
- 244 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/14 01:26 ID:???
- 良スレだよ汚兄ちゃん
- 245 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:14 ID:???
- 二月十四日。俗に言うバレンタインだ。
今日は土曜で休日のはずだったのだが、不運なことに模試があり、学校へ行っていた。
なので、妹が何をしていたのかは俺はまったく知らなかった。
尤も、この時俺はバレンタインのことなどすっかり忘れていたのだが……。
「ただいま」
俺の言葉が、ただ家の中に虚しく響いた…。
家の中は静まり返っていたが、居間の明かりはついているようだ。
「誰かいるのか……?」
俺は居間のドアを開けて、中を見回す。
よほど疲れていたのだろうか、妹がソファーで幸せそうに眠っているのを見つけた。
「おい、起きろ。風邪ひくぞ」
「ぅん……?お兄ちゃん……?」
「おはよう」
「……おはよう……。今何時?」
「七時過ぎ……」
「ふぅん……」
妹はしばらくぼんやり俺の顔を見ていたが、
しだいに意識がハッキリしてきたようで、その顔が笑顔に変わり始める。
「……あっ!!お兄ちゃん、お帰りなさい♪」
「ただいま……」
「どうしたの私の顔、ジッと見て……?もしかして……寝癖、ついちゃってる!?」
妹が慌てて髪の毛を整えたり、目を擦ったりしている。
「いや。そうじゃないけど、何でこんなところで寝てるんだ……と思って」
「えっと……お兄ちゃんを待ったんだけど……いつの間にか寝ちゃってたみたい……へへへ♪」
「最近いつも遅くまで起きてるからじゃねぇか、睡眠不足だ」
- 246 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:15 ID:???
- 叱ったつもりだったが、妹は相変わらず笑ったままだ。
「それはさておき!!お兄ちゃん、帰って来るの遅いよ〜!!」
今度は俺が怒られる番のようだ。妹が軽く頬を膨らませて、偉そうに叱る。
「悪い。まさか模試がこんなに長いとは思わなかった」
「せっかくゴチソウ作って待ってたのにぃ〜!!」
「ご馳走……?何故に?」
「あ〜!!お兄ちゃんのばか〜!!!!今日はバレンタインデーだよぅ!!」
「あぁ、そういえば……」
「も〜!!忘れないでよ〜!!」
「いや……バレンタインだろうが何だろうが、俺には全然関係ないし……」
「う〜ん……でも……私は……」
妹が言葉を詰まらせ、恥ずかしそうに俯いてしまう。
「お前は……?」
「私は、お兄ちゃんがいないと困るの!!だから、お兄ちゃんにもちゃんと関係あるんだよ!!」
「なぁ、それってどういう意味だ……?」
「まったく……お兄ちゃんのドンカンさには呆れるなぁ……」
「今、何か言ったか……?」
「ううん。何も♥さぁ、ご飯食べようよ〜♪待ってたんだよ〜♪」
妹は俺を強引にダイニングまで連れて行く。俺も腹が減っていたので、特に抵抗はしなかった。
- 247 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:16 ID:???
- 俺はバレンタインのようなイベントにはあまり興味が無い。むしろ嫌いなぐらいだ。
だが、飯が豪華という点では、バレンタインも悪くは無いのである。
「ふぅ……。ご馳走様でした……っと」
「お粗末様でした」
妹がテーブルの向こう側で、ニコニコしながら俺の顔を見ている。
「結構食ったなぁ……」
「うん♪でも、嬉しいなぁ〜♪お料理あんなにいっぱい作ったのに、全部食べてくれて♪」
「仕方ないだろ。腹が減ってたんだから」
「ねぇ、何が一番美味しかった!?」
「そうだなぁ……あのパスタが美味かった。是非、また作ってくれ」
「良かった〜!!実は、アレ、ちょっと自信なかったんだぁ〜♪また作るね〜♪」
「うむ。あの味付けは結構俺好みだったぞ」
…コレが普通の兄妹の会話とは全く思えない。
まぁ、俺には普通の兄妹というものがどんな物かは知らないが、こんな会話はしないと思う。
「はい、お兄ちゃん。ハッピーバレンタイン……って言うのかな」
そんな事を考えていると、テーブルの向こうから、妹が恥ずかしそうに小さな箱を差し出す。
「コレは?」
「チョコ……手作りなんだけど……」
「食べてもいいか?」
「うん。いいよ」
俺は妹から貰った箱を開け、少々不恰好なチョコを一つ頬張る。
「うん。結構美味い。ちょっと柔らかいけどな」
「えっ?……ゴメン……ずっと握ってたから……溶けちゃったのかも……」
「大丈夫だって、これでも十分美味い」
「ありがと、お兄ちゃん……それでね……えっと……もう一つ、プレゼントがあるんだ♥」
「へぇ……。何だ?」
「はい……」
今度は小さな紙袋をくれる。チョコのものと比べると、とても軽い。
- 248 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:18 ID:???
- 「コレは……マフラー……」
「うん。初めて……編んでみたんだけど……」
「もしかして……最近夜更かししてたのは……」
「もちろん……コレを作るためだよ♥」
「そうなのか……悪かったな、何も知らずに叱ったりして……」
「ううん、全然気にしてないから」
「……ありがとう。大事に使うよ」
「へへへ♪実はね、マフラー、私のも作ったんだ♪これでお兄ちゃんとお揃いだよね♪」
「まぁ……それはともかく……マフラー、ありがとな」
「喜んでもらえたかな……?」
「ああ。ホントにありがとう……ってさっきから、俺、礼言ってばっかりだな……」
「ううん。お兄ちゃんはいつも私のそばにいてくれる……。私こそありがとう。だよ♥」
「ん?何か言ったか?」
「ううん、全然♥」
「う〜む……どうも最近空耳が多いな……」
「ふふっ♪」
「何だよ……」
「何でもないよ〜♪」
「まぁいいか……」
満腹なったので、俺がその場から立ち去るために、立ち上がろうとすると
「あっ!!お兄ちゃん、ちょっと待って!!」
「まだ何かあるのか?」
「うん」
その返事とともに、妹が俺に抱きつく。
「一言だけ……言いたいんだ……。えっとね……お兄ちゃん、大好きだよ♥」
そんな妹を俺は黙って、優しく抱いてやる。
「お兄ちゃん……これからもずっと一緒に、ご飯食べたり、お話したり、ケンカしたりしようね?」
「ああ」
「ほんとっ!?絶対だよっ!?約束だよっ!?」
「分かってるよ」
「えへへへっ♪お兄ちゃん、やっぱりだ〜い好き♥」
結局、妹はチョコのように甘く、ベタベタなのだ……
- 249 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:19 ID:???
-
やっぱり締めるのは苦手だ……。
情けないことに、751さんと比べると、遠く及びませんが、
どうか下手の横好きということで許してやってください_| ̄|○
どうでもいいですが、
俺が妹から貰ったチョコです↓
http://www.choco-q.com/top_html
_| ̄|○ウレシインダケド……ナンダカナァ……
- 250 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/14 20:52 ID:???
- >>249
妹からもらえるってだけで幸せなんだぞ、こいつぅ〜(*´д`)σ)・∀・)
- 251 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/15 05:24 ID:???
- 良いです良いですかなり好きです
- 252 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/15 19:51 ID:???
- >>249さん、どうもお疲れさまです。
そういえば、昨日はバレンタインだったんですね・・・僕は予想通り、なんにも
貰えませんでした。
僕もバレンタインSSを考えていたんですが、去年書いたやつ以上のものを
書く自信がなかったので、やめておきました。
しかし、リアルで妹さんからチョコをもらえるって羨ましいですね。僕の
妹なんか、完全に無視してますから(笑)。
それじゃ、これからもよろしくお願いします。
- 253 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/21 21:34 ID:???
- ほ
- 254 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/21 23:45 ID:???
- け
- 255 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 00:31 ID:???
- ん
- 256 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 11:09 ID:???
- し
- 257 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 11:14 ID:???
- つ
- 258 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 11:18 ID:???
- で
- 259 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 18:39 ID:???
- エ
- 260 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 22:01 ID:???
- ロ
- 261 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/22 22:33 ID:???
- プ
- 262 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/23 01:55 ID:???
- ラ
- 263 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/23 02:18 ID:???
- モ
- 264 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/23 18:08 ID:???
- 作
- 265 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/23 19:45 ID:???
- っ
- 266 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/23 22:13 ID:???
- て
- 267 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/25 20:29 ID:???
- テ
- 268 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/26 00:23 ID:???
- ン
- 269 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/27 20:32 ID:???
- ♥?
- 270 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/28 14:43 ID:???
- _|_ \ ┌──┐ _/__ /
_|_ │ │ / ヽゝ_ /
/ | ヽ └┬┬┘ // ̄ヽ  ̄\_) /⌒!
\ノ ノ ノ レ _ノ ヽ / \ノ
__l__ / ‐‐┼‐‐ / ‐┼‐ ‐‐┼‐‐ ┼─‐
__| 、 | | └ 、 ┼┼、 | | ‐┼‐ ○ | ─
(__|_ノ し _ノ ヽ ノ し ○\ ノ ノ _
- 271 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/28 21:09 ID:???
- テスト数日前のある日。
俺は学校で勉強するために、朝早く学校に行くつもりだった。
昨晩使った教科書をバッグに入れようと、机の上を見ると
「ん……?何だ……」
手紙のようだ。
宛先も差出人も書いていない。
俺は腕時計で時間を確認した後、不思議に思いながら中を見る。
「大好きなお兄ちゃんへ♥」
やはりというべきか、それは妹からの物だった。
そういえば……最近忙しすぎて、妹に冷たくしていた事を思い出す。
「やっほ〜、お兄ちゃん。元気ですか?私はとっても元気です♪
え〜と、急いでるわけじゃないから、暇なときにこの手紙を読んでくれると嬉しいです。
多分今『どうして手紙なんだっ!?』って、お兄ちゃんは思ってると思うけど、
えへへ♪あんまり意味は無いんです。
お兄ちゃん、テストで毎日忙しそうだったから、最近全然お話してないな〜。って、ただそれだけ。
迷惑だったらごめんなさい。」
でも、お兄ちゃん、頑張り屋さんだね。
朝は私が起きるより早く学校行っちゃうし、夜はずっと起きてるし。
お兄ちゃん、いつも成績いいもんね。お兄ちゃんならきっと今度のテストもバッチリだよ♪
でもでも、あんまり無理しちゃダメだよ?
勉強もいいけど、ずっと勉強ばっかりじゃ、ストレス溜まっちゃうよ。
だからさ、たまには遊ばなきゃダメだよ〜?
- 272 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/28 21:11 ID:???
- う〜ん。だからって言う訳じゃないけど、たまにでもいいから、私の話し相手にもなって欲しいな。
ほら、お喋りはストレス解消になるって言うし。私だって、たまにはお兄ちゃんの声も聞きたいしね♥
え〜と、お話したいことはいっぱいあるんだけど、
お兄ちゃんのお邪魔になっちゃ悪いので、今日はコレぐらいにします。
お兄ちゃん、テスト頑張ってね♪私は応援してるよ♪
バイバイ、お兄ちゃん。大好きだよ〜♥
良かったらでいいから、お返事書いてほしいな♪待ってるよ♪
P.S
美味しいアイスクリーム屋さん、教えてもらったんだ♪
テスト終わったら一緒に食べに行こうね♪」
俺にとってのテストとは、妹の誇れる兄であるための手段……。
であるはずなのに、俺は妹に必要の無い不安感を持たせ、
それだけに止まらず、俺はその妹に励まされ、元気を貰ってしまったような気がする。
「またワケの分からんことを……」
そう言いながらも、今日は土産にケーキでも買って帰ることを、密かに心に決めるのだった。
本当に妹のために……
――――――――――――――――――――
妹からの手紙ってシチュは結構好きなんだけど、
全然、腕が追いついてないや……スレ汚しすみません_| ̄|○
俺の自己満足シリーズ。次回はホワイトデーを予定しております。
出来れば、次回もスレ汚しを許していただきたいなぁ……と図々しくも思っております。
- 273 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/29 02:28 ID:???
- いや、スゴク(・∀・)イイ!よ
- 274 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/29 22:51 ID:???
- 次回もたのしみにしてまっす!
- 275 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/03/03 06:05 ID:???
- お疲れさまです! また次も楽しみにしています。
- 276 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/09 03:11 ID:???
- moehosyu
- 277 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/12 11:55 ID:???
- これは保守ですね。
- 278 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/14 19:51 ID:???
- 「えへへ♪」
バツがいっぱい書いてあるカレンダーを見ると、自然に笑顔になる。
そして、また一つ、13って書いてある欄に大きなバツ印を描いた。
「とうとう明日かぁ〜♪楽しみだな〜♪」
そう考えると、なんだか胸がドキドキしてくる。
不安のような期待のような、胸のドキドキ。
そのドキドキを胸に抱えたまま、電気を消してベッドに潜り込む。
「おやすみっ♪お兄ちゃん♪」
隣に聞こえるぐらいの大きな声で、隣の部屋にいるはずのお兄ちゃんにおやすみの挨拶をした。
三月十四日。今日は待ちに待ったホワイトデー。
楽しみで、いつもより一時間も早く起きてしまった。
朝ごはんも作って、お兄ちゃんが起きてくるのを待っていたんだけど……
もう、待ち切れないよ〜!!ゴメンね、お兄ちゃん、起こしちゃうよ!!
コンコン
「お兄ちゃ〜ん♪朝だよ〜♪」
ドアの前でノックをして、ドアノブに手をかける。
「ちょっと待て!!入るな!!」
お着替え中だったのか、お兄ちゃんがちょっと慌てて言う。
「あっ……ごめんなさい」
思わずドアの前で頭を下げてしまう。
「ゴメンな。でも、ちょっとお前には見られたくない物が……」
「あっ!?それって、もしかしてエッチな本〜?」
「そんなの持ってねぇ!!」
必死になってお兄ちゃんが反論する。
こういうウブって言うかキマジメって言うか、そんなところが可愛いんだよね〜♪
でも……何なんだろう、私に見られたくない物って……
「じゃあ、何〜?」
「ココで教えたら、見せない意味が微塵もないじゃねぇか」
- 279 :名前忘れた、↑も俺です ◆isG/JvRidQ :04/03/14 19:53 ID:???
- 「う〜ん。なんだか怪しいなぁ〜?」
「気にするな、そんな変なもんじゃないから」
お兄ちゃんがドアを開けて、出てくる。
「さぁ、飯だ飯!!早起きしたから腹減ったぞ」
「うん♪食べよう♪」
でも……何で早起きなんてしたんだろう……いつも大体同じ時間に起きてくるのに……。
なんだか今日のお兄ちゃん……変だなぁ……。
今日は楽しみにしていたホワイトデー……のはずだったのに、何だか……。
「はい、お兄ちゃん。コーヒー」
「ありがと……」
お兄ちゃんはトーストをかじりながら、コーヒーを口に運ぶ。
私はお兄ちゃんの向かい側に座って、お兄ちゃんの顔を眺めてる。
「そういえば……お前、今日どこか出掛けるか?」
もしかして、どこか連れていってくれるのかな。
そうだったら、嬉しいな。そうだったら、いいのにな……
「ううん!!今日は家にいるつもりだよ!!」
思わず声が大きくなってしまう。
「そうか……なら……今日は……」
今日は……?
「今日一日だけ家を空けてくれないか?」
えっ……。
「どう……して?」
「ちょっとワケは言えないが……どうしても一人でやりたいことがある」
「また……ヒミツ……か……」
「何か言ったか?」
「ううん……何も。……いいよ。私、出掛けてくるよ」
「頼む。金はやるから、昼飯は好きな物食ってきていいぞ」
- 280 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/03/14 19:55 ID:???
- 「うん。分かったよ……」
私はため息ですっかり覚めてしまったココアを飲み干し、お兄ちゃんに背を向ける。
ホワイトデー……やっぱり忘れちゃったんだ……。
それとも……私のことなんて……ホントはどうでもいいのかなぁ……。
私は泣きそうになるのをグッとこらえて、お出かけの準備をする。
「じゃあ……行ってきます」
「気をつけろよ」
「うん。大丈夫だよ」
私はお兄ちゃんの顔を一度も見ずに、玄関のドアを開ける。
……なんでだろう、お兄ちゃんの顔が思い出せないや。
今日一日、自分が何をしていたのかのも分からないぐらい、私は悲しみでいっぱいだった。
不安で、寂しくて、何かにすがるような思いで、街頭の時計を見ると、もう五時を過ぎていた。
「そろそろ帰ってもいいかなぁ……」
私は遠くの空にそう呟いて、家に帰る道を歩き出す。
歩いて五分ぐらいの距離だったのに、そこからの道のりはとても長かった。
お兄ちゃんは……私のこと、どう思ってるのかな……。
好き……?ただの妹?それとも……邪魔者……?
今まで考えたことも無かった不安や疑いが次々に浮かんできて、何度も足を止めた。
仕方ないか、何でも出来るお兄ちゃんと比べたら、私はドジでバカで……
それでも……この家の玄関まで辿り着けたのは、どうしてもお兄ちゃんを信じたかったからだと思う。
そして、ありったけの勇気と希望を振り絞ってインターホンのボタンを押す。
『はい、どちら様でしょうか?』
お兄ちゃんのかしこまった声……。
「私だけど……もう入ってもいいかな……?」
『おお、お帰り。丁度いい!!すぐ入って来い!!』
う〜ん、何か困ってるのかなぁ……。
よく分からなかったけど、言われたとおり、急いで家の中に入った。
- 281 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/03/14 19:56 ID:???
- 「お帰り!」
お兄ちゃんが出迎えてくれる。
いつもの顔とは違って、お兄ちゃんは恥ずかしそうにニヤニヤしてる。
「えっと……何かな?」
「まぁ、入れ……あっ、ちょっと目をつぶっててくれ。その方が……」
お兄ちゃんが何かを言いかけて止める。
気になったが、聞く気に離れなかった。
お兄ちゃんは私の背中を押して、キッチンに連れて行く。
何だろう……。
もし『紹介するよ、俺のカノジョだ』とかだったら……。
部屋に入りたくない……何も見たくないよ……。
「そんな嫌そうな顔すんなって……目、開けてもいいぞ」
私は閉じていた目を恐る恐る開く。
「あっ……」
目の前には、色とりどりのお花がいっぱい……。
一瞬、何が起こったのか分からなくなった。
「えっ……お兄ちゃん……コレって……」
「その……今日はホワイトデーだろ……?花なら……気に入ってもらえるかと思ったんだが……」
「お兄ちゃん……」
覚えててくれたんだ……。
なんだかホッとするのと同時に、胸の辺りが暖かくなってくる。
「それと……」
お兄ちゃんはお花を私に渡して、奥から何かを持ってくる。
「ほい。バレンタインのチョコのお返し」
そう言って、お兄ちゃんが差し出した物は……
「ケーキだぁ……」
大きくて、いい匂いで、細かい飾りがいっぱいついたケーキ。
私には一目見ただけで、お兄ちゃんの手作りだと分かった。
「どうだ!!素晴らしかろう!!手間と神経をふんだんに使ってるぞ!!」
お兄ちゃんが自信たっぷりの表情を見せる。
「まぁ、売り物にはちょっと及ばないけどな」
- 282 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/03/14 19:57 ID:???
- こう言ってるけど、お兄ちゃんは手先がとっても器用で、何か作るのが大好き。
そういえば、去年の七夕では、すごくちっちゃくて可愛い笹飾りを作ってくれたなぁ……。
そして、何か出来上がったときの、こんな嬉しそうな子供みたいな顔のお兄ちゃんも普段と違って、素敵だった。
「すご〜い!!お兄ちゃんって、こんなのも作れるんだね〜!!」
「これぐらい、本さえありゃ誰でも作れると思うぞ。まぁ、大分神経は使うが……」
お兄ちゃんは、大げさに目頭を押さえてみせる。
「と言うか、コレを作ることより、お前にバレないように準備する方が余程大変だった」
そういえば、そうだ。
いつごろから準備をしていたのか知らないけれど、最近、お兄ちゃんに違和感を感じたことは……
今朝以外ない。
「もしかして……私に見られたくない物って……」
「恐らく、ご想像通りかと……」
この言葉を聴いた途端、何だか目の前のお兄ちゃんの顔が滲んできた。
「あれ、おかしいな……すごく嬉しいのに、涙が……」
嬉し泣きってこういうことを言うんだろうな。
自分の意思とは関係なしに、涙がポロポロとこぼれてくる。
お兄ちゃんは、微笑みながら、涙を拭いてくれる。
「お兄ちゃん……ありがとう。今日は最高のホワイトデーだよ」
「礼には及ばん。いつも何だかんだ言っても、お前には世話になってるからな」
「ううん!!そんなことない、何の役にも立ってないのは私の方で……」
私がここまで言いかけると、お兄ちゃんが手を私の口に差し出して、私の話をさえぎる。
「俺は、お前の笑顔だけで十分だ……と思ってる」
お兄ちゃんがちょっと恥ずかしそうに言う。
そんなふうに思っててくれたんだ……。お兄ちゃんにとって、私は必要な存在なんだよね?
そう考えると、とっても嬉しくて、何だかお兄ちゃんに『好きだ』って言われたような気分になる。
だから……。
「お兄ちゃん……。私、お兄ちゃんのこと……大好きだよ♥」
たぶん私の気持ちを伝えるのに、これ以上の言葉は無いと思う。
だって、誰になんて言われたって、私は誰よりもお兄ちゃんのことが大好きだから……。
だから……今日だけでいいんだ。私の精一杯の言葉、無視しないで、笑わないで、聞いて欲しいな♥
- 283 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/03/14 19:59 ID:???
- 兄の視点でのホワイトデーが、書きにくいので、思い切って妹の視点にしてみたら、
普段の三倍ぐらいワケが分からなくなってしまった……。ごめんなさい……。
しかし、質より量。他人の嗜好より自分の趣味。現実から目を背け、イタい妄想に走る。
最低じゃん、俺……。_| ̄|○
- 284 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/15 00:31 ID:???
- >>283
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゜Д゜)゜∀゜)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゜∋゜)´Д`)゜ー゜)━━━!!!!
そして
イイ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━ !!!!
- 285 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/16 22:53 ID:???
- これはイイ萌えもエ萌えもエですな!!
- 286 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/24 19:28 ID:???
- ほしゅ〜
- 287 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 14:49 ID:r5a0Dc51
- hosyu
- 288 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:39 ID:???
- 「ただいま」
俺は玄関の重いドアを開けた。靴を乱雑に脱ぎ捨て、どかどかと上がる。
コンビニ袋をぶら下げてリビングに入るが、そこに俺以外の人の姿は無かった。
……いや、誰もいないことは分かっていた。俺は一人暮らしをしているのだから。
テーブルの上にジュースやら何やら入った袋を置き、テレビのスイッチを入れた。
明るいバラエティ番組が流れる。
「アイツ、寂しくて泣いてなんかいないだろうな」
無表情でぽつりと呟いた。
俺には三歳年下の妹がいる。今は離れ、家族と一緒に暮らしている。
まだ俺が家族の元にいたころ、深夜によく「眠れないよぅ……」とか「怖いよぅ……」とか
涙声で部屋を訪れてきたものだった。
他にも、料理が下手なくせに「任せなさ〜い♪」とか見栄を張って、キテレツな料理を
創り出したこともあった。ずいぶん世話好きな奴だった。
そして今、俺はアイツがいてくれたことの有難さを、身をもって痛感していると言うわけだ。
本音を言うと寂しい。やっぱり誰かと一緒にいたいという気持ちはある。
しかし、何故アイツが頭に中に出てくるのか、俺にはよく分からなかった。
- 289 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:39 ID:???
- 「そろそろ夕飯でも作るか……」
テレビから顔を上げ、壁時計に目を移す。時計の針はもう六時をさしていた。
やれやれと腰を上げると、ケータイの着メロが鳴り響いた。
誰だ?
「もしもし」
「あ、お兄ちゃん!?私〜!」
懐かしい声。
「おう、久しぶりじゃないか。どうした?」
「えへへ、今日はね、お兄ちゃんに夕食を作ってあげようと思って♪」
はあ?
「何言ってんだお前。そこからウチまで何時間かかると―――」
「思ってんだ?」
その声は電話越しでは無かった。
「う、うわああぁぁぁぁぁっ!」
驚いて振り向くと、そこには懐かしい姿が立っていた。
妹だ。
「あはははは♪かっこ悪ぅ、お兄ちゃん」
「な、なんでお前がここにっ!」
「あ〜、何よ?たまに遊びに来ちゃいけないって言うの?」
「いや、そういう訳じゃ無いけど……」
「だったらいいじゃない♪ほら、夕食作ってあげるから!」
すっかりペースを乱され、ソファに座らされる。その間に妹はキッチンへ向かう。
……ここは俺の家だぞ。
- 290 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:42 ID:???
- 「で、なんでここにいるんだ?」
「兄妹愛に理由なんて要らないよ、お兄ちゃん♪」
「適当に流すな」
「……ちょっと家出」
「家出?」
「うん……だから、少しだけここにいさせて。お願い……」
背中越しでも充分に悲しみが伝わってきた。やれやれ。
「少しだけだぞ。それより、何か手伝うよ」
立ち上がり、妹の隣に並ぶ。小声で何か聞こえたような気がしたが、あえて問わないでおこう。
しばらくして料理が出来上がった。出来栄えは……それなり。
テーブルを挟んで向かい合う。自然と会話が弾む。こういうのは何ヶ月ぶりだろう。
「どう?お兄ちゃん」
「ん〜……まあ、前に比べれば進歩したかな」
「やった〜♪あのね、あれから一生懸命努力したんだよ!」
「分かった!分かったから口に物を入れてしゃべるな!」
「あ……ごめんなさい」
「それで、お前が親とケンカなんて珍しいな」
「悩み多き乙女なのよ」
「どこが乙女だ。お前はどっちかと言うと魔女」
「ひ、ひどい!繊細な女の子のハートというものを……!」
「警棒持った奴に襲われるなよ〜」
「なぁに、それ?」
「こっちの話」
こうして夕食は楽しい時間が過ぎていった。
- 291 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:43 ID:???
- 俺は食器を拭きながら、隣で洗っている妹に言った。
「一応、家には連絡しとくぞ?」
「うん……」
神妙な面持ちで返事をする。どうやら本気で帰りたくないらしい。
俺は食器を拭く手を止め、そっと頭を撫でてやった。
ボッ、と赤くなる。
「なっ……!」
「我慢するなよ」
なるべく優しい口調で言う。
「俺も寂しかったんだから、さ」
「え……てっきり迷惑かと思ってた……」
「そう見えたか?」
「うん……」
「赤の他人ならともかく、俺の前では無理するな」
言いながら優しく撫でてやる。すると、頬を何か伝うのが見えた。
ギュッと抱きしめてやる。妹は泡だった手のまま、抱き返してきた。
「ありがとう……」
涙声はそのまま嗚咽に変わった。
- 292 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:45 ID:???
- 夜も更けて。
俺はベッドの上で寝転んでいた。風呂場の方から鼻歌が聞こえる。
のん気なものだ。まだ体調が優れてないくせに。
しばらくして脱衣所から出てきた。ふと視線を向けてみる。
相変わらず出てないところは出ていない。俺は少しだけ悲しくなって目をそらす。
「なによ?」
「別に」
「あ〜!まさか、『小さいな』とか思ってたんでしょ!?」
図星。
「そ、そんな訳無いだろ!誰がお前なんかの……!」
「お前なんかの……なぁに?」
「………」
「私の何なのよ……?」
「………胸」
拳骨が飛んだ。
「痛ってぇ……」
俺は頭をおさえてうずくまる。すると、頭上から予想外のものが降ってきた。
妹は泣いていた。意外だった。
「私だって……もう少し経てば立派になるもん!なのに……」
「あああ、悪かった!悪かったよ……」
「うう……ひっく」
「ほら、昔お前が好きだった子守唄を歌ってやるからさ」
「ほ、本当?」
現金な奴だ。
「ああ。好きだったろ?この歌」
そう言って俺は歌い始める。それを制する。
「ま、ままま待って!」
どうしたのかと眺めていると、急いで髪を乾かし、歯を磨き、布団にもぐった。
「いいよ」
「………」
……ダメだこいつは。
- 293 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:46 ID:???
- カーテンの隙間から綺麗な夜空が見える。
俺は妹と二人、ベッドに並んで横になっていた。一人用なので密着している。
ふいに、妹が呟いた。
「ありがとう……」
「ん?」
「ありがとう……。私、こんなに優しくしてくれるお兄ちゃんがいて、嬉しいよ」
急に言われて、俺は動揺した。強気な妹からは今まで一度も聞いたことが無かった。
「どうした?なんか変だぞ?」
「変……かな。やっぱり」
「?」
「でもね、私は後悔してないよ。自慢できるお兄ちゃんがいて……」
「……?」
「本当にありがとう……お兄ちゃん……」
俺は顔を向ける。月明かりに照らされ、垂れる涙が見えた。
「大好きだよ……お兄ちゃん……!」
ようやく分かった。
俺が寂しいとき、コイツのことが頭に浮かんだ理由。
「ああ、俺もだ。……大好きだ」
月と星星に祝福され、俺たちは口づけた。
甘い、甘い香りがした。柔らかな感触が伝わってくる。
いつしか俺は眠っていた。
- 294 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 19:47 ID:???
- 朝。
俺はケータイの音で目を覚ました。寝癖のついた頭のまま電話に出る。
「ふわい」
「……おはよう」
母さんからだった。
「どうした?……ああ、コイツのことだろ?」
俺は言いながら隣に視線を落とす。しかし、そこに妹の姿は無かった。
あれ?と思っていると、向こうから耳を疑う言葉が聞こえてきた。
「昨夜……亡くなったの」
「え?」
え?
亡くなった?
「昨日の朝から急に具合が悪くなってね……それで、その日の……夜に……」
待ってくれ。
「ちょ、待てよ!亡くなったって……誰が!?」
本当は聞きたくなかった。
ずっと、昨夜のまどろみに浸っていたかった。
無情だった。
妹は死んだ。
もともと病気がちで、よく風邪をひいては両親を困らせていた。
俺も何度か看病をしたことがある。ものすごく感謝されてたっけ。
話によると、妹は昨日の朝、急に体調不良を訴えたそうだ。
そのまま運ばれた病院で昏睡状態に陥った。
その間に母親は俺に連絡をしようとしたが、何故か電話が繋がらなかったそうだ。
そして……昨夜。
亡くなった。
原因は不明。知りたくもなかった。
ただ、ひとつだけ言える。昨日、ここに遊びに来た妹……。
あれは、間違いなく俺の妹だということは……。
- 295 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/29 20:00 ID:???
- どなたか存じませんが、神キタ━━━(゚∀゚)━━うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
- 296 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/30 00:12 ID:???
- うわああああああんんんんん!!! GJだよおおおおおおお!!!!
- 297 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/03/30 00:44 ID:???
- ヽ(`Д´)ノウワァァァァァン!!(`Д´)b GoodJob!
- 298 :288-294 :04/03/31 16:06 ID:???
- いえいえ、お役に立てて幸いですよ
- 299 :元リレーSS書き :04/04/01 12:27 ID:???
- >>遊星より愛をこめて氏
>>751氏
>>maskedriderMoe氏
相変わらず萌えっぷりですね(w
それにまだここ残っていてくれたんですね…
以前携帯からカキコしてパケ死して以来遠ざかっていたのですが、FOMAに機種変したのを機に戻ってきました。とは言えROMしかしてないのですがf^_^;
>>228氏
素晴らしかったです!中華号泣してしまいました(w
どうも加奈以来これ系の話に対し耐性0になってるようでして
ダラダラ長文スマソ
- 300 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/01 21:53 ID:???
- \ _n /
\ ( l _、_ グッジョブ /
.\ \ \ ( <_,` ) /
\ ヽ___ ̄ ̄ ) /
_、_ グッジョブ \ / / / _、_ グッジョブ
( ,_ノ` ) n \∧∧∧∧/ ( <_,` ) n
 ̄ \ ( E) < の .グ >  ̄ \ ( E)
フ /ヽ ヽ_// < ッ > フ /ヽ ヽ_//
─────────────< 予 .ジ >────────────────
∩ . < ョ >
( ⌒) ∩ good job! < 感 .ブ >. |┃三
/,. ノ i .,,E /∨∨∨∨\. |┃ ガラッ 話は聞かせて
./ /" / /" / .\ |┃ ≡ _、_ もらった>>288
./ / _、_ / ノ' / グッジョブ!! \__.|ミ\___( <_,` )< グッジョブ!
/ / ,_ノ` )/ / /| _、_ _、_ \ =___ \
( / /\ \/( ,_ノ` )/( <_,` )ヽ/\≡ ) 人 \
ヽ | / \(uu / uu)/ \
- 301 :288 :04/04/02 23:23 ID:???
- (*´Д`) thx!
- 302 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/04/04 21:49 ID:???
- お疲れさまです! 読んでて切なくなりました・・・。
この次も期待してます!
- 303 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/06 12:46 ID:???
- またアク禁の巻き添えくらった……レスが遅れて申し訳ないです。
>>288-294様
素晴らしすぎる……
そして、このスレにおける俺の立場が、また一段と無くなっていく……。
>>299様
いえいえ……。
定期的に貼ることのみが俺の取り柄ですから……
- 304 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/07 22:15 ID:???
- 桜舞う気持ちいい春の日。
「気持ちよさそうだな」
ソファーで、まったりしていた妹に声をかける。
「あ……お兄ちゃん……」
「天気がいいからって、あんまりダラダラしてんなよ」
「だって気持ちいいんだも〜ん。お兄ちゃんも一緒にダラダラしようよ〜」
妹は寝ぼけたように気の抜けた声で言う。
「遠慮しとく……」
「そう?とっても気持ちいいのに〜」
妹が寝返りをうって、うつ伏せになる。
「春はいいねぇ〜、ポカポカして気持ちいいなぁ〜」
「そうだな。そろそろ炬燵も片付けようか……」
「え〜!?コタツ片付けちゃうの〜!?」
「最近暖かいし、もういらねぇだろ……?」
「でも、無くなっちゃうと寂しいよ〜!!」
この冬中、俺たち(主に妹)の足を温めてきた炬燵。
多少の愛着を感じるかもしれないが……そこまで言うのはどうなんだろう……。
「そういえば……そんなこと毎年言ってるような……」
「えへへ……そうだっけ?」
妹が舌をペロッと出して、微笑む。
「まぁいい、まだ今日はまだ今日は片付けないから安心しな」
「そうなの〜?あ〜、良かった〜♪」
「で、話は変わるが、ちょっと出掛けてくるから、留守番よろしくな」
「どこに行くの〜?」
「いや……別に言うほどのトコでは……」
「あ〜!!分かった〜!!またコンビニでしょ〜?」
「……くっ」
「それで、また、おもちゃ買いに行くんでしょ〜?」
「おもちゃって言うな、食玩と言え」
「お兄ちゃん、ソレ、ホントにどっちでもいいよ……。で、図星なんでしょ?」
- 305 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/07 22:16 ID:???
- 「ああ、確かにその通りだよ!!悪かったな!!」
「別に、そこまで言ってないでしょ……」
妹が呆れたように、小さなため息を一つ。
完全に立場が逆転している……。
「とにかく、ちょっと出掛けてくるから、留守番を頼んだぞ!!」
なんだか、居心地の悪いノリだったので、強引に話を終わらせようとする。
「あっ、ちょっと待って〜!!私も行くよ〜!!」
「何で?」
「お兄ちゃんとお散歩したいもん♪」
「じゃあ、行くか」
「うん♪」
「お兄ちゃん、何か買う〜?」
いつものコンビニ。いつもの棚の前。
唯一違うのは、今日は隣に妹がいること……。
「ああ、勿論」
俺は、目当てのブツを適当に二箱手に取り、今度は俺が妹に聞く。
「で、お前は何か買うのか?」
「あのね、ココでお菓子とかジュースとか買って、公園で食べようかなぁ〜と思ったんだけど……」
「ああ、いいねぇ」
「じゃあ、決まりね〜♪お兄ちゃん、何が欲しい〜?」
「団子か饅頭みたいな、和菓子が食いたい……」
「あっ!?気が合う〜♪私もそう思ったんだ〜♪」
「じゃあ、決まりだな」
俺は和菓子を売っている棚まで行き、相談した挙句、桜餅と団子のパックを手に取る。
そして、途中、お茶のペットボトルを二つ手に取って、レジまで持っていく。
「あっ!!お兄ちゃん……私、お金忘れちゃったよ……」
「いいよ、これぐらい俺が払う」
「えっ!?いいの〜?」
「そこまで俺はケチじゃないって」
「えへへ♪じゃあ、ご馳走になりま〜す♪」
- 306 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/07 22:18 ID:???
- レジで、大量の商品をドサリと置き、ポケットから財布を取りだす。
そして、金を払い、袋に入ったお菓子やお茶を持って店の外に出る。
「お兄ちゃん、私が荷物持つよぅ……」
道路に出た途端、妹にビニール袋の持ち手を引っ張られた。
「何で?」
「だって、お金、全部払ってもらったから……それぐらいは……」
「おいおい……お前、何時からそんなにケチ臭い事言うようになったんだ?」
「でも……私、お兄ちゃんにこれ以上迷惑かけたくないもん……」
「それなら尚更、俺に持たせて欲しい」
「えっ……?」
「女に荷物持たせて自分は楽してる。なんて、後味が悪すぎる。俺のことを考えるなら、俺に持たせろ」
「お兄ちゃん……」
「それに、妹を可愛がることは、迷惑なんかじゃねぇよ」
うわぁ、恥ずかしいセリフ……。
……まぁ、あながちウソじゃないんだけど……。
「お兄ちゃん……♥」
そして、予想通りというべきか、妹が『恋する少女の視線』を俺に向ける。
やっぱり、こういう雰囲気は好きじゃない。
俺は軽く妹の頭を叩いて、少し早足で歩き出した。
妹は最初は戸惑っていたようだが、いつの間にか俺と並んで歩いていた。
「お兄ちゃん……気持ちいいねぇ……」
「ああ」
大きな桜の木の根元に座っている。
「さぁてと、桜も十分眺めたし、おやつにしよう♪」
「もうかよ?早ぇなぁ……」
「いいのいいの、花より団子って言うじゃない♪」
「ソレの意味知ってて言ってるのか?」
「ううん〜♪ぜんぜ〜ん♪」
「なら、いいや……」
俺は呆れて、突っ込む気も起きない。
- 307 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/07 22:19 ID:???
- 「じゃあ、決まり〜♪おやつだ〜♪」
妹は嬉しそうに、袋の中から団子を取り出して、手際よくパックを開ける。
そして、団子を二本持って、一本を俺に差し出す。
「はい♪お兄ちゃん、どうぞ〜♪」
「ああ、ありがとう」
妹の手から団子をもらい、一粒口に入れてみる。
「ん〜!!甘くて美味しいね〜?」
妹がニコニコしながら、俺を見る。
コイツ、甘い物食べてるときはホントにいい顔するなぁ……。
頬にちょこんとついてる餡子でさらに可愛さアップ……って、おい!!
……一人ノリツッコミをしてしまうほど、意識の中では異様にテンションの高い俺。
「……」
「ん?どうした、お兄ちゃん?」
俺の考えなど露知らず、妹は俺を不思議そうに見ている。
俺は無言で、自分の右の頬を軽くトントンと叩いて、暗示してやる。
「ふにゃ?どういう意味〜?」
「わからないのか?」
「えっ?うん……」
仕方ないので、俺は妹の頬の餡子を指で取って、妹に見せる。
「えっ!?コレが、私のほっぺに〜!?」
黙って頷く。
「ふわぁぁぁぁぁぁぁん!!恥ずかしいよぉ〜!!」
「別に、俺は気にしないけど……」
そんなことより気になる餡子をどうにかするため、俺は指を妹の口に押し込んでみた。
「むぐぅ…………ぷはぁっ!!もう!!イジワルしないでよ〜!!」
妹は真っ赤な顔をして怒る。
「ああ、悪い悪い……」
「……お兄ちゃんのバカ……」
「だから、悪かったって……」
「お兄ちゃんなんか、大っ嫌いだもんね〜!!」
- 308 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/07 22:20 ID:???
- 大嫌い……か。実際言われてみると、結構キツい言葉だな……。
「おい、帰るぞ……」
『あること』を決めた俺は突然、そう告げ、妹の手を無理矢理引っ張る。
「ちょっと……お兄ちゃん!?どこ行くの!?」
俺は沈黙したまま、妹の手を引っ張り続けた。
そのまま、十五分ぐらい歩いていたと思う。
俺の住んでる辺りは結構田舎なので、ここまで歩いてくると、建物も少なくなってくる。
「お兄ちゃん!!こんなとこまで来て、何があるの〜!!」
俺はなおも無視して歩き続けた。
小さな保育園の横を通り、自販機のある角を直進。
「お兄ちゃん……もう帰ろうよぉ……」
お寺の脇の坂を上り、そこにある角を右に曲がって……。
「おにぃちゃん……どこなの?ここ……?」
妹が泣きそうな声を出して、俺の手をクイクイと引っ張る。
「そのうち分かる。そうだ、目つぶってろよ」
「え……?ヤダよぅ……怖いよぅ……」
「大丈夫だって。ほれ、閉じろ」
妹はオドオドしながら、目を閉じ、俺の腕にしがみつく。
この雑木林を抜ければ……。
「ほれ、目開けてもいいぞ」
妹は恐る恐る目を開けたが、眩しそうにすぐに閉じてしまった。
そうして、またゆっくり瞼を開き……
「わぁ〜!!すご〜い!!」
「どうだ、凄ぇだろ?」
俺が妹を連れてきたのは、鮮やかな黄色に染まる大きな菜の花畑。
周りには何も無い。誰もいない。本当に二人っきりだ。
「お兄ちゃん!!スゴイよぉ〜!!」
「そうだろ?……どうだ、コレでも俺が大嫌いか?」
「えっ……?もしかして……お兄ちゃん……私が言ったこと……気にして……」
- 309 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/04/07 22:21 ID:???
- 「ああ、気にするに決まってる……。お前は、俺の大事な大事なたった一人の妹なんだからな……」
俺は妹の頭を撫でながら、自分の気持ちを正直に伝えた。
「お兄ちゃん……。お兄ちゃん、大嫌いなんて言ってゴメンなさい……ホントは……私……」
妹が俺に抱きついてくる。
「お兄ちゃんの事……大好きだよ……♥」
「ああ、分かってる」
花に心が洗われたのだろうか……。
今の俺には、一面の菜の花が霞むぐらい、妹が眩しく見える。
俺が素直なのは花のせいならば……今はせめて心の赴くままに……。
そんな思いを込めて、俺は妹を優しく抱き返した。
お返しとばかりに、妹は顔を俺の胸に強く埋める。
春の花のような、優しい匂いがした……。
────────────────────
調子に乗って書いてしまいました。
他の方と比べると、やっぱり、見劣りしますけど、
まぁ、『またやりやがったな』ぐらいの気持ちで、生暖かい目で読み飛ばしてやってください。
- 310 :288 :04/04/07 23:03 ID:???
- dでも無いです、最高ですよ(*´Д`)
- 311 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/08 00:02 ID:???
- 萌え補充完了・・・ GJ!!
- 312 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/08 00:34 ID:???
- キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━ !!!
(`Д´)b GoodJob!
- 313 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/04/11 20:53 ID:???
- お疲れさまです! こんな台詞、本当に言われてみたいです!
- 314 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/15 23:23 ID:???
- moehoshu
- 315 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/18 09:57 ID:xeFVmAoj
- 本当に…兄貴………ううっ。 そのとおりだったんだね。
『いったん食らいついたら、腕の一本や二本、失おうとも、
決して「スタンド能力」は…………解除しないと』 オレに言った事は!!
- 316 :遊星より愛を込めて :04/04/18 10:02 ID:???
- \ /
\ /
\ /
\ /
\ ∧∧∧∧/
< 俺 >
< ス し >
< か >
─────────< レ 来 >──────────
< な >
< !!!! い >
/∨∨∨∨\
/ \
/ \
/ (-_-) \
/ (∩∩) \
- 317 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/18 17:38 ID:???
- (・∀・)ニヤニヤ
- 318 :288の人 :04/04/18 23:14 ID:???
- ↓caution!!
心臓の弱い方は萌え死にしないように気をつけてください。
また、気分を悪くされた方はすぐに楽しいことを考えてください。
- 319 :288の人 :04/04/18 23:16 ID:???
- それは、妹のある一言から始まった。
「ねえねえ、お兄ちゃん♪」
「ん、どうした?」
「ぎょーちゅー検査って、なあに?」
俺は凍りついた。
今、妹はなんと言ったのだろうか。
俺の聞き間違いであることを祈りながら、もう一度問いただしてみる。
「……なんだって?」
「ぎょーちゅー検査ってなあに?お兄ちゃん♪」
「……なんだって?」
「だ〜か〜らぁ!ぎょ―――」
大声で言おうとした妹の口を慌ててふさぐ。
「わ、分かった分かった。ぎょうちゅう検査、だな?」
「うん、そうだよ。私、初めて聞いたから全然分からないの」
「ちょっと待て。お前何歳だ?」
「私?お兄ちゃん知ってるでしょ?お兄ちゃんのひとつ下だよ」
言いながら、通学用のカバンから青いシートを取り出す。
「これでやるらしいんだけど……教えて♪」
無知とは恐ろしい。いや、この場合は無恥か。
「知るか。勝手にやってくれ」
「え〜!だって分からないんだもん……」
「俺の知ったことじゃ無いだろ。別にお前が忘れて怒られても、俺には関係無いしな」
ここまで言ってハッとした。妹は顔を俯かせ、今まさに泣こうとしていた。
「ひどいよ、お兄ちゃん……ううっ…ひっく……」
「あああ!分かった、教えるよ!ただしやり方だけな!」
「ほ、本当?」
涙目で上目遣いに俺の顔を覗き込んでくる。俺はくしゃくしゃと頭を撫でてやった。
「ああ、教えるよ」
「ありがとう、お兄ちゃん?」
………待て、早まるな。やり方だけを教えればいいんだ。
期待に添えられず悪いが、俺はコイツを立派にしなくてはならない!
そう!ベタな展開だけは避けねばならんのだッ!
- 320 :288の人 :04/04/18 23:17 ID:???
- 「………」
「……お兄ちゃん?」
「……あ、ああ、何だ?」
「もう!早く教えてよ!」
「あ、ああ……じゃあ、言うぞ」
俺はたっぷりと深呼吸をした。
「そのブルーシートを……ぺたっと貼り付けるんだ」
「貼り付けてどうするの?」
「いや、貼り付けるだけでいい。それだけで虫がいるかどうか分かるんだ」
「ふむふむ……」
「じゃ、じゃあな」
「で、どこに貼ればいいの?お兄ちゃん」
部屋から逃げ出そうとした背中に声をかけられ、俺は硬直した。
ぎこちない動作で振り向く。
「……トイレでする大と小があるよな?」
「やだぁお兄ちゃん、いやらしい〜」
「いいから聞け。あるよな?」
「……セクハラだよぅ?う、うん……」
「その大が出てくるところに貼り付けるんだ」
「大………?」
間。
顔面が噴火した。
「えっ………えええええええええええええ〜〜〜っ!!」
「………だから言いたくなかったのに」
「お、お兄ちゃんのばかぁっ!エッチ!スケベ!セクハラ!」
「お前が教えろって言ったから教えてやったのに………」
「だからって、他にも伝え方があるでしょ!?ばかぁ!」
「何とでも言え。俺は寝る」
「ふんだ!とっとと寝ちゃってよ!エッチ!」
俺は後手でドアを閉め、重い足取りで自室へと向かった。
- 321 :288の人 :04/04/18 23:18 ID:???
- 俺はベッドの上に転がった。
予想はしていたが、さすがにあんなに言われるとへこんでしまう。
深いため息をもらした。
「やれやれ……どうして俺たち二人を残して先立つんだよ……父さん、母さん」
今までそれを理由に泣いたことは無かったが、自分のバカらしさに泣けてきた。
その時、室内にノックの音が響いた。
この家に住んでいる人間は二人しかいない。
「………何だ?」
「あのね、お兄ちゃん……さっきは言い過ぎちゃった…ごめんなさい」
案の定、妹だった。
「ああ……別に気にしてないぞ。予想はしてたしな」
「うん……本当にごめんね?」
「大丈夫だって。それより、方法は分かったんだろ?もう俺に恥ずかしいことさせるなよ?」
「あ、それなんだけど……」
嫌な予感。いや、悪寒。
「その……手伝って…くれないかな?」
的中。
- 322 :288の人 :04/04/18 23:20 ID:???
- 「それで、俺はどうしたらいいんだ?」
「え、ええと…その…こ、これ、お願い……」
ブルーシート。
「こ、これって!俺に貼り付けろってか!?」
「う、うん……わ、私は体固いから…」
「…いいのか?」
「お兄ちゃんなら……いいよ。信頼できるもん♪」
「そう言う割には顔が真っ赤だぞ」
「は、恥ずかしいもん……!それに、お兄ちゃんだって真っ赤だよ?」
「わ、分かった分かった!やるぞ!」
「う、うん………」
俺はベッドの上に横になった妹から目をそらす。
「見ないでね……」
妹がゆっくりと動くのが分かる。
「いいよ……そ〜っと、優しくお願い……」
「お、おう」
- 323 :288の人 :04/04/18 23:21 ID:???
- 俺はゆっくりと手を伸ばす。
だが、見ないで手を伸ばしても無意味な訳で。
ぴたっ。
「ひゃあっ!」
「あ、悪い…」
「ばっ、ばかばかばかぁ!」
ぴたっ。
「きゃっ!」
ぴたっ。
「や、やぁ……」
ぴたっ。
ゴスッ!
足蹴りをアゴに受けた俺は、後ろに吹っ飛んだ。
「エッチ……!」
「ほ、本当に悪い……」
「あ、ばかぁ!こっち見ちゃダメ!」
「ううう……」
「これでいくよ?いいよね、お兄ちゃん?」
「あ、ああ」
妹は俺の手を掴み、ゆっくりと引っ張る。
俺の手は妹に引かれて、そのまま動く。
ぴたっ。
「ひゃあっ……」
「当たってる?」
「え、エッチ………うん……」
俺はすぐに手を離した。妹もすごい勢いで動き始めた。
「は、はき終わるまで振り向いちゃダメだからね?」
「分かってるよ」
そう答え、俺は大きな吐息をした。
- 324 :288の人 :04/04/18 23:22 ID:???
- 「なあ」
「なあに?お兄ちゃん」
「何で俺の隣で寝てるんだ?」
「えへへ?それは私がお兄ちゃん大好きだからだよ♪」
「そのうち襲うぞ」
「襲って♪」
「……バカ」
「ふふふ、可愛いなぁ♪私が試したときの反応も可愛かったよ♪」
「うるせえブラコン……って、待て。今、なんて言った?」
「あっ……何も言ってないよ?」
「試したときの反応って……まさか、お前……最初から知ってたな!?」
「え、えへへ?」
「もう寝る」
「ご、ごめんなさい〜!」
- 325 :288の人 :04/04/18 23:23 ID:???
- 行き過ぎた変態→_| ̄|○
_| ̄|○「死して屍残すまじ…っ さらば…っ」
- 326 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/04/19 00:05 ID:???
- キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キタ(. ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━━
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0ch BBS 2004-10-30