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夏目房之介さんについてver.2

56 :旧1 :2000/09/10(日) 06:40
55の1行目は51への感想です。

57 :はじめまして :2000/09/10(日) 12:35
 はじめまして。

 「マンガBS夜話」はテレビ番組のなかで批評を成立させることができるか
ということを(ある意味で)意欲的に実験している番組だととらえることが
できるような気がしています。とてもおもしろい試みだと思います。
 BSの受信機がないため再放送(しかも、見逃しているため、ほんの一部)
しか見れないのが残念ですが。

 私も夏目さんに質問したいです。
 単行本ではなく、何らかの形でマンガ雑誌(例えば、「ジャンプ」や
「コロコロ」)を番組で扱う予定はあるのでしょうか。
 もし可能なら、編集者の方々や流通業の方・書店の方にもゲストに来て
いただけると、うれしいです。 以下、余談です。
 このスレッドを大きくはみ出してしまいそうで申しわけありませんが、
夜話シリーズをつくってほしい。「マンガBS夜話」が番組として成立する
ことがわかったのですから、「文学BS夜話」や「ノンフィクションBS夜話」
もあってほしいものです。
 「文学BS夜話」は組み合わせとしては、たとえば、島田雅彦・浅田彰・
福田和也・小林信彦の4人で考えてみるとか……。
 「ノンフィクションBS夜話」は取りあげる本には事欠かないと思いますが、
人選が難しい……。
 最後に、夏目さんが言及されていた
小田光雄『出版社と書店はいかにして消えていくのか』
は読みました。本を手にとったときはぜんぜん期待して
いなかったせいなのでしょうか、じつにおもしろかった。
ご興味ある方は、書店や図書館で探してみてください。
(個人的には)買って損はしない本だと思います。


58 :57 :2000/09/10(日) 12:40
 質問に答えていただくだけだと申しわけないので、ボランティアします。

 質問のまとめ

>14
・夏目先生は、バリ島のどういうところがお好きなんでしょうか?
・旅行されてて、創作活動などにも影響を受けることってあります?

>16
 マンガの運動表現についてどうお考えでしょうか?
と、ひとくちにいってもいろいろとありますが、
@複数枚の絵による場合(コマ構成)
A一枚絵による場合(1コマ)
と、まずコマを基準に考えたとして、特にAについてお聞きしたいの
ですが。

●夏目先生はマンガの運動表現について、どうお考えでしょうか?
●四方田氏やわたし(同列にしてすみません)のようなアプローチに、
どういう感想がありますか?

>23
 宝島から発売されている「マンガの読み方」を近所の図書館で読んで
ものすごく気に入って、あの本から夏目さんにハマッたようなものなん
ですが、悲しいことにどこの本屋に行っても置いてありません。
 注文もしたのですが、絶版状態で購入できませんでした。
 もう、古本屋を探しまくるか図書館のをパクルしか、手はないのでしょうか?

 それから、マンガ夜話の「童夢」の回で、大友さんとしてはこの(大きい)
サイズの本で見て欲しいんだ、と仰っていましたが、夏目先生は、御自身の
作品の単行本のスタイルは気に入ってらっしゃいますか?
 夏目先生の作品も、大友さんとは違った意味で、小さくしすぎると読めない
と思うのですが。。

>27
 高千穂遥氏が夏目さんの手塚論について、手塚氏にはかつて氏
そっくりに描ける影武者がいて、関係者にも区別がつかなかった。
夏目さんはどうやってそのへんを見分けているのだろう?といった
趣旨のことを書いていましたが、そのあたりはどのように対処されて
いますか?



59 :57 :2000/09/10(日) 12:41
 (続き)
>33

 夏目先生はそばとうどんどちらがすきですか

>40

 夏目さんは桜庭和志をどう思いますか?

>42

 しかしそれにしても、大友克洋さんは、いくら原作付きだとしても、
ああいったレベルのものを連載で描けるというは、とても人間技だとは
思えないのですが、夏目さんはどう思われますか。それがプロというもの
なのでしょうか。

>44 (要約)

 河合隼雄の万引きは創作活動の代価行動だと言うような、発言を
ご存知でしょうか。
 とこんな事を持ち出すまでもないんでしょうが、今日万引きで捕まり、
その時はなんとも思わなかったんですが、後でいたたまれなくなって
きました。
 ほんとに、どうしたらよいでしょうか。

>57

 単行本ではなく、何らかの形でマンガ雑誌(例えば、「ジャンプ」や
「コロコロ」)を番組で扱う予定はあるのでしょうか。


 新スレッドで出てまだ夏目さんが答えられていない質問をリストアップ
してみました(抜けてしまったもの、すでに答えられたものがあったら、
すみません)。




60 :夏目房之介 :2000/09/10(日) 12:46
1、少し時間があるので、10日昼までの分で、まず答えておきたいものだけ答えます。
しかし、ほんとに面白いやりとりになってますね。
僕をかいさなくても、じゅうぶん興味深い、まとなで生産的な場所になってます。なんか、うれしいですね。

>42 もし矢作さんに会われたら、くれぐれも連載を放り出さないようにいっておいてください。


>44 夏目先生は私はもう消せない傷をつくった思いますか? ほんとに、どうしたらよいでしょうか。

万引きねぇ、懐かしいなぁ。僕もやったし、長男が中学の頃やって、親として店につれてって謝らせたこともありますよ。でも、初犯だとすれば指紋までとるのは、どうかと思う。
そんなもんが消せない傷なら、僕なんか生きてないですよ。寺山修司なんかどうすんだ(例がよくないかな)。
問題は、あなたの自分にたいするイメージが高潔すぎたってことじゃないですか?
人間なんて、そんなたいした存在じゃないんだから、まずはなんでそんなに自分が落ち込むかを考えてみてください。落ち込むときは、一生懸命落ち込んだほうが、しぶとくなりますよ。
もし、あまりにも不安になったり、おかしな行動をとるような自覚があったら、カウンセリングを受けるって手もあるけど、ちゃんとした人に当たらないといけないので、信頼のおける知人に相談するように。
僕みたいに、ほんとはくだらない人間には、万引きくらいで悩むなんてりっぱなもんだと思えます。

61 :夏目房之介 :2000/09/10(日) 12:49
2,
>16 、四方田氏は『漫画原論』で、運動表現を”速度”という観点から記号論に基づいて 論考
夏目先生のお考えは、
特に「運動表現」に絞ったものではなく、どちらかといえば、”作家の手による描線に、視点が絞

簡単に言えば、前者は文法論(統辞)的、後者は文体論(修辞)的のように見えます。
でも、複数コマ論になると、事情は逆になります。
具体的には「マンガの読み方」をよんでいただきたいのですが、四方田さんの場合、コマの文法論まではおよんでいないように思えます。複数のコマの文法は僕らの作業が、たぶんはじめてのまとまった論です。
何が違うかというと、四方田さん自身いっているように、彼は時間(時間分節、歴史性)を排除した構造そのものを対象にしようとしたということ。当時としては狙いは同じですが、僕は作家の手つきを直感的にさぐる模写批評(80年代)から文法的解読(90年代)へいき、四方田さんは学者としての理論的枠組みから、範疇を狭めるようにしてマンガを具体的に解読した、という入射角の違いがあります。
僕は、記号論などの輸入学問の翻訳用語を使わないで、独自に作ろうと思い、四方田さんは使えるものは使おうという発想でした。




62 :夏目房之介 :2000/09/10(日) 12:50
3,そこで、
●夏目先生はマンガの運動表現について、どうお考えでしょうか?

についっては「マンガの読み方」などを参照してください。
たしかに「運動」という言葉は使っていませんが、読み込めば使えるように書いたつもりです。

●四方田氏やわたし(同列にしてすみません)のようなアプローチに、どういう感想がありますか?

せっかく欧米の学問枠組みを習得しているのだから、それを日本の具体的なマンガという現象を語る言葉に、日本語のなかで生きる形でやってほしい、と思います。マンガ批評にはそれなりの蓄積があるにもかかわらず、マンガ論者たちはなぜかそれらをきちんと再検討し、引用、批判して使うことを怠ってきました。
学術的に語るというのは、たとえそれがエッセイであっても、過去の蓄積を使って出発することだと思います。
いきなりフランスの先端的(と思われている)言辞を移入して、それに代えるとかでは、せっかく日本で生まれたマンガの広がりについてのものさしが、また洋物ですまされてしまう、という印象があるんです。

四方田さんは、それなりの功績を残しましたけれど、そこのところは彼との対談でもいったけれど、不満に思うところなんです。

とり急ぎ、こんなところで。


63 :はじめまして! :2000/09/10(日) 13:28
日本と欧米のマンガの違いとして、色彩の有無が挙げられると思います。
最近は、CGの導入などもあって、日本人作家もカラー作品をよく発表するようになりましたが、
具体的に、バンドデシネやアレックス・ロスのような凄い先達たちから、どのようなことを学ぶべきだと御考えでしょうか?

64 :名無しさん@お腹おっぱい。 :2000/09/10(日) 13:29
>河合隼雄の万引きは創作活動の代価行動だと言うような

作品の代価として自分の将来や可能性を支払うってことかな
なんにせよあんたの言っていることは
「人を殺す経験をしてみたかった」十七歳の少年と同じように
現実から乖離していてヘタレだが

65 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 14:08
・・・みんな、明らかにネタなカキコに反応すんなよ・・・

66 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 15:05
>65
いや、わからないぞ。過去にあった事件予告の書き込みだって、
初めはみんなネタだと思ってたでしょ。

まあ、ネタだったらそうとう勇気ある人間だな。よりによってココに書き込むなんて。

67 :どーでもいいが :2000/09/10(日) 17:23
・・・みんな過剰反応するね。ネタだろーとそうじゃなかろーと。

68 :acdc :2000/09/10(日) 19:18
>57
音盤夜話ってのはありますね。

>65
「高い空想世界だけで生きていきたいのに、それが泥にまみれた気分です。」
以降の、なんかミョーとゆうかちょっとねじれたとゆうかなんかちょっと変な感じ
が、かえってネタではないような気がする。

69 :acdc :2000/09/10(日) 19:58

44にこう思ったのだけど、まぁわざわざ書くほどのことじゃなかったかも。
失礼しました。

70 :40 :2000/09/10(日) 20:23
格闘技にはまってるそうですが、K1とかプライド見ますか?

71 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 21:20
>40
漫画関係ないし、夏目さんが格闘板に来た時に聞くべき質問ではないだろうか。


72 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 22:01
>71
まあ、そっから面白いほうに話が流れるかもしらんし
いいんじゃないの。夏目さんが答える気なければ
無視されて終わりなんだからさ。


73 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 23:09
2,3度質問させてもらっている者です。
いしかわじゅん先生や夏目先生の文章を読むと「マンガ雑誌が送られてくる」
という文を見ますが、雑誌はタダで送られてくるんですか。
もしそうならそれは漫画家の特権なんですか。
それとも出版社のほうに何らかの意図するところがあるからなんでしょうか。
差し支えなければ回答お願いします。

74 :万屋十完 :2000/09/10(日) 23:45
「夏目房之介の漫画学」を読みました。面白かった・・・。何かこう、「あくまでも
人間がペンで紙に書いているもの」という見方で、ちょっと突き放してクールに分析
されているなあというのが感想です。全編通じてとても分かりやすい文章でありがた
かったのですが、線に関しての説明では、「モッタラした」とか「引きずりこまれる
ような世界」という、本人にしか分からないような表現で困りました(笑)。長嶋
監督の打撃指導みたいで。でも漫画家にしか分からない業界用語では無いので、何とか
想像力で補いました。
今は「手塚治虫はどこにいる」を読んでいます。こちらはちょっとカタいですね。

長々と申し訳ありませんが、最後に質問させて下さい。夏目さんの模写を見ていて、古屋
兎丸の「パレポリ」を思い出したのですが、この作品(または作者)について、どのような
評価をされていますか。私は、笑えるネタも結構あったけども(○○のゴミの日シリーズ)、
ネタよりも技術が勝っている、「売れてない頃のいっこく堂」って感じがしました(実際に
見たわけじゃないけど)。

75 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 23:50
弟が、「夏目房之介は、えらい。オオクワガタと、同等には。」
と、枕もとでうるさいので、夏目房之介には第2代名人位をあげます。
明日から本名を マンガ 名人 とし、
初対面の人間にあっては、「マンガ名人です。よろしく。」
と挨拶し、本名であるところの
マンガ 名人 とPHS番号のみが記載された名刺を
なにくわぬ顔でさしだし、一方的に用件をきりだすこと。
語尾には「〜マンガ」をつけるとよりBETTER。
(ちなみに第1代は水森亜土。)

76 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/10(日) 23:56
>75
すると、わたしのような一般人ももちろん夏目さんのことは夏目名人とお呼びしなければ
いけないマンガ?
語尾にマンガつけるのは大変おかしいでござるマンガ。

77 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 00:10
夏目さんもいしかわさんのように格闘技にはまりましたか・・・。
格闘技ファンの僕としてはうれしいかぎりです。
関係ないですがPRIDE10の中継でいしかわさんが思いっきり映っていましたね。
その後ろには花田紀凱さんの姿も・・・。

78 :40 :2000/09/11(月) 01:11
そうそう、いしかわさんが映ってました。
それで気になったんですよ〜。まぁ漫画には関係ないわな。
もう大人しくロムりま〜す。

79 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 02:09
今日は活気ねえな、しかし・・・

80 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 03:04
クッキーONになったからじゃない?

81 :旧1 :2000/09/11(月) 03:31
ここは夏目房之介さん専用スレッドなので、
夏目さんが格闘技について語りたいのであれば、
それは夏目さんの一部なので語っても何ら問題ないのでは?
(ただ、万が一そちらでひどく話が盛り上がるなら各当番いや、格闘板への
移動が必要かと思うけど、そうはならんでしょう)
…と、私は思いますが、どうでしょう?(ちなみに私は総合格闘技系が好きですー。)
それが駄目なら太極拳の話もバリ島の話もしたらいけない事にならない?
(こっちで勝手に盛り上がっちゃイカンと思うけど。)

82 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 05:30
んー、夏目さんにお聞きするのはスジちがいかもしれないけど、
最近のマンガ夜話のムックは、どうして近年の収録作品ばかりなのでしょう?
7巻の「ぼくんち」8巻の「パトレイバー」9巻の「陰陽師」「ガラスの仮面」
10巻の(予定)「ちびまるこちゃん」・・・みんなまだ記憶に新しすぎるんですよね。
6巻までわりかし初期の放送を収録してたのに・・・

ムック収録はどういう基準で決められてるのでしょう?
また、ムック収録を断られる作家もおられるのでしょうか?


83 :43 :2000/09/11(月) 06:04
>>45
>>母に「伝染るんです」を読ませたら
>それは読ませる漫画に問題がある(笑)
若気の至りでした(笑)
今から数年前、夏目さんの漫画論、漫画の文法というのに刺激を受けて、
まねごと見たいのを考えてたことがあるんですが、そのときに母の事を
思い出して色々聞いてみたんですよ。伝染るんですはともかく(笑)、
なぜ漫画が読めないのか?と。
そしてら、「どこから初めてどこに進めばいいかわからない」と。
これは、コマの読み順も、ネーム(吹き出し)も同様にわからないのだ
そうです。読めるのは新聞の四コマくらい、とのことです。
おそらく「漫画を読むレベル」が、手塚初期の、コマは同型の長方形、
コマには読む順番に番号が振ってある時代で止まっているのでは? と
思いました。例えは悪いかもしれないけど、足し算引き算しかできない
子供に因数分解させようとした、みたいな。

このことについて、夏目さんはどう思いますか? 鍛えれば母もジョジョ
とか読めるようになるんですかねぇ(笑)

84 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 07:38
>83
あちきの母ちゃん(夏目さんより1歳上)も、2〜3年前まで、新聞漫画レヴェル
の漫画読みでしたが、老眼著しく、それまで活字派だったのだが、漫画に転向。
ようするになんか読みたい人なのです。
で、最初は、これはダメ、あれはダメ、読みにくいの連発でしたが、
寄生獣、カイジ、MONSER、龍、あずみ、シティハンター・・・と中道を行き、
BASARA、天は赤い河のほとり、ポーの一族と少女漫画も読破。
とうとう、最近はうしおととら、サラリーマン金太郎、大島弓子作品まで読みやがりました。
本人曰く「なれれば何でも読めるわよね、小説より目が疲れなくていいわ」
ただ、単純に絵の問題で原哲夫と荒木飛呂彦は生理的に受け付けないと言ってました(笑
しかし、この年代の女性(おばはん)で、ここまで幅広く読んでる人はあまりいないでしょう。
(俺が持ってるからだけど)

50の手習いですな。まさに。


85 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 13:10
>84
キミの母ちゃんとトモダチになりたい。


86 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 13:14
噂みたいなもんですが、「マンガ夜話」ムックは最初、「わざと傾向の違う回を組み合わせて発行」というコンセプトだったのが、途中から「同傾向のマンガをまとめる」と方向転換したらしいですよ。(私はそれに賛成)
あとやっぱ、商売なもんで視聴率や元ネタ本の売上などから、売れるのが見こめないのはパスされるのでは…?



87 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 13:16
夏目先生、これから衰退・絶滅してしまいそうな画風というのはあるのでしょうか。

88 :83 :2000/09/11(月) 15:48
>>84
おお、凄い母ちゃんもいたもんですね(笑)
>最初は、これはダメ、あれはダメ、読みにくいの連発でしたが、
ここと、
>本人曰く「なれれば何でも読めるわよね、小説より目が疲れなくていいわ」
ここがポイントでしょうかね。やっぱ慣れ(文法を徐々に取得)ってことかな?
うしおととら辺りは結構コマ割や効果線等の書き込みも複雑ですから、たいした
もんだ、とちょっと感心してしまいました。

やっぱジョジョは無理でしたか(笑)

89 :名無しさん :2000/09/11(月) 21:56
http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/hondat/view/teka.htm
まだ梶原系より手塚系ですか。
マンガ夜話で「男の星座」希望ッス。

90 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/11(月) 22:10
ジョジョの絵が受け付けないって言う人は年とって無くても結構いますよね。
年輩の方とかマンガを「読めない」と言う人には文法を身につけさせれば(慣れれば)
イケるけど、「絵が生理的に受け付けない」というのはどういう現象なんでしょうか?
もともとの個人の本質?それともやっぱり慣れ?

専門家の方でもやっぱりそういうのあるんでしょうか、夏目さん?
そういえば「花男」では竹熊さんが「最初は絵がだめだった」と言ってましたね。

91 :ht :2000/09/11(月) 22:36
>夏目先生
ご意見ありがとうございました(^^
>日本で生まれたマンガの広がりについてのものさしが、また洋物ですまされてしまう
このように先生の危惧されておられる、安易なレトリックに
乗っからないよう、気をつけます。
それと、おそらく「もうすこし俯瞰的にマンガを語れ」というご意見のような気がします。
「マンガの読み方」はもちろんテキストとして活用させていただいています。
それをみた感じでは「運動」だけではなく、他の要素、
「コマ構成」や線そのものの働きなどを中心に沿えて言及しておられるので
マンガの手法を単体ではなく、組み合わせとして考えておられるのだなぁ、と
思いました。

あと、四方田氏と対談されていたんですね。
それは読みたいなぁ。
どなたかご存知ありませんか?

では。


92 :T :2000/09/12(火) 00:51
>82さん、86さん

実は漫画家自身やプロダクションからの圧力で、再放送出来ない回があります。
これらは当然、ムック本にも取り上げる事が出来ません。
これは「BSマンガ夜話in札幌」の中で出た話です。(すんげぇ〜面白かった!)
最近の物は、再放送やムック本収録を前提に交渉しているのではないでしょうか。
あっ、こんな事言っちゃって良かったのかな、夏目さん?

93 :放送を見た限りでは。 :2000/09/12(火) 00:56
デビルマン・エロイカより愛をこめて・サイボーグ009
はみだしっ子・がきデカ・日出処の天子

あたりかな〜。

94 :83=88 :2000/09/12(火) 01:23
>>90
単純に「好き嫌い」の問題では無いんでしょうか?それは。
絵に限らず、内容とかジャンルにも言えますよね。ラブコメはどうも受け付け
ない、とか。キャプテン翼は読めるけどシュート!はどうもダメだ、とか。
逆に、嫌いなジャンルの漫画でも、この絵なら読める、なんて事もあるだろうし。

漫画の「絵」って(コマ割や描線も含めてですが)小説における「文体」のような
物だと思うんですけど、文字情報よりもインパクトが強い分、好き嫌いもより激し
く出やすいのかな、とか思いましたがいかがでしょうか。

95 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 01:30
夏目先生本当にありがとうございました。




96 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 01:42
>14 バリ島のどういうところがお好きなんでしょうか?

僕も、まず知り合いのいるウブドにいき、そこからティルタガンガなどの田舎にいきます。
同じです。これについては断片的に書いてるけど「名作」にもマンガ描きました。

>23 「マンガの読み方」古本屋を探しまくるか図書館のをパクルしか、手はないのでしょうか?

版元の都合で、品切れ状態にもかかわらず、重版されずにきてます。
今、改訂版をだす話もしてるので、今少しお待ちください。

>27 手塚氏にはかつて氏 そっくりに描ける影武者がいて、関係者にも区別がつかなかった。夏目さ
んはどうやってそのへんを見分けているのだろう?

基本的には、人の手になったとわかるものはそれなりの書き方をしますし、もし判断つかないのであれば注意します。
でも、ほとんど見分けがつかないということは、その表現は手塚が認めた手塚の絵と考えられるので、作家論として扱っていいと思ってます。北斎の版画など、前にも書いたような例はたくさんありますし。


97 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 01:43
>32 エチエンヌ・バラールさんは、日本在住のフランス人ジャーナリストで、 「オタク・ジャポニカ」という日本のオタク文化についての本を書かれた 人です。

それは未読です。出版のデータを教えていただけますか?

33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2000/09/09(土) 18:02
夏目先生はそばとうどんどちらがすきですか

両方好き。

>42 もし矢作さんに会われたら、くれぐれも連載を放り出さないようにいっておいてください。

僕は矢作さんと面識はありません。

>81 ムック収録を断られる作家もおられるのでしょうか?

いるようです。ほかにも色々事情があるんです。

>91 四方田氏と対談されていたんですね。

たしか単行本化するときに「ちくま」でやりました。
「運動」について本格的にやるとなると、西洋美術の成立と聖画の動的表現、瞬間きりとり表現の成立、日本およびアジアの表現との差異、とくに日本の絵巻物表現の特異性などなど、多岐にわかる問題に筋道をつけなければなりません。
でも、ここじゃ狭すぎてできないし、お金もらわないとちょっとな。


98 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 01:46
さて、すっかりはまりまくった私ですが、さすがに現在単行本の仕事などで危機的状況にあるので、当分質問へのお応えはここまでで凍結とさせていただきます。もうしわけない。
以後、余裕ができるまで、みなさんの会話にくちばしをはさむ形で参加させていただければと思います。

あと、質問者がフェイクで書かれているかどうか、疑問に思うこともありますが、もしフェイクでないのに無視するととリスクが生じると思われた場合、まずはまともに受け答えするのがいいと思いました。
フェイクであれば、何かリアクションするときに対処すればいいし、なければその人が一人で「あいつバカだぜ」とかいってるだけなんですから。

それと、僕は初心者なので、みなさんの会話が面白くないとか、盛り上がってないとは思えないんですが。
じゅうぶん面白いです。あんまりせっかちにならないほうが、いいような気も。

99 :夏目房之介 って :2000/09/12(火) 01:50
キャップはつけてるのかなぁ…。

100 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 03:15
>98夏目さん
はあ、ついに質問お応え凍結ですか・・・ちょっと淋しい気がします。でも、お仕事してる身なんだから
仕方ないですね。単行本、出たらとりあえず買いますんで頑張ってお仕事して下さい。
べつにもう来ない、というわけではないみたいなので、これからものんびりと来訪をお待ちしています。
とりあえずいろいろと質問にお答えしただいてありがとうございました。

101 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 03:26
age

102 :名無しさん@お腹いっぱい :2000/09/12(火) 04:20
>夏目さん
凍結・・もちろん残念だけど、いい仕事してくださるものと期待してます。単行本
出たら絶対買います!
けど、やっぱ寂しいので、バシバシくちばしはさんでくださることを期待しつつ、
けど、やっぱり仕事がんばってくださいね。心の底から応援しつつ、復活されるのを
気長に待ちます。

フェイク&話の盛り上がりに関する態度、つくづく、紳士っすね!(惚)


103 :90 :2000/09/12(火) 04:37
ううむ、当分・・・当分ってどのくらいなんだろう・・・
とまあ、それはいいとして、
先生、質問に答えてくれませんでしたね(笑)ってこれもどうでもいい

やっぱり個人の嗜好でしかないんでしょうね、94さんの言うように。
先生から反応がないのはそう受け取っておきます。
でも絵が下手とか割と客観的な基準がある場合はともかく、
ある漫画をけなす場合、どうも自分の嗜好から外れるものを選ぶことが
多い気がする。特に2chでは。
ラブコメはけなされることが多いように感じますが、
その典型のような気がします。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 06:24
質問へのお答え凍結ですか。
淋しいですが、こんなにもお答え下さってありがとうの一言です。
読んでばかりで質問しませんでしたが、
また時々覗いてくださいねー

105 :旧1 :2000/09/12(火) 07:10
今までお忙しい中、ありがとうございました!
お時間できましたらまたよろしくお願いします。
単行本等、楽しみにしています。

106 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 09:47
えへへへ。
べつに覗かないわけじゃないので、質問に答えるっていう百人組み手の責務を、しばし解いてもらいたいってことですんで。
覗いたら、何か一言書くようにします。
テンションさがって、誰もいなくなっちゃうとさびしいのは僕のほうなんで、みなさんよろしく。
ほんとうにいろいろと勉強と修行になりました。
ありがとうございます。
気長にやりましょう。
では。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 10:09
なかなかお茶目な先生だな。
画面の印象とちょっと違うな。
ネットはやはり凄いメディアだなぁ。

108 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 10:12
あっと。
ひとつ、説教臭いことを書きます。
何かを議論したりする場合に、誰か他の人の文章を引くことがありますが、できるだけそのまま「引用」することがだいじです。
プロでも要約はむずかしく、それで誤解や曲解をもとに議論が進むことが多い。
煩雑にならない範囲で、正確に出典をあげて引用するのは、議論の前提です。
それがない場合、本格的な論にはならないので(マンガの場合、学者ですらちゃんとやらないけど)。
ネットなどで散見する誹謗中傷の多くは、この曖昧な要約(多く悪意か理解不足)からくるように見えます。
前に岡田さんの文についての記述がありましたが、あれは正確には「談話」なんです。
談話、講演は元来曖昧で不安定な表現なので、これも扱いに注意が必要でしょう。

では、朝の体操にいってきます。

109 :マレーシア在住 :2000/09/12(火) 14:16
体操お疲れさまでした。
仕事中にも関わらず過去ログ全て拝見いたしました。
各質問に対する夏目先生の丁寧な回答に感激しました。
日本に帰ったら先生の今書かれている(追筆)本、購入させていただきたいと、
思っています。

って、あー緊張する。


110 :T :2000/09/12(火) 15:11
フィルさん

>普段はかっこつけて、なかなか人の意見を聞くことができないので、
>とても貴重な機会になっています。匿名だっていうのがいいですよね。

そうですね。フィルさんにはこの経験を生かして活躍して欲しいと思います。
前にもカキコしましたが、まったく面識も無い人の応援をしたくなるというのは、
なにもいいカッコを言ってる訳でもなく、自分自身不思議な感覚なんですね。

「二人っきりで語り合う」というのも十分有意義なんですが、
たくさんの人の意見を同時に聞くというのも、私自身にとっても貴重な体験でした。
これはネットの特性かもしれませんが、私はまだまだネット初心者なもんで‥‥‥。

>矢作さん、今度、藤原カムイさんと組んで「気分はもう戦争2」をやられるそうですね。
えっ、そうなんですか。いつどのような形でやられるのかご存知ないですか。
大友版は「BSマンガ夜話in札幌」で取り上げられた作品です。
実はそれまで大友作品は読んだことが無かったんですが、それ以降友人に借りて
ハマりました。楽しみですね。


111 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 20:26
とりあえずご出演番組の感想や質問は多かったが、著書に関するものは少なかった
ぞっと。もっと読もうぜ!
ということで先生の質問ご帰還まであげあげ

112 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 23:43
なんか、先生が教室から消えたらいっせいに遊びにいっちゃったって感じが・・・。
いや、いいでんすけどね、それで。
フランス人とインターネットの話をして、あれは感覚器官の一部の拡大だけど、それ以外の感覚(運動覚とか)、移動、環境と身体の衝突、生活なんかを忘れたら、道具に支配されちゃうよねって話になりました。

このスキに思い出したことをひとつ。
四方田さんについては、同じ表現論的主題なので僕はどうしても点が辛くなるようです。
共時的構造の分析は当然大きな功績です。
問題は、構造の析出にあたって方法論的に捨象された時間を、置きっぱなしにしないことではないでしょうか。
方法論的な捨象は、それをもう考えないでいいということとはちがうと思うので。

四方田さんとの対談は、94年6月号(No.279)「ちくま」でした。

113 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 23:47
>112夏目さん
そうですね(笑)
結局このスレッドは「夏目房之介さんについて」だから、他の雑談なんかは別のスレッドでやっちゃうし、
夏目さん中心に動くのは仕方ないですよ。
まあ、こういう風にたびたび書きこみしてくださればスレッドが廃れることはないでしょう。

114 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 23:59
夏目wrote
>あと、質問者がフェイクで書かれているかどうか、疑問に思うこともありますが、
>もしフェイクでないのに無視するととリスクが生じると思われた場合、
>まずはまともに受け答えするのがいいと思いました。
>フェイクであれば、何かリアクションするときに対処すればいいし、
>なければその人が一人で「あいつバカだぜ」とかいってるだけなんですから。

2chにおける正しい対処法を既に会得しておられますな。

115 :フィル :2000/09/13(水) 00:07
夏目さん、ひとまずはお疲れ様でした。
ここでの書き込みを拝見するのも、普段聞けないようなことが聞けてとても興味深いのですが、やはり、本音としては、本領を発揮される著作を早く読みたいという気持ちもあります。新刊、楽しみにしていますので、お仕事がんばって下さい。私も頭と身体で考えて、がんばってみるつもりです。

110のTさんに。

>>「二人っきりで語り合う」というのも十分有意義なんですが、 たくさんの人の意見を同時に聞くというのも、私自身にとっても貴重な体験でした。
これはネットの特性かもしれませんが、私はまだまだネット初心者なもんで‥‥‥。

確かに、不特定多数の方の意見を同時に聞くことができるというのは、不思議な魅力がありますね。それに普通に会話をするときと違って、相手の意見をじっくりと考えてから答えを出すので、後で自分の書いたものを読んでみると、自分でも少し驚くようなことが書いてあったりします。これはとても素晴らしいことですね。夏目さんやTさん、ひつじさんの意見を自分なりに解釈しようとして、自分の中の眠っていた言葉を引き出すことができたのですから。あらためて私をここに引き付けてくれた夏目さんの磁場に感謝をしたい気持ちです。

>>えっ、そうなんですか。いつどのような形でやられるのかご存知ないですか。 大友版は「BSマンガ夜話in札幌」で取り上げられた作品です。

私はこの情報をここの別スレッドで発見したのです。詳しくはこちらに書いてありますので、ぜひ、読んでみてください。皆さんの欲望が剥き出しになっていてなかなかおもしろいですよ。

http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=comic&key=967429393&ls=50

「気分は戦争」という作品は、全体がどうでもいいホラ話しの羅列のようなでありながら、失われていく物たちへの哀惜の情も感じさせるという素晴らしい作品ですね。私がマンガっておもしろいな、と思うきっかけになった作品でもあります。札幌ではどんな話が繰り広げられたのでしょうか?よかったら、ぜひ、話しを聞かせてください。


 

116 :フィル :2000/09/13(水) 00:12
夏目さんが小休止されて、ひとまずこのスレッドも落ち着くかもしれませんが、夏目さんの著作が発表されたときやマンガ夜話の放送があるときなどは、毎日、ブックマークをチェックしていますので、また大いに盛り上がることを期待しています。そのときは、新しいスレッドを立てられず悔しがっていた旧1さん、出番ですよ。夏目さんは自著の宣伝などはあまりなさらないようなので、情報、お願いします 。




117 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 00:40
フィルさん、Tさん、ひつじさん、ほかのみなさん、面白い話題を続けてください。
読んでます。

えっと、じゃあ宿題を考えようかな。
今思い付かないから、思い付いたら書きますね。

ボクササイズで少しミットの音がよくなって、少し胸に筋肉もついた夏目でした。


118 :惚れてから10年 :2000/09/13(水) 01:14
いまだにある土曜倶楽部のビデオ。
月日を組み重ねるごとに保存版度が
私の中であがってゆく。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 01:31
ここでの会話に触発され、思わず夏目さんの「手塚治虫はどこにいる」を買って読んでみました。何より感心してしまったのが手塚の死に対する追悼文からはじまり、従来のマンガ批評が成し得なかった領域へマンガ批評を持っていこうとする序の部分。そこで引用された石子順造氏のマンガ批評の理念には極めて正論だと唸ってしまいました。「マンガがメディアとしても、メッセージとしてもマンガでありうるのは、マンガに独自な表現の論理と可能性がありうるからであって、何かの代用としてはではあるまい」(「マンガ表現の論理と構造」)、彼のこの宣言は全く古びてない。例えばTVゲームを批評する際でも、マンガをTVゲームに置きかえればよいだけだ。夏目さんはこの本で彼の理念を受け継ぎ、手塚マンガの「独自な表現の論理と可能性」を見事に分析している。それで以前読んだ「マンガはなぜ面白いか」をみると、その分析はさらに洗練されていると感じました。

あと、この本で石子順造にも興味を持ったんですが、ほとんどの本が絶版ですね。残念です。


120 :P :2000/09/13(水) 01:46
土曜倶楽部ビデオ。そりゃすごい。
でもあのころ夏目さんはまだ40そこそこか。
すでに年齢不詳の怪しさを漂わせておられたが。
今度は筋肉質になるのか。ちょっといやだな(笑)

それにしても「マンガの読み方」は再版してほしいな。
道標を作った本だと思うから。
これからマンガ評論の分野が発展してどんどん精密な理論が提出される
ようになったら「かつて前掲書1によってこのような分析がなされた」
というように、参考程度の引用にとどまるかもしれないけど。脚注で。
でもそうなった時代の評論はわたしは読まない気がする。

121 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 01:50
漫画を批評する人たちってどうなんだろうなー
批評の文化が発達し出すと、
そのジャンルの衰退が始まるのは気のせいだろうか。
漫画を描くよりも、人の作品を批評する方が面白くなっちゃうから?
夏目房之介さんのことはTVの漫画夜話で見て知っているし、
毎回コメントを楽しみにしているファンだけど、
他の人たちのように質問をぶつける気になれない。
漫画の楽しみって批評ではなく、ただ読んで面白いと思って買う、
それだけだと思うのだけど。
批評家がいいと言うから買うようになったら、
だんだんとダメにならない?
自分は夏目さんのやったことは過去の作品の紹介以上の意義を認めることが出来ない。
誰かが紹介しなければそのまま埋もれていたであろう作品を、
漫画が好きな人たちに再び読ませる気にしたのは意味があると思うから。
自分は世間の漫画の批評本より、2chの漫画板での無責任な感想の方が
面白いし参考になるな。
漫画が今の小説みたいに変な批評主義に毒されて欲しくない。

122 :121 :2000/09/13(水) 01:52
結局、「頭で考えるな!心で感じるのだ!」ではない?

123 :@雀 :2000/09/13(水) 02:08
>>121
漫画が批評主義に毒される心配は無いと思うよ。
その応えは121さんが既に書いてる
「2chの漫画板での無責任な感想の方が面白いし参考になるな。」
って事だよ。
2chに限らずこういった場が既にあるんだから
いくら、肩肘ばった批評が出回っても影響は少ないでしょうね


124 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 02:22
うんうん批評から生まれてくるものあるんだから、それでいいんだよ。

125 :魁!名無しさん :2000/09/13(水) 02:54
マンガ家志望の僕にはマンガ評論家はウザイ存在です。
でも批評ってどこでもでるものだし、それを必要とする人もいるし。

とりあえず、夏目さんみたいなひとが評論家でよかったよ。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:07
的を外したクソ批評もあれば、ど真ん中を射抜くような名批評もある。
読むに値しないクソ漫画もあれば、人生を変えちゃうような名作漫画もある。

ジャンルに貴賤無し、されどジャンル内にて淘汰は派生する。
良いか悪いか、自分で読んで自分で判断すれば問題ないでしょう。

127 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:19
>>マンガ家志望の僕にはマンガ評論家はウザイ
そんなんじゃプロにはなれないよ。
むしろ自分で評論できるぐらいにならないとだめかも。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:26
>127
評論する能力と漫画を描く能力は全くの別物。
逆に評論ができる奴ほどいい漫画を描くのは難しくなるんじゃないの?
これを「シベリア超特急現象」と言う。

129 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:41
>>125は要は、自分の作品が批判的に評価されるのが恐いのではないだろうか、と勝手に思ってみる。
自信があればそんな弱気な発言は出ないと思うんだけどな。ってことで自信持ちなさいな
(身勝手な思い込みに乗っかった上での発言なので間違ってたら御免)

130 :どわ :2000/09/13(水) 04:48
マンガはその作品単体で完結したものではなく、その時代の出来事や風俗、
先に出版された作品の影響など、さまざまな事と繋がっているんじゃないかな。
だから批評本には、面白い作品を保存する意義もある。…と思う。

また、マンガの面白さを分析するのも重要。
既存の作品を越える、将来の名作への踏み台になるかもしれないじゃない?


131 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:57
自分が面白いなと思った作品があったとして、それを人に伝えたいと思う。
ならばなぜそれが自分にとって面白いのか、どう面白いのかを考えてみるだろう。
そういうのがやっぱ、批評の原点じゃないかなと思うよ。
必要不必要なんて論じるまでもなく、人にそういう欲求があるんじゃないかと
思うのだな。


132 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 06:03
ちょっと前に出てたけど、批評にも「個人の嗜好」って出ると思うんですよ。
絵柄が、ネームが、世界観が、理由はないけどなんか嫌い、って作品がある
として、それを主観抜きで批評することってやっぱできないですよね。
実は良い作品なのに、たまたまある批評家の嗜好に合わないというだけで無視
またはけなされる事もあるかもしれない。

その批評家、評論家の嗜好を知ることも、読み手には重要だと思います。
名無しさんの批評文はなるべくあてにしない、批評家が誉め/けなした作品
を読んでみて、同じ意見ならその後もその批評家を参考にする。
いまんとこ、こんな感じでやってます。
漫画の批評自体、あんまり見かけないけど。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 06:09
大判になってからの別冊宝島「コミック雑誌なんかいらない!」は
ひどかった。駄文多し。 なーんも参考にならん。
ああいう大御所べた褒め御用評論誌がいっぱい出てくるのは危険だ!

すげー前にAERAからでたムック「コミック学」は良かった。
宝島は最近よくないね。「漫画の読み方」はよかったのに。

134 :どわ :2000/09/13(水) 06:32
ゲーム雑誌でやっている複数人数での新作ゲームの批評みたく、
発売されたコミックスの批評って、どうかな?
あったら結構面白いと思うんだけど。


135 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 08:57
>ゲーム雑誌でやっている複数人数での新作ゲームの批評みたく
>発売されたコミックスの批評って、どうかな?

月に(週に、でもいいけど)どれだけのコミックスが出ると思ってるんだ…。

136 :名無しさん@お腹いっぱい :2000/09/13(水) 10:40
>97
遅レスですが、
「オタク・ジャポニカ 仮想現実人間の誕生」
エチエンヌ・バラ−ル新島進 /河出書房新社 2000/05出版
318p 20cm NDC:361.5 \2,200

書評です> http://www.asahi.com/paper/aic/Wed/d_book/20000607.html#taku


137 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 10:42
いやぁ先生はうれしいっすよっ! いいですねぇ。いいところにきてる。

>119 石子順造氏
前にもふれた瓜生吉則氏が、石子と僕の位相の違いに言及し、宮本大人氏とともに、石子の再評価をしてくれてます。本の復刻の話もないわけではない。

>121 批評家がいいと言うから買うようになったら、
>123 こういった場が既にあるんだから いくら、
>126 ジャンルに貴賤無し、自分で読んで自分で判断すれば
>128 評論する能力と漫画を描く能力は全くの別物。
>130 マンガはその作品単体で完結したものではなく
>131 必要不必要なんて論じるまでもなく、人にそういう欲求がある

あなたがたは正しいっ! 読者も作者も批評家のいうことなんか気にせんでよろしい。いい議論だ。批評が自立した表現だって僕がいうのは、そういう意味です。批評性のない作家ってとてつもない名作をつくる可能性があったりするし。

>125 マンガ評論家はウザイ
作家にとって批評家はウザイのがふつうです。

>132 批評にも「個人の嗜好」って出る
おっしゃるとおりで、レヴィ・ストロースは偏見なしにものをみると評されて「人は偏見なしにものをみることなどできまない」と答えてます。

今後も期待します。



138 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 10:47
>136さん。本の情報ありがとうございました。
注文します。

139 :名無しさん@お腹いっぱい :2000/09/13(水) 10:59
夏目先生、ROM宣言したのにもうこれですか。
2chにはまってしまったようですね(ニヤリ

140 :>139 :2000/09/13(水) 11:12
自分と一緒のレベルでしか相手を見れないのか?

141 :どうも :2000/09/13(水) 11:24
 「夏目房之助の講座」を『「シティバンクの「プレミアム
デポジット」に関する広告』で見ました。
 朝日新聞です。日頃から朝日新聞を買っている人は、一見
の価値アリ。買ってまで見るべきものかどうかは、何とも
言えません。
# 他の新聞に載っているかどうかは、まだ確認していません。

 夏目さんが広告に関わっている商品を批判するのは、どうも
気が進まないのですが、この広告、メリットの強調はとてもお上手
だけれども、リスクのことに関して(説明しなければいけないこと
が)あまり書いてないのです。夏目さんのマンガが良くないという
より、文章できちんとフォローしていないのが、決定的に悪いです。
 オプションを組み込んでいる金融商品だろう、と推測しますが、
夏目さんの名前とマンガ、いい話だということだけで買うのは、
危ないでしょう。買ってしばらくしてから「だまされた」と感じて
しまう人たちがたくさん出ないか、とても気になります。
# このタイプの商品を理解するために参考になるわかりやすい本と
#して、吉本佳生『金融工学の悪魔』(題名はイマイチだけど、内容は
#いいと思う)を挙げておきましょう。


142 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 11:41
本日届いた『本の雑誌10月号』(本の雑誌社)のP8〜9に、
嵐山光三郎氏が半藤末利子著『夏目家の糠みそ』(PHP)の書評を寄せてます。
末利子さんのお母さんは僧籍の長女筆子さん。
内容は長くなるから割愛。本の雑誌を読んで下さい。読みたくなるから。
う〜ん、才が溢れるなぁ、夏目家。

143 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 11:58
>>134
昔そういう雑誌があったよ。
その月発売されたコミックスの寸評を、点数つけて掲載。
評判はよくなかった。


144 :142 :2000/09/13(水) 12:18
×僧籍→○漱石です。

145 :T :2000/09/13(水) 15:48
夕べは夜勤だったもんで、こんなに面白い事になってたなんて全然知らなかった!

私が夏目さんのマンガ批評本を読むのは、第一に「面白い」からなんですね。
例えば「お尻当てクイズ」とか‥‥‥。(笑)
その上で、本を選ぶ時の参考にもしています。

フィルさん

>私はこの情報をここの別スレッドで発見したのです。
情報ありがとうございます。これから覗いてみます。

>札幌ではどんな話が繰り広げられたのでしょうか?よかったら、ぜひ、話しを聞かせてください。
かえすがえすも残念なのは、このイベントを不法録音しなかった事です。(笑)
予定の時間を大幅にオーバーし、放送では使えない濃い話しばかりだったので
なんだかすぐには思い出せません。
とにかく腹を抱えて大笑いした事だけは憶えているんですが‥‥。

ちなみに夏目さんは例によって体調を崩して風邪をひき、
舞台の上で出演者の目を盗んで寝てました。


146 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 20:35
スレッドとかんけーないけど、なんで札幌でやったんだろうね?

147 :フィル :2000/09/13(水) 23:04
Tさんに。

札幌ではずいぶん面白い話が聞けたようですね。うらやましいかぎりです。
TVの方では、大友さんの作品は「童夢」をすでにやってしまっているので、私たちが話を聞ける機会はまずなさそうです。なにか思い出されたら、ぜひ、書き込んでみて下さい。文章にするのは面倒そうなので、箇条書きにするといいのかもしれません。
たぶん、ここを見ているみなさんも話を楽しみにしていると思いますよ。お願いします。

148 :T :2000/09/13(水) 23:53
>146さん
イベント当日、誰の発言だったか忘れましたが
「BS加入率の悪い北海道を狙った」らしいです。

149 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 23:54
>141 『「シティバンクの「プレミアム デポジット」に関する広告』

前にも書いた「そっくりの完成原稿のラフを送ってきた仕事」とは、これです。
広告の仕事はあまり受けないのですが、描くことはすべて代理店と発注者でつくっちゃってますね、この場合。
僕はほんとに絵を描いたのと、部分的に直しただけでした。お金ほしさの仕事です。
リスクの問題は当然あるでしょうから、あれを読んで「それならやってみようか」なんて考えないほうがいいでしょう。
金融商品は自己責任で勉強してから買うのが原則でしょう。
無責任なようですが、私も高潔な孤高のマンガ家ってわけじゃないので。

>145 札幌で寝てたってのは比喩でしょうな。僕は寝てないです。調子は悪かったけど。
たぶんナルコレプシーじゃないと思うぞ。


150 :P :2000/09/14(木) 00:23
>143
点数とかつけ始めるからおかしくなるんだよなあ。
ちょっと前、文芸評論家福田和也が現代の日本小説について
レベル分けした本を出してたけど、最たるものです。
なら評価の低いものから順に読んでやろうと思った私は天邪鬼。

151 :>149 :2000/09/14(木) 00:26
おじいさんの肖像画を集める為には、
致し方無いコトだっだのでございましょう。

152 :T :2000/09/14(木) 01:04
夏目さん

>札幌で寝てたってのは比喩でしょうな。僕は寝てないです。調子は悪かったけど。
ホントに調子悪そうでした。太極拳を始めて、少しは抵抗力が増したでしょうか?

フィルさん

>札幌ではずいぶん面白い話が聞けたようですね。うらやましいかぎりです。
なにしろこのイベントの為に、有休を三日も取った大バカ野郎ですので‥‥。(笑)
でも、それだけの値打ちはありました。

>なにか思い出されたら、ぜひ、書き込んでみて下さい。
まず、なぜ再び大友作品なのかという事では、「BSマンガ夜話」第一回目の放送の「童夢」では、
ペース配分が分からずに語り残した事があったからだそうです。
岡田さん曰く「手塚作品でもよかったけど、それは本編で‥‥」という事でした。
それはいったい、いつの事やら‥‥‥。

それと出演者の一致した意見として、大友作品は後期の長編よりも、
初期の短編の方が面白い(好き)という事です。
・初期の作品は「とんでもない天才アマチュアが現れた」
・後期の作品は「完成された(形の出来上がった)プロの仕事」
というような表現がされていたと思います。
それだけに、後期の作品(特に長編)は面白みに欠ける‥‥という事だったと思います。

いしかわじゅんさんと大友さんはご近所だそうで、大友夫人と時々町内で出くわすそうで、
ちょっと面白いエピソードが聞けました。
大友夫人「この間旦那が『俺、漫画は止めようかと思っているんだ』って言ったんです」
いしかわ「えっ、まだ止めてなかったの‥‥」

ツッコミが入ると色々と思い出すかもしれません。
なにしろこのイベントは今年の1月でしたから、記憶も曖昧です。
誰か他にこのイベントに行った人いないかなぁ〜。
あっ、一人いた!それは夏目さん。(笑)

153 :夏目房之介 :2000/09/14(木) 01:33
>152
だけど、その僕は寝てた、と(笑)。
たしかに面白かったけど、あれはテレビに流せないどころか、本にすら危なくてできないようなきがする。
最後のほうなんか、ディレクターが放送もしてないのに、ダメだしてたもんなぁ。
前半が「気分」論で、後半が夜話についての楽屋話だった気が。
僕は、その頃から薬がきいてきて(前夜熱をだして、一晩中タオルや下着をかえてた)妙にハイになっていた。
「夏目の目」では、70年代初期大友から80年代後期大友への表現上の変化をやった。
それと、その変化に矢作の原作がどう作用したかという話をしたはずです。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/14(木) 01:33
大友って最後に漫画描いたのいつなんだ?
そういえばいしかわが、夜話の宮谷の回で
「大友も漫画界の中心にはいられなくなったという自覚があるから
 最近は描かないんだろう」
みたいなこといってたな。

155 :夏目房之介 :2000/09/14(木) 01:59
>154 いしかわが、夜話の宮谷の回で 「大友も漫画界の中心にはいられなくなったという自覚があるから 最近は描かないんだろう」
みたいなこと

うるさいこというようですが、たしかにそれに似たニュアンスのことはいっていた記憶はありますけど、こうした発言内容は正確でないとつまらない余波を生みかねないので、もし、ビデオにとっておられたら、確認されてからのほうがいいと思います。
こうした対話もネット会議室の面白さという見方もあります。でも、喫茶店での私的な会話ではなく、やはり半公開的な意味合いをもつと僕は思うので。

ちなみに、僕は「噂の真相」みたいなスタンスが甘えに思えて、資質的にも好きじゃないので。
大友さんは、すでに70年代の物語の解体という主題から80年代の再構築に転換し、そのあと主題を喪失し、モチベーションをもちえなくなってると僕は思っています。
いしかわさんの意見も、それに近かったと記憶します。
ま、あの人のもののいいようは、誤解を生みやすいですけどね。
そこが面白いとこでもあるが。

さて、うるさいジジイをやったところで、今日は寝よう。
明日は水泳だ。



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