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夏目房之介さんについてver.2

101 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 03:26
age

102 :名無しさん@お腹いっぱい :2000/09/12(火) 04:20
>夏目さん
凍結・・もちろん残念だけど、いい仕事してくださるものと期待してます。単行本
出たら絶対買います!
けど、やっぱ寂しいので、バシバシくちばしはさんでくださることを期待しつつ、
けど、やっぱり仕事がんばってくださいね。心の底から応援しつつ、復活されるのを
気長に待ちます。

フェイク&話の盛り上がりに関する態度、つくづく、紳士っすね!(惚)


103 :90 :2000/09/12(火) 04:37
ううむ、当分・・・当分ってどのくらいなんだろう・・・
とまあ、それはいいとして、
先生、質問に答えてくれませんでしたね(笑)ってこれもどうでもいい

やっぱり個人の嗜好でしかないんでしょうね、94さんの言うように。
先生から反応がないのはそう受け取っておきます。
でも絵が下手とか割と客観的な基準がある場合はともかく、
ある漫画をけなす場合、どうも自分の嗜好から外れるものを選ぶことが
多い気がする。特に2chでは。
ラブコメはけなされることが多いように感じますが、
その典型のような気がします。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 06:24
質問へのお答え凍結ですか。
淋しいですが、こんなにもお答え下さってありがとうの一言です。
読んでばかりで質問しませんでしたが、
また時々覗いてくださいねー

105 :旧1 :2000/09/12(火) 07:10
今までお忙しい中、ありがとうございました!
お時間できましたらまたよろしくお願いします。
単行本等、楽しみにしています。

106 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 09:47
えへへへ。
べつに覗かないわけじゃないので、質問に答えるっていう百人組み手の責務を、しばし解いてもらいたいってことですんで。
覗いたら、何か一言書くようにします。
テンションさがって、誰もいなくなっちゃうとさびしいのは僕のほうなんで、みなさんよろしく。
ほんとうにいろいろと勉強と修行になりました。
ありがとうございます。
気長にやりましょう。
では。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 10:09
なかなかお茶目な先生だな。
画面の印象とちょっと違うな。
ネットはやはり凄いメディアだなぁ。

108 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 10:12
あっと。
ひとつ、説教臭いことを書きます。
何かを議論したりする場合に、誰か他の人の文章を引くことがありますが、できるだけそのまま「引用」することがだいじです。
プロでも要約はむずかしく、それで誤解や曲解をもとに議論が進むことが多い。
煩雑にならない範囲で、正確に出典をあげて引用するのは、議論の前提です。
それがない場合、本格的な論にはならないので(マンガの場合、学者ですらちゃんとやらないけど)。
ネットなどで散見する誹謗中傷の多くは、この曖昧な要約(多く悪意か理解不足)からくるように見えます。
前に岡田さんの文についての記述がありましたが、あれは正確には「談話」なんです。
談話、講演は元来曖昧で不安定な表現なので、これも扱いに注意が必要でしょう。

では、朝の体操にいってきます。

109 :マレーシア在住 :2000/09/12(火) 14:16
体操お疲れさまでした。
仕事中にも関わらず過去ログ全て拝見いたしました。
各質問に対する夏目先生の丁寧な回答に感激しました。
日本に帰ったら先生の今書かれている(追筆)本、購入させていただきたいと、
思っています。

って、あー緊張する。


110 :T :2000/09/12(火) 15:11
フィルさん

>普段はかっこつけて、なかなか人の意見を聞くことができないので、
>とても貴重な機会になっています。匿名だっていうのがいいですよね。

そうですね。フィルさんにはこの経験を生かして活躍して欲しいと思います。
前にもカキコしましたが、まったく面識も無い人の応援をしたくなるというのは、
なにもいいカッコを言ってる訳でもなく、自分自身不思議な感覚なんですね。

「二人っきりで語り合う」というのも十分有意義なんですが、
たくさんの人の意見を同時に聞くというのも、私自身にとっても貴重な体験でした。
これはネットの特性かもしれませんが、私はまだまだネット初心者なもんで‥‥‥。

>矢作さん、今度、藤原カムイさんと組んで「気分はもう戦争2」をやられるそうですね。
えっ、そうなんですか。いつどのような形でやられるのかご存知ないですか。
大友版は「BSマンガ夜話in札幌」で取り上げられた作品です。
実はそれまで大友作品は読んだことが無かったんですが、それ以降友人に借りて
ハマりました。楽しみですね。


111 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 20:26
とりあえずご出演番組の感想や質問は多かったが、著書に関するものは少なかった
ぞっと。もっと読もうぜ!
ということで先生の質問ご帰還まであげあげ

112 :夏目房之介 :2000/09/12(火) 23:43
なんか、先生が教室から消えたらいっせいに遊びにいっちゃったって感じが・・・。
いや、いいでんすけどね、それで。
フランス人とインターネットの話をして、あれは感覚器官の一部の拡大だけど、それ以外の感覚(運動覚とか)、移動、環境と身体の衝突、生活なんかを忘れたら、道具に支配されちゃうよねって話になりました。

このスキに思い出したことをひとつ。
四方田さんについては、同じ表現論的主題なので僕はどうしても点が辛くなるようです。
共時的構造の分析は当然大きな功績です。
問題は、構造の析出にあたって方法論的に捨象された時間を、置きっぱなしにしないことではないでしょうか。
方法論的な捨象は、それをもう考えないでいいということとはちがうと思うので。

四方田さんとの対談は、94年6月号(No.279)「ちくま」でした。

113 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 23:47
>112夏目さん
そうですね(笑)
結局このスレッドは「夏目房之介さんについて」だから、他の雑談なんかは別のスレッドでやっちゃうし、
夏目さん中心に動くのは仕方ないですよ。
まあ、こういう風にたびたび書きこみしてくださればスレッドが廃れることはないでしょう。

114 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/12(火) 23:59
夏目wrote
>あと、質問者がフェイクで書かれているかどうか、疑問に思うこともありますが、
>もしフェイクでないのに無視するととリスクが生じると思われた場合、
>まずはまともに受け答えするのがいいと思いました。
>フェイクであれば、何かリアクションするときに対処すればいいし、
>なければその人が一人で「あいつバカだぜ」とかいってるだけなんですから。

2chにおける正しい対処法を既に会得しておられますな。

115 :フィル :2000/09/13(水) 00:07
夏目さん、ひとまずはお疲れ様でした。
ここでの書き込みを拝見するのも、普段聞けないようなことが聞けてとても興味深いのですが、やはり、本音としては、本領を発揮される著作を早く読みたいという気持ちもあります。新刊、楽しみにしていますので、お仕事がんばって下さい。私も頭と身体で考えて、がんばってみるつもりです。

110のTさんに。

>>「二人っきりで語り合う」というのも十分有意義なんですが、 たくさんの人の意見を同時に聞くというのも、私自身にとっても貴重な体験でした。
これはネットの特性かもしれませんが、私はまだまだネット初心者なもんで‥‥‥。

確かに、不特定多数の方の意見を同時に聞くことができるというのは、不思議な魅力がありますね。それに普通に会話をするときと違って、相手の意見をじっくりと考えてから答えを出すので、後で自分の書いたものを読んでみると、自分でも少し驚くようなことが書いてあったりします。これはとても素晴らしいことですね。夏目さんやTさん、ひつじさんの意見を自分なりに解釈しようとして、自分の中の眠っていた言葉を引き出すことができたのですから。あらためて私をここに引き付けてくれた夏目さんの磁場に感謝をしたい気持ちです。

>>えっ、そうなんですか。いつどのような形でやられるのかご存知ないですか。 大友版は「BSマンガ夜話in札幌」で取り上げられた作品です。

私はこの情報をここの別スレッドで発見したのです。詳しくはこちらに書いてありますので、ぜひ、読んでみてください。皆さんの欲望が剥き出しになっていてなかなかおもしろいですよ。

http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=comic&key=967429393&ls=50

「気分は戦争」という作品は、全体がどうでもいいホラ話しの羅列のようなでありながら、失われていく物たちへの哀惜の情も感じさせるという素晴らしい作品ですね。私がマンガっておもしろいな、と思うきっかけになった作品でもあります。札幌ではどんな話が繰り広げられたのでしょうか?よかったら、ぜひ、話しを聞かせてください。


 

116 :フィル :2000/09/13(水) 00:12
夏目さんが小休止されて、ひとまずこのスレッドも落ち着くかもしれませんが、夏目さんの著作が発表されたときやマンガ夜話の放送があるときなどは、毎日、ブックマークをチェックしていますので、また大いに盛り上がることを期待しています。そのときは、新しいスレッドを立てられず悔しがっていた旧1さん、出番ですよ。夏目さんは自著の宣伝などはあまりなさらないようなので、情報、お願いします 。




117 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 00:40
フィルさん、Tさん、ひつじさん、ほかのみなさん、面白い話題を続けてください。
読んでます。

えっと、じゃあ宿題を考えようかな。
今思い付かないから、思い付いたら書きますね。

ボクササイズで少しミットの音がよくなって、少し胸に筋肉もついた夏目でした。


118 :惚れてから10年 :2000/09/13(水) 01:14
いまだにある土曜倶楽部のビデオ。
月日を組み重ねるごとに保存版度が
私の中であがってゆく。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 01:31
ここでの会話に触発され、思わず夏目さんの「手塚治虫はどこにいる」を買って読んでみました。何より感心してしまったのが手塚の死に対する追悼文からはじまり、従来のマンガ批評が成し得なかった領域へマンガ批評を持っていこうとする序の部分。そこで引用された石子順造氏のマンガ批評の理念には極めて正論だと唸ってしまいました。「マンガがメディアとしても、メッセージとしてもマンガでありうるのは、マンガに独自な表現の論理と可能性がありうるからであって、何かの代用としてはではあるまい」(「マンガ表現の論理と構造」)、彼のこの宣言は全く古びてない。例えばTVゲームを批評する際でも、マンガをTVゲームに置きかえればよいだけだ。夏目さんはこの本で彼の理念を受け継ぎ、手塚マンガの「独自な表現の論理と可能性」を見事に分析している。それで以前読んだ「マンガはなぜ面白いか」をみると、その分析はさらに洗練されていると感じました。

あと、この本で石子順造にも興味を持ったんですが、ほとんどの本が絶版ですね。残念です。


120 :P :2000/09/13(水) 01:46
土曜倶楽部ビデオ。そりゃすごい。
でもあのころ夏目さんはまだ40そこそこか。
すでに年齢不詳の怪しさを漂わせておられたが。
今度は筋肉質になるのか。ちょっといやだな(笑)

それにしても「マンガの読み方」は再版してほしいな。
道標を作った本だと思うから。
これからマンガ評論の分野が発展してどんどん精密な理論が提出される
ようになったら「かつて前掲書1によってこのような分析がなされた」
というように、参考程度の引用にとどまるかもしれないけど。脚注で。
でもそうなった時代の評論はわたしは読まない気がする。

121 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 01:50
漫画を批評する人たちってどうなんだろうなー
批評の文化が発達し出すと、
そのジャンルの衰退が始まるのは気のせいだろうか。
漫画を描くよりも、人の作品を批評する方が面白くなっちゃうから?
夏目房之介さんのことはTVの漫画夜話で見て知っているし、
毎回コメントを楽しみにしているファンだけど、
他の人たちのように質問をぶつける気になれない。
漫画の楽しみって批評ではなく、ただ読んで面白いと思って買う、
それだけだと思うのだけど。
批評家がいいと言うから買うようになったら、
だんだんとダメにならない?
自分は夏目さんのやったことは過去の作品の紹介以上の意義を認めることが出来ない。
誰かが紹介しなければそのまま埋もれていたであろう作品を、
漫画が好きな人たちに再び読ませる気にしたのは意味があると思うから。
自分は世間の漫画の批評本より、2chの漫画板での無責任な感想の方が
面白いし参考になるな。
漫画が今の小説みたいに変な批評主義に毒されて欲しくない。

122 :121 :2000/09/13(水) 01:52
結局、「頭で考えるな!心で感じるのだ!」ではない?

123 :@雀 :2000/09/13(水) 02:08
>>121
漫画が批評主義に毒される心配は無いと思うよ。
その応えは121さんが既に書いてる
「2chの漫画板での無責任な感想の方が面白いし参考になるな。」
って事だよ。
2chに限らずこういった場が既にあるんだから
いくら、肩肘ばった批評が出回っても影響は少ないでしょうね


124 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 02:22
うんうん批評から生まれてくるものあるんだから、それでいいんだよ。

125 :魁!名無しさん :2000/09/13(水) 02:54
マンガ家志望の僕にはマンガ評論家はウザイ存在です。
でも批評ってどこでもでるものだし、それを必要とする人もいるし。

とりあえず、夏目さんみたいなひとが評論家でよかったよ。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:07
的を外したクソ批評もあれば、ど真ん中を射抜くような名批評もある。
読むに値しないクソ漫画もあれば、人生を変えちゃうような名作漫画もある。

ジャンルに貴賤無し、されどジャンル内にて淘汰は派生する。
良いか悪いか、自分で読んで自分で判断すれば問題ないでしょう。

127 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:19
>>マンガ家志望の僕にはマンガ評論家はウザイ
そんなんじゃプロにはなれないよ。
むしろ自分で評論できるぐらいにならないとだめかも。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:26
>127
評論する能力と漫画を描く能力は全くの別物。
逆に評論ができる奴ほどいい漫画を描くのは難しくなるんじゃないの?
これを「シベリア超特急現象」と言う。

129 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:41
>>125は要は、自分の作品が批判的に評価されるのが恐いのではないだろうか、と勝手に思ってみる。
自信があればそんな弱気な発言は出ないと思うんだけどな。ってことで自信持ちなさいな
(身勝手な思い込みに乗っかった上での発言なので間違ってたら御免)

130 :どわ :2000/09/13(水) 04:48
マンガはその作品単体で完結したものではなく、その時代の出来事や風俗、
先に出版された作品の影響など、さまざまな事と繋がっているんじゃないかな。
だから批評本には、面白い作品を保存する意義もある。…と思う。

また、マンガの面白さを分析するのも重要。
既存の作品を越える、将来の名作への踏み台になるかもしれないじゃない?


131 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 04:57
自分が面白いなと思った作品があったとして、それを人に伝えたいと思う。
ならばなぜそれが自分にとって面白いのか、どう面白いのかを考えてみるだろう。
そういうのがやっぱ、批評の原点じゃないかなと思うよ。
必要不必要なんて論じるまでもなく、人にそういう欲求があるんじゃないかと
思うのだな。


132 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 06:03
ちょっと前に出てたけど、批評にも「個人の嗜好」って出ると思うんですよ。
絵柄が、ネームが、世界観が、理由はないけどなんか嫌い、って作品がある
として、それを主観抜きで批評することってやっぱできないですよね。
実は良い作品なのに、たまたまある批評家の嗜好に合わないというだけで無視
またはけなされる事もあるかもしれない。

その批評家、評論家の嗜好を知ることも、読み手には重要だと思います。
名無しさんの批評文はなるべくあてにしない、批評家が誉め/けなした作品
を読んでみて、同じ意見ならその後もその批評家を参考にする。
いまんとこ、こんな感じでやってます。
漫画の批評自体、あんまり見かけないけど。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 06:09
大判になってからの別冊宝島「コミック雑誌なんかいらない!」は
ひどかった。駄文多し。 なーんも参考にならん。
ああいう大御所べた褒め御用評論誌がいっぱい出てくるのは危険だ!

すげー前にAERAからでたムック「コミック学」は良かった。
宝島は最近よくないね。「漫画の読み方」はよかったのに。

134 :どわ :2000/09/13(水) 06:32
ゲーム雑誌でやっている複数人数での新作ゲームの批評みたく、
発売されたコミックスの批評って、どうかな?
あったら結構面白いと思うんだけど。


135 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 08:57
>ゲーム雑誌でやっている複数人数での新作ゲームの批評みたく
>発売されたコミックスの批評って、どうかな?

月に(週に、でもいいけど)どれだけのコミックスが出ると思ってるんだ…。

136 :名無しさん@お腹いっぱい :2000/09/13(水) 10:40
>97
遅レスですが、
「オタク・ジャポニカ 仮想現実人間の誕生」
エチエンヌ・バラ−ル新島進 /河出書房新社 2000/05出版
318p 20cm NDC:361.5 \2,200

書評です> http://www.asahi.com/paper/aic/Wed/d_book/20000607.html#taku


137 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 10:42
いやぁ先生はうれしいっすよっ! いいですねぇ。いいところにきてる。

>119 石子順造氏
前にもふれた瓜生吉則氏が、石子と僕の位相の違いに言及し、宮本大人氏とともに、石子の再評価をしてくれてます。本の復刻の話もないわけではない。

>121 批評家がいいと言うから買うようになったら、
>123 こういった場が既にあるんだから いくら、
>126 ジャンルに貴賤無し、自分で読んで自分で判断すれば
>128 評論する能力と漫画を描く能力は全くの別物。
>130 マンガはその作品単体で完結したものではなく
>131 必要不必要なんて論じるまでもなく、人にそういう欲求がある

あなたがたは正しいっ! 読者も作者も批評家のいうことなんか気にせんでよろしい。いい議論だ。批評が自立した表現だって僕がいうのは、そういう意味です。批評性のない作家ってとてつもない名作をつくる可能性があったりするし。

>125 マンガ評論家はウザイ
作家にとって批評家はウザイのがふつうです。

>132 批評にも「個人の嗜好」って出る
おっしゃるとおりで、レヴィ・ストロースは偏見なしにものをみると評されて「人は偏見なしにものをみることなどできまない」と答えてます。

今後も期待します。



138 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 10:47
>136さん。本の情報ありがとうございました。
注文します。

139 :名無しさん@お腹いっぱい :2000/09/13(水) 10:59
夏目先生、ROM宣言したのにもうこれですか。
2chにはまってしまったようですね(ニヤリ

140 :>139 :2000/09/13(水) 11:12
自分と一緒のレベルでしか相手を見れないのか?

141 :どうも :2000/09/13(水) 11:24
 「夏目房之助の講座」を『「シティバンクの「プレミアム
デポジット」に関する広告』で見ました。
 朝日新聞です。日頃から朝日新聞を買っている人は、一見
の価値アリ。買ってまで見るべきものかどうかは、何とも
言えません。
# 他の新聞に載っているかどうかは、まだ確認していません。

 夏目さんが広告に関わっている商品を批判するのは、どうも
気が進まないのですが、この広告、メリットの強調はとてもお上手
だけれども、リスクのことに関して(説明しなければいけないこと
が)あまり書いてないのです。夏目さんのマンガが良くないという
より、文章できちんとフォローしていないのが、決定的に悪いです。
 オプションを組み込んでいる金融商品だろう、と推測しますが、
夏目さんの名前とマンガ、いい話だということだけで買うのは、
危ないでしょう。買ってしばらくしてから「だまされた」と感じて
しまう人たちがたくさん出ないか、とても気になります。
# このタイプの商品を理解するために参考になるわかりやすい本と
#して、吉本佳生『金融工学の悪魔』(題名はイマイチだけど、内容は
#いいと思う)を挙げておきましょう。


142 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 11:41
本日届いた『本の雑誌10月号』(本の雑誌社)のP8〜9に、
嵐山光三郎氏が半藤末利子著『夏目家の糠みそ』(PHP)の書評を寄せてます。
末利子さんのお母さんは僧籍の長女筆子さん。
内容は長くなるから割愛。本の雑誌を読んで下さい。読みたくなるから。
う〜ん、才が溢れるなぁ、夏目家。

143 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 11:58
>>134
昔そういう雑誌があったよ。
その月発売されたコミックスの寸評を、点数つけて掲載。
評判はよくなかった。


144 :142 :2000/09/13(水) 12:18
×僧籍→○漱石です。

145 :T :2000/09/13(水) 15:48
夕べは夜勤だったもんで、こんなに面白い事になってたなんて全然知らなかった!

私が夏目さんのマンガ批評本を読むのは、第一に「面白い」からなんですね。
例えば「お尻当てクイズ」とか‥‥‥。(笑)
その上で、本を選ぶ時の参考にもしています。

フィルさん

>私はこの情報をここの別スレッドで発見したのです。
情報ありがとうございます。これから覗いてみます。

>札幌ではどんな話が繰り広げられたのでしょうか?よかったら、ぜひ、話しを聞かせてください。
かえすがえすも残念なのは、このイベントを不法録音しなかった事です。(笑)
予定の時間を大幅にオーバーし、放送では使えない濃い話しばかりだったので
なんだかすぐには思い出せません。
とにかく腹を抱えて大笑いした事だけは憶えているんですが‥‥。

ちなみに夏目さんは例によって体調を崩して風邪をひき、
舞台の上で出演者の目を盗んで寝てました。


146 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/13(水) 20:35
スレッドとかんけーないけど、なんで札幌でやったんだろうね?

147 :フィル :2000/09/13(水) 23:04
Tさんに。

札幌ではずいぶん面白い話が聞けたようですね。うらやましいかぎりです。
TVの方では、大友さんの作品は「童夢」をすでにやってしまっているので、私たちが話を聞ける機会はまずなさそうです。なにか思い出されたら、ぜひ、書き込んでみて下さい。文章にするのは面倒そうなので、箇条書きにするといいのかもしれません。
たぶん、ここを見ているみなさんも話を楽しみにしていると思いますよ。お願いします。

148 :T :2000/09/13(水) 23:53
>146さん
イベント当日、誰の発言だったか忘れましたが
「BS加入率の悪い北海道を狙った」らしいです。

149 :夏目房之介 :2000/09/13(水) 23:54
>141 『「シティバンクの「プレミアム デポジット」に関する広告』

前にも書いた「そっくりの完成原稿のラフを送ってきた仕事」とは、これです。
広告の仕事はあまり受けないのですが、描くことはすべて代理店と発注者でつくっちゃってますね、この場合。
僕はほんとに絵を描いたのと、部分的に直しただけでした。お金ほしさの仕事です。
リスクの問題は当然あるでしょうから、あれを読んで「それならやってみようか」なんて考えないほうがいいでしょう。
金融商品は自己責任で勉強してから買うのが原則でしょう。
無責任なようですが、私も高潔な孤高のマンガ家ってわけじゃないので。

>145 札幌で寝てたってのは比喩でしょうな。僕は寝てないです。調子は悪かったけど。
たぶんナルコレプシーじゃないと思うぞ。


150 :P :2000/09/14(木) 00:23
>143
点数とかつけ始めるからおかしくなるんだよなあ。
ちょっと前、文芸評論家福田和也が現代の日本小説について
レベル分けした本を出してたけど、最たるものです。
なら評価の低いものから順に読んでやろうと思った私は天邪鬼。

151 :>149 :2000/09/14(木) 00:26
おじいさんの肖像画を集める為には、
致し方無いコトだっだのでございましょう。

152 :T :2000/09/14(木) 01:04
夏目さん

>札幌で寝てたってのは比喩でしょうな。僕は寝てないです。調子は悪かったけど。
ホントに調子悪そうでした。太極拳を始めて、少しは抵抗力が増したでしょうか?

フィルさん

>札幌ではずいぶん面白い話が聞けたようですね。うらやましいかぎりです。
なにしろこのイベントの為に、有休を三日も取った大バカ野郎ですので‥‥。(笑)
でも、それだけの値打ちはありました。

>なにか思い出されたら、ぜひ、書き込んでみて下さい。
まず、なぜ再び大友作品なのかという事では、「BSマンガ夜話」第一回目の放送の「童夢」では、
ペース配分が分からずに語り残した事があったからだそうです。
岡田さん曰く「手塚作品でもよかったけど、それは本編で‥‥」という事でした。
それはいったい、いつの事やら‥‥‥。

それと出演者の一致した意見として、大友作品は後期の長編よりも、
初期の短編の方が面白い(好き)という事です。
・初期の作品は「とんでもない天才アマチュアが現れた」
・後期の作品は「完成された(形の出来上がった)プロの仕事」
というような表現がされていたと思います。
それだけに、後期の作品(特に長編)は面白みに欠ける‥‥という事だったと思います。

いしかわじゅんさんと大友さんはご近所だそうで、大友夫人と時々町内で出くわすそうで、
ちょっと面白いエピソードが聞けました。
大友夫人「この間旦那が『俺、漫画は止めようかと思っているんだ』って言ったんです」
いしかわ「えっ、まだ止めてなかったの‥‥」

ツッコミが入ると色々と思い出すかもしれません。
なにしろこのイベントは今年の1月でしたから、記憶も曖昧です。
誰か他にこのイベントに行った人いないかなぁ〜。
あっ、一人いた!それは夏目さん。(笑)

153 :夏目房之介 :2000/09/14(木) 01:33
>152
だけど、その僕は寝てた、と(笑)。
たしかに面白かったけど、あれはテレビに流せないどころか、本にすら危なくてできないようなきがする。
最後のほうなんか、ディレクターが放送もしてないのに、ダメだしてたもんなぁ。
前半が「気分」論で、後半が夜話についての楽屋話だった気が。
僕は、その頃から薬がきいてきて(前夜熱をだして、一晩中タオルや下着をかえてた)妙にハイになっていた。
「夏目の目」では、70年代初期大友から80年代後期大友への表現上の変化をやった。
それと、その変化に矢作の原作がどう作用したかという話をしたはずです。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/14(木) 01:33
大友って最後に漫画描いたのいつなんだ?
そういえばいしかわが、夜話の宮谷の回で
「大友も漫画界の中心にはいられなくなったという自覚があるから
 最近は描かないんだろう」
みたいなこといってたな。

155 :夏目房之介 :2000/09/14(木) 01:59
>154 いしかわが、夜話の宮谷の回で 「大友も漫画界の中心にはいられなくなったという自覚があるから 最近は描かないんだろう」
みたいなこと

うるさいこというようですが、たしかにそれに似たニュアンスのことはいっていた記憶はありますけど、こうした発言内容は正確でないとつまらない余波を生みかねないので、もし、ビデオにとっておられたら、確認されてからのほうがいいと思います。
こうした対話もネット会議室の面白さという見方もあります。でも、喫茶店での私的な会話ではなく、やはり半公開的な意味合いをもつと僕は思うので。

ちなみに、僕は「噂の真相」みたいなスタンスが甘えに思えて、資質的にも好きじゃないので。
大友さんは、すでに70年代の物語の解体という主題から80年代の再構築に転換し、そのあと主題を喪失し、モチベーションをもちえなくなってると僕は思っています。
いしかわさんの意見も、それに近かったと記憶します。
ま、あの人のもののいいようは、誤解を生みやすいですけどね。
そこが面白いとこでもあるが。

さて、うるさいジジイをやったところで、今日は寝よう。
明日は水泳だ。



156 :154 :2000/09/14(木) 02:06
そうですね、すみません。夏目さんが上の方で
同じ事を注意されてましたね。一応謝っとくand誰か訂正して。

157 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/14(木) 03:09
>154 今、ビデオ見見てみました。

いしかわ
「ただ、宮谷がだんだん時代とずれていった、
 大友が、まあここの所何年か書いていないという事は、
 本人も真中にはいられないと思ったいう事だと思うんだけど、
 そういう風にずれていってはいても、やっぱり普遍的な
 部分て、やっぱ共通する何処かに一本あると思うんだよね。」

と言っていました。多分これであっていると思います。
気になる人は自分でも確認してみて。

158 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/14(木) 10:27
>154
「Batman:Black & White」に妙な短編一本描いて、
ちょっと話題になっって・・・それから?

159 :名無しさん@お腹おっぱい。 :2000/09/14(木) 12:19
大友氏が手塚治虫の「メトロポリス」の映画版で脚本を書いてますが、劇場公開されたら見に行かれますか?

160 :名無しさん@お腹おっぱい。 :2000/09/14(木) 12:21
大友氏が手塚治虫の「メトロポリス」の映画版で脚本を書いてますが、劇場公開されたら見に行かれますか?

161 :名無しさん :2000/09/14(木) 14:27
e-sekaiでの書評は何処に掲載されているのでしょうか?
HP上には見あたらなかったもので。
教えていただけると有り難いです。

162 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/14(木) 16:54
>159・161
夏目さんはもう質問応答は凍結されたよ。

163 :どわ :2000/09/14(木) 22:22
プロでもない限り、マンガを批評する上で自分の嗜好を気にする必要はないと
思うんだけど、出来るだけ一般性のある批評って、どうすれば出来るんだろう。
漫画家の背景や技術的な解説を聞くのも十分に面白いのだけれど、それってマンガ
の面白さなのかな?
考えてみれば漫画家って、賞の選考委員や編集員など、読者の目に触れるまでに
さんざん批評にさらされるよね。
「人は偏見なしにものをみることなどできまい」では、すまされない問題だと思う。
うーん、気になる。
夏目さん、批評する時にどのような事に気を配ってるのか、お暇な時にでも教えて
ください。

164 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 00:05
このスレッドの影響で、図書館の房之介さんの本をありったけ借りてきました。
恐らく今全国各地の図書館では房之介さんの本は品薄でしょう。(笑)
ところで「古典教養そこつ講座」のシェークスピアの回で、
「シェークスピアの時代の英語も今の欧米人がいきなり読んで解るものなのだろうか」
と書いていらっしゃいましたが、これ、「解らない」らしいです。
「日本人はシェークスピアを意味が分かる言葉で読めて良いなぁ……」とはさる欧米人の弁。
……って、7年前に書かれた記述にフォロー入れても遅いんでしょうけど、一応。

165 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 00:10
質問は凍結中なので、何となく独り言。
e-sekaiってHPで今年7月まで7回くらい書評を書いた。
永井均「マンガは哲学する」村上龍「失われた10年をめぐって」などで、多分8月まではみられたと思うけど、もうないのかな。
書評ってすきなんだけど、本にすると売れないのがつらいなぁ。
僕の場合、書評とはいっても、まずはエッセイ的な部分から入り、自分の生活感とつなげる感じで書くのが好きなので、エッッセイ性もあるんだけど。
生活実感から感覚的に膨らませるのをエッセイとよんでるけど、これは日本式外国語なんだろうか。
英和辞書には「随筆、小論、仮説」などとあるから、向こうじゃちょっとした論文もエッセイとよぶみたい。
フランス語だとエセーかな?
そういう感じって、生活の場から思索、理論的探求につながる気がして、いいですね。


166 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 00:20
続き。マンガを読んでて何かいいたくなって、高校の頃から感想を書いてたけど、わりと最初から自分のなかのマンガ体験を書くとかってスタイルだったな。
だから、随筆っぽさにちょっと俯瞰的な観点をまぜたようなもんだったように思う。
大学の頃、自分の嗜好と客観性をどうわけるのかわかんなくて、いつもそこでぼちゃごちゃになってた。
だから「漫画学」は、まだその延長。村上知彦さんの「私」性を批評にかえる方向は斬新だったな。
でも、僕は彼が迷いなく「我々」とか「ぼくら」って書く共有感がなく、それやっちゃ駄目って思ってた。
手塚論なんて、もっとも書けないと思ってた。だって父親のように愛憎があるんだもんね。
手塚の死で、ふっきれたというより、させられたって感じですね(続く)。

167 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 00:27
そんときわかったのは、僕ができるだけ客観性をもたせようとして表現のしくみってところから考えても、その枠組みが手塚論ってとこにあるってこと。
たとえば、手塚の描線がTVアニメ以前と以後で違うっていう評価が、僕や同世代だと以前が本物で、ポジティブってことになる。
でも、若い人は逆だったりした。ここでは、評価の客観性は描線という具体性で証明できるけど、嗜好が評価の感性的内容を変えるってことだった。
要するに、書かれた言説の内容にはいくえにも嗜好と客観性が重なってでてくるんですね。
でも、それをより客観的で中性的な枠組みに読み替えることは、時代がさがればできるのね。

168 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 00:31
長いひとりごとですなあ・・・いいひとだ。
じつはただおしゃべりなだけだったりして、なんて言ってみる

169 :メダ絵師α :2000/09/15(金) 00:33
タダでエッセイが読めて、お得な感じですね。

170 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 00:35
結局、それを繰り返す過程が僕の批評で、手塚の枠組みを相対化するために梶原、水木など、日本マンガを相対化するために海外の取材ってね。
で、いつも戻るのは「面白さ」。ひとつは、なんでマンガって面白いのかってこと。
もうひとつは、自分も読者も面白いものを書きたい、ってこと。
これは、つまりマンガそのものに面白さとは原理的にちがう。批評は自立した表現だからさ。
似たような要素は、編集者の意見にも、読者の感想にも、ある。
編集者はより商業的効果に傾くし、読者は嗜好に偏る。でも、誰のなかにも大なり小なり批評家、編集、読者、描き手がいると思っている。
(続く)

171 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 00:46
嗜好といい客観性っていっても、言説の過程のなかに混ざってあるもんなのね。
その展開過程の志向するところが普遍性。でも、これは実体的に存在しない。
だから、過程の層が僕にも、ここの書き込みにもあるんですよ。
ここでの応酬にも、僕は興味深い読者性や批評性や多くのものをみてとることができる。
おまけに対話が好きなおしゃべりだから、ハマっちゃったんだけどさ。
ちゃんと自分のフィードバックになってる。
僕のなかの読者から批評への層は、ちょうど随筆と論文の言葉の位相変化に対応でしてるんじゃないか、と。
言葉って個人のなかでも、時代のなかでも生きて展開変化する生き物だから。
ちなみに、英語はたしか15,6世紀頃に、大きく変化した。
それまではKnighのKを発音してたとか、聞いたな。(おわり)


172 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 00:49
議論がとりあえずクールダウンしたとこで口をはさませて。
これだけ批評について議論されてるとこになんだけど、
僕は「批評」とか「評論」とか呼ばれているものと、そうでない文(感想文とか? あとは夏目先生のおっしゃるエッセイ)の
はっきりとした違いがよくわからない。
でも、このスレのみんなはわかって批評とか評論ってことばを使ってるんだと思う。

いきなり厨房なこと書いて悪りいけど、その違いを理解するっていうか、批評とはこういうものだ、というのを理解するために何読んだらいいか誰かアドバイスくれないかな。
(もし暇があるなら、もちろん説明してくれてもいい)
あ、夏目先生の著書は注文済みなので、とりあえず除外(特にこれ、というならいいけど)。

むかし、批評とは読むものの価値観を根底から揺さぶるもの、とか聞いたような気がするけど、それって定義とは違うよね。


173 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 00:52
>172
夏目氏がいま書いてることじゃねえのか

174 :どわ :2000/09/15(金) 00:53
はぁ〜夏目さん、なんていい人なんだ。お忙しいだろうに。
こりゃ、著作を買って還元しないといかんな。


175 :這い寄る混沌 :2000/09/15(金) 01:50
【ゲームの行く先を議論する】

http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=famicom&key=967836422&ls=50

ゲームを語るという次元を超えています。
マンガ論にも還元できるかと。

夏目先生、また覗きに来てくださいね。

176 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 01:56
たしかにゲームを語るという次元を超えている・・・ついていけん。
・・・じつをいうと俺が立てたスレなんだが・・・<ゲームの行く先を議論する

177 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 02:17
>165〜171
誤解している様でしたらごめんなさい。
夏目先生が仰ってるのは、批評のなかに嗜好と客観性を両立しているようで、
なにか不毛な気がするのですが。
漫画の批評が、漫画の優劣を決めるものであるのに、その価値を置く規準に、
一方で個人的な嗜好、一方で客観的な、と、言ったのでは評論にならないと。




178 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 02:19
>177
漫画の批評は漫画の優劣を決めるものなの?

179 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 02:55
あの、面白いことにゲームのほうでも言葉の問題がでてますね。
言葉が、言葉の選択や差別化のためのレベルに入ると、必然的にトリッキーで難解で複雑になります。
「わかりやすく語れなければ、その言葉は自分のものになってない」って言い方がありますが、これは一半の真理です。
そこで終わらないのが言葉の問題で、言葉を生かしていくためには、いつもこれを往還しないといけない。
だから人は言葉にふりまわされるんだけど、こういう「言葉」だけが匿名で飛び交う場所では、かなりそれが急速に、あるときは拙速に展開するように思えます。
このへん、ちょっと今書いてる単行本にも書いたので、参考まで。

180 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 02:55
>177
批評というのは、作品を掘り下げるものかなーと思います。
もちろん、基準を規定して優劣を批評することもできるでしょうが、作品の掘り下げにはつながらないでしょう。

181 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 02:58
あ、今、夜話のキネマ旬報本の再校やってるんだけど、「編集王」はおかしい。
自分で笑ってしまった。
大槻ケンヂさん、やっぱいいわぁ。

では、本日はこれにて、お休み。

182 :どわ :2000/09/15(金) 02:59
>172
手近な辞書を引いてみると
批評=物事の長短・優劣などを論じて価値を定めること
評論=物事の価値などを批評して意見を述べること
感想=あることに対して心に感じたおもい。所感
とあったよ。
でも、実際には混同して使われることもあるだろうね。

183 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 03:03
夏目先生、何気に溶け込んでるなー(笑)。

184 :P :2000/09/15(金) 03:15
>178
明らかに、違います。それが夏目さんが繰り返し言ってる
「マンガと批評は独立した表現だ」ということで。
しかし、ある作品についての批評が、まだその作品を知らない読者候補者
たちに対して、なんらかの情報検索基準を与えることもまた事実です。
(要するに読んでみよう、とか読むものか、という気にさせる、ということですね)

夏目さんの論で一番印象に残ったのは、さりげない
>マンガを読んでて何かいいたくなって
というとこです。
ここにいる人は皆そうでしょうが、世の中にはそうでない人もいます。
(この断言に関して夏目さん他から反論がありそうですが)
別に自分が「何か言いたくなる」ことを不幸だとは思いませんが、
ただ「おもしろい」「つまんね」だけで済ますのも「いいなあ」と思う
ことがあります。
「おもしろい。なぜなら」なんて言わなくても、マンガは楽しめればそれで
十分OKだし、またある意味それが正しい姿だとも思うのです。

185 :どわ :2000/09/15(金) 03:32
>177
個人の嗜好に依存しないでマンガの面白さを語る事ができないならば、
その事を前提に、面白い批評の為に自分の嗜好を盛り込んでいくのも
手なのかなと思う。
発言番号131で書かれている方もいたし、僕もまったく同感なのだけれど、
面白い作品は人に伝えたいですから。

186 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 03:34
サッカー観てましたか?

187 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 03:38
名前変わったね。

188 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 04:02
会話してて、共通の話題がある、しかもそれが双方が好きなものだったら会話は楽しくなる。そうでなくとも、少なくとも円滑になる。
こういう掲示板でもそうだけど、そういうもんだよね。
でも、「俺はこれ好き」「俺も俺も」って言うだけならレベルが低いとされてる。馴れ合いとかね。
特に日本人は他人と同じだと安心するって言うし。

夏目サンの言う、
>マンガを読んでて何かいいたくなって
っていうのは、もちろん「このマンガ面白いよね」「俺も俺も」程度のことじゃないんだろう。

182で批評とは価値を定めることっていうのがあったけど、「これは面白い」というのは価値を定めていることにはなる。
だけど、それこそ「なぜ面白いか」というところまで踏み込まないと、批評とはいえないだろう。

やべ、結論ねーや(藁


189 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 04:06
岡田なかが言うオタクって、知識の量を競いあって、他人より深くその作品を理解しようと張り合ってるもんだと思う。
で、その作品に対してはウンチクもすごいし、見方も深読みしてる。
というと、オタクは批評的なのか?

だが、「ラムちゃん最高ーー」とか言ってるのはなぜだ。

190 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 04:30
夏目さん、これから「名無しさん」は「ああっ名無しさまっ」になるみたいです。
ううーん、マニアック。一人のHNではないのでご注意を。
で、
>189
岡田斗司夫はオタクの定義についてこう言ってます。
「・・・つまりファンやマニアとオタクとの差は対象と自分との関係を振り返れるか
どうかなんです。(中略)銀河旋風ブライガーが好きなら、ただブライガーがいい!
と叫んだりアイテムをコレクションしたりするだけでなく、なぜ銀河旋風ブライガー
という作品が自分にとって素晴らしいのか、特殊なのかを自分の言葉で語らねばなら
ないのです。当然、これには好きなだけ、集めるだけとは一線を画した、高度な知性
が要求されるでしょう」
(『東大オタク学講座』p5〜6)
たしかに、ここで語られているオタクというのは批評的といえるでしょうね。
実際はそんなオタクって滅多にいないと思うだがなあ。


191 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/09/15(金) 04:31
>>189
>だが、「ラムちゃん最高ーー」とか言ってるのはなぜだ。
その辺の要素はありますね。

まじめに話せば(又聞きだろうが聞きかじりだろうが、あまり理解される事が無いかもしれない薀蓄だろうが)面白そうな事を言っているのに
場の緊張感に絶えられなくなったのかいきなりアニソンや「○●萌ぇ」などと言ってまとめにしてしまうのはちょっとと思うことがあります。
自分の発言に対して批判される可能性を回避しながらも、目的の作品に対して批判的であろうとする為の技なんでしょうかね?

192 :花と名無しさん :2000/09/15(金) 04:41
>>189
それについては宮台真司の興味深い分析があるんで引用。

<岡田斗司夫みたいな原オタク世代は、私は「オタクの階級闘争」と呼びますが、
ウンチクを競っていました。どちらが知ってるか、どちらが正しいのかと真理値闘争をする。
だからこそ《オタクもいよいよ国際的だ》などと上昇したがるわけですね。
これは世間で上昇できない人たちの「もう一つのマッチョ主義」だったので、
世間から差別されましたが、最近のオタクからはこういうマッチョ主義的な真理値闘争は
消滅し、”ときメモ”なら”ときメモ”の話題一つで延々と戯れる幸せだけを
追求するようになってます。>
(宮台真司「自由な新世紀・不自由なあなた」P.46より)

193 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 04:53
前にも何度か出てるけど、批評や評論ってのは対象の解体と再構成なわけで、それが個人の行為である以上その嗜好が(指向、思考と言ってもいい)反映されるのは当然のことでしょう。例えば、ひとかたまりのブロックをバラす時のバラし方に個人差があるように、評者がその作品を受け入れる時点で既に「完全な客観性」は存在しえないんだから。
そんでそもそも「ものをみる」行為ってのもまたすべて行為者による「対象の解体と再構成(つまり、対象の様々な要素が無意識的に抽出されて=解体、自分の記憶や感情と反応して新たな感情を形作る=再構成、ってこと)」なんであって、それは私達が何かの作品について書かれた文章を「みる」ときにもあてはまる。完全な客観的評価を手に入れてそれを自分の判断基準にすることができるんじゃないか、ってのは幻想にすぎないんじゃないかな。また184さんのいう「何か言いたくなる」ってのは「ものをみる」先にある別個の行為なので、漫画を読む上での正しい姿云々とは関係ないでしょう。多分。
で、ついでにいうなら感想ってのは最初の「ものをみる」行為そのものの「解体と再構成」の過程を言語化したもので、批評・評論はその「再構成」の際に自分の記憶や感情以外の情報を反応させる事…なのではないでしょうか。そしてその二つの違いは、批評は評者個人の世界観を「再構成」の軸に据え、逆に評論は普遍的(と評者が捉えている)価値観を軸に据える、といったカンジだと思います、ハイ。

194 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 04:54
うあ、改行わすれてた。

195 :夏目房之介 :2000/09/15(金) 04:57
再び登場。笑うな。でも、これ書いたら寝る。

>184 「おもしろい。なぜなら」なんて言わなくても、マンガは楽しめればそれで 十分OKだし、またある意味それが正しい姿

その通りでしょ。だから、僕のなかにもいしかわさん、岡田さん、それに、ここにる人にも、「あれ好き」「これ嫌い」「ラムちゃん、最高」はあるでしょ。
それがはじめになきゃ、ここまでこないし、それ忘れたら、どんなに厳密で客観的な分析でも、面白くないですよ。
「これ、いい」「なぜなんだ」の繰り返しで、ここまできちゃうんだから。
でも、そんなのいらない人は、逆に業が深くないんで、いいんですよ、ほんとは。
僕は、さよならさよならのおじいさんが昔「映画が好きだから、どんな映画でも一生懸命いいところをさがして紹介したい」って趣旨のこといってた記憶があって、ああこの人はすごい。プロだって思いました。
だから、自分ではマンガのジャッジはしたくない。
結果的に影響を与えるのはしかたないし、それは基本的に受け取るほうの問題だから。
そのことをフィードバックするためにも、ここにきてます。
じゃあね。



196 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 05:13
>さよならさよならのおじいさんが昔「映画が好きだから、どんな映画でも一生懸命いいところをさがして紹介したい」って趣旨のこといってた

私も聞いたことがあります。
その媒体が好きで、ちゃんとした批評もできるんだけど、
それで終わらずにその媒体のスポークスマンとして社会的役割を担おうとしてるっていうか。

というか、あまり批評家とかに詳しくない私からすると、
映画 故・淀川さん
漫画 夏目さん
広告 天野さん
って感じで、この三人は同じポジションにいるような人のような印象を持ってます。
あくまでイメージですけど。どの分野も詳しくないし、
それぞれの人の著書も全部読んだわけじゃないのですが。

特に夏目さんと天野さんって雰囲気とかテレビでの語り口なんかも似てると思うし。
あっ、夏目さんの方がずっと男前ですがね。(笑)


197 :名無しさん :2000/09/15(金) 05:14
192がらみで、既に此処は周知のサイトかもしれ
ないけれど、オタクの在り方を各論者がセクシャリ
ティとも関連づけつつ分析しています。

http://www.t3.rim.or.jp/~hazuma/project/ml-reviews/sentoindex.html


198 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 11:13
私のまわりの自称「オタク」は、仲間うちだけで知識やウンチクを語り、
それを分からないという人、または、反対意見を持つ人を、
「アイツはバカだ、分かっていない」とひとくくりにしてしまう人ばかりでした。
でも上に書かれている内容を読んで、そうじゃない「オタク」もいるのか!
と、世界が狭かった自分を恥じつつ驚きました。
作品やジャンルについて、「分からない」という人にまで良さを語れるオタクなら素敵ですね。

199 :あぁっ名無しさまっ :2000/09/15(金) 18:10
「オタク」の人って、この作品の良さを分かってもらいたい、とか一緒に語りたい
って気持ちがかなりあるから、自分の持ってるマンガを好きなだけ貸してくれる。
意外とジャンルにこだわらず、いろいろ持ってる人もいるので、友達になるといろ
んなマンガをタダで読めてお得。

200 : :2000/09/15(金) 19:10
またまた面白くなってますな。

批評行為ってのは、自分としては「解体」」とか「再構築」とかいう言葉を持ち出すと
分かりにくくなると思います。
要は「オレ、このことのこんな側面にこんな関心をいだいているんだけど、
なんでオレがこんな関心を抱いたか、つうとこういうワケよ」
だと思ってます。
だから、ジャッジメントなんて、批評行為とは程遠い。
自分がなぜ何かを面白いと思ったか、その面白さとはどういうものか、
そしてその面白さは他のものごとではどのような形でたちあらわれるのか、
ということはいえるにしても。

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0ch BBS 2004-10-30