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[第七弾]妹に言われたいセリフ

177 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/17(金) 09:19:50 ID:r0frLZ2A
新作期待

178 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/18(土) 03:21:55 ID:f9LBOTQs
容姿端麗頭脳明晰の妹に学校帰って寝てたら
その格好ヒドくお似合いねって冷めた眼差しで蔑まれたい



リアルはきゃあきゃあ笑いながら言いながら横に寝てくる超絶うざいこのみみたいな妹('A`)

179 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/18(土) 04:25:59 ID:9P7QZqa7
ほとんど会話のみなSSってのもきもいな
れいぱあず作の荒らしコピペみたいw

180 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/18(土) 08:27:44 ID:bfniMnZS
>>178
>このみみたいな妹






普通によこせ。

181 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/18(土) 10:17:23 ID:EsmQFaKF
>>178
リアルの妹もそれなりに可愛いよ


182 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/18(土) 13:55:29 ID:K85C6Hev
リアル妹が駄目なので二次元に走った
現実はもういい

183 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/19(日) 13:54:42 ID:Dz2kQ7Yk
新作待ち

184 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/21(火) 01:17:49 ID:iJFORBVi
新作お願いします

185 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/22(水) 18:19:30 ID:Fl/0rhpe
上げ

186 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/24(金) 21:56:33 ID:y/2lxBbr
age

187 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/27(月) 19:52:59 ID:qxx74BIU
あげ

188 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/29(水) 20:49:34 ID:Ni/k/fCE
もはや保守しか居ないのか

189 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/29(水) 21:08:28 ID:wJOIh0rh
おにいちゃんのばか・・・

190 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/29(水) 21:31:02 ID:xn6mJxIz
妹「ねぇおにいちゃんお金貸してくれないかな?」
俺「手持ち1万しかないんだが…」
妹「じゃあ1万」



妹はツンデレだお

191 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/29(水) 21:33:38 ID:a+Wr5cO2
妹「あぇるぅす」

192 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/29(水) 22:48:17 ID:8866hSc7
変にageるから人がいなくなるのに……

193 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/30(木) 12:54:52 ID:Se0yfunN
それにしても人がいない…

194 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/30(木) 12:55:22 ID:Se0yfunN
すまんsage忘れた

195 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/31(金) 00:10:19 ID:7nandioR
保守はしても作品にレスは返さない。そりゃ人もいなくなるわ

196 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/31(金) 02:32:44 ID:oggJzQDC
>>195
数人、最低でも4人程度は返してるような気が

197 :すばる ◆9l4B6y7T.Q :2007/08/31(金) 06:46:31 ID:J9rb03rB
一応私はいるんですが、投下するものがないのにコテ出してもなぁ…
という感じなのでROMってたりします…

198 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/08/31(金) 13:09:35 ID:wWw8nGFN
ちょ・・・やめろ!ばかぁ!

199 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/01(土) 00:36:03 ID:lKTncX7z
>>198
な、なんだ?

200 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/01(土) 02:49:54 ID:A0S2jgSz
中学時代
妹「あにぃ、神社の夜店行くなら私も連れてって」
俺「ええ〜、友達も来るけどいいの?」
妹「うん、お母さんに頼んで着付けしてもらう!」
俺「早くしろよ」(やれやれ)

201 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/01(土) 11:48:59 ID:qkowk25z
>>200
で、妹を見て友達が羨ましがるのか
いいなあ

202 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/01(土) 23:59:11 ID:BigJzcD9
意外に萌えるな

203 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/03(月) 21:41:40 ID:nGmxf+GP
全て思い通りにはいかないものだ。
来るな来るなと思っていれば、時間はあっという間に過ぎるし、
いっそ早く終わらせたいと思い始めたら時間は長い。
長いんだか短いんだかよく分からない時間を過ごし、近野との約束の時間になった。
俺が半径100m以内に存在するのも場違いなくらいの洒落た喫茶店で待ち合わせ。
……頼むから早く来い。
遅刻するのが怖くて、二十分も早めに来たのがモロに裏目に出た……。
「あ、賢ちゃん。早いねー。待った?」
約束の時間十分前。これまたオサレな格好の今野が現れる。
場違いすぎて泣けてきた……脇目も振らずに帰りたい……。
「いや……慣れてるから」
……このセリフは何か違う気がする……。
「ふぅん。大人なんだ」
大人……俺が……?
おっと。突っ込み入れすぎか、俺。
「今日は遥ちゃんは来てないの?」
「あぁ、まぁ、いろいろと……」
このノリ……つれて来てよかったのか……。
「じゃ、二人っきりだ?」
「そうなるな」
「そっか……二人っきりか」
必要以上にその言葉を反芻する近野。
「何か都合が悪い?何なら今から遥を呼んでも……」
「いやっ!!いいのいいの!!ほら、遥ちゃんに悪いよ!!」
「まぁ、それもそうだ」
アイスコーヒーの氷を噛み砕く。
しばし相手の出方を探るような世間話が続く。
が、いざというときにはなかなか話題が出てこないものだ。
次第に手詰まりによる沈黙が訪れる。
気まずそうに近野が切り出す。

204 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/03(月) 21:42:11 ID:nGmxf+GP
「ねぇ……賢ちゃん。驚かないで聞いて欲しいんだ」
「あぁ……」
「ボク、賢ちゃんに会えてすごく嬉しかった。ううん、今でも嬉しい」
汗をかいたグラスを握り締める近野。
「あの時から……ずっと言おうと思ってたんだ。ボクは……賢ちゃんのこと……好きだって」
俺の目を見るな……。
「だから……ボクと……」
「近野」
答えは決まっている。
「……悪い。それはできない」
「え……」
「今野は……俺には眩しすぎる……」
「そっか……」
「もともと俺は女性がダメなんだ。察してくれると……有難い」
まさか俺が女を、まして芸能人をフるなんて思いもしなかったが……やはり、あまり良い気分ではない。
死ぬほど気まずくて、底のほうにうっすら溜まった水を飲み干す。
「えへっ……へへへっ……おかしいな、覚悟してたのに……」
流れてくる涙を隠すように、今野が俯く。
……どうすりゃいいんだ。
「近野、出よう……」
「うん……ゴメンね……」
「いいって……」
泣いたままの近野をホテルまで送る。
……何だってんだ、今日は……。
───────────────────────

205 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/03(月) 21:42:44 ID:nGmxf+GP
「で……そのまま帰ってきたと」
買い物袋をぶら下げた遥が、昨日の話の経緯をたどる。
「それ以外できねぇよ……」
遥の倍の荷物を持った俺はため息と同時に答えた。
「まぁ、変に誤魔化さないトコがお兄ちゃんの良いトコだね」
「お褒めに預かりまして……」
ホントに褒められたのかという疑問は残しつつ。
「私の勘も馬鹿にできないね」
「……遥は知ってたんだ」
「うん。何となくだけど。目がね、恋する乙女の視線だったの」
「……恋……乙女……」
胃がキリキリする……。
「話が進まないよぉ……耐えて耐えて!!」
「オーケー……続けてくれ」
「はぁ……泣いちゃったんでしょ?撮影とか、影響ないか心配だよね」
「確かに……」
そう考えると責任重大な気も……。
「まぁまぁ、そう気を病まないで。何か甘いものでも食べに行こう?奢るからさ」
「そうだな……」
納得して進路を変える二人。
すると
「お兄ぃーちゃん!!」
反射的に遥のほうを向くが、当の遥すらも困惑した顔を見せている。
声の方向は……後ろ?
二人して振り返ると
「……近野?」

206 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/03(月) 21:43:17 ID:nGmxf+GP
「こんにちは。お兄ちゃん、お買い物?」
「……あぁ、しかし……近野……?」
「お兄ちゃん。ボクのことは、あきらって呼んでよー」
「はぁ……で、何だその呼び方は……」
「えっと……一晩考えたんだけどー、ボク、まだお兄ちゃんのこと諦められないから……
 だから、お兄ちゃんに女の子に慣れてもらうために、妹から始めようと思って。ねっ?」
「……はぁ……」
今一つ納得しかねる……。
『妹から』どこまでだよ……。
「遥ちゃん!!」
「は、はいっ!」
「ボク、遥ちゃんには絶対負けないから!!」
何の宣言だ……。
「え?……えっと……じゃあ、私も……」
お前もか、遥……。
「あはっ……あはは……さすがポジティブだね……」
「俺、ヤバいかも……」
「お兄ちゃん!ボクも荷物持つよー」
何故か妹が二人。
今度、胃薬買おう……。
───────────────────────
スレが下がれば俺の出番……っと。
このネガティブ兄の話はひとまず終わり。
このままどんどん色んな女の子と知り合ってくのも面白いかも。

……つか、ネガティブ妹ってのも面白そうだな。

207 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/03(月) 22:20:47 ID:l29zZGax
GJ!!!


208 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/03(月) 23:44:00 ID:LgEe/n45
GJ!!ですが、このスレ的にはピンチの状態なんですよね(汗

でも、あきらに頑張って欲しいと思ってしまう自分、失格だ。

209 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/04(火) 20:40:33 ID:pjHIgwzC
乙!!
今気付いたよ、これからもヨロ

210 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/04(火) 23:45:07 ID:0mYk6QHZ
>>206
>ネガティブ妹
ストライクゾーンかもしれん

211 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/05(水) 14:03:49 ID:46dpeNJp
ggggGJ!!!!!

>ネガティブ妹
待ってます!!

212 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/08(土) 23:40:47 ID:nBo8v80r
自分以外に全く懐かない妹に
朝優しい言葉で起こしてもらいたい

213 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/13(木) 17:33:57 ID:6qmubI2v
保守

214 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/15(土) 23:05:38 ID:gYtHtdBt
眩しい太陽。
どこまでも続くアスファルトの黒は視覚的にもかなり暑い。
そんな猛暑の中、俺は妹と二人でスーパーまでの道を歩く。
しかも妹はいつものように俺にピッタリとくっついて……暑い……。
「なぁ、琴?」
「?」
「暑いから……」
「……」
フルフルと首を横に振る琴。
「守ってくれるって……言った……。だから、離れない……」
「そうでした」
まぁ、慕ってくれるのは嬉しいけどさ。
「使う……?」
ハンカチを差し出してくれる琴。
「ありがと。しかし暑いなー」
汗を拭いながら、『しまった』と思った。
「……迷惑なら……いいよ……」
寂しそうに呟いて、少しだけ俺から離れる琴。
「いや、別に迷惑じゃないよ」
「?」
言葉の代わりに首を傾げる琴。
「ホントだよ」
「じゃあ……」
再びくっついてくる琴。
さっきよりも近い……。

215 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/15(土) 23:06:22 ID:gYtHtdBt
「……琴?」
会話が途切れそうだったので、少し無理矢理話題を切り出す。
「?」
「夕飯は何にするつもり?」
「安いから……キャベツ……」
「キャベツ……?」
単品……?
「うん。ロールキャベツと……お好み焼き……どっちがいい?」
「うーん、じゃあ、お好み焼きかな」
「じゃあ、今晩はロールキャベツ……」
えぇ……そりゃねぇだろ……。
「お好み焼きは明日……」
「え?」
「楽しみは……後の方が良い……」
「……まぁ、いいけど」
「うん。いい」
満足そうに呟いて、会話を終わらせる琴。
なんとも嬉しそうな横顔。
基本的に琴は無表情だから、この微妙な変化に気付くのは俺くらいのものだろう。
俺だけにしか見えない笑顔と考えると、とても可愛らしく思えてくる。
少々沈黙がちに歩いていくと、公園の脇の道、歩道全体が木陰に覆われた場所に差し掛かった。
「琴はさ」
「?」
「食べたい物とか無いの?」
「……我侭は言っちゃ駄目……」
琴の雰囲気が一変する。
空気が重い……。

216 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/15(土) 23:07:07 ID:gYtHtdBt
「え?」
「いつも言われてた……だから……」
「琴……」
「ゴメン……忘れて……」
辛そうに俯く琴。
嫌な記憶、というワケではなさそうだが、俺も見ていて辛いことに変わりは無い。
「琴の気持ち、俺も少し分かるよ」
「お兄ちゃんも……?」
「琴は大人しくて真面目だから……人より強めに受け取っちゃうんだよね」
「……」
「それって凄く偉いことだと思うけど……いいんだよ、俺には我侭言っても」
「……いいの……?」
「いいよ。琴はいい子過ぎるから」
琴の手を重ねるように強く握る。
「ちょっとワガママなくらいで、丁度良いんじゃないかな」
俯いていた琴は、少し顔を上げて、
「……嫌いにならない?」
「え?何で?」
「琴の中には……お兄ちゃんしかいないから……嫌いになって欲しくない……」
「いや、そういうことじゃなくてね……」
「?」
「嫌いになる理由なんて、何処にも無いってことだよ」
「……信じても……いいのかな……」
「うーむ……信じてくれると嬉しいかな」
「じゃあ……お兄ちゃんに……喜んでもらいたい……」
ゆっくり顔を上げる琴。
その顔は先ほどよりも眩しい笑顔で。
「うん。いい顔だ」
「……え……」
顔を真っ赤にして再び俯いてしまった……。

217 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/15(土) 23:07:49 ID:gYtHtdBt
まぁ、いいか。
「行こうか?」
「うん……」
歩き出す二人。
まだお互い気付いてないが、手は繋いだまま。
「琴はさ、俺の何処が好き?」
「……私なんかと……一緒にいてくれるとこ……」
「ははは、じゃあ、ずっと一緒にいようかな」
「うん……」
恥ずかしそうに返事をした琴。
無意識のうちにその手をぎゅっと握る。
「……?」
琴がハッとして俺の顔を見た。
だが残念ながら、俺はまだ自分で何をしているか気付かない。
「クスっ……」
笑顔の琴。
繋がった左手を少し上げる。
「おぉっ……!?ゴメン、琴!!」
やっと己のしていたことに気付き、慌てて手を離す。
「あ……止めないで……」
「え……?」
「手……繋ごうよ」
「え……」
「最初の……ワガママ……」
「う、うん……分かった」
木陰のような、穏やかな琴の笑顔。
確実に……琴に癒されている俺がいるのだった。
───────────────────────

218 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/15(土) 23:08:35 ID:gYtHtdBt
……なんか、また日本語が上手に書けなくなっている……。
妹全然ネガティブじゃないし……可愛いけど……。

そもそもある一言セリフを言わせたいがために……こんな大掛かりな……。
しかも無理にねじ込んだ割にはインパクトないし……。
まぁ、ある意味スレタイ通りかw

219 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/16(日) 00:02:51 ID:Quyl/bZT
GJです!!!!
もう最高ッすよ!!!

220 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/16(日) 02:00:21 ID:SmNEE+xo
琴は俺が命に代えても守り通す!!

221 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/16(日) 18:44:08 ID:OfUGq9cm
なんという萌え妹

投下乙です

222 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/17(月) 02:11:25 ID:17QJKmyD
投下来てたー

続きも待ってます

223 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/23(日) 22:37:50 ID:C+1tGLC4
保守っと。
夏物はもう季節外れ……夏は短いなぁ……。

224 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/27(木) 21:10:42 ID:4s283cqj
保守ですよお兄ちゃん

225 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/28(金) 22:56:37 ID:5YOPpRL8
「はぁ……」
水銀でも混ざってるんじゃないかと思うほど重いため息。
「いつにも増してため息が重いね。何かあったの?」
いつにも増して能天気な隣の妹、遥。
「あんなことがあって、何かあったの?ってお前……」
あんなこと=新しい妹ができました……ありえねー……。
「尾を引いてるね……大丈夫?」
「大丈夫だと思うか!?」
思わず言葉が強くなる。
「思わないけど……」
「……女運悪いのかな、俺」
「むしろ良いんじゃない?芸能人の妹なんて、普通できないでしょ?」
「……やめてくれ……近野……じゃなくて、あきらが芸能人だってこと忘れようとしてんだから」
「何で?」
「眩しすぎるから……」
「うーん……よく分かんないけど……」
困ったような呆れたような顔をする遥。
ま、別に理解してもらおうとは思ってないが。
「こんなテンションで授業なんか受けたくねぇな……」
「ま、頑張って。私も授業聞きながら応援してるから」
「そりゃどうも……」
皮肉をたっぷり込めて呟いた後、下駄箱から上履きを取り出す。
「……?」
女が使うような可愛らしい封筒が落ちた。
爆弾か何かかと思い、思わず一歩下がる俺。
遥はその封筒をひょいと拾い上げ、
「もしかして……ラブレ……」
「それ以上言うな、遥」
遥から封筒を奪い取り、その封筒で遥の口を封じる。

226 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/28(金) 22:57:23 ID:5YOPpRL8
「え?」
「この平成の時代だぞ?いまどき、こんな恋文があるか?」
「恋文……。まぁ、私もちょっと時代じゃないとは思うけど……」
「だろ?これは、罠だよ」
「罠ぁ……?」
呆れてらっしゃる……。
「ラブレターと勘違いして、浮かれた俺を嘲笑おうという誰かの罠だ……」
「誰かって……誰?」
「誰かは誰かだ。俺に恨みを持っている誰か」
「心当たりは?」
「無いけど……俺の知らないうちに……」
「ホント、ネガティブだね……」
呆れたといわんばかりの遥の言葉。
何度目だ、この言葉を聞くのは。
「羨ましいだろ?」
「全然。私は、罠よりはラブレターの方があると思うけどな」
冗談のつもりだったのに軽く流され、少し気まずい思いをしながら、
「甘いな、遥。物事は最悪の方向を予想して動かなければ」
「そう……まぁ、お兄ちゃんは女の子嫌いだし、ラブレターでもあんまり良い結果じゃないからね」
「その通り。まぁ、俺に用があるなら直接言って来いって話だ」
ま、俺も面と向かって話すのは苦手だけどさ。
「お兄ちゃんを好きになった人は大変だね……」
「その言葉、近n……あきらにも言ってやってくれ」
「あははっ。言って聞くようなコじゃないよ」
そうだ。だから困ってるんだった……。
「ともかく。こういうのは見なかったことにするに限る」
「……人として間違ってる気がするよ、お兄ちゃん」
「何を今更……」
謎の手紙を無意識にポケットに突っ込み、今日も日常へ飛び込んでいく。
まぁ……嫌な予感はしていたのだが。
───────────────────────

227 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/28(金) 22:58:12 ID:5YOPpRL8
たまには誰か俺のリクエストに答えてくれないかな……。

ネガティブ兄、新シリーズ。しばらく続きます。
相変わらず妹成分は薄いですけど……まぁ、長めの保守だと思って読み飛ばしていただければ。

228 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/29(土) 12:58:13 ID:NvfKw7BJ
>>227
バカアニキがリクエストなんて100年早いのよ!
死ぬまであたしの為にSS書いてればいいの!

229 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/29(土) 23:40:57 ID:6VFEUKIS
「……はぁ……」
一日の生活を終えた俺は、節目がちに昇降口に向かう。
ここは中庭を越える渡り廊下。
まぁ、渡り廊下といっても大層なものではなく、レンガ敷きの道にちょっとした屋根があるだけのもので、
そろそろ秋の気配があってもよさそうなもんなのにまだまだ暑いこの時期、風が通って涼しい。
「ふぅ……」
ふと誰もいない中庭中央の大きな木に目を向けると、木陰に一人の女が。
……だからどうしたというんだ。
「あ……」
木の下に立っている女も俺のほうを見て、何か気付いたように小さな声を出す。
「……」
気にしないフリ。それが一番楽だ。
というか、あの娘との距離は50mはある。
気のせいだ、うん。気のせい。
自己満足しながら徐々に歩く速度を速め、遥が待っている(と思われる)昇降口へ。
なんとかその場から脱出したと思いきや
「あのっ……!!」
この女……近寄ってきやがった……。
「……」
何だ……何だ……。
「大野賢太郎……くん……?」
「はぁ、まぁ……」
木の下の女に適当に答える。
大体なんだってんだ、この女……。

230 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/09/29(土) 23:41:39 ID:6VFEUKIS
「来て……くれたんですね……」
来てくれた?この女……大丈夫かよ……?
「手紙を置いたのは良いけど名前書くの忘れちゃったから……来てくれるか、不安だったんです」
手紙……?
あぁ……あの手紙……。
……っていうか、こいつ誰だよ……?
疑問符が頭の中でグルグル回る。
「あ、あの……私……貴方のことが好きです。だから、お付き合いしてください……!」
……えぇー……。
あの近野だってまだもう少し段階踏んできたぞ……。
チラと女の顔を見る。
不安が可愛そうなほどにじみ出ているのが分かる。
そうか……そういうことか……。
「安心しな。ちゃんと断わるから」
「え……?」
「罰ゲームか何かなんだろ?事を大きくする前に俺から断わってやるから」
「……」
「まぁ、そういうことで」
朝の手紙も、嫌な予感も、全てが解決。
すがすがしい気持ちで昇降口に向かう。
俺だから良かったものの……こういう罰ゲームは酷いよな、うん。
───────────────────────
怒られた……。俺はただボクっ娘に萌えたかっただけなのに……。

続きます。早くもマンネリの予感。
まだ相変わらず日本語が上手く書けませんが……一度貼ってしまったからには。

231 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/09/30(日) 00:29:05 ID:fnaCaH6E
なんかにやにやする
投下乙
うーん文才が致命的にたらんから俺は書けない・・・・・・


>>228
ツンデ・・・デレてはないかwww

232 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/02(火) 11:32:33 ID:wJcu1FO5
保守

233 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/04(木) 22:24:48 ID:zYxRtz3l
「あ、お兄ちゃん。遅かったね?何してたの?」
昇降口では遥が少し不安そうな顔で俺を持っていた。
「あぁ……少し面倒なことに巻き込まれてたんだ」
「面倒なこと?大丈夫?」
「いいんだ、もう解決したから」
「そう?それならいいけど……ところで中庭が騒がしいけど……」
「本当だな……俺が通ったときには何も無かったんだけど」
割と運良いんだな、俺。
「見に行く?」
「いい。今日はもう人に会いたくない。腹減ったし帰る」
「私もお腹減ったー……帰ろうか」
「あぁ。そうだ、朝の手紙の謎が解けたぞ」
歩きながらさっきの話を遥に振ってみる。
「え?ホント?何だったの?ラブレター?」
「まぁ、広い意味でな。でも、罠でもあった」
「ん?どういうこと?」
「それはなぁ……」
「あ、ちょっと待って」
「何?」
「ケータイが……メールかな」
携帯電話を鞄から取り出し、なにやら操作している遥。
どうやらメールのようだ。
「へー……」
画面を見ながら小さな声を出す遥。

234 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/04(木) 22:25:19 ID:zYxRtz3l
「何?」
「お兄ちゃん、この学校一のお嬢様って知ってる?」
「知らん。いるのか、そんなの」
「うん。宮原澄乃さんっていって……お兄ちゃん、萩野町の宮原医院は知ってるよね?」
「まさか……」
「そのまさか。お金持ちで、すっごい美人で、勉強もできて……知らないのお兄ちゃんだけだよ?きっと」
漫画かよ……。
「で、そいつがどうした?」
「うん。告白してフラれたんだって」
はぁ……?
「どうでもいいな……」
「でも、宮原さんいろんな人の告白を断わってきたんだよ?どんな人を好きになったのか気にならない?」
「ならない。大体俺みたいな日陰者に……そんな人間は眩しすぎる……」
「ま……それもそうだね。お兄ちゃんには相応しくない話題でした」
小さくお辞儀をして、謝るフリの遥。
「しかし……何でそんな情報がメールで……」
「友達から送られてくるんだよ」
「無駄な情報網だな……」
「時々は役に立つよ。授業変更とか。明日体操服が要るとか」
「あぁ……それはいいかもな」
「でしょ?まぁ……普段は……ガセばっかりだけど」
「……ま、そんなもんか」
すっかり気分が盛り下がった……。

235 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/04(木) 22:25:50 ID:zYxRtz3l
「帰るか」
「そだね」
……今後の展開を予想しているのは遥を含む俺以外の人間。
しかも……恐らく全員が正解。
「……ねぇ、もしかしてなんだけど……」
しばらく黙って歩いていた遥が気まずそうに切り出した。
「何だ?」
「宮原さんをフったのは……お兄ちゃんだったりして……?」
「……冗談のつもりなら笑ってもいいけど」
「割と本気なんだよ……残念ながら……」
遥がため息混じりに語りだす。
「条件合いすぎなんだもん……何か心当たり無いの?」
「……無い」
「ホントに?」
いつにも増して厳しい遥。
「ある……かもしれない……」
「どんな?」
「中庭で……知らない女に告白された……」
「……やっぱり。どうして言わなかったの?」
「罰ゲームかと思ってたから……」
「はぁ……!?」
さすがの遥も驚いている。
「ねぇ……お兄ちゃん、それってすごく失礼じゃない?」
「そりゃまぁ……本気だったら失礼だが」
「本気なんだよっ!」
「本気なのか……?」
「お兄ちゃん?本気じゃないのに、お嬢様が手紙出して、暑い時に中庭で待って、お兄ちゃんに告白なんてする?」
「するかも……」
「しないのっ!!」
……遥……怖いっ……。

236 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/04(木) 22:26:21 ID:zYxRtz3l
「はい……」
「悪いことは言わないから、謝った方が良いよ……?さすがにその勘違いは可愛そすぎるよ……」
「……結果同じなのにか?」
「気持ちが伝わらないよりはずっとマシだよ。だから、ね?」
こういうときの遥は何だか母親のようだ。
無駄に世話焼きで、妙に威圧感があって……そして、それに逆らえない弱い俺……。
「わかった……」
「うん。じゃ、宮原さん探してくるよ。きっと残ってると思うから!」
そう言うや否や、振り返って走り出す遥。
「え……そんないきなり……」
まさか今からとは思わず、呆然とする俺。
……謝るセリフ考えなきゃ……。
───────────────────────
別に下手でも良いから書きゃ良いのに……。
どうせ俺以下にはならないんだから……。

三回目。
結局、何が出てこようと妹との絡みがメイン。

237 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/06(土) 00:55:07 ID:YgdigRdt
しえん

238 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/09(火) 10:54:58 ID:nbAbFRFJ
良作の多いスレで素敵だ

239 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/10(水) 22:55:33 ID:LXfazulE
それから待つこと十数分。
遥から連絡を受けた俺は、例の女が待つという屋上へ嫌々ながらも向かっていた。
階段を上りきり、屋上へ続く重い金属製のドアを力一杯押す。
「……」
「……」
いきなり目が合ってしまった……。
なにやら気まずい空気が漂い始める……。
「あの……」
相手の出方を窺っていると、相手がゆっくりと切り出した。
「先ほどは大変すみませんでした。驚かれたでしょう?」
「それは……まぁ……」
先に謝られてしまい、こっちから謝りにくくなった……。
「いや……でも……さっきは俺が……」
「いえ、全ては唐突だったこちらが悪いんです」
学生とは思えぬ大人の対応。
一応、今回は俺が悪いということで終わらせたいのだが……やり辛いったら無いな……。
「そういうワケでも無い。勘違いしたのは俺のほうだから。俺も少し誠意と常識に欠けてた」
おぉ、俺、政治屋みたい……。
まぁ、コレぐらいお堅い方が性別意識しないで済むか。
「……あの……改めてなんですが……」
来た……。
性別を意識しないと言った直後に……。

240 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/10(水) 22:56:09 ID:LXfazulE
「私と……お付き合いしてください……」
「無理」
不意討ちに重い胃を押さえながら、必死に言葉を捻り出す。
「苦手なんだ、そういうの……だから……無理……」
「……何が……苦手だと言うんですか……?」
「何がって……」
好きとか、そういうことがだよ!!
「気に入らないところがあれば、私、直します。ですから……」
何?何なの、この本気ぶり……。
若干引いている俺。
悪いとは思うけど……何で俺ごときにそこまで言えるんだ……。
「いや……アンタが嫌いとかじゃなくて……」
何故見ず知らずの人間のフォローに回っているんだ、俺。
……大体、被害者俺じゃん……。
だんだん面倒になってきたぞ……。
「……女、嫌いだから。それ以上の理由はない」
「それは知ってました。やはりダメでしたか……」
「自分なら大丈夫と思ったか?そういう自信は嫌いだ」
「違います」
「何だよ?」
「……駄目でも……伝えたかったんです。生まれて初めての、感情をアナタに」
「非効率的」
「そうかも……しれませんね」
瞳に涙を浮かべながら、笑ってみせる女。
……やば……ちょっとやさぐれ過ぎた……。
どうしよ……これで恨み買ったら……。
「ゴメン、ちょっと卑屈になりすぎた……」
「いえ……でも、すっきりしました……」
「は?」

241 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/10(水) 22:56:44 ID:LXfazulE
「まだ、時間はかかりそうですが……キレイに諦めることができそうです」
「そう……」
信じて良いのかな……。
「……悪かったな」
「謝ることじゃないですよ。さぁ、これでお開きにしましょう」
「あぁ……」
最後に微笑んでお辞儀をした後、ドアの方に静かに歩いていく女。
全てが終わると安心しかけたその時……。
ドアが勢いよく開く。
慌てて飛び退く女。ドアからは
「お兄ちゃーん!!」
近野……
「あ、あきらさん!!出てっちゃダメだって!!」
と、遥。
「遥!?」
「あはっ……あははは……ゴメン、止めてたんだけど……」
「お兄ちゃん!?遥ちゃんばっかり気にしてー、ボクもいるんだよー?」
「まさか……近野あきら……?」
あぁ……この女は初対面か。
つか、そんなに有名なんだ、こいつは。
「大野君、兄妹だったの?」
あぁ、こいつになんて説明すりゃ良いんだ……。
「遥……頼む……」
まさかの人任せ。
……だって俺には無理だよ……まともな説明は……。
「あ、うん。あの、宮原さん……これは……あの……何というか、変な事情があって……」
「変な事情……?」
まぁ、こっちは遥に任せておけば良いだろう。
あとは……

242 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/10(水) 22:57:28 ID:LXfazulE
「?」
ニコニコと嬉しそうなあきら。
……っていうか、帰れよ、お前……。
「……何でいるんだ」
「お兄ちゃんの学校に遊びに来たら遥ちゃんがいて……それで、色々あって、こうなったの」
ヒマなのか……芸能人って……。
そんなこんなで、段々三人の女にエネルギーを吸い取られながら耐えていると、
「なるほど。理解しました」
……しなくていいのに……。
「では……私も仲間に入れてもらいましょう」
「はぁっ!?」「え?」「へ?」
俺と妹と妹のようなものが同時に、三者三様のリアクションをとる。
「お兄様……でよろしいですか?」
「……」
良くないよ……。
何にもよかねぇよ……。
そういうことじゃねぇんだよ!!
「ふふ……少し照れてしまいますね。でも、楽しいです」
……コイツも変なヤツだ……。
「……遥」
「……何?」
「どうしよう……俺……」
「……さぁ……。お兄ちゃん、私もどうしよう……」
「さぁ……」
常識外れのバカ二人に、相対的常識人が悩む悩む。
「お兄ちゃん」
「お兄様……」
俺を見るな……吐きそうだ。

243 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/10(水) 22:58:00 ID:LXfazulE
「気持ち悪……」
「大丈夫ですか、お兄様」
俺のピンチに颯爽と背中をさすってくれる妹のようなものその2。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
心配してくれる妹のようなものその1。
「……頑張って」
力なく励ましてくれる妹。
……近いうちに、胃に穴が開く……。
「大丈夫ですかー?お兄様ー」
「元気出してよー。遊びにいこーよー、お兄ちゃん」
……いつか胃が無くなるな……。
───────────────────────
最後。
最初の話とほぼ流れが同じ……。引き出し少ねぇ……。

俺みたいなのばかりが出しゃばってもしょうがないので、しばらく大人しくしようか。

244 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/10(水) 23:32:17 ID:vK2M7Mjr
GJ!このスレを支えてる人がそんな事言わないで下さい
これからもwktkして待ってます

245 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/11(木) 02:04:03 ID:S5h/kr3c
良作GJ!


作者さんもネガティブなんですか。

すごく面白いから自信持って。

次回作も焦らずマイペースで頑張ってください。

246 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/11(木) 03:53:09 ID:7t78flhD
投下に早々に気付いた
毎度乙です、楽しみにしてますよ

247 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/11(木) 21:41:31 ID:o3bmew3J
乙です。
期待して待ってます

248 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/11(木) 22:27:36 ID:2vT41/su
正直読んでるこっちの胃に先に穴が空きますなぁ・・・とにかくGJ!!1

249 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/12(金) 20:34:52 ID:QtFpqyIC
コメント多い……何があったんだ……

>>244さん
俺は脆い上に見た目も悪いので支柱にするのには明らかに向いてません……。
ちゃんとした職人さんがいていただければもっと安定するのですが。

>>245さん
ネガティブです。暗いです。この主人公を暗く、ウザくした感じです。

>>246-247さん
普段全く褒められることが無いので、レスをいただけると人並み以上に喜びます。
が、褒めすぎると調子に乗るので程ほどに。あと、期待には恐らく応えられません。期待しないほうが良いです。

>>248さん
胃に痛みを感じる程のストレスを与えてしまうとは……ごめんなさい。俺なんかが支配するスレでごめんなさい……。


台本書きが雑談してすいません。
次回はいつぞやの文化祭話になるといいなぁと。

250 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/12(金) 23:07:38 ID:4FZCpBI8
>>249
自分のペースで書いてくだされ
さてこのスレも4分の1消化か、いや1000まで容量が持つかわからんが

251 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/10/19(金) 21:28:01 ID:tKVDCwmI
保守くらいはしようか……。

252 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/28(日) 18:56:44 ID:WLH4ANIK
保守

253 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/10/30(火) 01:26:38 ID:nubikrbj
もう葵は出ないのかな?
そして巴も完全に引退なのか・・・


254 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/03(土) 11:55:46 ID:AAgVOavW
hosyu

255 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/03(土) 23:16:34 ID:e/iDPtkM
文化の日でございます。もう終わりかけですが。
ということで文化祭ネタを明日辺りからボチボチ貼っていこうかなと。
勝手に義務感を感じているだけです。自己満です。触れないでください。



256 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/04(日) 00:57:00 ID:Uq369Gbx
wktk


257 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/04(日) 22:23:35 ID:EHRs6cDJ
「はぁ……」
妹の様子が少しおかしい。
帰りは遅いし、朝は早いし、ため息ばかりだし、時々ボーっとしながら机を叩いてるし。
それに何より……
「……何だ、コレは……」
「どうしました、兄さん?」
「……あんまり美味しくない……」
「え……でも、兄さんの好きな……」
「うん……っていうか、昨日の晩も食べたし……」
……飯が不味い。
いつもあんなに美味いのに……。
「え……そうでしたっけ?」
そう言う未来ちゃんの顔は真面目そのもの。
どうやらボケてるワケじゃなさそうだ。
「未来ちゃん大丈夫?どっか体悪いの?」
「……いえ……別に……」
「それじゃ、何か悩み?もしかして……恋っ!?」
「ち、ちがいますっ!!恋なんてしてません!!」
「まぁ、俺と未来ちゃんの関係は、もう恋なんて段階じゃないもんな」
「だから、ちがいますって!!兄さん、そろそろ怒りますよ!?」
……ノリが悪い……可愛くない……。
「あ……ゴメン。で、真面目に、何かあるの?」
「……仕方ありませんね……あんまり言いたくなかったんですけど……」
伏目がちに、語りだす未来。
未来の醸し出す空気の重さに、どんなことを告げられるのかと緊張する。
「……兄さんも、去年音楽の授業やりましたよね?」
「ああ」
「それでバンドを組んだじゃないですか……?」
「ああ、やったやった」
「で、発表会で一番上手だったグループは文化祭で発表することになったんですよ……」
……何か脱線してきた。

258 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/04(日) 22:24:09 ID:EHRs6cDJ
「それで……私たちが……選ばれちゃって……」
「おー!!凄いじゃん!!」
「凄くないですよ!!……私、凄く下手ですしっ!!」
手をパタパタ振って必死に否定する未来……。
可愛い……。
「でもさ、選ばれたんでしょ?」
「違うんです……バンドのメンバーが……唯奈ちゃんと千奈ちゃんと天童さんですよ……」
「……上手いのか?」
「ええ……ベースの唯奈ちゃんとギターの千奈ちゃんが息ピッタリで……ボーカルの天童さんも……」
「絶っ対上手いだろうな……」
「そうなんですよ……私が足引っ張っちゃってる感じで……」
「まぁ、気にする必要は無いんじゃない?天童、石川姉妹集めたって、結局は素人でしょ?気楽にやればいいよ」
「……兄さん……」
俯いたままの未来。
……あぁ、もうオチですか?
息を呑んで、その口から発せられる言葉を待つと、
「そうでもないんですよ……」
「は?」
「唯奈ちゃんが、発表用に相川先輩に作詞を頼んだそうなんですよ……」
「……無駄に豪華だなぁ」
未来の重圧を想像し、思わず頷いてしまう俺。
「もうプレッシャーだらけなんですよぉ……」
「なるほどねぇ……」
いっぱいいっぱいの未来……どういう言葉をかけたら良いんだか。
「俺、見に行くよ」
未来の隣に座り、小さな右手を優しく握る。

259 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/04(日) 22:24:42 ID:EHRs6cDJ
「えっ!?や、やめてくださいよっ!!」
「大丈夫だから」
顔は見えない。でも、十分だ。
「兄さん……」
未来も俺に答えるように、手を握り返す。
もう大丈夫だろう。
「でさ!!」
今度は出来るだけ明るく。
「上手くできたら、松茸でも買ってやるよ、やっぱ国産だよなー」
「いいんですか……?」
「ただし、俺を感動させなきゃだぞ?」
「……はい。肝に銘じておきます、兄さん」
やっと笑う未来。
基本未来ちゃんは可愛いけど、これが一番だよな。
「ところで、未来ちゃんは楽器何やってんの?」
「私ですか?私は、ドラムを……」
「女の子のドラムかぁ……あんまりピンと来ないな」
女性のドラムの方、ゴメンなさい。
「ま、可愛いと思うけどね」
「か、可愛い……!?」
「うん、可愛いよー」

バンドの苦労話を、少し嬉しそうに語る未来。
……それを見ちゃうと、文化祭、楽しみになってくるな。
───────────────────────
まぁ、文化祭1、2週間前の話って感じでしょうか。
時系列としては>>77-82が文化祭一月半前、前スレ>499-501が文化祭一月前くらいかな……。
書いたのが随分前なので設定とかは完全に忘れています。
文句は昔の俺に言ってください。

260 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/04(日) 22:41:35 ID:Uq369Gbx
GJ!
続き楽しみに待ってます

261 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/07(水) 23:06:25 ID:Sh3rj5tw
ステージの袖。
落ち着かない様子でグルグルと周りを歩き回る少女と、
落ち着いた様子で姿勢良くパイプ椅子に座るもう一人の少女。
「うぅ……キンチョーするぅ……」
「唯奈ちゃん、大丈夫?」
「……だ、だいじょーぶぃ……」
予想外の返答に、千奈は少し閉口する。
どうやら、並みの緊張じゃないらしい。
「千奈ちゃんはヘイキそうだねぇ?」
忙しく動き回る足を止め、羨ましそうに唯奈が尋ねた。
「うん、お兄さんも見に来るっていってたからね。頑張らないと」
「だからキンチョーするのにぃ……」
唯奈にしては珍しく、消えそうな声で弱気な発言。
その時、
「唯奈ー、千奈ー?いるかー?」
どこからか、二人の兄、真司の声が聞こえる。
「お兄さん?」
「お、お兄ちゃん?」
「あぁ、いたいた」
階段を上り、笑顔で現れる真司。
「二人だけ?天童さんと未来ちゃんは?」
「まだちょっと準備してますよ」
「そっか。じゃ、これ陣中見舞い。よかったらどうぞ」
のど飴や飲み物、お菓子などをいれたビニール袋を差し出す真司。
真司も千奈も、唯奈が受け取るものだと思っていたが、唯奈は生憎の状態。
少し遅れて、千奈がそれを丁寧に受け取った。

262 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/07(水) 23:06:56 ID:Sh3rj5tw
「……?」
真司はここで違和感に気付いたようで、
「唯奈?元気ないな?」
「……だって緊張するんだもん……」
「まぁ、そうだよなぁ」
この学校のアイドル的存在、天童葵目当てで集まった人だかりを思い出し、共感する真司。
「でも、唯奈の演奏を楽しみにしてる人もいるんだからさ。頑張れよ」
「それでも……」
鬱モード全開の唯奈。
真司は少しため息をついて、隣に立つ千奈と相談。
「どうしたら良いと思う?」
「お兄さんに任せますよ」
「……何か楽しそうじゃない?」
「ふふ、あわよくば私も励ましてもらおうかな。なんて思ってるんですけど?」
「ああ……でも、なんにしてもまずは唯奈だな」
「そうですね。頑張ってください」
「……頑張るよ」
微笑んだままの千奈に、力なく答える真司。
そして、唯奈に向き直り、
「唯奈」
「……」
相変わらず聞いているんだか聞いていないんだか、の唯奈。
真司はそんな唯奈の肩をつかんで、
「もう、他の人がどうとかそういうことは言わないよ」
「……?」
「他の人は考えなくて良いよ。俺を楽しませてくれ」
「お兄ちゃんを……?」
「そう考えて、少しは気が楽になってくれると良いんだけど」
とりあえず、真司的にはこれが精一杯。
恐る恐る唯奈の反応を待つと……、

263 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/07(水) 23:07:46 ID:Sh3rj5tw
「……バカ……」
「……え?」
「それが一番のプレッシャーなのに……」
「え……あ、ゴメン……」
「でも、不思議だよー。何だかやれそうな気がしてきたー!」
唯奈の瞳に光が戻る。
それを見て、真司からもため息が漏れる。
「よーし、千奈ちゃん。最後の練習しよう!!」
「うん。じゃあ、お兄さん、私たちはコレで」
「え……?千奈は良いのか?」
「ええ。私もおなか一杯です」
「おなか一杯って……まぁ、いいか。楽しみにしてるからな。頑張れよ、妹たち」
「うん、まかせといてよー!!」
元気な唯奈。
そして、唯奈の後ろで静かに笑う千奈。
いつもどおりの光景に満足した真司は、静かに客席へと降りていった。
───────────────────────
読み直してみると、前回からキャラを変えただけで話を変えていない……マンネリは昔からか……。
何かもともと無い自信がさらになくなってきました。もう早めに貼って終わりたい……。

264 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/10(土) 23:46:18 ID:gjyFcmCi
文化祭の賑やかな雰囲気の中、俺は……悩んでいる。
制服の胸ポケットには一枚のチケット。
妹がボーカルを務めるバンドのライブの入場チケット。
かなり練習していたのは知っているし、
葵はわざわざ俺にチケットをくれたのだから、行くのが礼儀だとは思う。
だが……
「……無いっ、無い!?」
「やっぱりさっき財布出したときに落としたんじゃないか?」
そんなやりとりを俺の目の前で繰り返している男女。
どうも女の子が例のチケットをなくしてしまったらしい。
「うー……そんなぁ……」
「泣くなよ、奏。俺のあげるから、奏だけでも見てきなよ」
「ダメなのー……お兄ちゃんとじゃなきゃ意味無いのに……もう……今日はホントに不幸だよ……」
奏と呼ばれた女の子、ここからでは確認できないが、本当に泣きそうだ。
兄も必死でなだめているが、どうやら収まりそうにはない。
仕方ないよ、こんな一部始終見せられちゃ……。
「あの……良かったら」
女の子にチケットを差し出す。
「ふぇ……」
「え……いいんですか……?」
「僕一人で行ってもしょうがないですから」
「じゃあ……もらってもいいかな?」
「はい」
チケットを兄の方に手渡す。
「ありがとうございます……!」
嬉しそうにペコリと頭を下げる女の子。

265 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/10(土) 23:47:26 ID:gjyFcmCi
ガンっ……
聞くだけでも痛くなってくるような鈍い音が……。
看板に頭を打ち付けたらしく、倒れた看板と頭を抑える少女。
「くぅー……」
額を押さえて身悶える女の子。
「だ、大丈夫か、奏……」
「だいじょーぶー……それよりも、ありがとうございましたぁ……」
こんな状況でも俺に礼を言ってくれる妹と、それを優しく見守る兄。
やっぱりチケット渡してよかったなと満足げにその場を離れる。
さて……これからどうしようか……。
───────────────────────
とりあえず、会場前に来てしまったが……入れるわけないよなぁ……。
葵に声だけかけて帰ろうかな。
などと、入り口前で迷っていると
「あの……チケットは?」
係りの生徒が申し訳なさそうに尋ねる。
「えっと……持ってないんですけど……ちょっとだけ入れてもらえませんか?」
「……こんなこと、前にもあったような……」
ボソッと呟く受付の人。
「え?」
「こっちの話です。さすがにチケットを持ってない方を入れるわけには……」
「ですよね……」
諦めて次の方法を探そうとしたその時
「あ、天童」
この声は……
「州田?」
「何だ、こんなトコで……?って、お前は去年のっ!?」
知り合いだろうか……受付の人を指差し驚いている。

266 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/10(土) 23:48:00 ID:gjyFcmCi
「あ、州田先輩!」
「何だ、お前。また受付か……まぁ、俺も今年は持ってるからいいけどさ」
「あ、先輩も興味あるんですか?」
「ん……まぁ、いろいろと、な」
俺置いてけぼり……。
そういえば、中が静かだ……そろそろ始まるのかな。
「そうそう。で、天童は何してんだよ」
「それが……チケット、可愛そうな女の子にあげちゃって……」
「なんて面倒な奴だ……」
ため息を尽く州田。
「仕方ない、俺のをやろう」
「え……?州田はどうするんだよ……」
「俺……俺は……」
チラリと受付の生徒を見る。
「いや……無理ですよ?」
「無理か……」
「州田……やっぱり……」
などと三人の男が拮抗していると……
『おーい!!州田センパーイ!!聞こえますかー!?』
ホールの中から大音量で聞こえる声。
まさか、この声は葵……!?
「え……なんだ?なんだ?」
慌てている州田。
会場中の視線が入り口の州田に集まっている。
『あの人が、この学校一の天才!!そして、私たちの頼もしいマネージャー!!州田敬介先輩ですー!!』
「……は……?」
州田に大きな声援が送られている。
『マネージャーさーん!こっち来てくださいよーっ!!』
「仕返しのつもりか……あいつめ……」

267 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/10(土) 23:48:32 ID:gjyFcmCi
州田は少し照れながら呟いた後、
「呼んでるけど、チケットいるかい?」
「え……いえ……そういうことでしたら行ってください」
「ありがと」
ゆっくりとそして堂々と舞台に歩いていく州田。
俺の手には一枚のチケット……。
「じゃあ、これで入れるんだね」
「あ、はい。っていっても、もう良い席は空いてないですけど」
「まぁ、仕方ないよ」
静かな音楽が始まり、苦手なムードのホール。
身を低くし、キョロキョロと席を探していると、
「おーい」
さっきの奏とかいう女の子が小さく手を振っている。
「え……」
「ここ、空いてますよー!」
手を上から下に『来い来い』の合図。
この距離で断わるわけにもいかず、早足で最後尾の席に座る。
「よかったー。お礼しなくちゃって思ってたんですよ」
「いや……お礼は良いけど、俺がいてお邪魔じゃないの?」
「え……あ……うーん……」
「ありがと、別の席探すよ」
ちょうど曲が終わりそうな気配。
ゆっくりと席を立つと、
「あ、あの……せめてお名前……って、おぉぉ!?」
少女が身を乗り出した瞬間……。
椅子が……壊れた……。
金属音が響き、いつの間にか視線独り占め……。

268 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/10(土) 23:49:31 ID:gjyFcmCi
「きゅぅ……」
「か、奏!?大丈夫か」
「名前ぇ……」
倒れたまま小さく呟く女の子。
「ということなんで……とりあえず名前だけでも」
「僕は、二年六組の天童…」
そこまで言うと、先ほどまで目を回していた女の子が立ち上がり
「天童?じゃあ……」
チラッと舞台を見る。
「まぁ、そういうことだね」
「あわわわわわわわっ!!ご、ゴメンなさい!!私のほうが邪魔しちゃって!?」
「いやいや……いいけど……」
視線が……。
『あのー……大丈夫ですかー?』
葵の声……。
慌てる女の子を尻目に、葵と少しの間目が合う。
俺はここにいる。葵にそれが分かってもらえたようだ。
葵は小さく微笑むと、
『じゃあ、ちょっとアクシデントがあったけど……次の曲いってみよー!!』
大歓声のホール。
さっきとは打って変わって軽い楽しげな音楽。
そして本当に楽しそうな葵。
……あぁ、なかなか面白いじゃないか。
───────────────────────
今年の祭りで書いた奏の話みたいな感じに……あんまり妹関係ないし。
まぁ、次で最後だしね、我慢していただければ。

しかしアレだね……良い機会だし、俺ももうそろそろ引導を渡すべきかねぇ。

269 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/11(日) 02:03:46 ID:2PAHkJfa
これはGJと言わざるおえない。

270 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/12(月) 11:39:53 ID:pN+64qvn
いつもながらGJです。


271 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/12(月) 12:12:35 ID:0QTmqjt/
GJ!!!
さすがですね。

272 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/15(木) 15:28:21 ID:IXicX6bx
ho

273 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/17(土) 09:05:20 ID:DhpvxCkD
「ふぅ……終わっちゃったんだなぁ……」
誰もいない体育館の裏、小さく呟いた。
嫌だ嫌だと思っていたが、皆で演奏するのがいつのまにか楽しくなって、
いざ終わってみると、何だか急に物悲しくなってしまった。
「ふぅ……」
冷たい風が吹いた。
ふと、あの人の顔を思い出す。
「そうだ、お兄ちゃんを探そう」
まだまだ文化祭も続いている。
少しでも良いから、何か思い出を作りたい。
そう考えたら、いても立ってもいられなくなった。
とりあえず携帯を取り出して、電話をかけてみるが、出てくれない。
「自分で探すしかないかぁ……」
ため息とともに、騒がしい校舎へ歩いていく。
───────────────────────
「いない……どこ行ってるんだろ……」
とりあえず、一通り学校中を見てみたが、出会うことは無かった。
あといるとすれば校庭と中庭くらい。
……それぐらいなら、探しに行くより高いところから見たほうが早そうだ。
迷わず上へ上と階段を上っていく。
そして、最後の階段を上り屋上のドアを開ける。
「?」
……力をかけてないのに、ドアが開いた。
「あ……葵……!?」
「あ、お兄ちゃん」
「な、何でここに!?」
驚いた様子のお兄ちゃん。

274 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/17(土) 09:05:53 ID:DhpvxCkD
私はまったく動じずに、
「お兄ちゃんを探しにきたんだよ」
「俺を……!?」
「うん。ヒマだったら一緒に文化祭回ろうかなと思って」
「あー、葵……?」
「何?」
「あんまり……俺には関わらないほうが良いよ」
「……何で?」
「……そりゃ、まぁ……一応血の繋がりは無いわけだし、俺と変な噂が立ったら困るだろ?」
「……へ?」
「まぁまぁ、惚けるなって。相川から聞いたよ、この学校に好きな人がいるんだろ?
 だったら、あんまり俺と一緒にいるべきじゃないんじゃないかと思ってさ」
……勘違いしてる……。
「まぁ、色々と葵が世話焼いてくれるのは有り難いけどさ、俺も昔は一人でやってたんだし、大丈夫だよ」
……そんなことも知らず、一生懸命私を説得しようとしているお兄ちゃん。
一応、お兄ちゃんなりに私のこと……。
「ふふふっ……」
「葵、俺は一応本気で……」
「いいんだよ、お兄ちゃん。そんなこと……無いんだから」
「……そうなのか?」
「うん。だから大丈夫。そんなことより……文化祭一緒に回らない?」
「いいのか?」
「うん。悪い虫がつかなくて丁度良い。でしょ?」
「……」
「よし、決まりね!!早速、噂流しちゃおうか?」
「はは、そこまではしなくても」
「……ちっ……」
失敗した……。

275 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2007/11/17(土) 09:06:30 ID:DhpvxCkD
「葵?」
「なんでもないの!!さ、行こ行こ!!」
「ああ、どこ行きたい?」
「んー……まずは、ライブ成功のご褒美を頂こうかな?」
「あはは……まぁ、何か食べに行こうか」
お兄ちゃんと二人、初めての文化祭、それがなによりのご褒美。
残り少ない今日と言う一日……少しワガママになっても罰は当たらないよね?
───────────────────────
「……おっと、ゴメン、葵。電話だ」
ポケットからケータイを取り出すお兄ちゃん。……女……じゃないよね。
「ん?今、屋上。うん、葵も一緒……え、まぁ、そりゃいいけど、ちょっと葵に聞いてみるよ」
「何?」
「州田からなんだけど……終わったら打ち上げやるんだって」
「州田先輩?」
「うん。え……俺もなの?……は?俺がいなきゃ始まらないって……何が……」
お兄ちゃんは州田先輩に呟いたあと、受話器を押さえて
「どうする?」
「お兄ちゃん、一緒に行こうよ」
「え……俺も行っても良いの?」
「うん、もちろん。……あ、そうそう。州田先輩に『いろいろありがとう』って伝えて」
「え……まぁ……そりゃいいけど。州田と仲良いんだね?」
笑顔……。
何か勘違いされている気が……。
嫌な予感を感じている間に、電話口に戻るお兄ちゃん。
……ゴメンなさい、州田先輩……。また新しい誤解を生んでしまいました……。
───────────────────────
お久しぶりです。……いや、こんなに引っ張る気は無かったんですけど。
文化祭の話はこれで最後になります。

前にも言いましたが、俺みたいなのばかりが大きな顔をしていてもしょうがないので、
しばらく大人しくしております。気が向いたら、クリスマスにでも。

276 :名無しくん、、、好きです。。。 :2007/11/18(日) 19:10:28 ID:8O3gElmi
神GJ!!

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0ch BBS 2004-10-30