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[第三弾]妹に言われたいセリフ
- 153 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/24 20:58 ID:???
- オレは好きだな 読みやすいし
長谷部の1000倍はマシだな
- 154 :折角書いたし… ◆isG/JvRidQ :03/12/24 22:41 ID:???
- 「じんぐるべ〜る♪じんぐるべ〜る♪鈴が〜鳴る〜♪」
妹の歌が家中に響く。
妹が小さなクリスマスツリーの周りをぴょこぴょこ跳ねていた。
俺は半ば呆れてその光景を眺めている。
「今日は〜楽しいクリスマス〜♪」
「元気だねぇ…」
「うん♪だって、今日はクリスマスイブだよ?」
「そこまではしゃぐほどの物かねぇ…」
「だって一年に一度のクリスマスなんだよ〜?楽しいよ〜♪」
「理由になってない…」
「とにかく!楽しいから楽しいの〜♪」
「もう何か言う気も起きねぇよ…」
俺は頭を掻きながら、妹に背を向ける。
俺が歩き出すと、妹が背後から声をかける。
「ねぇ…」
「ん…?」
「今晩は…一緒にいられるよね?」
「へ?あ、ああ。どこかに行く予定は無いけど…」
「じゃあ、今晩、クリスマスパーティしよう?二人で…」
「…ふむ」
「ねぇ、お料理とか、飾りつけとか…全部自分でするから!!お願い!!」
「おい…俺はまだ何も言ってねえって…」
「でも『イヤだ』って言うつもりだったでしょ?」
「いや、別に…」
「じゃあ、やってもいいの!?クリスマスパーティ」
「ああ…。ただし、俺はちょっと用があるから、何も手伝えないぞ?それでもいいなら…」
「うん。じゃあ…七時には帰って来てね?」
「了解…」
「早くても遅くてもダメだよ!!」
「はいはい…」
俺は妹に半ば背中を押されるように、一人、賑わう町に歩き出した。
- 155 :コレが最後になるか… ◆isG/JvRidQ :03/12/24 22:43 ID:???
- 数時間後、俺は、用事を済ませ、家に帰ってきた。
現在の時間は七時ちょっと前。
我ながらいいタイミングで帰ってきたと思う。
俺は、ゆっくり玄関の扉を開け中に入る。
「おっかえり〜♪」
妹がクラッカーを鳴らして俺を出迎えた。
俺はその音に驚き、咄嗟に顔を右腕で守る。
「えへへ♪メリークリスマスだよ、お兄ちゃん♪」
その声に、俺がその腕を下ろすと…
「どこで買ったんだよ…それ…」
目の前にはサンタ服を着た妹が立っている。しかも、超ミニスカ
「コレ?この前、お店で見つけて買っちゃったんだ♪カワイイでしょ?」
さっきまで気に留めなかったが、そう言われてじっくり見ると…
「ああ…凄く…可愛い。よく似合ってるよ…」
「へへへ…そんなぁ…照れちゃうよぉ…」
妹が顔を赤くして、モジモジしている。
「えっと…お料理も出来てるから…パーティ、始めよう?」
「ああ…その前に…」
「ん?お兄ちゃん、どうしたの?」
「ケーキを買ってきたんだが…」
俺は左手に持ったケーキの箱を上げて、妹に見せる。
「わ〜い!!ケーキだ〜!!お兄ちゃん、買ってきてくれたの!?」
「ああ、確か、お前コレ好きだって言ってたよな?」
「えっ…まさかお兄ちゃんの用事って…」
さすがわが妹、半分正解です。しかし…
「…いや…その…欲しい本を探してたら、近くまで行っちゃって…」
咄嗟にこんなことを言ってしまった。かなり苦しい言い訳だと思う。
- 156 :見苦しくて悪いね… ◆isG/JvRidQ :03/12/24 22:45 ID:???
- しかし、妹はクスッと笑って、
「お兄ちゃん、ずいぶん遠くまで本を買いに行ったんだね?」
「まぁ…そうだな…」
「へへへ、私の好きなケーキ、覚えててくれたんだね♥。ありがとう、お兄ちゃん♥」
「飯の礼だ。俺にもコレぐらいはさせろ…」
「じゃあ、コレでアイコだね♪」
「そういうことだ。さ、早く飯食おうぜ」
「うん♪今日の料理、上手く出来てるかな!?」
妹は俺の腕を引っ張り、キッチンのテーブルに向かう。
「ほら!!お兄ちゃん、見て見て!!どうかな〜?」
「おお!!すげぇ!!美味そうじゃねぇか」
「えへへ…嬉しいな…」
妹は照れくさそうに微笑んだ。
「さぁ、美味しいうちに、食べようか」
俺は椅子に座り、食事に手をつけようとする。
「あっ。待ってお兄ちゃん!!」
「まだ何かあるのか?」
「うん♪乾杯しようかな〜。と思って、コレ買ってきたんだ!!」
妹は冷蔵庫から、パーティ用シャンパンを取り出す。
妹では危ないので、俺がビンの栓を開け、妹が持ってきた親父のワイングラスに注ぐ。
「じゃあ、いくよ〜♪かんぱ〜い♪」
妹がグラスを高く上げ、俺のグラスに軽くぶつける。
「お兄ちゃん。ご飯食べるだけなんだけど…今日は楽しんでね♪」
「ああ。では、早速、いただきますか」
「うん♪いただきま〜す♪」
「お、コレ美味いじゃん…」
「そう?嬉しいな〜♪」
俺達は、存分に飲み、食い、話をした。
…本当にそれだけだが、俺は楽しかったし、妹も楽しそうだ。
- 157 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :03/12/24 22:45 ID:???
- 「ケーキっ♪ケーキっ♪」
「ああ、今切るから、ちょっと待ってろ…」
「うん♪」
俺は箱から苺がのったケーキを取り出す。
俺がケーキに包丁を入れるたびに、妹は目を輝かす。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん、大きなケーキ買って来たね♪」
「確かに…二人で五号は大きすぎかもな…」
「これなら、明日の朝もケーキ食べられるね♪」
「まぁな…」
「やった〜♪私、ケーキ大好きなんだよ〜♪」
「ああ、昔からだな…」
「うん♪」
そう話しているうちに、ケーキが切り終わる。
「お兄ちゃん!!私、コレコレ!!おっきいの!!」
「そう言うと思ったよ…」
「えへへ♪美味しそう〜♪」
妹は皿に分けられたケーキを嬉しそうに眺めている。
俺は、残ったケーキを箱に戻し、立ち上がり、
手早く妹のココアと自分の分のコーヒーを用意しテーブルに戻る。
「えへへ、いただきま〜す♪」
妹がそう言って、苺を頬張る。
「お兄ちゃんのケーキ、おいしいなぁ〜♪」
「ケーキ好きだもんな…。俺の分もやろうか?」
「いらない。お兄ちゃんが食べてよ」
「そんなキッパリと…いいのか?」
「お兄ちゃんもケーキも大好きだもん♪お兄ちゃんと食べるケーキがおいしいんだよ〜♪」
「お前…」
「さぁっ、お兄ちゃんも食べなよ♪」
そう言って、妹は苺を一つ、俺にくれた。
それは一際赤くて甘い苺だった…
- 158 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :03/12/24 22:46 ID:???
- 「ふぅ、よく食ったなぁ…。そろそろ、風呂に入って寝るか…」
「うん♪…でもね、最後にぃ…」
俺の方に寄り添っていた妹が俺に小さな箱を差し出す。
「私からのクリスマスプレゼントだよ、お兄ちゃん♪」
「俺に…?」
「うん♪開けてみて」
妹に言われ、俺は包みを丁寧にはがし、箱を開ける。
中には、腕時計が入っていた。
「コレ高かっただろ…?本当にいいのか?」
「うん。お兄ちゃん、前から欲しいって言ってたでしょ?私だと思って大事にしてねhearts;」
「ありがとな。すげぇ嬉しいよ」
「えへへ、気に入ってくれてよかったhearts;」
「そうだ、お返しといっては難だけどな…コレやるよ」
俺も、小さな袋を差し出す。
「コレって…」
妹はその袋を見て、中が何なのか予想がついたようだ。
嬉しさを隠しきれない様子で、包みを開ける。
「一応…ペンダントって言うのかな…気に入るといいんだけど…」
「うん!!ありがとう、お兄ちゃん。私、とっても嬉しいよ!!」
妹が俺を抱き締める。俺は妹の頭を優しく撫でてやる。
「私、お兄ちゃんの妹で本当によかったよ…。…お兄ちゃん、大好きhearts;」
「そうか…」
妹がゆっくり目を閉じる。
そのまましばらく無言の状態が続いた。
「散歩にでも行かないか?駅のイルミネーションが凄いらしい…」
「うん!!行こう♪」
妹が手を差し出す。
折角のクリスマス。俺は、その手を取らず、妹の肩に手を回す。
「…お兄ちゃん、メリークリスマス…。ずっと一緒だよ…hearts;」
俺には聞こえなかった、妹のささやかな祈りが、今宵サンタに届くといいと…思う…。
- 159 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/25 01:59 ID:???
- GJです! 漏れはこのSSシリーズ大好きですよ
- 160 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/12/25 17:20 ID:???
- HDDクラッシュから2ヶ月・・・長かったよ。・゚・(ノД`)・゚・。
遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ 氏は良作を大量生産中のようで。
んでは、クリスマス短編投下。
----------------------
クリスマス。俺には、カップルどもがバカ騒ぎする日という認識しかない。
彼女いない歴=年齢 の俺だからこそ言えることである。
ま、実家には自他共に認める可愛い妹がいるだけ、いいかもしれないが。
だが、俺は現在実家を離れて一人暮らしゆえ、今年はより寂しいクリスマスである。
そう、今年は実家を出てから初めてのクリスマスを一人で過ごすはずだったが。
日も暮れた頃、誰かがドアをノックした。友達は全員予定があったはずだ。
不思議に思いつつ、ドアの覗き窓から確認すると、女の子のようである。
ま、まさか・・・これは、嫌な予感がする。あいつだったら、やりかねん。
「兄さん、居留守使ってもダメよ! 在宅なのは確認してるのよ!」
うわああああああ(AA略)、やっぱり妹だぁぁぁ!!!
- 161 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/12/25 17:36 ID:???
- まさか、実家から100km以上離れてるここまで来るとは・・・ッ!
流石に予想し得なかったぜ・・・ったく、行動力だけは並外れてるからなぁ。
とにかく、今年も騒がしげなクリスマスを送ることになりそうだ。
「兄さんは私がいないと何もできないんだから!」
といいつつ、シャンパンとケーキを用意してくれた。
何だかんだ言って、俺の世話を焼くのが好きでたまらないらしい。
「ほらっ、用意できたわよ? ローソクに火をつけて、電気消して」
言われたとおりにする。部屋がローソクの火で情緒的になる。
「・・・せーの、メリークリスマース!」
妹はかねて用意のクラッカーを盛大に鳴らした。
「まったく、お前のおかげで今年も年末は寂しくなくなるよ」
「・・・私だって、兄さんと一緒にいたいもん」
「あ?」
「なんでもないよっ! ほらっ、早くケーキをカットする!」
「へいへい」
ふう、寂しい年末を過ごさなくていいとは、ありがたいプレゼントだ、サンタさんよ。
世話焼きな妹と、サンタに乾杯・・・Merry Christmas!!
- 162 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/12/25 17:39 ID:???
- あれから散々飲み食いして・・・夜中のことである。
ふと目を覚ました俺は、トイレへ行こうと立ち上がろうとすると・・・
妹がしっかりと俺の腕を掴んで、ぐっすり眠り込んでいた。
「やれやれ、こいつはまだまだ兄離れしそうにないな」
そんな妹を呆れもしたり、愛らしくも思ったりするクリスマスの夜だった。
「寝言を言う癖・・・治せよな」
俺はぽつりと呟くと、そのまま眠りについた。
「兄さん・・・ずっと一緒に・・・いてよね・・・」
〜FIN〜
- 163 :151 :03/12/25 21:53 ID:???
- >>152氏
( ノ゚Д゚)スマン>>150の事を書いたつもりだったんだが・・・
あなたのは読みやすくてスゴク(・∀・)イイヨ!
いつもdくす。
- 164 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/25 23:30 ID:???
- >>152氏 >>160氏 GJ!! 乙です!!
>>150はどこかのコピペだったと思いますよ
- 165 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/27 17:08 ID:???
- なかなか良いですな
- 166 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/27 17:27 ID:???
- 家族に見られたら死ねます
http://nanami.cutegirl.jp/img/souko/zentai.jpg
<<<< ;゚Д゚>>>ガクプル
人形を写真に撮るくらいなら、いくらディズニーでも訴えてこないよね(´д⊂
http://nanami.cutegirl.jp/img/souko/kyouen.jpg
<<<< ;゚Д゚>>>ガクフガクプルプル
おにいちゃん…写真は恥ずかしいよぉ…
http://nanami.cutegirl.jp/img/souko/party.jpg
おにいちゃん、上から見たら小さなおっぱい見えちゃうよぉ…
http://nanami.cutegirl.jp/img/souko/uekara.jpg
/\___/ヽ ヽ
/ ::::::::::::::::\ つ
| ,,-‐‐ ‐‐-、 .:::| わ
| 、_(o)_,: _(o)_, :::|ぁぁ
| ::< .::|あぁ
\ /( [三] )ヽ ::/ああ
/`ー‐--‐‐―´ヽぁあ
- 167 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/27 21:38 ID:???
- >>166
/\___/ヽ ヽ
/ ::::::::::::::::\ つ
| ,,-‐‐ ‐‐-、 .:::| わ
| 、_(o)_,: _(o)_, :::|ぁぁ
| ::< .::|あぁ
\ /( [三] )ヽ ::/ああ
/`ー‐--‐‐―´ヽぁあ
- 168 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/28 02:25 ID:???
- >>166
こうはなりたくないモノだw
- 169 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/28 22:22 ID:???
- むしろ目指すべき目標ではないのか・・・・
- 170 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/12/29 13:37 ID:???
- まあ喪前ら菜乃たんでもプレイしてオチツケ
菜乃「いだ、いだだだ!出るっ、内臓出る!」
ワラタ
- 171 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :03/12/31 19:53 ID:???
- 「お兄ちゃん、今年ももう終わりなんだねぇ…」
大晦日の夜。妹がコタツで蜜柑を食べながらしみじみ呟く。
妹の言うとおり、今年も残すところ、わずか数時間となった。
大掃除も済ませ、ささやかながら餅や御節を買い、年越し蕎麦も食べたわけだが…
「確かにそうだが…俺はこの期に及んでも、全然実感が無ぇ…」
「そう?」
「冬休み中忙しかったからな…。まぁ、そのお陰で課題は年内に終らせたけどな」
「ふぇ?お兄ちゃん、宿題もう終っちゃったの?」
「その反応だと…お前さんはほとんど手をつけてないとか?」
「当りで〜す…」
妹の声が途端に暗くなる。まぁ、これぐらいで凹む妹では無い事ぐらい俺も知っている。
「そんな話は置いといて〜、テレビでも見ようよ〜♪大晦日といえば紅○だよ〜♪」
「見ない。俺はそろそろ寝る…」
「え〜!?もう寝ちゃうの〜!?」
「何か問題でも…?」
「ほら、除夜の鐘を聞こう。とか、年が明けたらすぐ神社に行こう。とか、思わないの〜?」
「全然思わねぇ…」
「じゃあ、お兄ちゃんが寝ちゃったら、私はどうすればいいのよ〜!!」
「そんなの俺に聞くなよ…テレビでも見てりゃあいいんじゃねぇの…」
「一人じゃイヤだよ〜!!お兄ちゃん、寝ないでよ〜!!」
「うるせぇな…分かったよ…。ただし。いつ寝ても文句言うなよ…」
「うん♪ありがとう♪」
俺は、仕方なく妹の隣に腰を下ろす。
聞いたことも無い音楽、年末の疲労、コタツの温もりが合わさって、俺の眠気を最高潮にする。
そこで俺は、来年こそは妹に流されない。と、この眠気に誓った。
しかし、俺が別世界へ誘われかけたそのとき…
「お兄ちゃん…」
「ん…?」
「来年も…優しいお兄ちゃんでいてね♥…私は、そんなお兄ちゃんが大好きだから…」
「出来るだけな…」
…やはりと言うべきか…俺の誓いも大したことは無いようだ。
- 172 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/01 00:20 ID:???
- (・∀・)モエッ!
- 173 :制作期間一週間 ◆isG/JvRidQ :04/01/01 13:56 ID:???
- とある大きな神社。
いつもは寂しいココも今日だけは賑やかだ。
「お兄ちゃ〜ん♪どうかな〜?」
その神社の境内で、振袖姿の妹が俺の目の前でクルリと回る。
「ほぅ、ちゃんと着られるんだな…」
「うん…勉強したから…ってそうじゃな〜い!!」
「なかなかいいノリツッコミ…」
「もう!!バカぁ〜!!」
「怒るな怒るな…。結構似合ってるぞ…」
「えへへ♪ありがとう、お兄ちゃん♪」
例によって例の如く、妹が俺の腕に抱きつく。
「こうしてると、もしかして恋人同士に見えるかもよ〜♪」
「…振袖でそんなことすると、コケるぞ…」
「そのときはお兄ちゃんに助けてもらうよ〜♪さ、早くお参りしよ〜♪」
俺はその状態のまま賽銭箱の前まで辿り着き、願いをかける。
「さぁ、帰るか…」
「うん♪…ねぇ、お兄ちゃん。お兄ちゃんは何をお願いしたの〜?」
「俺は別に…」
「私はね、『今年こそ、お兄ちゃんとラブラブになれますように』ってお願いしたんだよ〜♪」
「まぁ、そんなトコだろうと思ったよ…」
「そうなんだ〜♪もしかして、私のキモチ、もうお兄ちゃんに届いてるのかなぁ〜♪」
「まさか…」
コレに真面目に答えれば、妹の思う壺。俺は妹の攻撃を、適当に答えてかわし、歩き続けた。
- 174 :自分も凶でした… ◆isG/JvRidQ :04/01/01 13:57 ID:???
- そのまましばらく無言のまま歩いていると、妹が嬉しそうに俺の腕を引っ張る。
「あ、見て見て!!お兄ちゃん!!おみくじやろうよ〜♪」
「ああ、いいけど…」
俺は妹と一緒に店に行き、それぞれおみくじを買う。
「わぁ〜!!お兄ちゃん、見て!!大吉だよぉ〜♪」
妹が大吉と大きく書かれた紙を俺に見せ付ける。
「『願い事:早く叶う』だって〜♪叶うかな〜?叶うといいなぁ〜♪あっ!!恋愛も最高だ〜♪」
「そりゃ…よかったな」
「お兄ちゃんはどうだったの〜?」
「凶」
「きょ、凶!?」
「ああ、凶」
俺は妹に『凶』を見せてやる。
「え、あっ、ごっ、ゴメン!!一人だけ騒いじゃって…」
「いや、別にいいけど…」
「で、でもっ!!大凶じゃなかっただけ…よかったかも!!」
「いや、凶が最低かもしれんぞ…」
「ふぇっ!?えっと…えっとぉ…」
「別にフォローしてくれなくてもいいぞ。意地悪は言ったけど、俺は気にしてないしな」
「私は気にするよぉ〜!!」
「でも、所詮、ただのおみくじ…」
「わぁ〜!!お兄ちゃんに不幸があったらどうしよう!!」
- 175 :適当なオチ… ◆isG/JvRidQ :04/01/01 13:58 ID:???
- もはや、俺の話など聞いていない。嬉しいような、悲しいような…。
「俺は、大丈夫だから…」
「そうだっ!!木に結ばないとっ!!」
そう言って、妹は俺のおみくじを引ったくり、備え付け(?)の木に結ぶ。
「ねぇ、お兄ちゃん!!もう一回、お参りしてこようよ!!」
この状態の妹に何を言ってもムダだろう。
となれば…。俺は無言で、妹の頭にチョップを食らわす。
「ふにゃっ!?」
「あのな、俺のためにそこまでやってくれるのは嬉しいけど、ひとまず落ち着け…」
「うん…」
弱い返事とともに、しゅんとなる妹。
「でも…」
「どうした?」
「せめて…さっきお守り買ったから、お兄ちゃん持ってて!!」
「悪いな…」
「ううん♪」
「じゃあ、お守りのお礼に何か買ってやるよ…何食べたい?」
「う〜ん…決めた!!おしるこがいい!!」
「おし!!じゃあ食いにいくか!!」
「うん♪お兄ちゃん…大好き♥」
正月の朝っぱらから、おみくじに一喜一憂…。今年も騒がしい年になりそうだ…。
- 176 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/01 15:05 ID:???
- GJです!! これはなかなかどうして萌えますなー
- 177 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/01 23:11 ID:???
- 今年の初萌えー
- 178 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/03 14:55 ID:???
- ( *´∀`)ムハー
- 179 :コピペ :04/01/03 18:26 ID:???
- お兄ちゃん! またこんなところに来て!
やめてって言ったじゃない! ほんとにもう、いつまでたっても子供なんだから。
え? ほ、ほっとけるわけないでしょ。お兄ちゃんが変なことしてると、わたし
まで学校でバカにされるんだよ?
……あ、そ。ふーん。そーゆーこというわけ。へー。
いいのかなー。お兄ちゃんの机の二番目の引き出しの底板の裏にはりつけてるやつ、
わたし見ちゃったんだけどなー。
あっ、しらばっくれる気? あれね、わかりにくいけどね、しましまのところに名前
書いてあるんだよ?
お母さんにいいつけるから。
そうそう。はじめっからそう素直にしてればいいの。え? いいよもう。どうせ変な
こととかに使ったりしちゃったんでしょ? それお気に入りだったのになー、まったく
……ちょっ、な、泣くことないじゃない。
あ、その、えっと。……うん、しょうがないんじゃないかな。マがさしたんだよね。
男の人っていうのは、その、そーゆーイキモノだって先生も言ってた。あんまりタメル
のは体によくないんだって。
お兄ちゃん最近いそがしそうだったし。それにほら、わたしみたいにかーいい子がそば
にいたらさ、こう、ムラムラーってきちゃうのも無理ないかなーとか……なんちって、へへ。
あっ、ちょっ、なにする、んんっ!……ぷあっ、おにいちゃ、やめ(以下本編
裁きを。
- 180 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/04 00:51 ID:???
- ゆきうた
「ちっと動いてみるか? 我慢できる?」
「う…うん! カモンブラザー!」
「オーケー、リトルシスター…よいしょっと…」
「痛だ! 痛だだだっ! や! ちょ! 痛い痛い!
内蔵出ちゃう!」
妹ほすいよ・・・・
- 181 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/04 11:36 ID:???
- そんなの妹じゃないw
- 182 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/07 01:53 ID:???
- それはそれで良い物だ
- 183 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 21:55 ID:???
- お久しぶりです。前スレでいくつかSSを投下した者です。
今回、10日遅れの新年SSを作りました。久しぶりなので、ちゃんと出来て
いるかどうか疑わしいですが・・・とりあえず貼ります。
「お兄ちゃん。もうすぐ新年だね」
テレビの中継を見ながら、少女はそう呟いた。
「だな。紅白も終わったし、年越しそばも食ったし、あとは新年を迎えるだけか」
「そうだね。来年もいい年になるといいなあ」
少女はソファの上に寝転がって、大きく伸びをした。
父親が海外赴任していて、母親も働いているこの家庭では、兄妹が二人きりで
過ごす時間が多かった。おそらくこの一年、少女は他の誰よりも多くの時間を兄
と一緒に過ごしただろう。兄を慕う少女にとって、それは何にも替えられない喜
びだった。
「お兄ちゃん、来年も良い年になるといいね。年が明けたら、二人で神社に行っ
て、お詣りしようね」
「………」
少年は何も言わなかった。少女の声が、まるで聞こえていないかのように。
- 184 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 21:57 ID:???
- 「? どうしたの、お兄ちゃん?」
「……ん? ああ、ごめん。ちょっとうたた寝してたみたいだ」
「そう。そういえばお兄ちゃん、最近よく外出しているよね。何やってるか知ら
ないけど、あんまり無理したらダメだよ」
少女はソファから立ち上がって、テレビのスイッチに指をかけた。
「おい、なんで消すんだよ。年が変わる瞬間くらい見せてくれよ」
「ダメだよ、そろそろ寝なくちゃ。明日の朝は早いんだよ?」
「そうだっけ? 何か用事あったか?」
「……えっ?」
少女は一言そう発し、兄の方へ振り返った。その顔には、呆気にとられたよう
な表情が浮かんでいる。
「お兄ちゃん……明日のこと、覚えてないの?」
「明日は正月だろ? 他に何かあるのか?」
「お兄ちゃん……!」
少女の声が、震えを帯びた。雪のように真っ白な頬が、みるみるうちに赤く染
まっていく。その様子を見た少年は、すぐに察した。妹は怒っているんだ、と。
「お、おい、何だよ。オレ、何か悪いこと言ったか?」
「お兄ちゃんのバカ! もういいよっ!」
少女は兄に背を向け、走り去るようにリビングから出ていった。バタン、と扉
を閉める音が、いやに重々しく響いた。
あとに残った少年は、呆気にとられたような顔をしていた。何が起こったのか、
理解できないといった表情を、その顔に浮かべながら。やがて大きな溜め息を吐
くと、少年は額を手で覆い、呟いた。
「あーあ……まさかこうなっちまうとはな……」
- 185 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 21:59 ID:???
- 「お兄ちゃんのバカ……どうして覚えてないのよ……」
自分の部屋に戻った少女は、愛用の枕を握り締めながら、涙声を発した。
兄は本当に、自分との約束を忘れてしまったのだろうか? いつもあんなに優
しくて、妹思いの兄なのに。無理のない頼み事なら、ほとんど何でも聞き入れて
くれていたのに。その兄が大事な約束を忘れたなんて、信じたくなかった。でも、
さっきの兄の様子は、どう見ても約束を忘れているようにしか見えなかった。
少女は、部屋の壁に掛かっているカレンダーを見つめた。すでに新年のものに
なっているカレンダーの最初の日の部分に、赤いマークが書かれている。それは
少女が、一週間前に付けたものだった。
少女はベッドの上で身体を回転させ、仰向けになった。ぼんやりと蛍光灯の明
かりを眺めながら、少女は一週間前のことを思い出していた。
『なあ。何かプレゼントして欲しいものはあるか?』
ちょうど一週間前の、12月24日。世間ではクリスマスイブと呼ばれている
日の夜、少年は妹にそう尋ねた。
その言葉を耳にした少女は、「?」という表情になった。今まで兄からそんな
ことを聞かれたことはなかったし、自分と一つしか違わない兄からプレゼントを
もらえるなんて、夢にも考えていなかったからだ。少女は驚いたが、すぐに笑顔
になった。そして口元に手を当て、しばらく考え込んでから、少女は言った。
- 186 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 22:02 ID:???
- 『それじゃ、あたしと一緒に初日の出を見てよ』
『初日の出? 新年最初の日の出のことか?』
『そうだよ。それ以外に何があるのよ?』
『あんなの、いつもの太陽と同じだろ。そんなもん見てどうするんだよ?』
『いいじゃないの、新年最初の太陽を見るってことに意味があるんだから。あた
しだって一度くらい、初日の出を見てみたいのよ! お願いお兄ちゃん、あたし
の夢を叶えてよ。ね、いいでしょ?』
『……仕方ねえな。じゃ、一緒に行ってやるよ』
『ホント? やった!』
少女は飛び上がって、少年の身体に抱きついた。
これでやっと、昔から見続けてきた夢が叶う。大好きな兄と一緒に初日の出を
見るという、ささやかだけどずっと心待ちにしてきた夢が叶う。その喜びに、少
女は心を躍らせた。
……それから一週間。少女はこの間、ずっと初日の出のことを考えていた。当
日はどんな服を着ていこうとか、どんな挨拶をしようとか、いろいろと楽しい想
像を膨らませていた。
しかしそんな浮かれ気分も、一瞬でしぼんでしまった。兄は自分との約束を覚
えていなかった。一緒に初日の出を見に行くという夢も、叶わないものになって
しまった。胸の奥に溜まったもやもやを吐き出すかのように、少女はハアッと大
きな溜め息をついた。
「あーあ。人生最悪の年越しだよ……」
どこからか聞こえる除夜の鐘を遠耳で聞きながら、少女はいつしか眠りに入っ
ていた。
- 187 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 22:05 ID:???
- 「……い。起きてるか? おい、起きているのか?」
混濁した意識の中、少女の耳に兄の声が聞こえてきた。
少女は一瞬だけ目を覚ましたが、まだ眠りが足りないと感じ、すぐに目を閉ざ
した。しかし、執拗に繰り返されるノック音と、自分を呼ぶ兄の声に、少女は気
怠そうな顔で起き上がった。
窓の外を見ると、まだ真っ暗だった。眠い目を擦りながら部屋のドアを開ける
と、そこには兄が立っていた。彼は既に着替え、手には自転車の鍵を持っていた。
「んー……何よう、こんな朝早くに」
「もう時間だぞ。さっさと着替えろ……って、もう着替えているんだな」
「当然だよ、昨日は普段着のまま寝たんだから。パジャマに着替える前に寝ちゃっ
たんだよ」
「そうか。じゃ、さっそく出発するぞ」
少年は少女の背中に手を回し、身体を押した。その突然の行為に、少女は危う
く転びそうになった。
「ちょっ……何するのよ、お兄ちゃん! 離してよ!」
「いいから来いよ。約束しただろ、初日の出を見るって」
「何よ、やっと思い出したの? 今さら思い出されても遅いわよ! ねえ、離し
てよ! まだ眠いんだから!」
「いいから、さっさと歩け!」
少年は怒鳴るような声をあげ、険しい顔を少女に向けた。
その剣幕に、少女は思わずすごんだ。いつも温和で優しい兄が、こんなに怒る
のは初めてだった。その剣幕と威圧感に、少女は黙って頷くしかなかった。
外に出ると、ひんやりとした空気が少女の身体を襲った。夜明け前が一番暗い
と言われるが、今がちょうどその時間帯なのだろう。空は真っ暗で、いくつもの
星が瞬いていた。
- 188 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 22:17 ID:???
- 「ほら、さっさと乗れ」
少年は少女を車庫まで連れていき、自転車の後部の座席に乗せた。それから自
分が前の座席に乗り、ペダルを漕ぎ始めた。動き出した瞬間、強烈に冷たい風が
全身に吹き付け、少女はコートで全身を覆った。
どこをどう走っているのか、少女にはさっぱり分からなかった。暗くて景色が
よく見えないうえに、道が悪くてやたら車輪が跳ねるため、周りを見る余裕がな
い。少女は必死になって兄の身体に抱きつきながら、自転車が止まるのを待つし
かなかった。
……それからどのくらい走っただろうか。二人を乗せた自転車は、緩やかな坂
道を登ったあと、住宅地から離れた草原に止まった。周囲に家屋は見えず、人の
気配もまるでない。どうやらここは、あまり人に知られていない場所のようだ。
そしてここは、どこかの台地の上らしい。
少女は、すっかり冷たくなった両手に息を吐きかけながら、少年に尋ねた。
「お兄ちゃん、こんな場所に何の用なの? あたし、早く帰りたいんだけど」
「そう言うなよ。ほら、もうすぐだぞ」
「もうすぐって、何がよ?」
「ほら、あれだ」
少年はそう言って、東の方角を指さした。
少女が目を移すと、遠い地平線の向こうがほんのりと赤く染まっていた。次の
瞬間、太陽の一部が地平線上に姿を現した。
「ああっ……!」
少女は感嘆の声を漏らした。円形の赤い太陽が地平線の向こうから昇ってきた
かと思うと、その光が地平線に沿って左右いっぱいに広がったのだ。それまで真っ
暗だった大地は、陽の光をいっぱいに浴びて、紅く煌めき始めた。
どう表現していいか分からない美しさに、少女は言葉を失った。何千個もの宝
石をちりばめたかのような輝き、そして煌めき。どんな絵の具や絵筆を使っても、
人間の手には絶対に表現できない光景が、目の前に広がっていた。
- 189 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 22:18 ID:???
- 「どうだ、満足したか?」
自我を失ったかのように太陽を見つめる少女に向かって、少年は言った。
「ここはたぶん、この街で一番美しい日の出が見られる場所だ。お前にどうして
も見てもらいたくて、ここまで来てもらったんだ。な、綺麗だろ?」
「うん、すごく綺麗……でもお兄ちゃん、よくこんな場所を知ってたね?」
「実は、一週間前から探していたんだ。綺麗な初日の出を拝める場所がどこにあ
るかをな。友達から聞いたり、自分で探したりしているうちに、ここが一番よく
見える場所だと知った。それでお前に来てもらったんだよ。ビックリさせたくて、
今まで内緒にしていたけどな」
少年のその言葉に、少女はハッとなった。
そういえば兄は、ここ一週間、家を開けることが多かった。帰ってもあまり会
話をせず、すぐ眠ってしまっていた。少女はずっと、その理由が分からなかった
が、今になってやっと分かった。兄はこの日の出を自分に見せるために、いろん
な場所を走り回っていたんだ、と。そして自分を驚かせるために、ずっと黙って
いたんだ、と……。
そんなことにも気付かなかったなんて……自分の不甲斐なさに、少女は唇を噛
んだ。
「ゴメン、お兄ちゃん。あたし、お兄ちゃんの気持ちも知らないで……」
「なあに、気にするなよ。ほら、見てみろよ。太陽が昇りきったぞ」
少年の言葉通り、太陽は地平線の向こうから完全に姿を現した。丸い巨体全体
から光を発しているそれは、もう直視できないほど眩しくなっていた。
少女は兄の方へ向き直り、ぺこりとお辞儀した。
「あけましておめでとう、お兄ちゃん。今年もよろしくね」
「ああ。こちらこそ、よろしく」
二人は互いの手を差し出し、握りあった。
今年はじめての陽光を浴びながら、少女は満面の笑みを浮かべていた。
ありがとう、お兄ちゃん。こんなに素敵な新年は、初めてだよ。
今年はもっと仲良くなれたらいいね、お兄ちゃん!
- 190 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/10 22:20 ID:???
- とりあえず終わりです。うーん、ちゃんと書けたかどうか不安だ・・・。
いま、別のやつを平行して執筆中です。それが完成したら、また書き込みます。
- 191 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/11 02:04 ID:???
- スゴク(・∀・)イイ!
- 192 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/11 09:02 ID:???
- GJ!!流石ですねぇ
- 193 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/12 17:34 ID:???
- >>191さん、>>192さん、感想ありがとうございます。誉めてもらえて嬉しいです。
前回からだいぶ時間を開けてしまったので、次はなるべく早めに投下できるよう、
努力します。それではまた次回、よろしくお願いします。
- 194 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/12 23:33 ID:???
- 次回も良いモノ期待してます!
- 195 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/14 19:05 ID:???
- 良スレハケーン
- 196 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/16 21:24 ID:???
- オハヨ――――お兄ちゃん
起きなよ――遅刻するよ――――
もうっ、なんでお母さんの居ない時に限ってなかなか降りてこないのよ
もしかしてわたしに起こしてほしいわけ? ほらっ早くおきておきてっ
・・・って、キャッ・・いきなり着替え始めないでよ
わざとやってるでしょわざと、いつもはパジャマのまま降りてくるくせに!
ほらパジャマ脱ぎ捨てないの、 かして、たたんであげるから・・・・・
・・えっ? そんな事ないわよ、いつもやさしいでしょ、わたしは、
・・・・・・ん・・・・そっか やっぱり判っちゃうか・・・
あの、 あのね お兄ちゃん
わたし、 同じ学年の男の人に告白されたの・・・
それで、わたしその人と付き合おうと思うの
・・・・でも・・・
わたし、お兄ちゃんの事が大好きだから だから・・
その、 お兄ちゃん、わたしの初めての人になってくれてもいいよ
どうせお兄ちゃんも始めてなんでしょ? ・・・ほら、やっぱり
・・・・・だから、選んで
このままいつもみたいに学校へ行ってもいいし
優等生で通ってるわたしが丸一日学校をサボっちゃうのもいいよね
お兄ちゃんに・・・決めてほしいの
・・・・・・・・・そう・・・うん、お兄ちゃんならそう言うと思ったよ
・・・ありがとう、お兄ちゃん
わたし、今日の事一生忘れないよ
- 197 :出版関係者 :04/01/17 20:59 ID:???
- >>196(含めSS書き全員へ)
「・・・・」でなく「……」を使ってほしいのココロ。
“リーダー”と打つと「…」と変換できるが、俺は“てん”と打って出てくるように
単語登録している。2文字分(点が6つ)で使うのが基本らしい。
- 198 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/01/19 20:04 ID:???
- 「いっぱい買ったねぇ〜♪」
夕飯の買い物の帰り、妹が俺の隣で、スーパーのビニール袋を振り回している。
「買いすぎなぐらいだぞ……」
「う〜ん…安いとついつい色んな物買っちゃうんだよねぇ」
「で、結局食べずにダメにするんだよな…」
「そうそう。……あっ!!」
妹が何かを発見する。
俺もそちらの方向を見ると、小さな猫が妹を眺めているのが見えた。
「ネコちゃんだ〜!!おいでおいで〜!!」
妹がしゃがんで手を伸ばすと、ネコも嬉しそうに妹に寄って来る。
「おぉ、凄い、猫が寄ってきた……」
「そう?人に慣れてるんだよ、きっと」
「確かに、首輪は着けてるみたいだな……」
「でも、こんなコ見たこと無いなぁ〜。引っ越してきたのかな〜?」
って、この辺の猫を知り尽くしてるのか、お前は…。
「さあな…どうでもいいけど。帰るぞ……」
「え〜!?このコと、もっと遊びたいよ〜!!」
妹が猫を撫でながら主張する。
驚いたことに、その猫が本当に幸せそうなのだ。
「ね〜?ネコちゃん♪キミも遊びたいよねぇ〜?」
妹の言葉が分かるのか、それとも偶然か、そのネコが小さく鳴く。
俺は内心では驚きながらも、
「じゃあ、俺は先に帰ってるぞ……」
「え〜!?お兄ちゃん、帰っちゃうの〜!?」
「悪いか……?」
「お兄ちゃんも一緒に遊ぼうよ〜!!ねぇ、ネコちゃん?」
- 199 :適当なオチ… ◆isG/JvRidQ :04/01/19 20:05 ID:???
- 妹の問いかけにも、頭を掻くだけで、猫は何も答えない。
やはりさっきの返事は偶然だったようで、内心ホッとする。
「ははっ。俺は嫌われてるらしいな?」
「ネコちゃ〜ん。この人、顔は怖いけど優しいんだよ〜?きっと仲良くなれるよ〜?」
「勝手なことを言うな……」
俺の話を無視して、妹はなおも猫に話しかける。
「そうそう。私は、お兄ちゃんが大好きだから、一緒にいたいんだぁ〜♪」
何故、猫と普通に会話してるんだ!!……って、妹が一方的に語ってるだけだろうな。
猫と会話する少女という、なんとなくファンタジックな光景ではあるのだが……。
悲しきかな。ここには俺の居場所といモノが存在していない……。
「生物があるから、やっぱり俺は帰るぞ」
「う〜ん……じゃあ、私も帰る……」
「いいのか?俺は別に遊んでても構わないぞ?」
「うん……じゃあね、ネコちゃん、バイバイ♪また遊ぼうね♪」
妹が小さく手を振る。
ネコは時々妹を振り返りながら、名残惜しそうに去っていった。
「すごいな、お前。猫と会話できるなんて……」
「ははは♪あんなの適当だよ♪」
「なんだ……やっぱり……」
「でも、大体考えてることは分かるよ♪遊びたい。とか、この人嫌い。とかね」
「よくわからんが、そんなもんか……?」
「うん♪」
「まぁ、似たもの同士って言うことか……」
「う〜ん……そんなに似てるかなぁ……」
「まぁな」
いつも俺にベタベタ引っ付いて来たり、ゴロゴロしてたり……雰囲気は似てなくもないと思う。
- 200 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/01/19 20:07 ID:???
- と、ここまで考えて、ふと猫耳姿の妹が思い浮かび、慌ててそれを打ち消す。
「あぶねぇ……」
「ん?どうしたの?」
猫耳姿の妹を想像してました。とは何が起こっても言えない。言える訳がない。
「いや……別に……」
「って言う割には、ニヤニヤしてるよね…。何かえっちなこと考えてたんでしょ〜?」
「そんなことはない……」
「じゃあ、きれいなお姉さんに見とれてた。とか?」
「それもない……」
「じゃあ、言ってもいいんじゃない?」
「勘弁してくれ……」
「う〜ん……そこまで言うなら……無理には聞かないけど……」
「恩に着る」
「でもさ、結構嬉しそうだったよ。鼻の下なんか伸ばしちゃってさ……」
「そうだったのか……?」
「うん。ちょっとジェラシーかも……」
妹が俯いてふてくされる。でも、申し訳なさそうに、チョコンと俺の裾を掴んでたりして……。
可愛いじゃないか……。
「やっぱりお前、猫に似てるよ」
「何?そんないきなり……」
「別に……。でも、可愛いと思うよ」
「えっ……?」
「猫がな」
「えっ……そっ、そうだよね!!可愛いよねっ!!」
「おぅ」
俺は妹の頭をクシャクシャと撫でて、軽い足取りで歩き出した。
妹も最初は不思議に思っていたようだが、やがて走りよって、俺と並んで歩き始める。
陽気のせいか、妹せいか、猫耳のせいか。よくは分からないけど、なぜか気持ちも軽やかだった。
- 201 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/01/19 20:17 ID:???
- _| ̄|○ スマン…イタイモウソウダトオモッテ ヨミナガシテクダサレ…
- 202 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/19 20:33 ID:???
- (・∀・)イイ!
- 203 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/20 12:28 ID:???
- GJですな!!
- 204 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/20 21:36 ID:???
- 萌えますなー
- 205 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/01/21 19:23 ID:???
- お疲れさまです。楽しませてもらいました。
- 206 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/01/28 19:57 ID:???
- 萌え保守
- 207 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 16:49 ID:HyqAYws9
- なぁ、マジで困ってるんだけどさ
なんかTVとか見てるとギリギリ視界に入って見えるんだけど
妹が「ぽけぇ〜」ってした顔でずっと俺のこと見てるんだよね。
んで俺がさ、なんか動いたりするとビックリして視線をTVに戻してんだ。
あいつ俺のこと好きなんかな、ちょっと素で困る。
俺彼女いるし妹とSEXしたいなんておもえねぇ。、、、
- 208 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 17:20 ID:HyqAYws9
- レスがこない。
結構真剣なんだけどなぁ。
まぁ出かけます、また夜に詳しく書きます
たぶん俺の状況って、妹萌えな人たちには願ってない状況だと思うので
いろいろ書き込みますよ。そしてレスを見て今後どうしようか決めようかと。
マジレスキボン。
- 209 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 19:32 ID:???
- 妹さんの年がわからんから何ともいえないけど、可能性は否定できないな。
ただ、年齢によっては憧れてる想いが強くなっただけの場合が一般的だし、
そういうのは時間と共に薄れて、普通の状態に戻るみたいだよ。
漏れは妹萌えなだけに激しく羨ましいけど、そういう道に入る気がないなら
いいお兄さんでいてあげておくれ。家族として愛し、愛される関係であって欲しいよ。
妹といつもピリピリした関係の友人がいるんだが、傍から見てて痛いよ。
友人「手前」とか呼ばれてるし…。
妹さん大切にしてやってくれ。出来れば漏れにくれ。いや、マジで…。
- 210 :207 ◆XqrQAy2Hxg :04/02/02 22:06 ID:HyqAYws9
- 俺高校3年で妹中学3年なんだ。
なんかさ、SEXしたくならないけど彼女にしたいタイプってあんじゃん。
ソレなんだよね妹
こうさ、なんつーかエロイことしたいとおもわないんだけど
兄妹なんだけど抱きしめたいって思うくらいカワイイです。
俺の名前が啓太だからケイくんって呼ばれてる。
なんか俺のこと好きっぽいそぶりとか(自意識過剰かもしれないけど
そーゆー感じの見せられちゃうとさ、なんか余計大事に扱わないとダメな気がしてきちゃってさ
ほんとダメだ、逆に本気で俺が好きになっちゃったらどうしよう、、、、、
- 211 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 22:12 ID:???
- 好きにしろ。
- 212 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 22:22 ID:???
- >>207
妹キャラに萌えてる人………
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1033178507/l50
誘導って言うわけでもないけど、こっちの方でも相談してみたらどうだろう
- 213 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 22:53 ID:???
- >>210
ぶっちゃけ入ると抜け出せない迷路だからそうならないのが一番なんだろうな。
でも好きならいいと思ってしまうな。漏れは。
恋愛は自由だし。
もし何があってもいつまでも大切にしてあげられるんなら思うままにすればいいと思われ。
一番最悪なのは、恋人になった後、別れて関係が気まずくなることだからな。
だから、そうなってもいつまでも大切にしてあげられるんならって思う。
こういう話って賛否両論だし、倫理的な問題もあるから自分を第一に考えるしかないよ。
- 214 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 22:58 ID:Qy6DTg6G
- あにぃって呼ばれたいにょ!!
- 215 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/02 23:16 ID:???
- >>214
( *´∀`)あにぃ
- 216 :207 ◆XqrQAy2Hxg :04/02/03 00:09 ID:HJ7nO1gW
- なんか突発的打ち明けました。
チューもしたし抱き合った、これから大事にします。
ああ、、、彼女と別れるのなんていやいんだろ
みなさんありがとございました
- 217 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/03 00:42 ID:???
- >>212
ちっとも知らんかったが、そのスレ良いなぁ…( *´∀`)
- 218 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/03 06:17 ID:???
- うわ、展開はやっ。
勢いがあってなんだか心配だが、レポートは>>212スレでよろ。
割と毎日覗いているし。
>>217
あら、結構知らなかった人いるのね。ここと似た感じだけど、あっちは
何というか…現実社会系という感じ。SSや妄想自体は少ない。わりと真面目な住人多し。
あ、いや、こちらもマターリ良スレだけどね。
- 219 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/04 04:17 ID:Fm8pW4GY
- すみません
どなたか
[第二弾]妹に言われたいセリフ
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gal/1028470988/
のLogをUPてくれませんか?
おねがいします
- 220 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/04 11:05 ID:???
- ttp://up.isp.2ch.net/up/374b666d3539.zip
- 221 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/04 12:24 ID:???
- >>220
/\___/ヽ ヽ
/ ::::::::::::::::\
. | ,,-‐‐ ‐‐-、 .:::|・・・・・・うわぁぁああぁあぁ
| 、_(o)_,: _(o)_, :::|
. | ::< .::|
\ /( [三] )ヽ ::/
/`ー‐--‐‐―´\
- 222 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/04 19:52 ID:???
- >>221
な、何があったんだ?
- 223 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 02:18 ID:cP8nhxmM
- >>220さん本当にありがとうございます
萌え死んできます
- 224 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 03:21 ID:HQFMuBqN
- お兄ちゃんそいつ殺せな
- 225 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 12:46 ID:???
- >>220怖くて開けらねーよ
- 226 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 12:56 ID:???
- >220はただの過去ログ。
>219で要望があったから。
うpしたの俺じゃないけど
- 227 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 16:50 ID:???
- >>221は萌え驚いただけかと
- 228 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/05 18:00 ID:???
- >>223-224
出来ればsageて欲しいなーなんて思うのだが。
- 229 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/06 21:18 ID:???
- 「お兄ちゃ〜ん!!!!」
妹が俺の部屋に飛び込んでくる。
「おいおい……ノックぐらいしてくれよ……」
「あっ、ゴメンね。……ってそうじゃなくて!!」
「じゃあ何だよ……。お前に怒られるようなことをした覚えは無いぞ……」
「あるっ!!お兄ちゃんでしょ!?テーブルの上にこんなの置いといたの!?」
妹はポケットから何かを取り出して、俺に見せる。
「ああ……俺のだ」
「俺のだ……じゃなくて〜何なのよコレは!!」
「何って……フィギュア」
そう。妹の手の上に乗っているものは、俺が今日買ったお菓子のオマケの動物のフィギュア。
……ちなみに、今日買ったらザリガニが出た。
オマケながら大変出来がよく、最近、こういうものを買うのが俺のささやかな楽しみになってきている。
そして、学校帰りに買ったザリガニをテーブルの上に置き忘れたというわけだ。
「も〜!!私、ホントに驚いたんだよ〜!?」
「俺もだ。初めて見たときはビビッたぞ」
「じゃあ、何でこんな気持ちの悪いもの買ってくるのよ〜!?」
「仕方ない。何が出るかは分からないからな……」
だから、欲しい物が出るまでついつい何個も買ってしまうわけで……。
……そして、情けないことに俺はしっかり向こうの戦略にはまってしまっているというワケだ。
「ともかく、俺が悪かったよ……スマン」
「別に良いけど、今度から気をつけてね?」
「ああ。分かってる」
俺は適当に謝りながら、ザリガニを机の引き出しの中にしまう。
すると、妹は、野生の王国と化している引き出しに幾分かの興味を持ったようで、
「ねぇ、お兄ちゃん、コレって他の動物もあるの〜?」
「ん?あぁ……」
妹の反応に半ば驚きながら、俺は机の上に置かれていた商品ラインナップを妹に差し出す。
- 230 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/06 21:20 ID:???
- 「わぁ〜!!コレ、かわいい〜♪お兄ちゃん、お兄ちゃん♪コレ、出た?」
「どれ?……ああ。ネコか、持ってるよ」
「見せて見せて〜♪」
俺が机の引き出しを開け、妹のご要望の品を探しはじめると、
妹は待ちきれない様子で、俺の肩越しに引き出しの中を覗き込む。
「おぅ……あったあった。はいよ」
「わぁ〜♪すご〜い!!本物のネコちゃんみた〜い♪」
「だろ?すごいよなー?」
「うん♪私も欲しくなっちゃったなぁ〜♪買ってこようかな〜♪」
「それ、二つ持ってるからやるよ」
「えっ!?いいの!?」
「ああ……二個持っててもしょうがないしな」
俺が妹にネコを差し出すと、妹は何がおかしいのか、突然笑い出す。
「ふふっ、嬉しいな〜♪」
「喜んでもらえてよかったよ……」
「あははっ♪そうじゃないのっ♪」
「はっ?」
「さっきからお兄ちゃんの顔がなんだか子供みたいで……♥」
「そうかぁ?」
「うん♪すごく無邪気な顔でねっ♪可愛かったよ♪」
「へぇ……」
「いつもムスッとしてるかと思ったら、お兄ちゃんもそんな顔するんだね♪」
「俺を何だと思ってやがるんだ……」
「ははっ♪ゴメンね♪……でも……その顔も結構よかったよ♥」
妹が優しく俺の顔に触れる。
「お兄ちゃんの新しい表情が見えて、私、お兄ちゃんがもっと好きになっちゃった♥」
「ああ、そう……」
「そうだよ〜♪お兄ちゃん、大好きだよ♥」
ここまで喜んでもらえるなら、小遣いを削って買った甲斐があるというものだ。
この笑顔を見るために、俺は明日も明後日もコンビニに通うのだった……。
- 231 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/06 21:21 ID:???
- 空気も読まずに貼ってみる。
今回は、珍しく妄想純度85%ぐらい。
俺の買ってきたオマケ(カメ)に妹が『可愛い可愛い』と絶賛してたのでなんとなく書いてみました。
うむ、確かにカメは可愛いなぁ……(*´Д`)
次回はバレンタインの話を計画中です。
- 232 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/07 01:17 ID:???
- GJ!! 乙カレ様でーす 相変わらず萌え萌えですなw 次回も萌えでお願いします!
- 233 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:21 ID:???
- >>229さん
お疲れさまです! こういう妹が本当にいたらいいなあ・・・(←マジか?)
僕もさきほど、新しいSSを書き上げました。
↓から始めますので、暇つぶしに読んで下さい。
- 234 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:23 ID:???
- 「ただいまー……」
玄関のドアを開けながら、少女は気怠そうな声を発した。
いつもなら、元気溢れる声を出すところだが、今日の少女にはいつもの活発さ
が感じられなかった。頬は紅く染まり、目はうつろで、ゴホゴホと咳き込んでい
る。ようするに少女は、風邪をひいているのだった。
「あーあ。やっぱりマフラーしなかったせいかなあ」
独り言を呟きながら少女は、ヒリヒリと痛む喉をさすった。
少女は秋風が吹き始めた頃から、外出するときは必ずマフラーをするように心
掛けていた。それは、二年前に小遣いをはたいて買ったものだ。綺麗な青色でと
ても気に入っていたのだが、一週間前に木の枝に引っかけ、破いてしまった。そ
れ以降はマフラーを付けなかったのだが、それが喉を痛め、風邪をひく結果を招
いてしまったようだ。
痛む頭を抑えながら、少女は自分の部屋へ歩いていった。二階にある自分の部
屋までの道のりが、今日はやけに長く感じられた。
無造作にカバンを放り投げてから、クローゼットの扉を開ける。その中にある
緑色の薬箱を取り出し、フタを開いた。プーンという消毒液の臭いが鼻をついた。
「……あれっ? 風邪薬がない……」
少女は箱の中をかき回したが、お目当ての風邪薬はどこにもなかった。
何でだろう、と思った少女は、ハッと顔を上げた。少女は去年の暮れ、熱を出
して三日ほど寝込んだことがある。そのときは兄が薬を飲ませてくれたのだが、
あの薬はこの薬箱から出したものだったのだ。あのときちゃんと確認しておけば、
すぐに補充できたのに、面倒臭くてつい怠けてしまった。
- 235 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:24 ID:???
- 困ったな、どうしよう……考え込んだ少女は数秒後、パチンと指を鳴らした。
「そうだ! お兄ちゃんの部屋ならあるかもしれない!」
いや、あるに違いない……少女は思った。少女の兄はサッカー部の主将で、い
つも体調を気にしているから、医薬品は切れないようにしている。だからきっと、
風邪薬も常備しているはずだ……少女はそう考えたのだ。
少女はすぐに立ち上がって、隣にある兄の部屋へと移動した。
部屋に入った瞬間、窓から眩しい西日が差し込んできて、少女は目を細めた。
陽光に照らされた兄の部屋は、意外なほど小綺麗で、さっぱりしていた。男の
子の一人部屋は、いろんなものが乱雑に転がっていることが多いと聞いたが、兄
に限って言えばそんなことはない。きちんと整理整頓されていて、まるで女の子
の部屋のようだった。
(ま、汚いより綺麗な方がいいけどね。さて、薬を探そうっと)
少女は薬箱を探して、部屋の中を歩いた。
それから間もなく、薬箱は見付かった。箱は脇机の上という、最も目立つ場所
に置かれていた。怪我をしたときにすぐ対処できるよう、普段から目に付きやす
い所に置いているのだろう。兄の几帳面さがうかがえた。
箱を開けると、風邪薬は一番上に入っていた。薄茶色の小瓶に入った、カプセ
ル状の薬だ。少女はフタを開け、二粒の薬を取り出した。
「さーて、これ飲んで早く寝ようっと……ん?」
少女の目が、兄の机の上でピタリと止まった。そこに、紙製の箱が置かれてい
るのを見付けたからだ。
ただそれだけなら、あまり気にすることもなかっただろう。しかし、その箱の
フタには紙が貼ってあり、さらに大きな文字で「開封厳禁」と書かれていた。そ
れが少女の好奇心をかきたてたのだ。
- 236 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:25 ID:???
- (ふふふっ。そんなこと言われると、かえって開けたくなっちゃうのよね〜)
少女は薄笑いを浮かべながら、箱のフタに手をかけた。どうせ分かりっこない
だろうし、もしバレても、適当に言い訳すれば許してくれるだろう。そんなこと
を考えながら、少女は箱を開けた。
「……えっ? 何これ?」
箱の中身を見た瞬間、少女の目が点になった。
そこには、無造作にたたまれた布きれが一枚、入っているだけだった。取り出
してみると、それは80センチほどの長さで、ところどころに糸を通した跡があ
る。お世辞にも上手とは言えない編み方で、いかにも素人が必死になって編んだ
という感じだ。
少女は最初、それが何なのか分からなかった。しかし、布の長さと大きさを確
かめているうちに、その用途に思い当たった。
「これ……もしかして、マフラー? それにこの編み方……まさか、お兄ちゃん
が編んだの?」
そんな、信じられない……少女は思った。サッカー部で主将を務めるという、
筋金入りの体育会系の兄が、編み物をするなんて想像もできない。しかし、少女
はこんなものを編んだ覚えがないし、母親ならもっと上手に編めるはずだ。とい
うことはやはり、このマフラーは兄が編んだのだろうか……?
「でも、何のために……あれっ?」
少女は箱の中に目を止めた。箱の底に一枚の紙切れが置かれているのを見付け
たからだ。少女はその紙を取り出し、バサッと広げた。
そこに書かれている文字を目にした瞬間……少女は時間が止まったかのような
錯覚に襲われた。そしてその直後、じーんと胸が熱くなるのを感じた。
- 237 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/08 19:30 ID:???
- 『妹へ いつもありがとう 兄より』
たったそれだけの、簡素な手紙。だがその言葉は、千語にも勝さる優しさと温
かさに満ちあふれていた。
「お兄ちゃん……あたしのために編んでくれたんだ……」
少女はマフラーを胸に抱き、両腕で力いっぱいに握り締めた。
兄は知っていたのだ。少女がお気に入りのマフラーを破って、喉を寒風に晒し
ていることを。そして、妹が風邪をひいたりしないよう、慣れない手付きで一生
懸命にマフラーを編んでくれたんだ。
込み上げる嬉しさを噛み締めながら、少女はマフラーを首に巻いた。
兄手製のマフラーは、市販のものと比べると、実に格好悪かった。ちゃんとし
た長方形ではないし、編み損ねでところどころに穴も開いている。でもそんなこ
とは、少しも気にならなかった。どんなに不格好でも、少女にとってそれは、世
界一のマフラーだ。身に付けているだけで、心も身体も暖まった。
(ありがとう、お兄ちゃん……このマフラー、一生大切にするよ……)
「おーい、ただいまー!」
階下で、聞き慣れた少年の声が響いた。少女の兄の声だ。
「あっ、お兄ちゃん! おかえりなさい!」
「さっき学校の後輩に聞いたんだけど、風邪をひいたんだって? 大丈夫か?」
「あっ……うん、平気だよ。待ってて、今すぐそっちへ行くから!」
少女は首にマフラーを巻き直し、兄のいる玄関口へと走っていった。
大丈夫だよ、お兄ちゃん。このマフラーを付けていれば、風邪なんか一発で治っ
ちゃうよ。
本当にありがとう。次はあたしから何か贈り物をするから、楽しみに待ってい
てね、お兄ちゃん!
- 238 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/08 19:37 ID:???
- 勝手に開けちゃいかんだろう。勝手に開けちゃ( *´∀`)ムハー
- 239 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/08 21:39 ID:???
- 妹に萌え(*´Д`)。兄にも燃え。
- 240 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/09 00:27 ID:???
- スゴク(・∀・)イイ!
- 241 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/09 19:06 ID:???
- >>238さん、>>239さん、>>240さん、感想ありがとうございました。
僕は一週間前に本当の風邪をひいたのですが、そのときに思い付いたのがこのSSです。
病気ネタはありがちなので、どんな反応を受けるか心配でしたが、気に入っていただけたようで良かったです。
次回も頑張りますんで、よろしくお願いします。
- 242 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/09 19:18 ID:???
- >>241
またたのむよ〜
- 243 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/14 01:17 ID:x6YGMQ+w
- ytuj
- 244 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/14 01:26 ID:???
- 良スレだよ汚兄ちゃん
- 245 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:14 ID:???
- 二月十四日。俗に言うバレンタインだ。
今日は土曜で休日のはずだったのだが、不運なことに模試があり、学校へ行っていた。
なので、妹が何をしていたのかは俺はまったく知らなかった。
尤も、この時俺はバレンタインのことなどすっかり忘れていたのだが……。
「ただいま」
俺の言葉が、ただ家の中に虚しく響いた…。
家の中は静まり返っていたが、居間の明かりはついているようだ。
「誰かいるのか……?」
俺は居間のドアを開けて、中を見回す。
よほど疲れていたのだろうか、妹がソファーで幸せそうに眠っているのを見つけた。
「おい、起きろ。風邪ひくぞ」
「ぅん……?お兄ちゃん……?」
「おはよう」
「……おはよう……。今何時?」
「七時過ぎ……」
「ふぅん……」
妹はしばらくぼんやり俺の顔を見ていたが、
しだいに意識がハッキリしてきたようで、その顔が笑顔に変わり始める。
「……あっ!!お兄ちゃん、お帰りなさい♪」
「ただいま……」
「どうしたの私の顔、ジッと見て……?もしかして……寝癖、ついちゃってる!?」
妹が慌てて髪の毛を整えたり、目を擦ったりしている。
「いや。そうじゃないけど、何でこんなところで寝てるんだ……と思って」
「えっと……お兄ちゃんを待ったんだけど……いつの間にか寝ちゃってたみたい……へへへ♪」
「最近いつも遅くまで起きてるからじゃねぇか、睡眠不足だ」
- 246 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:15 ID:???
- 叱ったつもりだったが、妹は相変わらず笑ったままだ。
「それはさておき!!お兄ちゃん、帰って来るの遅いよ〜!!」
今度は俺が怒られる番のようだ。妹が軽く頬を膨らませて、偉そうに叱る。
「悪い。まさか模試がこんなに長いとは思わなかった」
「せっかくゴチソウ作って待ってたのにぃ〜!!」
「ご馳走……?何故に?」
「あ〜!!お兄ちゃんのばか〜!!!!今日はバレンタインデーだよぅ!!」
「あぁ、そういえば……」
「も〜!!忘れないでよ〜!!」
「いや……バレンタインだろうが何だろうが、俺には全然関係ないし……」
「う〜ん……でも……私は……」
妹が言葉を詰まらせ、恥ずかしそうに俯いてしまう。
「お前は……?」
「私は、お兄ちゃんがいないと困るの!!だから、お兄ちゃんにもちゃんと関係あるんだよ!!」
「なぁ、それってどういう意味だ……?」
「まったく……お兄ちゃんのドンカンさには呆れるなぁ……」
「今、何か言ったか……?」
「ううん。何も♥さぁ、ご飯食べようよ〜♪待ってたんだよ〜♪」
妹は俺を強引にダイニングまで連れて行く。俺も腹が減っていたので、特に抵抗はしなかった。
- 247 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:16 ID:???
- 俺はバレンタインのようなイベントにはあまり興味が無い。むしろ嫌いなぐらいだ。
だが、飯が豪華という点では、バレンタインも悪くは無いのである。
「ふぅ……。ご馳走様でした……っと」
「お粗末様でした」
妹がテーブルの向こう側で、ニコニコしながら俺の顔を見ている。
「結構食ったなぁ……」
「うん♪でも、嬉しいなぁ〜♪お料理あんなにいっぱい作ったのに、全部食べてくれて♪」
「仕方ないだろ。腹が減ってたんだから」
「ねぇ、何が一番美味しかった!?」
「そうだなぁ……あのパスタが美味かった。是非、また作ってくれ」
「良かった〜!!実は、アレ、ちょっと自信なかったんだぁ〜♪また作るね〜♪」
「うむ。あの味付けは結構俺好みだったぞ」
…コレが普通の兄妹の会話とは全く思えない。
まぁ、俺には普通の兄妹というものがどんな物かは知らないが、こんな会話はしないと思う。
「はい、お兄ちゃん。ハッピーバレンタイン……って言うのかな」
そんな事を考えていると、テーブルの向こうから、妹が恥ずかしそうに小さな箱を差し出す。
「コレは?」
「チョコ……手作りなんだけど……」
「食べてもいいか?」
「うん。いいよ」
俺は妹から貰った箱を開け、少々不恰好なチョコを一つ頬張る。
「うん。結構美味い。ちょっと柔らかいけどな」
「えっ?……ゴメン……ずっと握ってたから……溶けちゃったのかも……」
「大丈夫だって、これでも十分美味い」
「ありがと、お兄ちゃん……それでね……えっと……もう一つ、プレゼントがあるんだ♥」
「へぇ……。何だ?」
「はい……」
今度は小さな紙袋をくれる。チョコのものと比べると、とても軽い。
- 248 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:18 ID:???
- 「コレは……マフラー……」
「うん。初めて……編んでみたんだけど……」
「もしかして……最近夜更かししてたのは……」
「もちろん……コレを作るためだよ♥」
「そうなのか……悪かったな、何も知らずに叱ったりして……」
「ううん、全然気にしてないから」
「……ありがとう。大事に使うよ」
「へへへ♪実はね、マフラー、私のも作ったんだ♪これでお兄ちゃんとお揃いだよね♪」
「まぁ……それはともかく……マフラー、ありがとな」
「喜んでもらえたかな……?」
「ああ。ホントにありがとう……ってさっきから、俺、礼言ってばっかりだな……」
「ううん。お兄ちゃんはいつも私のそばにいてくれる……。私こそありがとう。だよ♥」
「ん?何か言ったか?」
「ううん、全然♥」
「う〜む……どうも最近空耳が多いな……」
「ふふっ♪」
「何だよ……」
「何でもないよ〜♪」
「まぁいいか……」
満腹なったので、俺がその場から立ち去るために、立ち上がろうとすると
「あっ!!お兄ちゃん、ちょっと待って!!」
「まだ何かあるのか?」
「うん」
その返事とともに、妹が俺に抱きつく。
「一言だけ……言いたいんだ……。えっとね……お兄ちゃん、大好きだよ♥」
そんな妹を俺は黙って、優しく抱いてやる。
「お兄ちゃん……これからもずっと一緒に、ご飯食べたり、お話したり、ケンカしたりしようね?」
「ああ」
「ほんとっ!?絶対だよっ!?約束だよっ!?」
「分かってるよ」
「えへへへっ♪お兄ちゃん、やっぱりだ〜い好き♥」
結局、妹はチョコのように甘く、ベタベタなのだ……
- 249 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :04/02/14 19:19 ID:???
-
やっぱり締めるのは苦手だ……。
情けないことに、751さんと比べると、遠く及びませんが、
どうか下手の横好きということで許してやってください_| ̄|○
どうでもいいですが、
俺が妹から貰ったチョコです↓
http://www.choco-q.com/top_html
_| ̄|○ウレシインダケド……ナンダカナァ……
- 250 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/14 20:52 ID:???
- >>249
妹からもらえるってだけで幸せなんだぞ、こいつぅ〜(*´д`)σ)・∀・)
- 251 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/02/15 05:24 ID:???
- 良いです良いですかなり好きです
- 252 :751 ◆FFV1SjUAV2 :04/02/15 19:51 ID:???
- >>249さん、どうもお疲れさまです。
そういえば、昨日はバレンタインだったんですね・・・僕は予想通り、なんにも
貰えませんでした。
僕もバレンタインSSを考えていたんですが、去年書いたやつ以上のものを
書く自信がなかったので、やめておきました。
しかし、リアルで妹さんからチョコをもらえるって羨ましいですね。僕の
妹なんか、完全に無視してますから(笑)。
それじゃ、これからもよろしくお願いします。
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