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[第七弾]妹に言われたいセリフ
- 800 :名無しくん、、、好きです。。。 :2010/04/08(木) 23:56:56 ID:lG16w8o+
- ピンポーン
休日のある日、時刻は九時過ぎ。
普段は誰も訪ねてこないような俺の部屋のチャイムが鳴る。
「……?」
普段は人が訪ねてこない部屋に訪ねてくるようなヤツなど、ろくな用ではない。
居留守という選択肢も考慮してそろそろと玄関へ。
怪訝な顔をしながら、客の顔を見ようとドアに顔を近づけると、
「にいさま。いるのは分かってるんです。開けてください」
……女の子の声だった。
しかも、聞き覚えのある。
「その声……馨か」
「にいさま!?いるんですね!?」
何を切迫しているのかは分からないが、何か事情がありそうだ。
「あぁ、今開ける」
「え……えぇ……」
今ひとつ納得しない。と言ったふうな声を聞きながら、鍵を外しドアを開ける。
「久しぶり」
と、俺が声を掛けるかかけないかという間に、部屋の中に入ってくる女。
「えぇ、お久し振りですね。にいさま」
和服、長い黒髪、色白な娘。
典型的な大和撫子と言ったふうだが、これが自分の妹では。
とりあえず、在り来りな台詞で、奥のテーブルに座ってもらう。
「お茶は?」
「にいさまは下手ですから、いりません」
じっと正座したまま、冗談とも思えない口調で返事をする馨。
「そうかい。で、今日はどうした?」
「やっと……やっと見つけましたよ」
感慨深げな馨。
- 801 :名無しくん、、、好きです。。。 :2010/04/08(木) 23:57:57 ID:lG16w8o+
- 唐突なセリフに少し戸惑いながらも、
「どうして私に何も言わずに出ていったんですか!?」
「いや、まぁ、多少事情が」
「事情って何ですか!?私、それを聞くまでは帰りませんから!!」
珍しく声を荒らげる馨に少し驚く。
「あまり言いたくないし、言わない方がいいとおもったから黙って来たんだよ」
「……にいさまは馨のことが嫌いになったのですか?」
「は?」
「だから、馨に黙って出てきたんですか!?」
「いや、違うけど」
「じゃあ……」
ミィ。
馨がそこまで言いかけた瞬間、隣の部屋で物音がした。
正確には……
「猫……?にいさま、ネコちゃん飼ってるんですか?」
「あぁ、まぁ」
隣の部屋の様子を伺いながら、答える。
……起きおったか。
「にいさま。まさか、それが理由とか言わないですよね?」
「……そうだけど?ほっとけなくてさ、猫を。馨、猫嫌いだっていってたし」
「い、言ってないですよ!?」
「そうだっけ?」
言っていたような気がするんだが……まぁ、いいや。
「なんだ……てっきり馨は……」
「ん?何?」
「何でも無いです!!」
顔を急に赤らめて、顔を背けた馨。
- 802 :名無しくん、、、好きです。。。 :2010/04/08(木) 23:59:25 ID:lG16w8o+
- それを不思議に思いつつも
「でも、にいさま……?今度からは、馨もあそびにきてもいいんですよね?」
「まぁ、それは構わないけど……」
「じゃあ、明日も来ます!」
「ああ」
「明後日もいいですか?」
「構わないけど」
「じゃあ……」
この流れが無限に続きそうだったので、
「もういっそ一緒に住んじゃえば?」
「にににににににににいさまっ!?そんなっ、同棲だなんて、そんなっ!!」
……飛躍している。
「馨は……まだ、心の準備がっ……!」
面白いから今日は放っておこう。
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0ch BBS 2004-10-30