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[第七弾]妹に言われたいセリフ
- 436 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2008/04/05(土) 00:26:29 ID:HdUeiqt+
- 「……」
「……」
青空の下、沈黙の二人。
別に気まずいわけではない。
黙って、この二人の間に流れる雰囲気を楽しんでいる。
……のだと僕は思っていたが……
「兄さん?」
「ん?なに?」
「やっぱり私はつまらない?」
「え?」
「さっきから黙ってる……」
そうか、さすがに無口すぎたか。
「あぁ、ゴメン。少しボーっとしてた」
「はは。こんな何も無いところに呼び出して悪かったね」
「いや、静かで良いと思うよ」
「そんな私なんかに気を使ってくれなくても構わないよ。文句があるなら、遠慮なく言えば良いのに」
「ううん。こんなに良くしてもらってるのに、静流さんに文句なんていったら罰が当たるよ」
「当たらないよ。私は兄さんと一緒にいることが嬉しいんだから、怒られたくらいじゃ」
「なんか大仰だなぁ……」
「それだけ、私の中の兄さんが占める割合が大きいってことだよ」
微笑む静流さん。
うーむ……それはそれで、申し訳ない気も……。
「そうだ。兄さんに少し相談したいことが、あるんだ」
「ん?相談?珍しいね」
「うん。で、相談なんだけど……」
座りなおし、ジッと俺の目を見る静流さん。
「私たち、出合ってもう随分経つよね?」
「そうだね、もう……3ヶ月くらいかな?」
「うん。正確には3ヶ月と12日。それでなんだけど……」
「……?」
- 437 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2008/04/05(土) 00:27:00 ID:HdUeiqt+
- 珍しい。
静流さんが口篭っているなんて……。
「えっと……うーんと……」
「静流……さん……?」
「だから!そろそろ……静流さんなんて他人行儀な呼び方は……辞めてほしいななんて……」
徐々に小さくなっていく声。
でも、ちゃんと一字一句逃さず僕の耳には聞こえた。
「あぁ……そんなことでいいの?」
静流さんの硬い雰囲気から発せられた提案に、肩透かしを食らった気分。
「そ、そんなことって、兄さん!私にとってはとても重要なことで……!」
「あ、えっと、ゴメン。そんなつもりじゃ……」
怒っているというより、お説教と言うのに近い言葉に思わず、頭を下げて謝ってしまう。
「悪気があるわけじゃないんだ……許してよ、静流ちゃん」
「……!」
睨まれた……。
「……呼び捨てが良い……」
ボソッと呟く静流……。
こだわっているんだ……。
「分かったよ……静流」
「もう一回呼んで……?」
「うん。静流」
「ありがとう。幸せだよ、兄さん」
いつもの口調でそう言った静流、でも嬉しさを隠せない顔。
「兄さん、いつものやろうか」
「え?ここでっ!?」
「いいからいいから。ほら、ちゃんとコレも」
家からそんなものを持ってきたって事は……最初からそのつもりですか。
- 438 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :2008/04/05(土) 00:27:33 ID:HdUeiqt+
- 「こんなに天気が良いんだ。きっと気持ち良いよ」
「……じゃあ……お言葉に甘えようかな……?」
「クス……いっらしゃいませ」
穏やかな太陽。
心地よい春風。
柔らかな静流の膝枕に横になり、耳かきをしてもらう贅沢。
ただ、冷静に考えると、この体勢は恥ずかしいぞ……。
「ふふ、気持ち良いんだね。兄さん」
「あぁ……」
間抜けな声……。
「愛してるよ、兄さん」
「こんなときに言わなくても……」
「本当は、四六時中言っていたんだけどね」
「勘弁してよ……」
「はは、今日は今の兄さんの横顔に免じて許してあげるよ」
時を忘れてしまいそうな、ゆったりとした時間。
今日もしっかり静流に乗せられてしまったが……まぁ、いいか。
「そうだ。たまには静流にもやってあげるよ」
「え?わ、私はいいよ!」
「まぁまぁ、そういわずに。膝枕もちゃんとするよ」
「う……じゃ、じゃあ……」
ちょっと勝った。
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作品を貼った後は人が増えるが、急速に人がいなくなるね……。
他のSSスレとかはどうしてるんだろうか。
素直クール妹後編。好きなんだけど、妹である必然性が薄い……いつものことか。
次回はネガティブ兄vsクール娘編……よく考えたら冬の話だったなぁ……。
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0ch BBS 2004-10-30