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[第四弾]妹に言われたいセリフ
- 230 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/05 03:02:47 ID:y3scfdzk
- やっぱここは「妹」のSSじゃないと駄目だよなぁ・・・。
「妹な存在」のSSじゃ駄目だよなぁ・・・。
- 231 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/05 07:29:52 ID:VGeRwGAu
- 俺には嵐さん来ないんだねぇ。つまらん……
>>228
需要有か。
じゃあ、適当に作ろうかねぇ
>>229
大好きです。
>>230
いいんじゃないの?
つーか、そういうの面白いかも。
- 232 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/05 15:57:51 ID:y3scfdzk
- 神のGOサインが出た! じゃ、ヌックリ書きます。
- 233 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/05 22:49:53 ID:y3scfdzk
- うは〜、出来たけどネタヤヴァイから誰も居ないときにこっそり貼っつけよ。
- 234 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 03:03:09 ID:W0XLqfeB
- じゃあ、誰も居ないっぽいんで貼っちゃいます。 苦情はGOサインだした神に言ってください。
・・・・・嘘ですよ。 でも貼るのはほんと、スレ汚しすまぬい。
↓試験的SSいきます。
- 235 :試験的SS1:愛、憶えていますか? :05/02/06 03:06:52 ID:W0XLqfeB
- チャイムが鳴り響き、今日の授業の終わりを告げる。
にわかに騒然とし出す教室には、帰りの仕度をする者か友人と今日の予定を話す者かのどちらか。
俺はと言えば、早々に帰りの仕度を整え、すれ違うクラスメイトに挨拶をしながらいつもの教室へ。
俺の日課。 出来ればもういい加減、こなしたくない日課。
「お、今日もご苦労さん」
目的の場所の前に立つと、聞きなれた声が俺に掛けられる。
「佐々木さん、あの」
俺が用事を言おうとすると、
「あ〜ん、つれないなぁ。 昔はむーちゃんてっちゃんと呼び合った仲じゃないの。 せめて名前で呼んで欲しいなぁ」
「いや、でも」
「ああ、歳? 歳気にしてんの? やだなぁ、それこそ水臭いってぇ。 たったいっこ違いじゃないのよ〜」
「は、はぁ・・・・」
相変わらず・・・・・何と言うか・・・・・。
「まいいや、はや呼べば良いんでしょ」
「おねが――――」
「はやー、素葉耶(そはや)ー、愛しのよあぶらざーが迎えに来たわよー」
・・・・人の話を聞かないむーちゃんだ。
「え、ほんと・・・・ってむーちゃん! い、愛しのってなによー」
「にゃはははは、はやのブラコンは学年でも知れ渡ってるからねー」
「も、もう、むーちゃんが言い触らすからだよー。 そんなことないのにぃ・・・」
とてとてとこちらにやってくる。
「んじゃ、また明日ね」
「うん、またねむーちゃん」
「さようなら」
「おう、あでぃおす! てっちゃん! にゃはははは〜」
吹き荒ぶ風のように(?)颯爽と去っていくむーちゃん。 廊下ににゃははを残しつつ・・・・。
「じゃあ、帰ろっか虎鉄くん」
「ん・・・そうだな」
- 236 :2:ここですか? さあ、神に祈りなさい! :05/02/06 03:09:16 ID:W0XLqfeB
- 校門を出て一伸び。 やはり俺は勉強よりかは体を動かしていたいタイプのようだ。
「今日は用事ある? ――――お兄ちゃん」
歩きながら喋りだす。
「・・・・・特にない」
「そっか。 じゃーね、寄りたいとこがあるの」
「どこだよ?」
「ほら、何だかんだで、まだ豚丼食べたことないじゃない。 そろそろ食べてみたいなー、って」
「夕飯前に食うと太るぞ」
「そ、そんなことないもん」
「太る。 確実に」
「うー、お兄ちゃん意地悪だー」
「あのな・・・」
「何? お兄ちゃん」
「・・・・・・・いい加減その『お兄ちゃん』っての、止めないか?」
「え?」
「いい歳してさ、お兄ちゃんは無いだろ・・・・」
「またその話ー? じゃあ何て呼べばいいのー? 兄さん? アニキ? お兄様?」
不機嫌そうにそう言ってくる。 しかし、不機嫌なのはこっちも同じだ。
「・・・・・・・あのな」
「いいじゃないのよぉ、昔からこうだし別に困ること無いんだし」
「俺が困るわ」
恥ずかしいっての。
「じゃあなんて呼べばいいのよ」
「虎鉄でいいだろ」
「な、名前で?」
「ああ、学校じゃそうしてるだろーが」
- 237 :3:チャクラエクステンション! シュートォー! :05/02/06 03:11:08 ID:W0XLqfeB
- 「だ、だってそれは・・・・学校だと、流石に恥ずかしいから・・・」
「学校で出来て、普通の日常生活で出来ない訳ないだろーが」
「だって・・・・名前って、なんか恥ずかしいよ・・」
「はぁ? じゃ、なんで学校で――――」
「が、学校は、恥ずかしいの我慢してるの! むーちゃんはともかく・・・他のお友達には、恥ずかしいんだもん・・・・」
「・・・・・・はぁ?」
理解に苦しむ。 ってか街中でお兄ちゃん言ってれば、そのうちバレるだろうに・・・・。
「も、もうこの話はお終い! お兄ちゃんはお兄ちゃんって呼ぶの!」
ぷいっと、むくれて顔を逸らす。 本当にガキみたいだ。 頭二つ違う身長とこの言動、仕草。
長く伸ばした髪もかえって子供っぽくなってしまう。 本当に俺と一つ違いかね・・・・。
でも、本当は――――
「あ、そうだ」
「何よお兄ちゃん。 まだなんかあるの?」
「剣、本当にもうやらないのか」
「剣道? うん、高校は吹奏楽でいくって決めたから」
「何で」
「何でって・・・私だって、女の子らしいこと、したいもん」
「どうせ帰ったらやるのに」
「そっちはちゃんと頑張るよ。 文武両道。 うちの学校のモットーだし。 お兄ちゃんも弓、頑張ってる?」
「ん、まぁそれなりに」
「そっか。 将来は一緒の仕事だもんねー」
「・・・俺は医者を継がせられるんだぞ」
「あはは、勉強も頑張んなきゃねー」
将来。 俺たちのこれから。 ・・・いつまでもこのままなんだろうか?
「・・・・・帰るぞ」
「え? 豚丼はー?」
「用事が出来た」
「あ、う、うん・・・って、こっちは家じゃないよー?」
「久しぶりに手合わせしよう」
「え・・・・・?」
- 238 :4:ピーノの玉乗りでござーいっ。 :05/02/06 03:13:22 ID:W0XLqfeB
- 「着替え終わったか?」
「ん、準備おっけ」
「俺もだ」
す、と向かい合う。 白い胴衣、紺の袴。 邪魔にならないよう、一本に束ねた髪。
俺はその後姿を何度も見てきた。 今は正面から向かい合っている。
「久しぶりだね」
「ああ。 入学前に一本やったきりか」
「お兄ちゃんのね」
「勝負は――――」
「えへへ、私の勝ち」
「そうだな・・・・俺の勝ちなんて、数える位しかないもんな」
「コレばっかりは負けられないよ〜」
「・・・・・一つ、賭けをしないか?」
「何?」
「勝った方の言うことを聞く」
「いーのかな〜? そんなこと言って?」
「負けん」
「・・・・もう、そんなにお兄ちゃんって呼ばれるの嫌?」
「嫌だ」
「・・・・ちょっと傷つく」
「なら勝て」
「言われなくたって」
渡される竹刀。
「夕ご飯前に木刀もないでしょ。 怪我したらお父さんに怒られちゃう」
「そうだな。 でも、真剣勝負だ」
「分かってるよ。 お兄ちゃん案外負けず嫌いだから、手を抜くと怒られちゃうもん」
「さて・・・・やるか」
「うん」
- 239 :5:起こらないから奇跡って言うんですよ :05/02/06 03:15:41 ID:W0XLqfeB
- これは真剣勝負。
始まりの合図など無い。
いつの間にか互いに取っている間合い。
剣を持つと、雰囲気が変わる。
昔からそうだ。
いつものほわっとしたのが、ぴしりとしたものに変わる。
その眼光は獲物を捕らえた鷹。 空気は飢えた狼。 一撃は雷。
安綱流壱派師範代素葉耶。
俺の小さい頃からの、好敵手。
・
・
・
動かない二人。 しかしそれは表面的なこと。 向こうは「動かない」。 俺は「動けない」。
いつからだろう、これほどまでの差ができたのは。 俺が弓に移り変えた頃からだろうか。
刹那、向こうの竹刀が閃く。
「せいっ!!」
「くっ・・・!!」
かろうじて捌き、瞬間離れる。 そして、まるで何も無かったかのように・・・・・静寂。
安綱流壱派極意の一、無拍子。 俺でなければ、決まっていただろう。
ただし、それは俺の腕云々の話ではない。 何のきっかけも作らず、瞬間の攻撃を放つ、それが無拍子。
ただ血を分けた者が相手だからか、何となく分かってしまうというだけ。
適わない。 適うわけが無い。
俺の安綱流弐派は受けの剣。 しかし、攻めてきても返せない相手にはどうすればいいか。
特攻しかない。
「せいやぁぁぁっっ!!」
ときの声、そして、
「はっ!!」
抜き面。 勝負が決まった。
- 240 :6:痛み止め打ってでもオレと戦え! :05/02/06 03:17:15 ID:W0XLqfeB
- 「あははー、私の勝ちだねー」
「・・・・そうだな」
板張りの床に大の字になった俺に、覗き込んで話しかけてくる。
「お兄ちゃん、汗かいてるよ」
「そりゃ、師範代の相手をすりゃ、汗くらいかく」
乱れた息で応える。
いつ打ってくるのか殆ど分からないから、気を抜けない。 俺でも一回二回捌ければ良い方だ。
「さてとー、何して貰おうかなー?」
「・・・・男に二言は無い。 何でも言え」
「んー、ゆっくり考えるよ」
「・・・好きにすると良い」
「でも、どーしていきなり手合わせしようと思ったの? 賭けって、その場で思い付いたんでしょ?」
・・・・流石に分かってるな。 あれは思い付きだ。
「・・・・秘密だ」
「えー、何それぇ、ずるくない〜?」
「いいだろ、別に」
「気になるぅ・・・。 そーだ! さっきの賭け!」
「は?」
「言うコト聞かせる権利、発動だー!」
「おいおい、そんな下らないことに使っていいのかよ?」
「う〜ん、流石にもったいないから・・・これからは内緒禁止!」
「はぁ!?」
「男に二言はぁ〜?」
「・・・・・無い」
「よろしい」
「はぁ・・・」
- 241 :7:ちよちゃんはなんで飛ぶん? :05/02/06 03:19:10 ID:W0XLqfeB
- 「で、何で?」
「・・・・見たかったんだよ」
「何を?」
「剣道やってるとこ」
「え、私の? 何で?」
「・・・・・・・」
「秘密は無しだよ?」
「・・・・・・・好きなんだよ、剣道やってる姿」
「へ?」
「稟として・・・・小さい頃から憧れてた・・・んだと思う。 俺にはない、なんてんだろ、カッコイイ所とかが・・」
「す、好きなの?」
「ああ」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「あああ、もももう! お兄ちゃん!! わた私単純なんだから、からかわないでよぉ!!」
「な、なんだよ、正直に白状したぞ俺はっ」
ばっ、と体を起こし視線を逸らす。
「・・・・・」
「・・・・・」
沈黙が気まずい・・・。
「だ、大丈夫だよ・・・?」
「な、何が?」
「私・・・剣道、続けるよ?」
「いや・・・そーいうんじゃなくて・・倶楽部でやって欲しかった、っていうか・・・」
「なんで・・・?」
「・・・・普段、ぽへっとしてるだろ?」
「へ? し、してないよぉ」
「してる」
「・・・・そーなの?」
- 242 :8:悪いがとっとと死んでくれや! :05/02/06 03:21:22 ID:W0XLqfeB
- 「だからさ・・・・そういうカッコイイ所もあるって・・・周りの奴らにも、知らしめしたかった、っていうか・・・」
「そー・・・なの?」
「ん・・・」
「・・・・・でも、私は・・・お兄ちゃんが分かってれば、それで・・・いいよ」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
なんだろ、この空気・・・らしくない、らしくないぜこんなの。 ああでも。 止まんねえ。
「俺の・・・・その」
恥ずかしいからずっと黙ってた。 だけど、やっぱり言葉に出さずにいられねえ。
「憧れだった・・・いや、今でも憧れなんだよ・・・・」
「私・・・が・・・?」
「ん・・・」
「そっか・・・・そーだったんだ・・・・えへへ」
「何喜んでるんだよ・・・?」
「だって・・・私だけじゃないんだな、って」
「ん?」
「ほら・・・・私ってとろいから・・・その上、ぽへっとしてるんでしょ? だから、いっつもお兄ちゃんに世話掛けさせて・・・さ」
視線は床。 恥ずかしくて顔をあわせられないらしい。
「お兄ちゃんってなんでも出来るし・・・だから、私も憧れてたりして・・・えへへ」
「そう・・・なのか?」
「うん。 えへへ、変なの、お互いが憧れなんて」
「はは・・・・そうだな」
「でも、だからだよ?」
「ん?」
「私が、虎鉄くんのこと、お兄ちゃん、って呼ぶの」
「え・・・?」
「私にとっては・・・憧れだから。 いつまでも追いかけたい、目標だから」
「・・・・・・・」
「だから・・これからも、呼んじゃ駄目・・・・かな?」
「・・・・・まぁいいや」
- 243 :9:未来は、ここにある。 ここから、始まる。 :05/02/06 03:23:30 ID:W0XLqfeB
- 「ほんとっ? やったー、有り難うお兄ちゃん!」
心から嬉しそうに、満面の笑顔でそう言う。
何だかな・・・こんなことでそんなに喜ばれるなら、ちょっとくらい恥ずかしい思いをしたってかまわないかも・・・・な。
「さて・・・そろそろ帰るか?」
「ん、そだね。 遅いとお父さん心配するかも」
「あの放任主義が心配すっかよ」
「そんなことないよ〜。 あ、待って、着替えるから」
「ん? いいじゃんそのままで」
「え〜、この格好で外歩くのは恥ずかしいよぉ」
「その方が可愛いからいいじゃん」
「へ・・・・?」
「あ・・・・・」
し、しまった、ついうっかり本音が。
「あああ、い今のはからかったんだよねっ? ねっ?」
ぶんぶん腕を振って、愉快なリアクションを振りまく。 ここまで照れられると逆に冷静になってしまう。 せっかくだからからかおう。
「いや・・・言ったろ、これからは本音で喋るって」
内緒を禁止しただけだが、そんなに遠くない。
「あう、その、あのっ、おに、お兄ちゃんが、着てて欲しいなら、わ、私っ」
しかし、なんでこんなにテンパるかね? もうちょっと落ち着きを持って欲しい。
「ず、ずっと着てても、いい・・・・・よっ」
「飯の時も?」
「お、お兄ちゃんが望むなら!」
「洗濯しないで?」
「お兄ちゃんが望むなら!」
「風呂も?」
「お、お兄ちゃんがっ・・・・お、お兄ちゃん!? からかってる?!」
「気付くの遅いぞ」
- 244 :10:おじいちゃん!! あーん、会いたかったよー :05/02/06 03:27:48 ID:W0XLqfeB
- 「う〜、お兄ちゃんのばかぁっ、すごく嬉しかったのにぃっ」
な、涙目かよ・・。 くそう、卑怯だぜそりゃ。
「ばか〜、ばか〜っ」
「はいはい、悪かった悪かったって。 えーと、なんだ、可愛いってのは嘘じゃないからなっ」
「え・・・・ほんと?」
「男に二言は無いっ」
ちょっと違うが。
「えへ・・そっか・・・・えへへ」
ふ、ふぅ、非常事態は回避出来たみたいだな。
「ほ、ほらっ、帰るぞっ」
「あ、う、うんっ」
「全く・・・・今日は何か損してる気分だ」
「え、何で?」
「結局お兄ちゃん言ってるし、勝負に負けた、しかも俺は喜ばしてばっか」
「え〜? お兄ちゃんは嬉しくなかったのぉ? お互いが憧れだったんだよ? お互い想いあうなんて、まるでこいびっ・・・!!」
「は?」
「あ、う、ううん、何でもないよっ、何でもっ」
「はぁ・・・・?」
「えへへ・・・」
「・・・帰るぞ?」
もういいや、今日は厄日ってことにしとこう・・・。
- 245 :11:お前たちに名乗る名前は無い! :05/02/06 03:30:25 ID:W0XLqfeB
-
「お兄ちゃんっ」
道場を出て、ぴょこんと跳ねる。 結局胴衣のままだ。
「何だよ」
えへへ、と照れくさそうに笑い――――
「お兄ちゃんは、私の自慢の――――弟だよっ!」
「・・・・俺の姉ちゃんは、弟のことお兄ちゃんって呼ぶからとても恥ずかしくて人に自慢出来ない」
「あ〜、ヒドいよそれぇっ。 呼んで良いって言ったじゃん」
「恥ずかしくないとは言ってない」
「も〜、今の台詞、私だってちょっと恥ずかしかったんだからねっ」
ぷいっ。
・・・本当にどっちが上か分からない。
でも、それが俺たち姉弟。
「俺も・・・・姉ちゃんは自慢の姉ちゃんだよ」
「え・・・?」
「聞き返すなっ、男に二言は無い!」
「それちょっと違うよ〜」
「うるさいっ、帰るぞっ」
「あ〜んまってよぉ、お兄ちゃーんっ」
今日も姉が弟をお兄ちゃんと呼ぶ。
多分、将来ずっと先も。
そんな、少し変な俺たち姉弟のお話。
- 246 :あとがき:うしろがき :05/02/06 03:34:16 ID:W0XLqfeB
- 長々失礼。 NGワード、HNの「 : 」を指定するとあぼーんしてくれるハズ・・・?
これで萌えられたら・・・・プロだ! うん、ほんとゴメン。
でも姉スレに貼るのもなんか違う気がして・・・。 じゃ、逃げ。
- 247 ::239 :05/02/06 03:37:05 ID:W0XLqfeB
- あ、補足。
抜き面って、面抜き面だから。
- 248 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 03:37:29 ID:FxmpVPa8
- 乙です。…ごめんなさい、リアルタイムで読んでました。
- 249 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 05:04:43 ID:BmoL+sTY
- 同じくリアルでw
乙です
- 250 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/06 10:06:07 ID:M6ZjUe8e
- 今欲しいんだよねぇ、萌えの力が。
>>235-246
ウチの妹も剣道やってるんで、正直他人とは思えなかったり……。
でも、乙だ!
うーん……俺も妹的少女書いてみたいなぁ……。
いかんいかん……また他人のお株を奪う気か、俺は。
- 251 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 12:49:41 ID:pAXxZeTV
- ノ ‐─┬ /
,イ 囗. | / _ 丿丿
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ナ' ̄ / 、___
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/ V / / く_/`ヽ
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| く_/`ヽ
晒しage
- 252 ::NG使え :05/02/06 15:05:32 ID:W0XLqfeB
- そんなことは知ってますよ。
ちなみにスルー出来ないヒトはねらー的に駄目なヒトです。
つまりキミとおれは、駄目仲間。 いえぁ、ナカヨクシヨーゼ?
- 253 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/06 19:12:58 ID:M6ZjUe8e
- これを読めば話は大体分かる。遊星より愛を込めて台本基礎知識。(for beginners)
双子の話→明るい姉の石川唯奈(ゆな)と大人しい妹の石川千奈(ちな)の双子と、
お兄ちゃん(お兄さん)石川真司の話。義理。正直、千奈はほぼ未来。
『唯奈は何でも気兼ねなく話してくれたし、千奈も聞かれれば答えてくれた。
二人の特徴としては、俺に話してくれた限りではだが、
唯奈は明るく、素直な子。勉強はあんまりだが、テニスとかスポーツが得意らしい。
対照的に千奈は大人しく、恥ずかしがり。趣味は読書とお菓子作りらしい。
不思議なくらい正反対な二人だが……俺は、それが仲の良い理由ではないかと思っている。』
沙耶の話→無邪気で元気一杯、ちょっと臆病で引っ込み思案なところもある三上沙耶と、
沙耶のツインテールを引っ張ったり、からかったりしながらも沙耶を見守るおにぃちゃんの話。
仔犬とご主人様のじゃれ合いみたいな話にしたかったが、現実はただのロリキャラ……
『俺に起きて欲しい何かしらの理由があるのだけど、
無理には言えなくて、泣きそうになってる。そんな顔だ。
「……お休み、おにぃちゃん。でも……出来るだけ、早く起きてきてね……」
こういうネガティブな急かし方も沙耶らしいといえば沙耶らしい。』
未来の話→真面目で料理マニア、機会オンチの未来(みく)と、セクハラ全開のシスコン兄さんの話。
ハッキリ言えばエロ担当。
『「もっ、もう!!兄さん!!実の妹口説いてどうするんですか!!」
「そりゃ、妹だろうと何だろうと、未来が可愛すぎるからに決まってるだろ……?」
そう言って、俺は妹の首に手を回し、妹の顔を俺の顔に引き寄せる。
「にっ、兄さん!!!」
顔を真っ赤にして、俺の手を振り解く。こういう純なところがとてつもなく可愛い……。』
何故俺だけ……つまらん……。
- 254 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 21:40:49 ID:W0XLqfeB
- 乙っ。
たいそうどーでもよかコトですが、
機会→機械
でわ。
遊星神のにも義理話があったとは思わなんだ。
- 255 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 21:42:07 ID:7n+m8IwI
- 乙
- 256 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/06 23:00:23 ID:maJZzZ2E
- >>235-245
剣道萌えますね〜良いですね〜!
>>253
乙です!
なるほど〜、
みんな可愛い・・・・
- 257 :前スレ931 :05/02/07 00:02:43 ID:dYrFFtYP
- >>235-245
かっこいい女の子はいいですよねぇ…ステキです。
>>253
なるほど、何人ものキャラを書き分けられるのはすごすぎっすね。流石です。
- 258 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/07 01:43:49 ID:7npRfqdL
- 剣道んとこはカナーリてけとーなんで、経験者はスルー推奨しときます。 ('A`)
そはやの名前の元ネタ分かったら、結構マニアだ・・・・。
虎鉄がヒントになるような、ならないような・・・・。
安綱もなるかも。
- 259 :風呂入って思い出した・・・ :05/02/07 05:26:07 ID:7npRfqdL
- ぎゃー、そだよそーだよ、いたじゃねーか、双子様! 義理の!
ナンテコトダ、神の作ったキャラを忘れるなんて・・・! 馬鹿馬鹿、おれの馬鹿!
妹萌え妹失格だ! こんなんだから糞だの駄目だの言われるんだ!
逝ってきます・・・。
- 260 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/07 13:31:09 ID:tJ7LkElj
- >>253
妄想乙(w
- 261 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/07 17:16:13 ID:Kj9ELLqK
- 双子?マナカナか?
- 262 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/07 21:53:01 ID:y4dDMxIc
- >>260
妄想も何も、SSですよ?
- 263 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/07 22:28:27 ID:7npRfqdL
- >ここは、脳内の妹さんが囁いてくれるセリフとかSSとかを暴露しちゃうスレです。
荒らすにしてもテンプレくらい読んでほしいなぁ。
- 264 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/08 16:17:43 ID:+RkvkVbE
- お兄ちゃん〜これなんてよむの?
「勃起」
なんて答えるこの場合?
- 265 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/08 17:30:50 ID:PjnU4vrZ
- コンコン・・・
「コウくん、入るよ?」
そう言って妹がこちらの返答を待たず部屋に入ってくる。
いつもの事なので注意はしない。
「何か用か?」
「うん…、ちょっと教えて欲しい問題があるんだ。」
と、ノートを差し出してくる。
「どれ、見せてみろ。」
妹の持っていたノートを覗くと、自分も苦手な数学の問題が書かれていた。
「うーん、俺もこれは分からないんだよなぁ…」
「え〜、しっかりしてよ。お兄ちゃんでしょ?」
「って言ったって、学年はお前と同じなんだぞ。」
と言っても、俺が浪人したのではなく、誕生日が11ヶ月差で俺が4月生まれ、妹が3月生まれと言うことだ。
ちょっとだけ試しに書いてみたけど、やっぱり止めておこうかな・・・、作文能力に自信がないorz
- 266 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/08 18:19:57 ID:WM+s7K+w
- >>265
コウ君がんばれ
- 267 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/08 21:54:38 ID:U15Zk1ib
- >>265
がんばれー!
その設定オイラは好き。おもしろい。
- 268 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/08 21:56:50 ID:+RkvkVbE
- コウくん受験問題教えて〜
- 269 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/09 08:50:19 ID:ppF4ngJJ
- 呼び名はコウ君でいいのか?お兄ちゃんではないのか?
- 270 :前スレ921 :05/02/09 14:03:24 ID:FPAQKMEw
- >>265
コウ兄ぃ頑張ってぇ〜!!
凄い期待して読んでたら途中で終わりって……(´_ゝ`)
続きキボンヌ
SS書くといったのに遅くてすいませんorz
暇が見つかった時に書きます
- 271 :期待に応えて265の続き :05/02/09 20:37:35 ID:EXHT4dOQ
- 「う〜ん、じゃあ一緒に勉強しようよ!」
「なんでそうなるんだ。」
「良いでしょ?ね、そうしよう!」
「断る。」
そう言った瞬間、妹が悲しげな顔をしたのを見て言いようのない罪悪感にとらわれた。
可哀想に思えてきたので気が乗らないフリをしながら承諾する。
「あ〜わかったわかった。但し条件がある。」
「条件?」
「今日の食器洗い、風呂掃除はお前が変わりにやること。」
「するする、だから一緒に勉強しよ!」
その飛び付きように正直驚いた。そして、そこまでして勉強したいものなのかと疑問も湧いてきた。
「取りあえず夕飯が終わった後にな、今の内に教科書調べて勉強の内容まとめておけ。」
そう言って追い払ったつもりだったが、黙ったまま動く気配がない。
少しの沈黙の後、突然唐突な質問をしてきた。
「ねぇ、コウくんって恋人とか居るの?」
「ん?居ないけど、そう言うお前はどうなんだ?」
「え?わ、わたし?居ないよ!」
「そうか。」
「(・・・・・・・・好きな人は居るけど)」
「ん、何か言ったか?」
「ううん、何でもない!それじゃあ後でね。」
そう言って慌てて部屋を出ていった。・・・変なヤツ。
------------------------------------------
ごめんなさい、高一のガキによる悪い妄想ですorz
いざ書き出してみると難しくてなかなか進みません・・・。
- 272 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/09 21:06:20 ID:fpehxfP4
- 期待しておるぞ
- 273 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/09 23:59:40 ID:k9STRtb2
- 名無しのかきこがすくないと、職人オンリースレみたいだぞ・・・・乙とか賭けよ、みんな
- 274 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/10 02:12:05 ID:+1nwNhpe
- GJ!!良いぞぃ!
- 275 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/10 02:16:12 ID:CwbhzFno
- 何故あげる・・・・まぁ、いいか。
おれもキャラ紹介が出来るくらいの大物になりたいもんだねぇ・・・・無理か。
- 276 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/10 20:26:37 ID:+1nwNhpe
- スマソ。誰か萌えパワーをオラに分けてくれぇぇぇ〜!!
- 277 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/10 21:07:03 ID:Ns5lqGBk
- >>271>>275
乙。
書くことの難しさを知るという事は、他人の書いたものの本当の価値を知ることなのですよ。少年。
……ヘタレ台本職人如きが偉そうだな。スマン。
>>276
全く……sageないヤツの頼みなど聞きたくもないが、こちらにも都合がある。そのうち貼る。暫し待て。
尤も、萌えるかどうかは分からんがね。
- 278 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/10 21:30:18 ID:nkFz+c2d
- >>277
カッカッコイイ…ポッ(″Д″)
- 279 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/10 22:32:21 ID:Ns5lqGBk
- キーンコーンカーンコーン……。
四時間目終了を知らせるチャイムが鳴り、教室中が重苦しい雰囲気から開放される。
俺は軽く伸びをして、友人たちと飯を食うためにバッグから弁当を出した。
すると……
「お兄ちゃん!!」
何者かに、軽くではあるが首を絞められる。
こんな所でこんな風に俺を呼ぶ人間は一人しかいない。
「……何か用か?」
極端に低いテンションで俺は振り返り、そいつを見る。
「ご飯食べよ?」
自分の弁当箱を俺に見せて、少女は笑った。
「飯ぐらい一人で食え」
……おっと、俺も人の事言えないな。
「いいじゃん!!お兄ちゃんとご飯食べたほうが美味しいんだよー!!」
「味が変わるワケない。あと、お兄ちゃんって言うな!!」
「何でー?」
「梨那……お前、俺の妹じゃないだろ……」
「えー!?妹じゃなきゃお兄ちゃんって呼んじゃいけないのー!?」
「別にそう言う訳じゃないけど……とにかくダメって言ったらダメ!!」
そろそろこいつの説明が必要かな……。
こいつの名前は相川梨那。俺の幼馴染。もちろん妹ではない。
だが、小二になるまで自分が俺の実の妹だと信じていたバカなヤツだ。
そのクセで、俺のことをお兄ちゃんと呼ぶのだが……。
「大体、一年も歳離れてないんだぞ、俺たち?しかも同じ学年だし」
ちなみに、梨那は俺と同じ学年である事に小一の三学期で気付いた。
- 280 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/10 22:32:32 ID:CwbhzFno
- ねえねえ、彼、いいと思わない?
なんてったて、神ですもの!
いい加減「神」しつこいな・・・。 ゴメンよ遊星さま。
でも、あなたはおれの永遠の師匠(せんせい)です。 ラブ。
- 281 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/10 22:33:21 ID:Ns5lqGBk
- 「でも、お兄ちゃんはお兄ちゃんだよー?」
「それでもダメ!!」
「じゃあ、何て呼んだらいいのー?」
「周りのヤツらが呼んでるのと同じでいい」
「『しゅーちゃん』でいい?」
「ま、まぁ、それでもいいけど……」
「しゅーぅーちゃーん……」
「何だよ?」
「うにゃ……やっぱり、しゅーちゃんはヤだよー!!やっぱりお兄ちゃんがいいー!!」
周りの連中が一斉に俺たちを見た……。
しかし、実際ただ梨那が大声を出したのに驚いただけで、
皆は『またやってるよ、やれやれ』ぐらいにしか思ってないわけだが……。
「もう好きにしろ……」
「うん。そうするねー」
そう言いながら、俺の前の席に座り俺の机の上に弁当を広げる梨那。
「で……何をやってるのかね?君は?」
「にゃ?お兄ちゃんとご飯食べるんだよー」
「誰が梨那と食べるって言った?」
「お兄ちゃん、言ってなかったっけ?」
「言っとらん」
「じゃあ、言って?」
「……」
呆れてモノも言えない。
もし漫画なら俺のセリフの代わりに、グチャグチャの線が書かれてる所だろうな……
「ねぇねぇ、お兄ちゃん、おかず交換しようよ?」
もう一緒に食べる事になってるんだ……。
仕方ない……ここで断るのもカッコ悪いしな……って、もしかして、これは相手の作戦の内かも……。
「しょうがねぇなぁ……」
- 282 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/10 22:34:46 ID:Ns5lqGBk
- 「えへへ……あっ、お兄ちゃん、そのエビフライ美味しそー!!一個ちょーだい!!」
「いいけど……お前、その唐揚げと交換だぞ?」
「うん。いいよー」
梨那は無邪気に笑って、俺に箸を突き出す。
「はい。お兄ちゃん、あーんしてー」
「出来るか!!」
「いらないの?」
「いや、欲しいけど……」
「じゃあ、あーんしなきゃダメだよー?」
「いいよ。自分で取るから」
俺は梨那の箸に掴まれている唐揚げに箸を伸ばし、それを取ろうとする。
すると……
「あっ!!お兄ちゃん、ダメなんだよー!!」
「は?」
「一つのものを二つの箸で掴むのは縁起が悪いんだよー?」
「ふーん……」
仕方なく俺はその唐揚げを掴みかけた箸を引っ込め、そのまま梨那の弁当箱から唐揚げを奪う。
「にゃっ!!ドロボー!!」
「人聞きが悪い。お前がくれるって言ったんだろ」
そして、俺は唐揚げを口に運ぶ。
うん、美味い。さすが梨那の母さんだな。
「違うよー!!私の持ってる唐揚げはあげるっていったけど、お兄ちゃんの食べたのは違うよーだ!!」
「屁理屈言うな」
これでも、俺と同じ学年だと言うのだから……どうなってるんだか……。
「おっと忘れてた。俺のエビフライをやらなきゃな……って、お前、何してる?」
梨那はその小さな口を開いて、俺のエビフライを待ち構えている。
「あーん」
「だから、何してるんだ?」
- 283 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/10 22:35:59 ID:Ns5lqGBk
- 「ほにーひゃん、はへさへひぇ」
「いや、分からんって」
梨那は口を開けたまま何かを伝えようとしているが、そんなハ行だけの言葉で分かるワケがない。
そんなことを何度か繰り返したが、最終的には梨那は諦めたようで、口を閉じて
「お兄ちゃん!!『あーん』てして待ってるのに、何で食べさせてくれないの!?」
「あぁ、そういうことか……」
「そうそう。じゃあ、気を取り直して……あーん」
また梨那が口を開けた。
「いいけど、俺が食わせるのは特別料金だぞ?」
「にゃっ!?い、いくら!?」
「そうだなぁ……いつものアレ、三つぐらいかな?」
「にゃぁ!?高いよぉ!!」
「できなきゃ諦めろ」
「んー……二つじゃダメ……?」
どうしてそこまでこだわるんだか……。
つーか……冗談で言ったのに梨那は妙に乗り気だし……どうしよう……。
「ダメ……だよね……」
うわ……なんか泣きそうになってるし……。
っていうか、梨那の純粋な気持ちに付け込んでモノを要求するなんて……俺、嫌なヤツかもな。
「うるさい」
俺はムリヤリ梨那の口にエビフライを突っ込む。
「うにゃっ!?」
「休みが終わる。いいから早く食え」
「う、うん」
「美味いか?」
「うん!!お兄ちゃん、美味しいよっ!!」
「そっか」
心から幸せそうな梨那の笑顔を見ながら、俺もエビフライをかじってみた。
- 284 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/10 22:37:08 ID:Ns5lqGBk
- 「あーあ……」
突然梨那が顔を曇らせて呟いた。
「どうした?」
「梨那も、お兄ちゃんと同じクラスだったらなー」
「無理だろ。俺は理系でお前は文系なんだから」
「うん。梨那も理系にすればよかったな……」
「おいおい。数学28点のヤツがよく言うよな」
「にゃっ!?わ、忘れてたのにー!!」
「残念ながら、事実は事実だ。いつかは向き合わなければならないのだよ」
「にゃぁ……イジワルだよぉ……」
梨那の声が段々小さくなっていく。
俺はそんな梨那の肩を軽く叩いて、
「ま、お前には得意なモンがあるんじゃないか」
「えっと……詩のことかな?」
梨那は詩を書くのが得意で、校長から賞状を貰うほどの腕らしい。
『らしい』というのは、梨那に『恥ずかしいから見ないでよー!!』と言われ、梨那の詩を一度も見たことがないからだ。
「ああ。だから、数学がダメでも、梨那は自信持っていいんだぞ?」
「う、うん!!」
梨那はいつも通りの笑顔を取り戻し、最後の唐揚げを頬張った。
───────────────────────
ちょっと手違いがあって、こんなタイミングで新キャラ。
続きはバレンタイン以降になります。
ちなみに>>250であんな事書いてますが、実はこのキャラ自体は結構前から考えていました。
断じてパクリじゃないです。いや、ホントだってば!!
- 285 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/10 22:44:22 ID:p7rGCDI9
- 神よ…。
G J !
- 286 :280 :05/02/10 22:44:53 ID:CwbhzFno
- ナンテタイミングノワルサダ・・・。
二週間くらい書き込み禁止しよう。
いや、しかし、おれのは最後の
オチにもならないようなオチ(実は姉ですた)のためだけに書いたようなものなんで・・・。
こっちのが断然イイ!です。 せんせい! 一生ついてくッス! 乙可憐様々です!
- 287 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 00:26:31 ID:pekJazP4
- さて、新キャラ登場したばかりですがここで
第1回遊星さんキャラ人気投票〜♪
- 288 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 01:38:47 ID:yG1l3dE8
- じゃ、沙耶さん。
ええロリですとも。
- 289 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 10:29:01 ID:TLFKIyFK
- やっぱり未来ちゃんでしょ!
未来ちゃんモヘ〜〜〜(脱力)
- 290 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/11 14:30:22 ID:KszugETO
- 妹と同学年って設定が>265様とカブってた……すいません。
>>286
まぁまぁ。偶然とは恐ろしい物なのですよ。
>>287
ほぅ……面白い。
俺も今後の参考にしたいんで、是非協力して。
出来れば明日の夜ぐらいまでには……。
- 291 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 16:46:59 ID:n8fnkEih
- 未来ちゃんかな・・・。
身内(しかも兄妹)なのに謙虚なところがツボ
- 292 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 18:38:14 ID:eAXAJuC7
- 僕も沙耶たん
あの嘘を信じてしまう素直さに
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
- 293 :未来 ◆isG/JvRidQ :05/02/11 21:45:01 ID:KszugETO
- >>289
も、もう!!兄さん!!バカ言わないで下さいよ!!み、みんな見てるんですから……
え?俺は本気だ……?で、でもっ!!そ、そんなっ……!!
えっと……で、でも!嬉しいですっ!!ありがとうございますっ!!
>>291
こ、こっちの兄さんもですか……?
えっと……あっ、ありがとうございます。
でも、やっぱり……何度褒められても……恥ずかしいですね……。
- 294 :未来 ◆isG/JvRidQ :05/02/11 21:46:33 ID:KszugETO
- >>288
てへへ(つ〃∀〃)……ありがとう、おにぃちゃん。
でも、サヤはおにぃちゃんの妹だから、呼び捨てでいいんだよ?
はわっ!?Σ(゚д゚ でも、『沙耶ちゃん』って、呼ぶのは可愛いよね!?
>>292
サヤがキタよぉ━━━━(゚∀゚)━━━━!!……えへへ、おにぃちゃんのマネだよー。
>あの嘘を信じてしまう素直さに
ちがうよぅ!!おにぃちゃんはウソ言わないもん!!……たぶん(U・ω・ U)
- 295 :三上沙耶 ◆isG/JvRidQ :05/02/11 21:48:17 ID:KszugETO
- はわっ!?Σ(゚д゚
名前間違えちゃったよぉ!!
>288おにぃちゃん、>292おにぃちゃん、ゴメンなさい!!
- 296 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 22:14:05 ID:Pm2NwIXk
- おわったな・・・・
- 297 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/11 22:28:51 ID:n8fnkEih
- こう言うパフォーマンスもたまには良いんでない?
そりゃ、やり過ぎるのは良くないけど・・・
- 298 :コンズ :05/02/11 23:20:22 ID:oMEqZ4a7
- え〜、オレわ双子ちゅわんが一番イイけどなぁ。最後って三人一緒に勉強したトコで終ったのでしたっけ?ちなみに礼わイイぞぃ。
- 299 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/12 02:37:39 ID:HXDjkLx9
- 面白いですよ、この企画。
- 300 :289 :05/02/12 03:23:22 ID:IbMJ9Mdw
- うぉ!俺お兄ちゃんになってる!?
しかし、一日でも未来ちゃんの兄になれるのならば俺は死ねる!!(結構マジ)
つうわけで遊星神、これからも頑張って!
- 301 :遊星より愛を込めて ◆isG/JvRidQ :05/02/12 08:12:33 ID:SIiZqIQl
- 賛否両論……どちらかといえば否か。
ま、単なる気紛れ、暇つぶしなんで、二度とやる気はないですよ。ご安心を。
- 302 :ぬるぽ :05/02/12 09:29:30 ID:+u8tb8+H
- 遊星さんガンガレ
ぬるぽ
nurupo
- 303 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/12 12:45:22 ID:MbKyLhzL
- 沙耶タソかわいいよ沙耶タソ
\(゚∀゚)ノ ふぅーーー!!
- 304 :コンズ :05/02/12 16:53:48 ID:KTz2dCEo
- Give me 双子タソ!!(・∀・)
- 305 :前スレ931 :05/02/12 23:02:33 ID:/cWKof5X
- えっと…一応SS出来たのでうpさせて頂きますです
その前に、前口上と言い訳をば
@とにかく長いっす
A舞台は前スレで書いたの(誰も覚えてないでしょうけど…)と同じです
B萌えないと思います
それでは…
- 306 :前スレ931 :05/02/12 23:08:27 ID:/cWKof5X
- そこは虚ろな光に満ちた場所 視界を塗りつぶす白 白 白
まるで霧の牢獄 色褪せた白い闇の世界
俺は知っている ここは夢の中 あの日から幾たび目にしたかわからない 見知った光景
そこに 彼女の姿はあった
触れれば砕けてしまいそう 儚げなその姿を 俺は知っている
顔はわからない でもそれが誰だか 俺は知っている
「優」
彼女の名を呼ぶ
見えない彼女の唇が静かに言葉を紡ぐ
「お兄ちゃん…」
鈴をころがすような声で 俺を呼ぶ
その声はどこか切なげで 悲しげで 優しくて 俺の胸の奥はきゅうと締め付けられる
手を伸ばせば届きそうだけど 決して届かないことはわかっていた
それでも俺は彼女に向かって 手を伸ばす
しかし眼前は輝きに包まれて…………………………………………
- 307 :前スレ931 :05/02/12 23:10:46 ID:/cWKof5X
- __________________________________
静かに時を刻んでいた掛け時計がきっちり7度鳴った。
朝日の差し込む台所。まな板の上でトントン…とリズミカルな音を響かせていた少女は
包丁を置いた。幼さは残るが美しく整った顔、白雪のような肌、そしてどことなく無機的なその表情…見るものに人形を思わせるその少女は、ゆっくりと時計を仰ぎ見た。
後ろに結われた豊かな黒髪がさらりと波打つ。
「…にいさん起こさなきゃ…」
そう呟くと少女は台所を出て階段に脚をかけた。一歩一歩踏みしめるたびに刺すような冷たさが靴下越しに伝わる。
二階の、『KAZUTO』と書かれたネームプレートが下がる扉の、鈍く輝く銀色の取っ手に手をかけた。
「和人にいさん…起きてくださ――」
「やあ、おはよう雪乃ちゃん」
少女が扉の先に見たのは、窓からのまばゆい光を背に立つ青年の姿だった。
一見さわやかな、しかしどこか気だるさが見え隠れする顔に力いっぱいの笑みを浮かべたその姿は、
大概の人間なら顔をしかめること必至の不自然さだ。が…
「…ええ。おはようございます」
慣れているのだろうか、少女は眉一つ動かさずに淡々と言葉を返す。
「朝ごはん出来たから早く来てください。それと…」
「何だい?雪乃ちゃん」
「今度下履いてなかったらにいさんのごはんは、おじゃが一個になりますので
そのつもりで…」
「へっ?下?…あ」
そう言われて目線を下に落とした和人は小さく声を漏らす。
うん、履いてない。何も履いてない。見事にワイセツ物丸出しだった。
「をおっ、いやあの、これはなんていうかそのー」
言い訳を取り繕わんと必至で脳を回転させる和人。そして
「…雪乃ちゃんの…えっち…」
バターン!
和人一世一代の言い訳は、雪乃が思いっきり扉を閉める音に
かき消されてしまったのだった。
- 308 :前スレ931 :05/02/12 23:13:24 ID:/cWKof5X
- 「いやホントわざとじゃないんだって。俺はただフツーに着替えてただけでその…」
「…」
えんえんとしゃべり続ける和人と、それを半ば聞き流しながら無言で食事を口に運ぶ雪乃。
朝の食卓で向かい合う二人の姿は実に対照的だ。
「ちょっと寝ぼけてただけなんだってば。いやぁタイミングいいっていうか
悪いっていうか、ねぇ?まさかいきなり入ってくるとは
ムハンマド(注 預言者でも思わな」
「黙って食べてください」
「はい」
静かに一喝され、和人はいそいそと食事にもどる。
しかし、おとずれた静寂に耐え切れなかったのだろう、TVのチャンネルに手をかけスイッチを入れた。
「…にいさん、お行儀が悪いですよ…」
「まあいいじゃない、今日くらい」
「…もう…いくらお義父さんとお母さんがいないからって…」
そう、遡ること2日前。珍しく朝早くに目覚めた和人が二階から降りてゆくと、父と義母がなにやら大きなスーツケースを抱えているのが目に入った。
「父さん達、何やってんの?」
「おう和人。仕事入った。悪いが2週間ばかし家空けるぞ。」
「2週間?カウンセラーが2週間も何処行くってのよ?」
禿頭に濃い顎鬚の巨漢、一見するとカタギかどうかすら疑わしい父のメンタルカウンセラーとしての能力は確かにずば抜けたものではあった。が、長期出張というのには和人も首を傾げずにはいられない。
- 309 :前スレ931 :05/02/12 23:15:10 ID:/cWKof5X
- 「俺のカウンセリング法にカリフォルニア大の先生方が興味持ったらしくてなぁ。次の臨床心理学会での発表の参考にしたいんだと。ほんで、お呼ばれしたからちょっとアメリカまで行ってくるわ」
「アメリカってちょっ…」
「そぉなのよ〜。おとーさんすごいでしょ?」
脇から義母が口を挟む。
「義母さんは何処へ?」
「決まってるじゃない。おとーさんの付き添いよ。留守の間、雪乃のことお願いねカズ君」
「……………」
「付き添いはいらないよなぁ…やっぱ」
「?何の話です…?」
「や、なんでもない。っと、テレビテレビ」
他愛も無い朝のワイドショーに意識を戻しながら会話を続ける。
「雪乃ちゃん、中学はどう?もう慣れた?」
「…4月になったら、私もう3年生ですよ…?」
「あ、そーかそーか。もう2年生も終わりなんだっけ。雪乃ちゃんも大きくなったねぇうん」
「…にいさん、もっと考えてしゃべってください」
「はい…」
雪乃はクールな態度を崩さず言い放つが、不思議とそこに嫌味はない。
和人もその言葉を受けてもなお笑みを崩さない。
これがこの兄妹独特のコミュニケーションなのだろう。
2月の冷えた空気で満たされた食卓の雰囲気はどこか暖かだった。
- 310 :前スレ931 :05/02/12 23:17:24 ID:/cWKof5X
- 「…じゃあ、食器の後片付けだけお願いします…」
「ああ任せて、いってらっしゃい」
玄関先で靴紐を結びながら雪乃は言った
「あ…にいさん。私、今晩友達の家で勉強会あるから…」
「そっか、そろそろ学年末テストだもんねぇ」
勉強会という言葉の響きが中学生らしくてなんともほほえましい。和人は微笑を浮かべながら言葉を続ける。
「あんま遅くならないようにね。物騒だから、最近は」
雪乃は返事の変わりにこくりと小さくうなずいた。
「にいさんも遅刻しないように…」
「大丈夫。今日は雪乃ちゃんのおかげで早起きできたからね」
「あ………」
朝の光景を思い出して、雪乃は頬をほんのり赤く染めた。
「ん?どうしたの。忘れ物?」
「いえ、なんでもないです…行ってきます」
それ以上の詮索を避けるように、雪乃は足早に玄関を出て行った。
「いってらっしゃーい。さてと」
冷え切った外気が吹き込んでくる玄関の戸を閉めると、和人は再びリビングへと足を向けた。
- 311 :前スレ931 :05/02/12 23:19:33 ID:/cWKof5X
- 「で、なんで遅刻したんだ?和人」
「や、諸般の事情で」
時は正午過ぎ。にわかに騒がしくなった大学の広場の片隅で、青年二人が
問答を交わしていた。
「いい根性だな、まったく。2限のチャイ語、単語テストだったってこと
忘れてたわけじゃないんだろ?」
「あ」
「いや忘れてたのかよ」
「そう言うけどね、蓮。昨日のアンダーテイカーの活躍をビデオで
見ないことには俺の一日は始まらんのさ。とりゃークローズライン!」
奇声を上げながら繰り出された和人のラリアットを蓮はアッサリとかわす。そして
「ぐおっ」
逆に相手の額に掌底を浴びせた。
「何してんだか、まったく…。プロレスで単位落とす気かよ?お前」
「しょーがないだろ」
赤くなった額を撫でこすりながら、和人は口を尖らせる
「リアルタイムじゃ見れない俺の苦しみをちょっとでも理解しようとは思わないのかい?」
「ああ、確か義妹さん…」
そう言う蓮の顔が微かに陰りを帯びる。
「雪乃ちゃんにはあーゆーのはきついんだよ。テレビでもね」
「例の発作って奴か…………大変なんだな、お前」
和人は目でうなずく。
「…ま、かわいい義妹のためだからねぇ。そのためなら単語テストなんて
この際どーでも…」
「それは関係無い。全然」
「あ、やっぱり」
- 312 :前スレ931 :05/02/12 23:22:03 ID:/cWKof5X
- 和人のあくまでお気楽な態度に、蓮はふうっと大きくため息をついた。
「お前見てると、こっちまで一緒にだらけちまいそうになるよ」
「そぉか?ほんじゃあ午後の授業サボって遊びに行こーや」
「魅力的な提案だけど、3限の先生はちょいと神経質でね。サボると
後がきついんだよ」
「そりゃー残念」
「明後日なら付き合うよ。瑠々伊駅の近くに良さげな雑貨屋見つけたから行ってみようぜ」
「ウチの近所に?へー。ひょっとしてそりゃこの前、お前が女の子と
入ってった店かい?」
その言葉に蓮はぎょっと顔を上げる。
「なっ…!お、おま…見てたのかよ?!」
「ええ見てましたとも。あのしまりの無い顔、ケッサクと言わずして
何といおうか。ちゃあんとケータイで撮っといたよ」
和人は意地の悪い笑みを浮かべながら、妙に芝居がかった口調で答えた。
「ばっ馬鹿!ありゃ俺の妹だっての!」
「ほう?妹さん。ずいぶん可愛い子だったねぇ」
「何が言いたいんだよ、お前は…」
「さあね。それより、そろそろ3限始まるぞー?」
和人の言葉に合わせたように1時を知らせるチャイムが学校中に鳴り響く。
「ほれ」
「くっそぉ……おちおち道も歩けやしないな…」
「今度から後ろにも目ぇつけとくんだねぇ。何なら俺の目一個貸そーか?」
ぼやきながら教室に足を向ける蓮の背中にむかって、和人はけたけた笑いながら言った。
「視力の良さは折り紙つきだぜ」
- 313 :前スレ931 :05/02/12 23:26:22 ID:/cWKof5X
- かち、かち、かち、かち…
時計の針の音だけが静かに響く部屋で、和人はパソコンに向かってせわしなく指先を動かす。
「…であるっと。ふい〜〜〜〜〜〜。レポート終わりぃ〜!」
いすの背もたれに体重を預けて大きく背中を伸ばした。
「今何時だっけか?」
一人ごちながら目を向けた時計の針はもう少しで10時を指さんとしていた。
雪乃はまだ帰ってこない。友達との会話が弾んでいるのだろうか。
なんとはなしに和人は席を立って階段を下り、玄関へと足を向けた。
凍てつくような風が吹く表に出て、辺りを見回す。と、見慣れた人影を電柱の影に認めて、和人は手をふろうとした。
しかし、その様子は遠目にもはっきりわかるほどおかしい。
影の足取りはまるで千鳥足のようにおぼつかないものだったのだ。
「!まさか…」
和人は影に向かって走り寄る。
「雪乃ちゃん!」
「……にい………さ………」
影は和人に向かって倒れ掛かった。その息遣いは荒く、白雪のような肌は血の気が引いて、
青ざめてしまっている。
「くっ」
和人は雪乃を抱きかかえると急いで家に駆け込んだ。
- 314 :前スレ931 :05/02/12 23:28:40 ID:/cWKof5X
- 彼女の部屋のベッドにそっと横たえ、汗を拭く。
「はぁっ………はぁっ………」
未だ息の整わない雪乃の額に濡れタオルをのせながら、和人はそっと声をかける。
「大丈夫?今なんか飲み物を…」
「……にいさん」
台所に駆け出そうとするその袖を、雪乃は力なくつかんだ。
「?どうしたの?」
「…そばに………いて……ください……」
普段の雪乃からは想像もつかない弱気な台詞だった。
和人はうなずいて、その手を握りながらベッドの傍にゆっくり腰を下ろした。
「わかった。傍にいるよ」
その言葉に雪乃はふっと安堵の笑みを浮かべた。
「何があったんだい?」
ようやく生気の蘇り始めた雪乃に和人は尋ねた。
「…駅前で……喧嘩してる人たちがいて……血が…流れてて…それで…」
「それを見ちゃったのか」
雪乃は小さくうなずいた。
- 315 :前スレ931 :05/02/12 23:33:06 ID:/cWKof5X
- これが雪乃を蝕む発作であった。
血や暴力的な情景を見ることで引き起こされるこの発作は彼女の過去のトラウマに端を発している。
雪乃の父が亡くなったのは今から10年前。
彼女の目の前で暴漢に刺し殺された。
父の骸から溢れる鮮烈な紅の海の中で、わずか4歳だった少女が垣間見た世界は地獄そのものだった。
そして幼い彼女の心は砕かれ、永遠に癒えることの無い傷を負った。
初めて雪乃と会ったときのことを和人は忘れることが出来ない。カウンセリングを受けるために、
母親に手を引かれて和人の父の診療所を訪れた雪乃はまるで本物の人形のようだった。
まるで白亜で出来た彫像のようにその表情は変わることはなく、その両の瞳は虚無の他に何一つ
映してはいなかった。
「ゆっくり休むといいよ、雪乃」
「…はい。…ありがとうございます、にいさん…」
雪乃はそう弱々しく言葉を返し、やがて和人に手を握られたまま静かに寝息を立て始めた。
眠りに落ちた彼女の手を包みながら、和人は小さく笑みを浮かべる。そして
「ふうっ」
大きく安堵のため息をついた。緊張を解いて天井を見上げる。
「『にいさん』か…」
未だにその言葉に違和感を感じる自分がいることに、和人は驚く。
「(もう9年も一緒に暮らしてるのになぁ)」
まだ許してないんだ 俺自身を
蛍光灯が煌々と照らす部屋の中で、和人の顔にわずかに影が差した。
「また………あの日が来るんだね…」
- 316 :前スレ931 :05/02/12 23:36:59 ID:/cWKof5X
- うわ、俺一人でカキコしすぎだよ…
スレ汚しすんませんでした
あ、一応
途中で出てきた蓮は前スレで書いたヤツの主人公です
- 317 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/12 23:38:31 ID:MbKyLhzL
- いやおもろかったわ
- 318 :前スレ931 :05/02/12 23:47:12 ID:/cWKof5X
- あ、どーもです
でも、まだ続きあるんですわこれが…
すいません、お付き合いください
- 319 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/12 23:54:08 ID:MbKyLhzL
- 地の果てまでも
- 320 :コンズ :05/02/13 00:17:30 ID:yN8E6bOA
- ぷはーっ!!読み入ってしまいまふた。次の投下わいつ頃で?
- 321 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 00:24:40 ID:FlYVj91X
- >318
俺もつきあうぞ!
…俺って敬語の妹に弱いのかも……
- 322 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 00:39:15 ID:ZjvEf0aC
- すげぇ……
素晴らしすぎる……
- 323 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 00:53:45 ID:hgitM/xr
- 上手いですよねぇ。
羨望の念を隠しきれないです。
すごいの一言ですよ、ホント。
- 324 :前スレ931 :05/02/13 01:01:48 ID:DHB6+Sdf
- おおお…あんな駄文を読んでくださって、皆さんさんくすです
話はもう全部出来てるんで、よろしければ明日から順次投下させていただきまっす
- 325 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 01:58:19 ID:GxXFzcn6
- 今投下してはくれんのか〇| ̄|_
この続きが物凄く気になる気分で俺に寝ろと言うのか〇| ̄|_ 〇| ̄|_
- 326 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 03:27:07 ID:Ok1XGnJX
- 何故かかつての288氏を思い出した
…いや別にネタが被ってるとかではなく
- 327 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 03:35:10 ID:hgitM/xr
- >>326
それ、第何スレのヒトですか?
個人的に気になるんで、見て来たいんですが。
- 328 :コンズ :05/02/13 03:42:42 ID:yN8E6bOA
- Give me 全スレ931
もう気になって夜も眠れない(・∀・)
- 329 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/02/13 03:45:36 ID:z0HsnTpV
- 乙ですー
素晴らしいです。
どんどん続き投下しちゃってください!!
期待してますよ(´∀`)
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0ch BBS 2004-10-30