■スレッドリストへ戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901- 1001- 最新50

[第三弾]妹に言われたいセリフ

583 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/08/27 22:28 ID:IpGMlyDT
もういいかな?貼ってもいいかな?

家の外が騒がしい。
いつもは静か過ぎるくらいの町だが、今日に限っては賑やかだ。
そう、夏祭りだ。
その最後に行われる花火大会は、町を流れる大きな川を利用したモノで、かなりの人が来る。
「おい!唯奈、千奈。まだか?」
唯奈の部屋の扉の背にもたれかかって、ドア越しに、中で着替えをしてる二人の妹に言う。
「ちょっと待ってよ〜!!」
と、唯奈の返事。
「すいませ〜ん!!」
と、千奈の返事。
返事一つにしても、同じ遺伝子でここまで違う物なのかと感心してしまう。
「急げ」
「だから急いでるってば〜!!」
「ゴメンなさ〜い!!」
「なんでそんなに着替えに時間がかかるんだよ」
「もうちょっとだってば〜!!……よし、出来た〜!!」
「ありがと、唯奈ちゃん」
「あれ……千奈ちゃん。早くドア開けてよ」
「ねぇ、唯奈ちゃん……本当にコレでいくの?」
「うん」
「でも……恥ずかしいよ……」
「何言ってるのよ?さぁ、行くよ!!」
「あっ……唯奈ちゃん!!ちょっと待って!!」
「待てないよ〜♪」
そんな声が聞こえたので、俺はドアから背を離し、体の向きを変える。
「まったく……どれだけ待たせたと思っ……」
会話が途切れる。


584 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/08/27 22:30 ID:IpGMlyDT
「えへへ……着ちゃった」
「……」
視線の先には、浴衣を着た二人の妹が……。
オレンジの浴衣を着た唯奈と淡い青色の浴衣を着た千奈。
唯奈はちょっと照れて頬を赤く染めながら。千奈はかなり照れて顔を真っ赤にして俯きながら立っている。
「どうかな……?」
「……」
どうかな?って……。
俺は二人の妹をジッと見る。
「あの……お兄さん……あんまり……見ないで……」
千奈がやっとのことで、言葉を発する。
「あぁ……悪い……。でも……似合ってるよ。千奈……」
俺の一言で、千奈の羞恥心が沸点に達したようだ。
「お願いですから……見ないで……」
千奈は気の毒なぐらい顔を真っ赤にして、唯奈の陰に隠れている。
「隠すなよ……。すげぇ、似合ってるからさ……ホントに……」
口説いているだけに聞こえるかもしれないが、千奈は本当に浴衣が似合っている。
スラッと長い髪と、か細い身体、淡色の浴衣……なるほど……コレが浴衣美人ってヤツですか……。
俺は千奈の肩を掴んで、唯奈と分離させる。
「ダメですよぉ……ホントに……」
「恥ずかしがるなって……綺麗だよ、千奈……」
「お兄さん……」
「うん。恥ずかしがらなくても、十分可愛いから。ほら、笑って」
「ありがとう……へへへ」
千奈がほんのちょっぴりはにかみながら笑ってみせる。
うーん、我が妹ながら本気で惚れてしまいそうだ……。……って、何を考えてるんだ、俺は……。

585 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/08/27 22:31 ID:IpGMlyDT
「わわわわわわわわわわわわわ!!!!!!!!!!!ストップストップ!!!」
唯奈が慌てた様子で、俺たちの中に割って入る。
何だよ……今度は唯奈をからかってやろうと思ってたのに……。
「おぉっ、唯奈……いつの間に?」
「『いつの間に?』じゃな〜〜〜〜い!!さっきからずっとココにいたよぉ〜だ!!!」
「悪いな。気付かなかった……」
「しかも、唯奈を無視して、何かいい雰囲気になっちゃってるしぃ……」
「そりゃ……こんな美人さんを目の前にして……なぁ?唯奈だってそう思うだろ?」
「確かに、千奈ちゃんはすっごくすっごく似合ってると思うけど……」
「だろ……?」
「でも……グスン……お兄ちゃん……ずっと千奈ちゃんばっかり見て……ヒドいよ……
 唯奈だって……唯奈だって……お兄ちゃんのために……ひっく……浴衣着たのに……うぅっ……うわぁぁぁん!!」
「冗談だって!!唯奈は十分可愛いって!!」
「そんなついでで言われたって嬉しくないもん!!うわぁぁぁぁん!!!!」
「だから、嘘だって!!唯奈は可愛いから!!」
「ウソだぁぁ!!もういいよぉ!!わぁぁぁぁぁぁん!!!」
「なぁ……唯奈。確かにお前は、千奈と比べりゃ似合ってないけど……ソレが可愛くないことにはならないと思うぞ」
「ぐすっ……ひっく……ひっく……ホント……?」
「だって、俺のためにわざわざ浴衣まで着てくれたんだろ?可愛いと思うよ、そういうの」
「私が……?」
「うん。あと、唯奈の良さは、普段とのギャップだな。
 唯奈はあんまり浴衣ってイメージじゃないからさ、でもかえって、それがいいと思うんだ」
ちょっと優しい口調で、唯奈に諭す。
自分で言ってても少し白々しい気がするが、嘘は言ってない。ただ自分でも驚くほど素直になってるだけだ。

586 :名無しくん、、、好きです。。。 :04/08/27 22:32 ID:IpGMlyDT
「お兄ちゃん……」
「ゴメン……。別に唯奈を除け者にするつもりはなかった……」
「ううん……いいよ……えへへ……」
と、泣き笑いの唯奈。その光景に、ちょっと安心する俺。
「さて。おっと……待たせて悪かったな、千奈」
「いいえ。丸く収まってよかったです」
「そうだな……。さぁ、唯奈、千奈、行こうか?」
「うん♪」
「はい」
二人の妹の背を押しながら、相変わらず賑やかな町に向かう。
まだ、お祭りは始まったばかりだ。

────────────────────────────
終わりですよ。続かないですよ。
準備だけで中身なし、微妙に季節外れ、駆け足展開、ベタな展開……など、今回は俺の特に悪いトコが全開。
でも、この三人、書いてて楽しいから筆が進む進む……。

ところで、このスレ……いつの間にコピペばっかりに……?

482KB
新着レスの表示

スレッドリストへ戻る 全部 前100 次100 最新50

0ch BBS 2004-10-30