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[第二弾]妹に言われたいセリフ
- 723 :712 :03/01/11 23:06 ID:???
- 「お兄ちゃん、お待たせ〜♪」
部屋に入ってきた妹をテーブルの前に座らせ、俺も向かいに座る
「で、俺は何を教えればいいんだ?」
「えーと、コレなんだけど…」
と言って妹が差し出したテキストは国語、数学、社会、理科、英語
即ち…
「全教科じゃないか!」
「うん、そうだよ〜。お兄ちゃん頭いいからこんなの簡単だよね?」
あっさりと言ってくれるな妹よ。まあ、これぐらいならなんとかなるだろう
「じゃ、まずは国語からやっていくか」
「うん♪」
妹はテキストを開き、静かに読み始める
しかし、数分いや数十秒と経たないうちに、妹は声を上げる
「お兄ちゃ〜ん、コレ何て読むの〜?」
と言って指差した文字は『梅雨』
「お前、まさかこんな字も読めないのか…?」
「も〜、お兄ちゃんのいぢわる…。読めないから聞いてるんだよぉ…」
「『つゆ』だ…」
「へぇ〜、やっぱりお兄ちゃんって頭良いんだね?」
「……」
そんなこんなで結局、国語を終わらすのにかなりの時間がかかってしまった…
- 724 :712 :03/01/11 23:06 ID:???
- それにしても…
「お前、もしかして…国語苦手か?」
少し休憩時間をとって、妹に聞いてみる
「ううん、得意なほうだけど、どうかしたの?」
「いや…なんでもない…。さて、休憩終わり!次は数学にしようか」
「ね、ねぇ、お兄ちゃん。数学は明日にしようよ!」
突然、妹は焦ったように言った。
「え?何で?」
「だって…私、数学苦手だから…」
「前のテストは何点だった?」
「………38点」
「何ぃ!」
驚きのあまり大声が出てしまった
「次のテストでも50点以下だったら…補習を受けなきゃいけないんだよ。
そうしたらお兄ちゃんと一緒に学校に行けなくなっちゃう…」
「そっか、頑張らなきゃな…。で、次のテストはいつだ?」
「来週の月曜日…」
「何ぃ!もうすぐじゃないか!」
「うん、時間が無いよね…、これからもずっとお兄ちゃんと一緒に学校に行きたかったけど…諦めるよ…」
妹は俯きながら力無くそう言った。
「…よし、じゃあこうしよう」
「…?」
「お前が数学のテストで50点以上取れたら…お前の言うことを何でも聞いてやるよ」
「ホント?絶対、約束破っちゃダメだよ!」
「もちろんだ…」
これで妹は元気を取り戻したようだ、妹の顔にも笑みが見える。
「よし、俺も頑張って教えるからな!」
「うん、私も頑張るぞ〜」
俺たちはカリカリと勉強を再開した。
- 725 :712 :03/01/11 23:07 ID:???
- もうこんな時間か…風呂に入って寝よう…」
「う〜ん、私はもう少しだけ…」
「人間は眠いと物事が頭に入らないらしいぞ。だから今日はお終いだ」
「…ねぇ、お兄ちゃん。一緒にお風呂入ろ♪」
「ダメだ」
「いいじゃない〜、一緒にお風呂入ろうよ〜」
こういうところは小さい頃から何も変わっていない。
まあ…それがコイツのいいところなのであるが…
「ダメだ」
さすがにコレを聞き入れる訳にはいかない、またキッパリと断った
「何でダメなの〜?理由を教えてよ〜」
「ぐっ…それは…」
「あ、恥ずかしいんでしょ〜?お兄ちゃん、顔が真っ赤だよ〜」
「恥ずかしい恥ずかしいって…お前は恥ずかしくないのか?」
「え?何で?兄妹なんだから全然恥ずかしくないよ〜」
「俺には兄妹だからって言う理由が分からんぞ…とにかくダメって言ったらダメだ」
「何で〜?お兄ちゃんだって私の裸見たいでしょ〜?」
「み、見たくない…。だ、大体お前どうして俺と入りたがるんだよ?」
「あのね…怖い話を…聞いたから…」
そういえば、コイツは昔から怖がりだった。
そんなことを考えているうちにも、妹はなおも俺に甘えてくる
「だから〜、お兄ちゃん。お風呂入ろ〜よ〜」
「あー、分かった。一緒に入るわけにはいかないけど、俺は脱衣場にずっといる。いいだろ?これで」
「やっぱり一緒にお風呂が…」
「まだ言うか…。準備して来い。俺は先に風呂場に言ってるから」
「はーい…」
妹は不服そうに言って自分の部屋へと歩いていった。
- 726 :712 :03/01/11 23:07 ID:???
- 脱衣場の外で俺は座っている。
「お兄ちゃん、ずっと私とお話ししててね!」
「ああ、そうする」
「絶対だよ!」
「約束するから、早く入れって!」
「う〜、分かったよぉ…」
「おい!」
「なぁに?」
「見られちゃ不味い物は隠しとけよ」
「も〜、お兄ちゃんのえっち〜。ちゃんと隠してあるよ〜」
妹はそう言って風呂場の方へ入って行ったようだ
「お兄ちゃ〜ん、いいよ〜」
そんな声が聞こえ俺は脱衣場の中に入り、風呂場のドアにもたれかかる。
「ねぇ、お兄ちゃん」
「ん?何だ?」
「お兄ちゃんは…その…えーと……」
「あー!早く言え!」
「お兄ちゃんは…その…彼女とかはいないのかな…?」
「俺がいるように見えるのかよ?」
「ううん…そうじゃないけど…。じゃあ、好きな人は…いるの?」
「別に…。お前、さっきから何でそんなこと聞くんだ?」
「別にぃ。ちょっと気になったからね♪」
妹の声は何処と無く弾んでいた。
「俺のことはどうでもいいんだよ、お前にはいるのか?好きな人とか、彼氏とかが」
「あれ〜?お兄ちゃん、まさか私に彼氏が出来るのが心配なのぉ〜?」
「まあ、心配と言えば心配かな…。お前も恋愛ぐらいは経験しとかなきゃな」
まあ、俺が言うのも説得力が無いが…
その後、妹は何も言わなくなってしまった。
- 727 :712 :03/01/11 23:07 ID:???
- 妹が風呂から出た後、俺も適当に風呂を済ませる。
もう妹はもう寝てしまったのだろう、俺の出す物音以外は静かなものである。
着替えを終え、脱衣所から出ようとドアノブに手をかけドアを軽く押す
が、ドアが開かない。
今度は全力で押してみる。するとズズズと音を立てながらドアが開いた、そこには…
「なんて奴だ…。こんなところで寝てるよ…」
ドアにもたれかかって、妹が寝ていた。
「おい、起き…」
妹の肩を掴み起こそうとした瞬間、妹が寝言を呟いた
「おにい…ちゃん…いっしょにねるのって…ひさしぶり…だよね…」
なるほど、俺と一緒に寝る約束をしようと思ってここで待っていたが、結局眠ってしまったと言うわけか
夢に見るとはそこまで俺と一緒に寝たかったのだろうか…
「おい、起きろ」
肩を軽く揺すってやると、妹はゆっくり目を開けて俺の方を見た
「ん?ああ、お兄ちゃん、おはよう…」
「おはよう…じゃない」
「お兄ちゃん、何言ってるの〜?朝のあいさつは『おはよう』だよ〜?」
「もういいや…。寝るぞ」
「お兄ちゃん、さっきから何言ってるの?寝るのは夜だよ?朝になったら起きなきゃ…」
ダメだ、完全に寝惚けてる
「まあいいや、なんだか私も眠たいし…もう一回寝よう…」
「おまえ一人じゃ不安だから、その…一緒に…寝てやるよ…」
「うん、いいよ〜。好きにして〜」
意外とあっさりとした答えに落胆しながらも、俺は半分寝ている妹と共に妹の部屋へ歩いていく
妹の部屋はきれいに片付いていて…女の子らしい部屋だ
俺は妹をベッドに寝かせ、その隣に横になった。
意識が遠くなるのはそう後のことではなかった…
- 728 :712 :03/01/11 23:10 ID:???
- ここで終わってもいいのですが…とりあえず前半です。
内容は、小学生の作文レベル(w ですので、暇つぶし程度に読んでいただければ幸いです。
- 729 :703 :03/01/12 23:55 ID:???
- >>722-727
Σ(・∀・ )イイィィィィィ!!
お世辞とかでなく純粋に面白いです。続きも楽しみにしてますよ〜。
にわかに活気付いてきたヨカーン
- 730 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/14 21:49 ID:???
- 712氏、面白いです。萌えますた。
これからも頑張って下さい。
- 731 :NO.5 :03/01/15 04:19 ID:???
- >>712さん ご馳走様でした(W 堪能しました! 続きキボンヌです(W と、偉そうな事ばかり書いて何にもしていないDQNな自分…
- 732 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
- 「お〜い。お兄ちゃ〜ん、起きてよ〜」
妹の声で目が覚めた
「珍しいな、いつもは俺のほうが早いのに…」
「ねぇ、お兄ちゃん。お兄ちゃんはどうして私の横で寝てたの?」
「え…それは…」
「まさか…お兄ちゃん、私にえっちな事を…?」
「やってない!」
「ムキになるところが怪しいな〜。そういえば私のムネも小さくなってるよ〜?」
「元々その大きさだろうが!」
「何もしてないんだったら。エロエロなお兄ちゃんは一体私の横で何をやってたの〜?」
「いや、その…俺が風呂から出たらお前が寝てたから…ここに連れて来て俺もここで寝た…これでいいか?」
「そうじゃなくて〜!どうしてここで寝たのかを聞いてるんだよ〜?」
「理由なんか無い、眠かったから寝た。それだけだ」
「じゃあ…今日のところはお兄ちゃんがえっちだったってことで許してあげるよ」
「どうしてそうなるんだよ!」
「ウソウソ、冗談だよ。そんなに怒らなくってもいいのに〜」
妹はそう言って軽く頬を膨らませた。
「でもね…私、嬉しかったよ♪実は昨日、お風呂のところでお兄ちゃんを待ってたんだ♪」
妹は微笑みながら、俺に昨日の夜の記憶を話し始める
「で、そこで寝ちゃったんだけど…。夢の中でお兄ちゃんが『一緒に寝てやる』って誘ってくれて…
それで朝起きたらお兄ちゃんが隣で寝ているからビックリしちゃった」
…何も言えなくなってしまった…
「でも最初はお兄ちゃんと寝ている夢だったんだけどなぁ…順番がおかしいよね?」
「…」
「…お兄ちゃん…?お〜い、お兄ちゃん?にぃ!兄貴!兄や!…何でもいいから返事してよ〜!」
「ああ…何?」
「…無視するなんて酷いんじゃない?」
「…さ〜て、朝飯だ!」
俺は適当に話をすり替えて、部屋を後にした
- 733 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
- 午前中は妹の勉強で半日を費やしてしまった。
妹の学力の程はと言うと…酷すぎる。
公式や文法だけでなく常識すら怪しいのだ…
「ふぅ…疲れた…」
「お疲れ様♪」
「そういえば…テスト明日だったよな?自信の程は?」
「ん〜、全然…」
「おいおい…大丈夫かよ?」
その言葉に反応して、妹がニヤッと笑った
「お兄ちゃんが、一緒にお風呂に入ってくれたら、きっとテストもよく出来るよ♪」
「断る」
「え〜?何で〜?私がテストダメでもいいの〜?」
「俺には関係ない…」
「そんな酷いこと言わないでよ〜、私とお風呂に入るだけだよ?何がそんなに嫌なの〜?」
「全てだ…」
「…お兄ちゃんは私のこと嫌いなの…?」
妹は泣きそうな声を出す。まぁ、演技なのは分かっているが…
…しかし、困ったぞ。この状況では…
1.「しょうがないな…」といつか妹に負けて一緒にお風呂
2.「やだぁ!絶対、お兄ちゃんとお風呂に入る!」と無理矢理一緒にお風呂
のどちらかだ。
どちらにしろ俺の望むべきところではない。仕方ないな…
「………腹減った…」
俺はポツリと呟く
「そういえば、もう十二時過ぎて…って、そうじゃな〜い!」
「たまには、外飯でもするか!よし行くぞ!」
「あ〜、話をすり替えるなんてズルイよ〜!」
「さーて行くか」
「あ、待ってよ〜」
俺はかなり強引に妹を外へ連れ出し、お昼時の町を歩き出した
- 734 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
- 「何が食べたい?奢ってやるから遠慮なく言ってみろ」
商店街を歩きながら俺は妹に尋ねる
「何でも…いいよ…」
と言いながらも、妹の目はある一点に釘付けになっている。
「もう一度聞くぞ。『遠慮なく言ってみろ』」
「え〜と…あのお店…。でも…違うところでいいよ…。お兄ちゃんにムリさせちゃ悪いから…」
「よし…そこに決定。行くぞ」
「でも…高いよ…?だから…やめようよ…」
「…お前のためじゃない。俺がそこに行きたいから行くだけだ…」
「…お兄ちゃん…ありがとう!」
「…さあ行こう、腹も減ったしな」
と言って動き出す俺の腕に何か暖かいものが触れた
「お兄ちゃん、手を繋いで歩こう?」
「…まったく…最近妙に積極的じゃないか?」
「いいじゃない♪たまには昔みたいに…ね♪」
「ったく…、今日だけだからな…」
差し出された俺の手を、妹は小さな手で軽く握る。
そして、再び歩き出した俺を妹が止めた
「ねぇ、お兄ちゃん。顔、真っ赤だよ?」
「…黙ってろ!」
「冷たいなぁ、折角可愛い妹が手を繋いであげてるって言うのにぃ!」
俺たちはそんな話をしながら、レストランに向かう。
二人の手は触れる程度だが結ばれていた。
- 735 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
- 「ねぇ、お兄ちゃん♪お料理とっても美味しかったね♪」
帰り道、二人で並んで歩く。
俺の隣から発する声は何時に無く弾んでいた。
「…そうだな」
「また一緒に来たいね♪」
「今度は、俺とじゃなくて彼氏と行けよ…」
「今度も…だよ、お兄ちゃん」
「ん?何か言ったか?」
「なんでもないよ♪」
そう言って、俺の腕に抱きつく
「バッ…バカ!止めろ!」
妹を振り払い、怒鳴る
「何で〜?理由を聞かせてよ〜」
「ダメと言ったらダメだ。俺は腕なんか組まん!」
「もういいよ〜。勝手にやらせてもらうから〜」
そういって再度抱きついてくる妹。
さっきよりも力が強く簡単には振り払えなかった。
「ねぇ、お兄ちゃん、恥ずかしいでしょ?」
「…そう思うのなら放してくれ…」
「やだよ〜。真っ赤になったお兄ちゃんも可愛い〜!」
「兄をからかうなよ…」
「ほらほら、私のムネがお兄ちゃんの腕に当って…キャー!お兄ちゃんのえっちぃ!何考えてるの〜?」
「…少しは黙って歩け!」
「まったく、嬉しいくせにぃ!」
傍から見たら、カップルに間違われそうな二人だった…
- 736 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
- 「う…朝か…」
俺は大きな欠伸をして布団から這い出る。
時計を見ると…少し遅い。
「アイツは…まだ起きていないのか…。まぁ昨日、一人で遅くまで勉強してたみたいだからな…」
俺は少し迷ったが妹を起こしてやることにした。
手早く着替えを済ませ妹の部屋に向かう。
「おい、起きろ。遅刻するぞ。」
「お兄ちゃん…あと五…」
「五分も待ってられるか…早く起きろ」
「あと五時間…」
俺は無言で引っぱたく
「痛!何するのよ〜?」
「おはよう。目ぇ覚めたか?」
「…おはようのキスは…?」
「いいかげんにしろ…」
また妹を叩く
「痛!何よ〜、冗談だよ〜」
「…アホな事やってないで、早く準備しろよ…」
妹は起き上がるとジッと俺のほうを見る
「何だよ?」
「着替えるから…出てってよぉ…」
「ああ、すまんな…。先に飯食ってるぞ…」
「うん。すぐ行くね♪」
足早に妹の部屋を出る。
「アイツ…冗談キツイぞ…」
そんな愚痴をこぼしながら、俺は妹の分の朝食も準備してやるのだった…
- 737 :712 :03/01/16 21:34 ID:???
- それからいつもと変わらない生活が一日過ぎ、二日過ぎ…そしてまた土曜日の夜が巡り来た。
「ジャ〜ン!」
妹が五枚の紙を俺に見せる。
「ん?テストか?」
「うん。よく見てよ〜」
「どれ…78点、65点、70点、68点、83点…おお、よく出来たじゃないか…」
「そうでしょ〜♪」
「まぁ、お前がここまでやれたのも俺のおか…」
「お兄ちゃん!」
「ん?何だ?……!!」
全ては一瞬だった。
俺が振り向くと同時に迫ってくる妹の顔。そして…唇にやわらかい感触。
「ぷはぁ…お兄ちゃんとキス…しちゃった…」
「ババババ…バカヤロウ!何するんだ!」
「エヘヘ…だってお兄ちゃん、何でも言うこと聞くって言ったでしょ?」
「そういう問題じゃない!」
「まったく…顔を真っ赤にしちゃって…見てるこっちが恥ずかしいよぉ」
「そりゃ…こんなこと…初めてだったから…」
「でも…お兄ちゃん、嬉しそうだよ?」
「嬉しい嬉しくないは関係ない。俺たちは兄妹なんだぞ!分かってるのか?」
「妹だからってお兄ちゃんとキスしちゃいけないの〜?それはおかしいよ〜!」
「そもそも、何でこんなことすんだよ!」
「決まってるじゃない…。お兄ちゃんのことが大好きだから…だよ♥」
普通ならば、ここで抱きしめたり、キスなどをすべきところなのだろうが…
でも俺は今の生活が好きだから…
…『恋人』であることを望むコイツには悪いが、俺はこのままコイツと『兄妹』でいよう…と思う…
- 738 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/16 21:38 ID:???
- >>722-737
萌え長文キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!
モヘ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━ !!!
- 739 :712 :03/01/16 21:41 ID:???
- お待たせしました(誰も待ってないか…)後半です。
これで終わりと言うことになりますが、今まで読んでくれた皆さん、どうもありがとうございました。
また機会があれば、貼らせて貰いたいと思います
- 740 :NO.8 :03/01/18 08:33 ID:???
- >712さん
とても面白かったです。萌えです。
やはりここのSSは萌え系で行かないとダメですね・・・。
ビバ、兄妹愛!美しいです。
・・・今書いているバレンタインものも上手く行かない予感。
萌え文章って難しいですねぇ。
- 741 :712 :03/01/19 08:34 ID:???
- 「お兄ちゃん、起きろ起きろ〜」
ペチペチと額を叩く妹。
「寝かせてくれよ…今日は日曜だぞ…?」
「やだ〜!今日はお兄ちゃんと遊びに行くんだよ〜」
「遊びに…って何処に…?」
「え〜と…コレ…」
といって一枚の紙を俺に見せる妹
「『あのヒーロー達と供に、あのイベントがやってくる!!』…何だこれは…?」
「うん♪え〜と、私が見たいのはここなんだけど…」
とチラシの一部に指を指す。
「『仮面ライダー龍騎出演の俳優が来場!トークショーを繰り広げます!! 』…なるほどね…」
「エヘヘ…すごくカッコいいんだよぉ♥」
「…一人で行け…」
「一人で行けたら頼まないよ〜。ね、だからお願い!」
「嫌だ…」
「何で〜?理由を言ってくれなきゃ納得しないよ〜?」
「ほら…可愛い妹が…コイツに取られちゃったら…困るからな…」
「大丈夫だよ!私の一番はお兄ちゃんなんだから!…だから連れてってくれるよね?」
「…もしかして…俺、上手くハメられたのか?」
「よ〜し、そうと決まれば…気合入れておしゃれしちゃうぞ〜!」
と言って騒がしく自分の部屋に走っていく妹を寝惚け眼で見送った…
「聞いてないね…。…俺も支度するか…」
- 742 :712 :03/01/19 08:34 ID:???
- ─まったく…アイツがああいうのが好きだったとはな…
─まさか、お兄ちゃんが私のことをそこまで言ってくれるなんて♪
─へ〜、こんなこともやるんだ…。懐かしいな…この番組、子供の頃よく見てたよ…
─キャ〜!松田君とお兄ちゃん…どっちかなんて選べないよ〜♥
─最初から…意地悪しないで素直に『連れてく』って言えばよかったかな…?
─最初から…お兄ちゃんとデートしたいって言えばよかったのかな…?
─いつも…アイツの頼みを聞いてやることなんて無いからな…。今日ぐらいは付き合ってやるか…
─いつも…ワガママ言って迷惑かけてるからなぁ…。今日ぐらいは大人しく…って訳にはいかないか…
─つまらない顔見せたらアイツも責任感じるだろうからな…。俺もテンション上げていくか!
─私が無理矢理お兄ちゃんを連れ出すんだから…私が盛り上げないとね!
「忘れ物は無いか?」
「うん♪カメラも持ったし、双眼鏡も持ったよ!」
「よし、出かけるか!」
「ねぇ…お兄ちゃん…」
「ん?」
「お兄ちゃん…嬉しそう…」
「お前もな…」
俺は少し戸惑いながらも妹に手を差し出す。妹は嬉しそうにその手を掴む。
二人の想いが交差する休日。
まぁ…こういう休日も…悪くない…かも…
──────────────────────────────────────────────────
仮面ライダー龍騎、最終回記念!…と言うのは半分嘘です(w
前の物の続きというか…補足というか…番外編というか…です。
※この話は一部、実際の話をモデルにしております(w
部外者がでしゃばり過ぎてしまったので、俺が貼るのはコレで最後にします。
今まで感想をくれた方々、ありがとうございました。
- 743 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/19 09:26 ID:???
- 部外者も何も無いだろうに。
気兼ねすることなく、貼ってくれること希望。
俺も点呼には参加していないので部外者と言えば部外者だけど。
ここのマターリ感が好きで、途中から保守参加している(w
実際の話をモデルって、もしや712さんもリアル妹が?
などと言ってみる。
- 744 :712 :03/01/19 09:37 ID:???
- >>743
そういってもらえると有り難いですね。
男に二言は無い…つもりでしたが、またバレンタインデーにでも…
>実際の話をモデルって、もしや712さんもリアル妹が?
います。でもウチのは妹と言うより弟(w
ttp://www.toei.co.jp/tv/ryuki/cast/matsuda.asp
ちなみに彼↑が『松田君』です。
- 745 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/19 20:25 ID:???
- >712
次からはNo17を名乗り
がんがんSSを貼り付けてください(w
- 746 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/22 11:25 ID:???
- uysoh
- 747 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/23 19:24 ID:aTrlGfSq
- それより>>1よ、うちの妹を何とかしてくれ。
外で嫌なことがあったらしく(教師に怒られたらしい)、家に帰ったとたん
チューハイ飲みながら俺の部屋に入ってきて、愚痴はじめやがった。
仕方なく聞いてやっていたら、30分後にいきなり俺のベッドに寝転がって
寝ちまった。そのままずっと起きてこない。
てめえ、いきなり入ってきて、人の部屋占領してんじゃねえよ!
俺はどこで寝りゃいいんだ! 何とか言いやがれゴルァ!
- 748 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/23 19:32 ID:???
- 妹「おまえはもう、死んでいる!」
- 749 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/23 21:23 ID:???
- >>747
まぁ、落ち着いて…
愚痴ならばこっち↓のほうが良いぞ
http://game.2ch.net/test/read.cgi/gal/1036681042/
- 750 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/25 18:21 ID:???
- hosyu
- 751 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/26 21:09 ID:NrRGIs74
- SS作ってみました。暇つぶしにどーぞ。
(うん……?)
ゴトッ、という物音に、俺は目を覚ました。
枕元の時計に目をやると、2時半。まさに草木も眠る丑三つ時ってやつだ。
こんな時間に、誰が起きてるんだ……そんなことを考えていると、俺の部
屋のドアが開く音がした。
その直後、ヒタヒタという足音が俺に近付いてくるのが聞こえた。それは
ゆっくりと近付いてきて、俺のベッドの真横でピタリと止まった。
「だ、誰だ!」
俺は恐怖を振り払い、ベッドから跳ね起きて電気をつけた。
その瞬間、
「きゃあっ!」
可愛らしい女の悲鳴が響いた。
そこにいたのは、俺の妹だった。ピンクのパジャマを着て、胸に花柄の
枕を抱いた妹だった。
- 752 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/26 21:10 ID:NrRGIs74
- 「お、お前……何してんだよ? こんな時間に?」
「いや、あの、その……」
「さっさと帰って寝ろよ。俺はまだ眠いんだよ」
「あ、あの……お兄ちゃん!」
妹は俺のパジャマの袖を引っ張り、恥ずかしそうに顔をうつむかせた。
「ねえ、お兄ちゃん……今日、寒いよね?」
「まあ、冬だからな」
「一人で寝てると、寒いでしょ? だから、その……二人で一緒に寝れば、
きっと暖かいと思うの。だから……お兄ちゃん、あたしと一緒に寝てもら
えない?」
「……お前、もう中学生だろ? いつまで甘えたこと言ってんだよ!」
「む、昔はいつも一緒に寝てたじゃないの! なんで昔は良くて、今はダ
メなの?」
「お前、それ何年前の話だよ……仕方ねえな、今夜だけだぞ」
俺はそう言って、掛け布団を開いた。
「へへっ。ありがとう、お兄ちゃん! じゃ、お邪魔しまーす!」
妹はベッドに入るなり、俺の身体に腕を絡めてきた。二人の身体が密着し、
胸の柔らかみが俺の身体に伝わった。
「お、おい……抱きついてくるなよ」
「いいじゃん、この方が暖かいんだから。じゃ、おやすみ、お兄ちゃん」
妹はそう言って目を閉ざした。それから数秒もしないうちに、妹は静かな
寝息を立て始めていた。
(やれやれ……身体は成長しても、まだ子供か)
妹を抱きしめていた俺は、そいつの身体が震えていることに気付いていた。
きっと、怖い夢を見たんだな……俺はそう第六感でそう悟った。こいつは
昔、怖い夢を見ると、いつも泣きながら俺の部屋まで来ていた。さすがに最
近はそんなこともなかったが、久しぶりに耐えられないほど怖い夢を見たの
で、俺に助けを求めてきたのだろう。
俺は妹の背中に両腕を回し、軽く力を入れた。
可愛いらしい唇が、わずかに開かれている。その唇から、小さな寝声が漏
れた。
「お兄ちゃん……好き」
- 753 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/26 21:12 ID:???
- 気持ちは嬉しいが次からはsageような
- 754 :Masked Rider Moe ◆84pVTCj5bA :03/01/26 22:29 ID:???
- >>751-752
よい出来なのだが・・・流石に、「一緒に寝る」のネタは使い古されたかも知れぬ。
もう少し描写を詳しく書くと、よくなると思うが。
まあ俺も人の事は言えないくらいSS下手くそなわけだが・・・
あと、sageを覚えよう。
ここは基本的にまったり系だからな。
- 755 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/26 23:05 ID:???
- ageたのはアレだけどなかなかよかったよ。
- 756 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/27 13:33 ID:???
- >>751さん、また書いてください。
今度はいつSS神がくるのかなぁ…
- 757 :山崎渉 :03/01/27 18:51 ID:???
- (*^^*)
- 758 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/27 19:48 ID:???
- >>751-752
あ…俺と同じ飛び入りの方だ(w ご苦労様でした。
俺も頑張らなきゃな…
- 759 :712 :03/01/27 19:56 ID:???
- あ、名無しになってた…
すいません。758=712です。
- 760 :751 :03/01/29 20:47 ID:F8F7unE6
- >>751-752です。
感想下さった方々、どうもありがとうです。そこそこ受けたみたいで良かったです。
次も頑張って書きますね。
- 761 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/01/30 01:49 ID:???
- >>751
次回作、期待してます。
- 762 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/02 04:05 ID:???
- hosyu
- 763 :751 :03/02/02 20:14 ID:pKCUrFR3
- >>751-752ですが、性懲りもなくまた作ってみました。暇つぶしにどーぞ。
はぁっ、はぁっ、はぁっ……
小さな部屋に、苦しそうな呻き声が響く。
ベッドの上に、一人の少女が横たわっている。その顔は耳まで真っ赤に
染まり、小さな唇から苦しそうな吐息が漏れ続けていた。
少女は二日前から、風邪をひいて寝込んでいた。医者に診てもらったり、
薬を飲んだりしたが、いっこうに良くなる気配はなかった。屋外で身体を
動かしたり、友達と遊んだりするのが大好きな少女にとって、一日じゅう
家に閉じこもっているのは、苦痛以外の何者でもなかった。ぜんぜん良く
ならない自分の身体を、少女は恨めしい思いを抱き始めていた。
トン、トン。
扉をノックする音が聞こえると同時に、一人の少年が扉を開いて部屋に
入ってきた。少年の右手にはタオルが握られ、左腕には氷水の入った洗面
器が抱えられていた。
「よう。どうだ、調子は?」
「……あんまり良くない」
「だろうな。ほれ、新しい水を持ってきてやったぞ。これで頭を冷やして
やるよ」
「ありがとう、お兄ちゃん……」
少年は少女の額にかけられたタオルを取り、自分の膝の上に置いた。そ
れから持ってきた新しいタオルを洗面器に入れ、冷たい水に浸して絞り上
げると、それを広げて少女の額の上に置いた。
スーッ、と心地よい冷たさが広がり、少女はホッと息を吐いた。
- 764 :751 :03/02/02 20:15 ID:pKCUrFR3
- 「どうだ? 少しは気分良くなったか?」
「うん。とっても気持ち良いよ……」
少女は弱々しい動きで片手をベッドの中から差し出すと、少年の手を握
り締め、小さな声を発した。
「お兄ちゃん、ゴメンね……私が病気になったばかりに、お兄ちゃんに看
病させちゃって……学校まで休ませちゃって……」
「気にするなよ。オレ達は兄妹だろ? 助け合うのは当然じゃないか」
「……ありがと、お兄ちゃん」
「さ、少し休めよ。眠れば少しは熱も下がるだろうぜ」
「うん。お休み、お兄ちゃん……」
少女は布団をかぶり、目を閉ざした。それから数秒もしないうちに、少
女は眠りに入っていった。
スー、スーと寝息を立て眠る少女。その顔は紅く染まり、額に汗が浮か
んでいた。汗は玉となって、少女の顔から枕に向かって流れ落ちていた。
(しかし、すげえ汗だな……そういえば、前に母さんが言ってたっけ。風
邪を引いたときは、こまめに汗を拭かなきゃいけない、って……)
少年は、懐から新しいタオルを取りだし、少女の頬と首筋にタオルを当
てた。
途中で少年は、少女のパジャマが汗で濡れていることに気付いた。
水色のパジャマが、胸元からお腹の辺りにかけて藍色に染まっている。
パジャマで覆われて見えないが、ここもきっと、グッショリと濡れている
に違いない。
(……ここも拭いてやるか)
少年はパジャマに手をかけ、上から順番にボタンを外していった。
ボタンを外し終わり、パジャマを左右に開くと、少女の裸の上半身が露
わになった。……その瞬間、少年はハッと息をのんだ。
- 765 :751 :03/02/02 20:21 ID:???
- ほっそりと締まった腰つき、それに反するかのように膨らんだ胸。絹
のように滑らかな肌は、汗に濡れていっそう艶っぽく映える。少女が呼
吸をするたびに、豊かな胸が上下し、尾根の突起が細かく震えた。
少年は数年ほど前まで、少女と一緒に風呂に入っていた。そのときは
胸も平らで、女っぽい部分など全然なかった。「お前、ホントは男なん
ねえのじゃ?」とからかって、顔にお湯をかけられたこともあった。
あれからほんの数年しか経っていないのに、いつの間にこれだけ成長
したんだろう。少女は今も、兄と一緒にテレビゲームをしたり、本を読
み合ったりして遊んでいる。中身は小学校の時とほとんど変わっていな
いように思える。なのに、身体のほうは……
(お、落ち着け、オレ! こいつは血の繋がった、実の妹じゃないか!
変な感情を持ってどうするんだよ……!)
少年は雑念を振り払うかのように、頭を左右に振った。そして手に持っ
たタオルを、少女の胸にそっと当てがった。
見た目以上に柔らかな膨らみに、少年はドキッと肩を震わせた。必死
に目を逸らしながら、手探りで少女の身体に手を滑らせていく。手を動
かすたびに、少女の身体の温もりが、柔らかみが、凹凸が、タオル越し
に伝わってくる。そのたびに少年の心臓は、ドクン、ドクンと跳ねるよ
うに動いた。
お腹のところを拭き終えたところで、少年はタオルを洗面器の中に入
れた。少女の身体を直視しないよう、横目になりながら、ボタンを下か
らはめていく。そして一番上のボタンをはめたところで、
「……お兄ちゃん?」
不意に、少女が目を開き、声を出した。
- 766 :751 :03/02/02 20:21 ID:???
- 少年はびっくりして飛び跳ね、数メートルほど後ずさりした。
「どうしたの、お兄ちゃん? まだいたの?」
「あ、いや、その……汗が凄かったからさ、拭いてやったんだよ。安心
しろよ、もう終わったから」
「ありがとう、お兄ちゃん……あたしのために……」
少女は真っ赤な顔に笑みを浮かべ、兄に向けた。
その笑顔に、少年はギクリと身体を震わせた。熱に苦しみながらも、
必死に笑いを作る妹。病に冒されているはずなのに、兄に礼を言おうと
する妹……その健気さと可愛らしさに、奇妙な感情を抱いてしまったの
だ。
少年は慌てて洗面器を手に取ると
「じ、じゃあオレ、行くからな。何かあったら、いつでも呼べよ」
と言って、部屋から出ていった。
それを見た少女は、軽く首を傾げ、独り言を呟いた。
「どうしたんだろ……変なお兄ちゃん」
「な……何やってんだよ……オレは……!」
少年は、居間のテーブルに突伏しながら、重々しい声で唸った。
彼にとって少女は、ただの妹だ。少なくとも今までは、それ以上の感
情を持ち合わせていなかった。だがさっき、少女の裸体を目にした瞬間、
それ以上の感情を抱いてしまった。「妹」ではなく、「一人の女性」と
いう感情を……。
少年は、部屋の隅にかかっているカレンダーに目を移した。
少年の父親は商社勤務で、海外に単身赴任していた。週刊誌の編集員
として働いている母親は、ちょうど今が締め切り前だから、出版社に籠
もりきりになっているはずだ。ということは、少なくともあと数日、こ
の家には少年と少女の二人しかいないことになる。
少年は天井を見上げ、溜め息を吐いた。
「オレ達……これからどうなるんだろう?」
- 767 :751 :03/02/02 20:22 ID:???
- ごめんなさい。すっかりsageるのを忘れてました。
お詫びします。すみませんでした。
- 768 :712 :03/02/02 20:54 ID:???
- >>751
「上手だね〜。この調子でどんどん頑張ってよ〜♪751お兄ちゃん♥」
ごめんなさい。今、風邪引いてるんでろくな感想が言えないッス(w
- 769 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/02 21:27 ID:???
- >>751
冒頭数行見て一瞬エロ小説かとオモタ。
- 770 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/03 12:06 ID:???
- な〜んか先っぽからでてる〜
http://pink7.net/blon/
- 771 :NO.8 :03/02/04 17:04 ID:???
- カタカタカタ
タイピングの音が部屋に響く。
こんこん
控えめなノックの音がする。
「お兄ちゃん。間に合いそう?」
妹だ。ドアから顔だけを出してこちらを見ている。
「ああ、何とかなるだろう。と思ったんだが・・・」
「ん?どうかしたの?」
「ちょっとこれを見てくれ」
近づいてきた妹に俺はディスプレイを見せる。
数分後
兄妹は悩んでいた。
「どうするの?これ・・・」
「どうすると言われてもなぁ」
「今書いているバレンタインのシナリオって、確か私が風邪を引いちゃって、
チョコレートを作れない。ってシナリオだったよね?」
「ああ、ものの見事に751氏のものと中枢が同じになってしまったな」
「今から書き直せる?」
「微妙なところかもな・・・。アイツを出せば何とかなるかも」
「え?お姉ちゃん今回出ないの?」
「言ってなかったっけ?アイツは今回は殆ど出番無しだぞ」
「そうなんだ。ふーん」
と言うわけで751氏や皆さんに質問です。
私が書いていたバレンタインのものも妹が風邪を引くと言う点で同じなのですが、
やっぱり似たようなネタはやめた方が良いでしょうか・・・?
それとも、そのまま突っ走っても良いでしょうか?
- 772 :751 :03/02/04 21:12 ID:???
- >>771
いいんじゃないですか? 僕の書いたやつだって、このスレッドでいくつか
似たようなのがありますし。
内容が似ているものがあっても、妹萌えSSならOK! だと思いますよ。
- 773 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/06 14:39 ID:???
- 保守
- 774 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/06 18:36 ID:???
- 妹に言われた台詞
昨日から念願の一人暮らしなのだが‥‥
家をでる直前に、
「絶対電話してね、お兄ちゃん!」
と、潤んだ目で言われた俺。
むー、家ではギャルゲばっかやってたのに、何でこんなに寂しがられてるんだろ?
- 775 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/06 20:43 ID:???
- >>774
貴方の大切さに気付いたんだよ・・・
- 776 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/06 21:41 ID:???
- >774
大丈夫。俺も妹に同じ事を言われ、電話をちょくちょく入れていたのだが、
今では「またお兄ちゃん?私今忙しいんだよね」とか言って切られるよ。
実家の方では見ることが出来ないTVの録画だけは俺に頼んでくるが・・・。
ま、お互いに良い兄でいましょう。
ちなみに、我が妹はギャルゲーだけでなく、エロゲー・801ゲーもお手の物です。
今年は受験なので少しはゲームから足を洗えよ、我が妹よ。
- 777 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/06 21:59 ID:???
- >>774
「絶対電話してね、お兄ちゃん!(潤んだ目で)」
「お…おう…(不思議な気はしながらも頷いてみる)」
「お兄ちゃん、女の子が出るゲームばっかりやっちゃダメだよ!」
「お前には関係ないだろうが!」
「関係なくないよ!…だって会えなくなったら…お兄ちゃんは私のこと忘れちゃうかもしれない…」
「…大丈夫だよ…俺はおまえのことを忘れない」
「ホントに!?絶対、約束だからね!」
う〜む…上手くいかんな…
- 778 :774 :03/02/07 02:19 ID:???
- >>777
>「お兄ちゃん、女の子が出るゲームばっかりやっちゃダメだよ!」
神降臨。
一字一句、寸分違わぬことを言われたよw
俺の返答は「ほっとけ」だったけど。
>>776
明日、とりあえず電話してみるよ。
結果は順次報告する。
- 779 :774 :03/02/07 23:57 ID:???
- 電話してみたけど、
長電話になっただけだった‥‥
耳が痛い(ぉ
NO.8氏まだかな‥‥
- 780 :NO.8 :03/02/08 09:58 ID:???
- ただ今バレンタインの作品を書いています。
今回は妹萌えより、兄燃えの作品になってしまいそうです。
今回はほのぼのではなく、ちょっと緊迫感漂う作品にしたいのですが、
果たして上手く行くかどうか。微妙なところです。
書いていても妹の風邪はちょっとやりすぎの感じがしますが・・・。
では、頑張って書きますよ〜。
バレンタインまでには確実に間に合いますので。
- 781 :NO.8 :03/02/09 14:59 ID:???
- 何か無駄に長くなってしまったので、少しずつ載せていきます。
ピピッ。
電子的な音がする。
「鳴ったぞ〜。出せ」
「うん・・・」
もそもそと妹は布団の中で動く。
「はい」
そう言って俺に細長いものを渡す。
「39度2分・・・。誰がどう見ても病人だな」
今日は2月13日。
俗に言う「バレンタイン」とやらの前日であるが、
我が家ではとある事件が起こっていた。
俺の妹が熱を出したのだ。
昨日から、妹の調子が悪そうなのは分かっていた。
今朝も、顔色が悪いのは分かっていた。
今晩も、食欲がないのは気にかけていた。
俺なりに考え、晩飯は体が温まるようにとシチューを作ったのだが、
どうやら、その効果もあまりなかったらしい。
- 782 :NO.8 :03/02/09 15:00 ID:???
- 「何はともあれ、きちんと休め。いいな?」
「う〜」
「『う〜』じゃない。9度も熱があるんだぞ。9度も」
「でも、明日は・・・」
「風邪が治ってからにしろ。もしかしたらインフルエンザかも知れないし。
今薬を持ってくるから、大人しくしていろ」
そう言って薬箱のある茶の間に移動する。
「粉薬は嫌」と言う声が聞こえるが、
しかも、こんな時に限って両親は不在。
3日前までは居たというのに、我が妹ながら何たる間の悪さよ。
とも思うが、俺はまだしも、妹はまだ両親が精神的にも支えとなっているだろうし。
短期の出張とは言え、寂しいのかな。とも思う。
もともと妹は体が丈夫で最近は風邪など引いたこともなかった。
だから、家の薬箱はもっぱら俺が使う薬が多い。
その中から風邪薬を探し出す。
実際は9度もあるのだから病院へ行って解熱剤が欲しいところだが、
あいにく俺は免許は持っていても車は持っていない。
流石に救急車を使うのは気が引けるし・・・。
まさか妹を後ろに乗せて、自転車で夜間病院に行くわけにも行かないし。
と、考えながら風邪薬を探していると視界の隅に湿布が入った。
俺が小さい頃、熱を出したときにいつも親は俺に湿布を貼っていたのを思い出す。
風邪薬と湿布を持って、妹の部屋に向かう。
- 783 :NO.8 :03/02/09 15:02 ID:???
- 「おーい、入るぞ」
念のため声をかけて部屋に入る。
大人しく寝ていたようだ。熱が9度もあるのだから当然かと思う。
「ほら、風邪薬だ。飲め」
そう言って湯冷ましの入ったコップと薬を渡す。
こくんと小さく喉を鳴らして薬を飲む。
「・・・美味しくないね」
「当たり前だろ。それと、湿布を持ってきたので、貼っておけよ」
「あ、うん」
「まあ、胸の辺りに貼っておけば大丈夫か。喉が痛いんだったら喉にも貼れ。
おでこに貼るのも良いかもな」
「お兄ちゃん昔から湿布貼っていたも・・・ケホッ、ケホッ」
笑おうとして息を吸い込んだところで咳が出る。
「大丈夫か?無理するな」
「うん、大丈夫」
「それより、湿布は一人でも貼れるな?」
「湿布くらい大丈夫」
「じゃあ、貼ってゆっくり休めよ」
そう言って湿布を渡し、部屋を出る。
後ろ手にドアを閉めて茶の間に向かう。
- 784 :NO.8 :03/02/09 15:04 ID:???
- テレビをつけて、お茶を入れて長椅子に座る。
いつもの我が家の光景だが、妹が居ないだけで随分と静かに感じる。
テレビの音がうるさく感じる。
毎週見ているバラエティ番組が入っていたが、妙に空々しい。
色々とチャンネルを変えるが、何を見ても面白くない。
どうも、今日は面白い番組がやっていないようだ。
仕方無しにやりかけのゲームを起動させるが、やはり集中できない。
結局、俺がいくら悩もうがどうしようもないことは分かっているが、
どうしても妹のことが気になり、何をするにしても上手く行かなかった。
「・・・ダメだ。今日はもう寝よう」
誰に言うわけでもなく、自分にそう言い聞かせ、俺は部屋に戻った。
いつも自分が寝ている時間に比べ随分と早かったが、寝ることにした。
寝る前、妹の部屋を覗いてみると、妹は薬が効いたのか、すやすやと寝ていた。
少しだけ安心した俺も布団に入った。
やはりというか、なかなか眠れなかった。
今日はここまでです。
これから夜中にかけて妹の病状が急変。
この変化に兄はどう対処するのか?
などと次回予告ぶってみました(笑)
- 785 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/09 22:45 ID:???
- 新作キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━ !!!
相も変らぬ、すごく(・∀・)イイ!文章ですなぁ。
次回がめっさ楽しみ〜
- 786 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/10 18:11 ID:???
- おまんら!!シスプリなんか目じゃないほどの萌え妹を見せてやる!!
この萌え具合は シスプリ=12機リックドム、乃絵美=連邦の白い悪魔
だとすると、ウッソの乗ったVガンダムと言っていい!!
まず、ここの215以降の一連のやり取りを見てから
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=hneta&key=1044546628
続編のこのスレを見ろ!!
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=hneta&key=1044771260
ビジュアルなしでここまで萌えさせ、しかもリアルワールドの
出来事だぞ!萌え妹と、我らが及びもしない神にも近い兄が切り
開いている、新たな時代をしかとその目で確かめろ!!
- 787 :712 :03/02/10 20:22 ID:???
- >>786
「お兄ちゃん…二十一歳未満なんだから見ちゃダメだよ?」
「ああ…分かってる…。しかし…何だかもの凄く見たいぞ…」
「やめてよ〜、お兄ちゃんのエッチ〜」
「だが…お前も気になるだろ?」
「うん…確かに気になるね…」
「ところで…確かにVガンダムはいいMSだが…」
「アムロと比べるとウッソは弱いよね〜」
「お前も分かってるじゃないか…」
「お兄ちゃんが教えてくれたんでしょ〜?」
──────────────────────────
一応俺もバレンタインに向けて書いてます。
NO.8氏もいるし俺のは需要ないかな…
- 788 :NO.8 :03/02/10 21:24 ID:???
- 続きです。
今日は少しだけ。
ふと目が覚めた。
枕元の時計を見ると、寝始めてからまだ30分しか経っていない。
なのに妙に汗をかいている。パジャマが肌に張り付いて気持ち悪い。
「全く・・・何なんだ」
悪態を吐きながら違うパジャマに着替える。
もう一度布団に入り眠ろうとしたが、普段ならまだ起きている時間。
だが、やることもないので無理矢理寝ることにした。
12時頃までは30分ごとに目が覚めていたが、それ以降は眠れた。
- 789 :NO.8 :03/02/10 21:52 ID:???
- ひた
ひゅー
何か変な音が聞こえる。
ひゅー ひゅー
何の音だろうと思い、目を覚ます。
ひた ひゅー ひた ひゅー
よく耳を済まさなければ聞こえない音。
気のせいかも知れないと思って再度布団に入り、眠ろうとする。
だが、ひゅーひゅーという音がどうしても耳につく。
何が現れても大丈夫なように、護身用の木刀を隠しながらドアをゆっくりと開ける。
廊下は電灯がついていて、そのまぶしさに目を細める。
ひゅー ひゅー ひた
音はまだ続いている。
気配を消して、目が慣れるのを待つ。
目がやっと明るさに慣れて来て、廊下を見ることが出来るようになったとき、
俺は一気に扉を開けて、廊下に飛び出した。
- 790 :NO.8 :03/02/10 21:53 ID:???
- と言うところで続きです。
>>712氏
私の事は気にせずに、貼り付けてくださいよ。
今回の私のはあまり萌え要素が少なく、面白くない危険性が高いですから・・・。
何とか、最後に萌える要素を持ってきたいと思っています。
>>786
済みません。正直、負けました。
ただ、pink鯖の所は、21禁と言うことを書いた方が良いかと思いますが・・・。
私も、負けないように頑張ることにします。
ちなみに、私の書くものは、現実的になるように、
リアルに起きたことも結構取り入れて書いてあります。
(『俺』が枕元に木刀を置いてあるとかですね。どうでも良いですけど)
コンセプトが「日常」ですからね。
- 791 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/10 23:04 ID:???
- >>786
今見てるが、かなり(・∀・)イイ!!ね
- 792 :751 :03/02/12 07:04 ID:???
- そういえば、もうすぐバレンタインなんだな・・・。
よし、バレンタインSSを考えるか。
- 793 :NO.8 :03/02/12 22:10 ID:???
- 続きです。
廊下には、青白い顔をした妹が立っていた。
喉の調子が悪いのか、呼吸をする度に金属音がひゅーひゅーとしている。
「は、ケホッ。ほにいちゃ・・・ゲホッ!」
ずいぶん前から俺を呼んでいたのかも知れない。
一瞬だけ嬉しそうな顔をして、だけどせき込んでしまい、うずくまる妹。
木刀を捨て、駆けだした。
「おい!大丈夫か?」
そう言って肩を抱きしめる。その肩が凄まじく冷たい。
冷たいのは肩ではなく、パジャマだった。汗をかなりかいているようだ。
「お前、その汗・・・」
「あはは、ケホッ。ほ兄ちゃんを、呼びに行こうと思って・・・ゲホッ!」
激しく咳き込む。かなり喉がやられているようだ。
「いいから、まずは部屋に戻れ。ほら肩貸してやるから」
そう言って無理矢理肩に手を回し、立たせる。
ゆっくりと部屋に行き、妹を布団に寝かせようとして、気がついた。
布団まで汗がびっしょりなのである。
(新しい布団を出さなきゃダメだな・・・)
先程まで眠っていたとは考えられないほど頭が良く回る。
そんな事が脳裏をかすめたが、取りあえずそんなナルシズムは放っておく。
「ちょっと待っていろ。布団を引いてくるから」
「寒い・・・」
まるでうわごとのように呟く。
「これでもかぶっていろ」
そう言って毛布を妹に掛けてやる。
寒いと言っていたが、あの状況では誰でも寒いだろう。
「ちょっとだからな。辛かったら横になっていろ」
そう言って客間に行き、押入の中にある予備の布団を引く。
いつも母親に「お前は布団の引き方がきたない」と文句を言われているが、
この際はどうでも良いだろう。
- 794 :NO.8 :03/02/12 22:12 ID:???
- 妹の部屋に戻ると、妹は毛布を被って横になっていた。
「ほら、布団を引いたから向こうで寝ろ」
と言って肩を掴んだとき、パジャマが汗でびっしょりなのを思い出した。
これを着替えさせないことには、体力がどんどん奪われていく。
替えのパジャマを探すべく、悪いとは思うがタンスを勝手に開けさせて貰う。
パジャマを発見して、ついでにショーツも引っ張り出す。
ブラジャーも、と思ったが、寝ているときはつけていないことを思い出す。
タンスから引っ張り出した物一式を持って、妹の元に戻る。
かなり苦しそうな顔をしている。どうも、以前よりも熱が上がっているようだ。
「おい、起きて着替えろ!いつまでもそのままじゃ悪化するだけだぞ!」
べちべちと妹の頬を叩くが、一向に起きない。
ひゅーひゅーと苦しそうな呼吸をしているだけだ。
歯をガチガチ鳴らして、時折「寒い・・・」と言うが、殆ど意識はない。
「おい、マジかよ・・・。俺が、着替えさせるのかよ・・・。」
反応がない妹を見て、俺は天を仰いだ。
「いや、ここはアイツを呼んだ方が・・・」
いくら兄と言えども、着替えさせるのなら同性の方が・・・。
- 795 :NO.8 :03/02/12 22:12 ID:???
- と思ったところで、今は夜中な事に気がついた。
(いやいや、夜中と言えどもこれは緊急事態。呼べば来てくれるはず)
そう思って携帯を部屋に取りに帰る。
携帯でアイツを呼び出す。
だが、呼び出し音がしている最中に妹の苦しそうな顔が浮かんだ。
確かに、携帯でアイツを呼べば、急いで俺の家に来てくれるだろう。
夜中だというのに、下手したら車でぶっ飛んでくるだろうが、
だが、それでもやはり時間はかかる。
やはり、俺が着替えさせた方が時間はかからない。
別にやましいことをしようとしているのではない。
それこそ緊急事態だ。何も、のぞきやセクハラをするわけではない。
これはれっきとした人助けだ。医療行為だ。
一部違う気もするが、そう気持ちを奮い立たせた。
ぶつりと音がして、電話が繋がった。
「ふぁい、もしもし。こんな時間に何の用?」
眠そうなアイツの声がした。
だが、俺の指は、無意識のうちに通話終了のボタンを強く押していた。
- 796 :NO.8 :03/02/12 22:13 ID:???
- 「よし・・・やるぞ・・・」
パジャマのボタンを上から外していく。
最初のボタンに手をかけようとしたとき、緊張で手が震えた。
(ここまで来て負けるわけにはいかない)
思い切って、一番上のボタンを外した。
一番辛かったのはここだった、と思う。あとは比較的スムーズに行った。
濡れて冷たくなったパジャマを脱がし、バスタオルで汗を拭き取る。
湿布を胸元と喉元、それに背中に張り付け、
その後、体が冷えない内に新しいパジャマを着せる。
そして新しく引いた布団に妹を寝かせる。
ただそれだけのことだった。
時間にすれば、わずか10分もかかっていなかったと思う。
それなのに、途轍もなく疲れた。精神的にも、肉体的にも。
まあ、ショーツまでは結局取り替えなかったのだが、
それでも意識のない人間を動かすと言うのは凄まじく重かった。
途中で目覚めるかと思ったが、妹は結局目が覚めなかった。
身体的成長に関しては何も見なかったことにしよう。
まあ、数年前まで一緒に風呂に入っていたのだ。ときっぱりと割り切ることにする。
年頃の女の子だ。出るところが出るのが普通なのだ。
- 797 :NO.8 :03/02/12 22:14 ID:???
- その後、妹の寝顔を見ながら、額に湿布を貼っていなかったのを思い出し、
妹の部屋に湿布を取りに帰る。
部屋の中は空き巣が入ったような荒れようだった。
持ってきた湿布を妹の額に貼り付ける。
そして妹の部屋を片付けに行く。
念のため、布団や毛布は乾燥するように干しておく。
熱を測ってみたところ、40度を少し切る程度だった。
最近、俺が風邪を引いて高熱を出したときに貰ってきた解熱剤があったが、
薬は下手に他人に飲ますと危ないと思い、止めておいた。
それこそ、本当にヤバくなったら救急車を呼べば良いのだ。
そして、その後は結局妹のことが心配なので、自分の部屋から毛布を引っ張ってきて
妹が寝ている部屋の隅で丸まって寝た。
- 798 :NO.8 :03/02/12 22:14 ID:???
- 「お兄ちゃん・・・」
妹の声が聞こえた気がして目が覚めた。
妹は布団の中からこちらを見ていた。
「どうした?腹でも減ったか?」
妹の近くに寄って聞いてみた。
「それもあるけど・・・ゴホッ!ちょっと喉が乾いたから」
「おお、ちょっと待っていろ。今、水を持ってきてやるから」
茶の間のポットからお湯を汲み、体温計も持って妹の所に戻る。
「ほら。熱いから気を付けろよ」
「うん・・・」
ずずずと少しずつ白湯を飲んでいく。
「それと、熱も測っておけよ」
そう言って体温計を置いて茶の間に戻る。朝食を準備する為だ。
- 799 :NO.8 :03/02/12 22:16 ID:???
- 朝食後
「ところで、熱は何度あった?」
「うん、7度6分」
「まあ、朝は熱が低いからな。じゃあ、きちんと薬を飲んで寝ていろよ」
「うん。昨日に比べると大分良くなった感じがするけど・・・」
「それでもきちんと寝ていろ。そうだ。何か食べたいものはないか?」
「食べたいもの?」
「ああ、風邪を引いているときくらい自分の食べたいものを食べてもバチは当たらな
いからな。何でも良いぞ」
「うーん、甘くて冷たい物とか、かなぁ・・・?」
「甘くて冷たい物か・・・よし、わかった」
「無かったら別に良いからね」
「風邪引いている人間がそんな遠慮するなよ」
「うん・・・」
「じゃあ、最低でも今日1日はきちんと寝ていろよ」
そう言って俺は部屋を出ようとした。
「ねぇ、ちょっと待って、お兄ちゃん・・・」
だが、妹の控えめな声に呼び止められた。
「ん?どうした?」
「このパジャマ・・・昨夜私が寝ているときに着ていた物じゃ無いんだけど・・・」
「うっ・・・」
いかん、気づかれた。
「とても寒くて、お兄ちゃんを呼びに行こうとしたところまでは覚えているんだけど
その後は気がついたら朝だったし、いつ、着替えたのかな・・・?って」
「それはだな・・・何というか、お前は昨夜は汗がひどくてだな」
「・・・」
「汗で濡れたパジャマのままだと、体力を奪われて風邪に良くないと思ってだな」
「・・・・・」
「ま、何というか、着替えさせたというか、あ、いや別にで見てないぞ」
「・・・・・(赤面)」
妹は俯いて顔を赤くしてしまった。
- 800 :NO.8 :03/02/12 22:17 ID:???
- 「まあ、真面目な話、あのまま汗びっしょりのパジャマを着せておくわけには
いかなかったんだよ。無断で着替えさせたのは悪かったと思う。この通りだ」
俺は素直に頭を下げた。
いくら妹とは言え、風邪だからとは言え、緊急事態だからとは言え、
承諾無しに服を着替えさせるのは良くない。
これは、俺が妹に攻められても仕方がないことであると思う。
だが、妹は俺を攻めなかった。
「お兄ちゃんは一番良いと思う方法を取ったんだもの。私は怒らないよ。
それに、私が逆でも、多分お兄ちゃんを着替えさせていたと思うし」
妹の言葉は続く。
「ちょっと恥ずかしいけど、お兄ちゃんなら・・・」
最後の方は殆ど聞き取れないくらい小さな声だった。
「え?何?」
「何でもないよ」
「最後の方が聞こえなかったんだよ。何て言ったんだ?」
「何でもないって!ゴホッ!ゴホッ!!」
大声を出そうとしてせき込む妹。
「大丈夫か!?」
駆け寄って訊ねると涙目になりながらもこくんと頷いた。
「まあいいや、とにかく今は風邪を治すことに集中しろよ」
そう言って今度こそ部屋を出ていく。
俺が部屋を出るときに妹が小さく呟いた一言は、俺の耳には入らなかった。
「お兄ちゃん・・・ありがとう」
- 801 :NO.8 :03/02/12 22:21 ID:???
- 今日はここまでです。
あと少しで終わりです。最後のオチで少し迷っていますけどね・・・。
ちなみに、私は妹がチョコレートを買ってくれた模様です。
「可愛くて、お兄ちゃんは食べられないよ、きっと」と言っていましたので、
どんなものか、楽しみです。
- 802 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/13 03:01 ID:3TPYQ9TE
- あげ!
- 803 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/13 04:01 ID:1llwR1tj
- age
- 804 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/13 06:42 ID:???
- age反対
NO.8氏は妹さんからチョコレート貰えるのか。
羨ましいな。
- 805 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/02/13 18:39 ID:???
- 2月14日、金曜日。AM6:00、普通に目が覚めた。
「さぁてと・・・支度するか」
俺がやる日課の初めは・・・妹を起こす事だ。妹は熟睡型なので、俺が起こさないとずっと眠ったままである。
前に一度、放置p(以下略)したら、その日は昼頃にガッコに来た。あとでこっぴどく起こられてしまった。
両親は今、ともに単身赴任中で、帰宅は1ヶ月先だそうだ。少し寂しいが、俺が妹を支えなければならない。
「さて、と・・・(深く息を吸い込み) 起きろぉぉぉぉぉッッッ!!!」
「はにゃぁっ!!?」
毎朝、こうやって叫んで起こす。このくらいやらないと、起きないのだ。
「はわわ・・・お、おはよ、にぃにぃ」
「おう、目ぇ覚めたか?」
「・・・おかげさまでね」
用を終えた俺は、自分の部屋に戻って支度をし、朝飯の用意をする。少し遅れて、妹も出てきて用意を手伝う。
「にぃにぃ、今日は何の日?」
「・・・言われるまでもない。決戦は金曜日だ!」
「・・・そう」
去年、俺は本命はおろか義理チョコすらもらえなかった。もらったのは、妹の手作りチョコのみ。
しかも、お約束の「塩と砂糖を・・・」という、クソまずいチョコだった。
「にぃにぃ、今年はあてがあるの?」
「おうよ、今年はバリバリもらえる・・・はずだ」
「ふーん・・・」
なぜか、今年はそういう気がしていた。まあ、本命はないだろうが。
「っとぉ・・・そろそろ行くか」
「うん」
俺と妹は、学校へ向かった。
- 806 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/02/13 18:47 ID:???
- 待ちに待った放課後。予想は見事的中し・・・
「・・・といっても、義理チョコの山だがな」
とりあえず、かばんとスポーツバッグに分けてしまいこみ、家路につく。
家に帰ったが、鍵は閉まっていた。
「・・・帰ってないのか」
それから、時間はどんどん過ぎていく。義理チョコを片っ端から喰らい、TVを見て、風呂に入って・・・
だが、妹は帰ってくる気配がない。いつもなら、俺と一緒にTVを見て、バラエティとかで笑い転げているのに・・・
「・・・あいつがいないだけで、こんなに寂しいなんてな」
・・・などと感傷にひたっている場合ではない。取り急ぎ妹を捜索せねばならない。
「どこ行っちまったんだ・・・!? ま、まさかヤバイ事に巻き込まれたんじゃぁ・・・」
俺の住んでる地区を回り、妹の友人宅や俺の友人宅を訪れたり、電話したりしたが、手がかりはなかった。
「・・・おい・・・マジでやばい事に・・・!? 嘘だろ・・・」
どうしようもない不安が俺を襲う。まさか・・・いや、そんな事は・・・ッッ!
思いつく限りの場所を捜索して回ったが、妹は見つからなかった。
「・・・帰るか・・・もう、疲れた・・・」
とぼとぼと、家路につく。
- 807 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/02/13 19:05 ID:???
- ・・・いた。家の玄関前に座り込んでいた。疲労困憊している様子で、うつらうつらしている。
俺は秒速で玄関前にスクランブルダッシュした。俺の足音を聞いても、妹はうつらうつらしている。
「・・・おいッッッ!!!」
妹の体を揺さぶる。ゆっくりと、妹は目を開けた。まだ、夢うつつの様子である。
「あ・・・にぃにぃ・・・おかえりぃ・・・」
俺は、横っ面をひっぱたこうなどと、さっきまで考えていたのだが・・・
「・・・にぃにぃ?」
なぜか、妹を力いっぱい抱きしめていた。妹が痛がるほどに。
「・・・バカやろう・・・バカやろう・・・ッッッ」
「にぃにぃ、なんで泣いてるの・・・?」
子供のように涙を流す俺を見て、妹は不思議がっている。ともかく、2人して家に入る。
「心配かけてごめんね・・・でも、すごく評判のチョコが、隣町にあるって・・・」
そういいつつ、妹は俺にチョコを差し出した。俺も話に聞いていた、有名店のチョコだ。
「バカヤロが・・・わざわざ、こんなブルジョワなチョコを買ってこなくていいんだよ・・・」
俺は妹の頭を軽く小突く。妹は、甘んじてそれを受ける。
・・・しばらくして、チョコを食す。なるほど、有名店だけにすごく美味だ。
「ホントにごめんなさい!」
「もういい、何も言うな! お前が無事なら、それでいい・・・」
「・・・ごめんなさい」
「もういいって! ほら、ごちそうさん! お前が一生懸命探してきたやつだけに、すごく美味かったぜ」
「にぃにぃ・・・!!」
妹が、俺にがばっと抱きつく。泣きじゃくりながら、強く。
「・・・わかったから、もう寝ろ。疲れてるんだし」
「・・・うん。でも、その前に・・・」
「ん?」
妹が望むまま、強く抱きしめてやる。頭を撫でさする。妹は満足したのか、俺の腕の中で寝息を立て始めた。
「おいおい・・・これも、今日だけだからな」
妹をベッドに寝かす。部屋を出ようとすると、ポツリと何か聞こえたような気がしたが、気にしなかった。
「にぃにぃ・・・来年も、来年もね・・・」
〜Fin〜
- 808 :NO.8 :03/02/13 21:33 ID:???
- Masked Rider Moe氏の作品、楽しく読ませていただきました。
うう、それにしても私の今回の作品、つくづく萌え要素が無い上に楽しくないですねぇ・・・。
最後に、少し詰め込みましたので、お許し下さい。
と言うわけで、続きです。
そして妹の学校に休みの電話を入れ、俺も自分の朝食を食べた。
2人ぶんの洗い物をして、掃除をして一段落、と言ったときにチャイムが鳴った。
「はーい、どちら様ですか?」
インターホンに出る。
「夜中にイタズラ電話をかけるのはどこのどなたでしょうね!」
いきなりの怒鳴り声。
アイツだ。そう言えば昨夜は電話が通じていたことを思い出す。
対面すれば下手すると1発くらい殴られる危険性があるので、
インターホン越しに話すことにする。
「ああ、昨夜は妹が風邪を引いてな。それで困って電話をかけたわけだ」
「え?風邪?大丈夫なの?」
「ああ、昨夜はひどかったが、今朝はそれほどでもない」
「良かった。じゃあ、昨夜のはイタズラ電話じゃなかったの?」
「ああ、汗がひどいのでパジャマを着替えさせようと思って、
頼みの電話を入れたんだよ。
ただ、お前に頼むより、俺がやった方が早いと思ったから電話を切ったんだよ」
「確かに、アンタが着替えさせた方が早い・・・って!着替えさせたの!?」
かなり大きな声だ。インターホンを当てていない方の耳にも声が聞こえた気がする。
「仕方ないだろ、汗びっしょりだったんだし」
「そりゃぁ、ねぇ・・・。けど、変なことしなかったでしょうね?」
「妹に、っていうか、その前に病人に変なこと出来るか!」
「ま、それもそうね。じゃ、何でもなかったことだし、アタシは帰るわ」
「ちょっと待ってくれ。今日は車で来たのか?」
「そうだけど。それがどうかした?」
「ちょっと頼みがあるんだが・・・」
- 809 :NO.8 :03/02/13 21:34 ID:???
- 昼頃
「ホント、助かった。ありがたい」
俺は家の前でアイツに頭を下げていた。
買い物に出かけるのに、アイツの車に乗せて貰ったのだ。
「しっかりとツケにしておく、と言いたいところだけど、妹さんの買い物だもんね。
今回限りは大目に見てあげましょう」
腕を組んで偉そうに宣言する。
「じゃあ、しっかり看病しなさいよ。じゃあね」
そう言ってアイツは帰っていった。
昼食用にお粥を作っている間に、俺は妹に頼まれたものを作り始めた。
桃の缶詰を取り出し、細かく切って冷蔵庫に入れる。
同様に、イチゴもへたを取り、薄く切っておき、冷蔵庫に入れる。
冷えるまでの間にバレンタイン用に売っていた大きなチョコレートを湯煎する。
ホント、バレンタイン時期は色々なチョコレートが入手しやすくて助かる。
通常時に比べ、少し価格が高いのが難点ではあるが。
湯煎してすっかり液体となったチョコレートに、洋酒を入れる。
ソース作りは完成した。お粥も丁度出来上がったところなので昼食の準備をする。
昼食はお粥と、おかずはタンパク質が多いと言うわけで湯豆腐を選んだ。
また、チーズも消化が良く、栄養価が高いのでチーズも選んだ。
それらを盆に入れ、妹が寝ている部屋へと運ぶ。
- 810 :NO.8 :03/02/13 21:37 ID:???
- 妹がお粥を食べている間に、俺は冷蔵庫の中のものを取り出し、最後を仕上げた。
桃の缶詰を細かく切った物と、イチゴのスライスを混ぜる。
それを皿に入れ、先程作ったチョコレートソースをかける。
最後にウェハースなどを載せ、見た目を豪華にする。
バレンタインは一般的に女性が男性にチョコレートを渡しているが、
そもそもは、日頃お世話になっている人に感謝の気持ちを示す日だ。
これは、妹に頼まれたものであると同時に、妹へのバレンタインプレゼントでもある。
本気で、心を込めて作った作品だ。少しでも気持ちが伝わると良いと思う。
チョコレートが少し固まり始めたのを見て、俺は妹の部屋に向かった。
妹は、俺が作ったものを見て、目を丸くしていた。
「それ・・・お兄ちゃんが作ったの・・・?」
第一声がこれだった。
「ああ、日頃お世話になっているお礼も兼ねてな。バレンタインプレゼントだ」
そう言って妹に皿を手渡す。
「バレンタイン・・・って、私は今年、作れなかったね。ごめんね、お兄ちゃん」
妹が済まなさそうな顔をする。
「何言っているんだ。俺はそれよりもお前が元気な方が何よりも嬉しいんだぞ。
だから、これを食べて、しっかりと寝て、早く元気になれよ」
そう言って俺は妹に笑いかけた。
「ありがとう・・・お兄ちゃん」
そう言って妹も笑った。
「じゃあ、ホワイトデーには私がお兄ちゃんにプレゼントをあげるね」
「おう。楽しみにしているぞ。それより、冷たい内にはやく食べろよ」
「うん。頂きます」
「おかわりはあるけど、あまり食べて体が冷えるといけないから、今回はこれだけな」
「美味しいよ〜」
妹はデザートの美味しさのあまり、俺の言葉を聞いていないようだった。
「じゃあ、食べたら寝ていろよ」
「うん〜」
「早く元気になれよ。俺はそれが一番嬉しいんだから・・・」
そう言った俺の呟きは、俺以外には誰にも聞こえなかった。
- 811 :NO.8 :03/02/13 21:59 ID:???
- と言うことで本編終了です。
残りは後日談(数日後ですが)ですね。
あとは明日に無理矢理詰め込んだ(笑)萌え文章を書き込みます。
次の作品はもっと萌え文章を書こうと思います。
ホント、全然萌えない作品で済みません。反省してます。
- 812 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/13 22:47 ID:???
- >>786
神は去ったよ。
- 813 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/13 23:04 ID:???
- >812
そっとしておいてやろうぜ。
そこの神は本当にいい人だからな。
- 814 :712 :03/02/14 06:22 ID:???
- NO.8氏、Masked Rider Moe氏の作品の余韻に浸っていたい人、忙しい人、イライラしている人。
上記の方は迷わずここから先7レス程飛ばしてください(w
二月十四日。チョコがどうこうと騒がしい日だが…俺はあまり好きではなかった。
「ただいま…」
学校から帰ってきた俺を妹が迎えた。
「おかえり〜。ねぇねぇ、バレンタインのチョコ、いくつ貰った〜?」
「何でお前がそんな事を気にするんだ?」
俺は家の中に入り、着替えをしながら妹に話しかける。
「何でもいいじゃない♪それよりいくつ〜?」
「ゼロだよ、一個も貰ってない」
「ホントに〜?」
「こんな嘘ついて何になるっていうんだ…」
「そうか…ウチのお兄ちゃんは義理チョコも貰えないのか…」
「貰えないんじゃないぞ、妹よ。くれるっていう奴は何人かいたんだが全部キッパリ断った」
「え〜?それは可哀想だよぉ〜」
「あのなぁ…俺の学校はチョコのプレゼントは禁止しているんだぞ?
望んでもないのに同罪にされたら、俺の方が可哀想だ」
「…もしかしてお兄ちゃん、機嫌悪いね?」
「悪いよ。ったく…バレンタインなんてチョコで男を釣るようなモンだろ?一体何が楽しいのか…」
「解釈が歪んでるね…あ、そうだ!まだお兄ちゃんにチョコあげてなかったよね?ちょっと待ってて♪」
俺は何だか恥ずかしくなって、この場から逃げようとドアを開けた。
「ちょっと、お兄ちゃん!どこ行くの〜?」
妹は俺を逃がしはしない。すぐさま俺を呼び止めた。
「散歩だ…」
「あ〜、私も行く〜」
そそくさと家を後にする俺の後を、妹がトテトテとついてきた。
俺は困って、難しそうな顔をするだけだった。
- 815 :712 :03/02/14 06:22 ID:???
- 人気の無い道を並んで歩く俺と妹。妹は俺の隣でピョコピョコ跳ねている。
「ええい、鬱陶しい!跳ねるな!」
「だって嬉しいんだも〜ん♪」
「何が…?」
「だって…お兄ちゃんと一緒に歩いてるんだよ?嬉しいに決まってるじゃない♪」
「俺は…恥ずかしいがな…」
「誰も見てないんだよ〜?恥ずかしがることは無いんじゃないのかな〜?」
「まぁ…それはそうなんだが…」
「それに…今なら何しても誰にも見られないよ♪」
「俺が前に何するって言うんだよ?」
「手を繋いでも、腕を組んでも、キスしちゃっても、押し倒してもいいんだよ〜?」
「押し倒す…って止めろよ、そういう危ない発言は…」
「誰も聞いてないからいいんだよ〜。ねぇ、お兄ちゃん、まずは手を繋ごうよ♪」
「まずは…ってどういう意味だ!どこまで行く気だ!?」
「んふふ〜それはお兄ちゃん次第ね〜。さ、手を繋ご〜♪」
妹は歩きながら手を差し出した。
「手を繋ぐだけとはいえ…路上でイチャつくのは迷惑だろ」
…以前、街の真ん中で手を繋いだことは…忘れたことにしよう。
「…そんなに…私のこと…嫌い…なの…?」
妹は上目遣いで俺に問う。この顔は…俺にとって反則だった。
「いっいや…お前自身に恨みは無いのだが…」
「じゃあ…どうして…?」
「分かったよ!しょうがねぇな!」
俺は奪い取るように妹の手を掴む。
「お兄ちゃん…ありがと♪」
俺の顔を見て微笑む妹。戸惑いながらも微笑を返す俺。
妹が俺の手を強く握り締めていた。
- 816 :712 :03/02/14 06:22 ID:???
- 「まいったな…」
玄関の前に着いた俺はあることに気が付いた。
「どうしたの…?」
妹が不安そうに尋ねる。
「いや…そういえば晩飯の準備をして無かったなって思って…」
俺の両親は出張中で、いつ帰ってくるのかも分からない。
とにかく、家に俺たちしかいないから、俺たちは当番で家事をすることになっている。
ただし当番と言っても『お前だって時々はやってもらうぞ』程度の意味しかなく、
今現在、ほとんどの家事、特に料理は俺がやっている。
「今から作っても、我慢できるか?」
「その心配はいらないよ、お兄ちゃん♪実はもうご飯は出来てるんだよ♪」
「お前が…作ったのか…?」
「何よ〜、そんなに嫌そうな顔をしなくてもいいじゃない!」
これは別に妹の料理が下手というわけではない。ただ…奇抜なアイデアに走りたがるのが問題だった。
「俺は…味噌汁ラーメンは喰いたくないぞ…」
「え…?でも美味しかったでしょ?」
『味噌汁ラーメン』…妹が作った料理の一つで、味噌汁の中に麺を入れるという危険な料理のことである
「『美味い』『不味い』は問題じゃない。あれは『不味そう』だった…。まぁ、美味くなかったがな…」
「そうかなぁ…」
「豆腐が浮いたラーメンを食えって言うほうが間違ってるだろ!」
「でも…今日のはきっと成功してるよ♪」
「なら…見せてもらおうか…」
「お兄ちゃん、きっとビックリしちゃうよ〜♪」
「悪い意味でビックリしないといいがな…」
「ん?何か言った?」
「別に…」
「ま、いっか…一名様ご案内〜♪」
妹に案内されるままに、俺はキッチンへと向かった。
- 817 :712 :03/02/14 06:22 ID:???
- 「うわぁ…凄ぇ…」
思わず口からそんな言葉が漏れた。
「エヘヘ、凄いでしょ〜?」
「凄い。ある意味凄い」
机の上に並べられていたのはこれでもかと言わんばかりのハート型の食べ物。
ハート型の目玉焼き、ハート型のコロッケ、ハート型に盛られたご飯、それにかけられたカレー。
「驚いたでしょ?」
妹が俺の腕を抱いて聞いた。
「ああ…何よりお前が食えそうなものを作ったことに驚いた」
「お兄ちゃ、ヒドイよ〜」
「まぁ、いいや。とにかく喰うか…」
「うん♪いっぱい食べてね♪」
と俺はいつもの席に座る。が、俺が食べ始めようと思った瞬間、あることに気が付いた。
「スプーンとフォークが無いぞ…」
「仕方ないな〜、私が食べさせてあげるよ〜。あ〜んして〜♪」
スプーンを俺のほうに突き出す妹。……謀ったな!
俺は立ち上がって、スプーンとフォークを取りに行こうとする。
「ちょっとお兄ちゃん。どこに行くの〜?」
「決まってるだろ。スプーンを取りにだ」
「お食事中に席を立っちゃいけないんだよ〜。だからコレ食べて〜♥」
と、また腕を突き出す妹。
「…分かったよ…仕方ねぇな!」
俺は口を開ける。
「あ〜ん♥」
妹は手を精一杯伸ばして、俺の口の中にスプーンを突っ込んだ。
「どう?美味しい?」
「ああ…美味いよ…」
「ありがとう、お兄ちゃん♪」
妹はそう言って、ニッコリと笑った。
- 818 :712 :03/02/14 06:23 ID:???
- 「ふぅ…ご馳走様でした…っと」
どうも俺は意志が弱いと言うか雰囲気に呑まれやすいと言うか…なんだかんだでそのまま食べ続けていた。
「お兄ちゃん…」
「ん?」
「はい…チョコ…」
妹は俺に何かの箱を差し出した。
「猪口?俺は未成年だから酒は飲まんぞ」
「そうじゃなくて、チョコレートだよ!」
「ああ、ありがとう…」
「じゃあ、ちゃんと渡したからね!」
妹はそう言って逃げるように部屋の外に出て行ってしまった。
俺は呆然と妹から貰った箱を眺めた。
「ん…何かついてるな…」
それはピンク色の封筒に入った手紙。
俺は開けて中を読む
『お兄ちゃんへ。
お兄ちゃん、今日はバレンタインデーだよ♪だからお兄ちゃんに愛のプレゼント〜♥
時々イジワルで、怒りんぼで、ちょっと面白くないけど…
カッコよくて、頭が良くて、優しい…私はそんなお兄ちゃんが…大好きだよ。
お兄ちゃんは『そんなのくだらない』って思うかもしれないけど、
今日だけはワガママな妹のお相手をしてくれると嬉しいです。
これからも二人一緒でいようね♥ 出来損ないの妹より』
丸みを帯びた字で書かれた手紙。
「アイツ…手紙とは言え、よくこんな恥ずかしいこと書けるよな…」
俺は顔を赤くして、ドアノブを掴んだ。
- 819 :712 :03/02/14 06:23 ID:???
- ドアを開けると妹がすぐ向こうに立っていた。妹はイタズラっぽい笑みを浮かべて俺に聞く。
「どう?チョコは喜んでもらえた?」
「その…悪いな…飯まで作ってもらって…その上チョコまで貰えるなんて…」
「いいんだよ♪気にしないで〜」
「でも…俺も何か礼を…」
俺がそこまで言うと、妹が突然俺の頬をつねった。
「何しやがる!」
「お兄ちゃん、そうやって『ぎぶあんどていく』で考えるのはよくないよ〜。
私はお兄ちゃんのために作ったんだから、お兄ちゃんが喜んでくれれば私はそれでいいんだよ♥」
「そっか…でもホワイトデーにはしっかり受け取ってもらうからな」
「うん♪楽しみにしてるね♥」
「ああ…期待してろよ〜」
俺は妹の頭をそっと撫でてみた。嬉しそうに目を細める妹。
「ねぇ…私のお願い聞いてくれる?」
妹が俺の手をギュッと掴んで、俺を見上げる。
「内容にも因る…」
「今日だけは…この手を離さないで欲しいな♥」
「今日だけ…って寝る時もか?…お前…俺だって男だということを忘れてないか?」
「う〜ん、それなら胸を触るまでなら許しますよ〜♪お買い得だと思うけどなぁ〜♪」
「くだらねぇ…却下に決まってんだろ」
「イヤだよ〜。今日はもう離さないんだから〜♥」
そう言って俺の腕に抱きつく妹。
「それじゃ、全然『お願い』じゃないだろうが…!」
俺は呆れたような、諦めたような顔をして妹の顔を見て、ドキッとした。
「なんだか…一瞬、お前が可愛く見えたよ…」
「失礼な〜、私はいつもカワイイよ〜」
「ああ…そうかもな…」
「どうしちゃったの?今日のお兄ちゃんなんかヘン…。でも、ありがと!お兄ちゃん大好き♥」
…今日だけは、俺の嫌いな『愛』や『恋』なんて言葉も信じられるような気がする。
確かに…妹のチョコには愛が込められていて、それが今日の俺を優しくしているのだから…
- 820 :712 :03/02/14 06:39 ID:???
- 現在、猛烈に後悔しています…どうか駄文をお許しくださいませ…
しかし相変わらず下手ですね…、暇でしょうがない時にでも見てやってください
しかも萌えないし、面白くないし、訳が分からないし、バレンタインと関係ないし、意味無いトコが多い。
ちなみに味噌汁ラーメンは実話ですよ(w
…どうした、リアル妹?チョコくれるの?…はぁ?龍騎のDVD貸せ?…お前に貸す物など無い!(半泣き)
- 821 :Masked Rider Moe ◆/gMR5eBC/k :03/02/14 12:12 ID:???
- すまない・・・書き込みに注釈文を入れるの忘れていた・・・
かなりの駄文・乱文になっていると思われるが、ご容赦願いたい。
>712殿
俺には書けない、萌え長文を堪能させてもらった。決して駄文ではない。
それと、コテハンもしくはトリップを名乗られてはどうだろうか・・・?
妹殿には、ホワイトデーに劇場版龍騎でも貸してやるといい・・・
- 822 :名無しくん、、、好きです。。。 :03/02/14 17:50 ID:???
- >>712
やべぇ・・・めちゃめちゃ萌えた(;´Д`)ハァハァ
こういう妹欲しい・・・
396KB
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0ch BBS 2004-10-30