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[第四弾]妹に言われたいセリフ

87 :第三話:受験生、看病する・前編 :05/01/24 11:35:32 ID:1muglDcX
「息子! おはよう!」
 朝っぱらからでかい声だな・・・・。
「おはよう、ってか名前で呼べや」
「ははは、大人の事情だ」
 なんのこっちゃ。
「飯なら出来てる。 食え」
「はいはい・・・・。 ん、親父が作ったのか?」
「おうさ。 奈緒子さん、早番でな」
「そうか・・・・男の料理って感じだな」
「うわっはっはっは。 二人を頼むぞ」
「行くのか」
「ああ、俺も朝出勤だ」
「いってら」
「いってき」
 ・
 ・
 ・
 時刻は7時半過ぎ。 あいつらを起こすにはいい時間だ。
 よし、まずはアイツから・・・と思った矢先。
「ふあ・・・アニキ、おはつ・・・・」
 向こうから来た。
「おはつ?」
「・・・間違えた・・・・おはよ」

88 :調子に乗って、書いてみた :05/01/24 11:36:38 ID:1muglDcX
「よう、今日は早いな」
「そでも・・・・ない」
「そうか?」
「うん」
「飯なら出来てるぞ」
「うん・・・・・うわ、お父さん作った?」
「ああ」
「うう・・・・ピーマンやだって言ってるのに・・・」
「大きく成れんぞ」
「ピーマンばっかこんなに食ってどーすんのさ・・・」
 まぁ言いたいことは分かる。 親父はピーマンふぇちらしく、一品はピーマンスペシャルなおかずを作る。
 ご飯は残さない主義のこいつには、かなりの試練だ。 ・・・・がんばれ。
「雛は?」
「今日はアニキの当番でしょ」
「そうだな」
 朝早く雛を起こすのは時を繋ぎ止めるより難しい。 それに一日交代で挑む俺らはまさに現代のドン・キホーテ。
「んじゃ、起こしてくる」
「・・・・・うん」

89 :半分日記状態・・・ :05/01/24 11:37:44 ID:1muglDcX
 こんこん。
 一応ノック。
「返事無し。 突入だな」
「・・・・・・」
「ところでなぜついて来てるのかね、フォールスタフ君」
「ふぉーるすたふ?」
「そっちに反応すんな。 先に飯食ってろよ」
「だって・・・・心配じゃん」
「何がよ」
「・・・・・アニキのことだから、目覚めのキス・・・・とか」
「はぁ?! お前熱でもあんのか?」
「だ、だって、アニキ、昨日だって・・・・!」
「あ、ありゃ事故事故!」
「事故って・・・・・この前オレとしそうになったのも・・・・?」
「あ、当たり前だ! 妹とキスする阿呆が何処にいる!」
「・・・・むっ・・」
 あ、何か怒ってる。
「なんだよっ、最後はアニキの方から・・・・」
「うわー、なな何言ってんだ!」
 こ、この娘はナニをのたまわれますかっ! ・・・・・・いや、事実なんだけどよ。
「にい・・・・さん・・・?」
「ん・・・?」
「あれ? 何か・・・聞こえた?」
「雛の・・・・声?」
「まっさか〜? 雛ちゃんがこんな時間に一人で起きてるわけ・・」
「兄さん・・・・たちでしょ・・・? 二人とも・・・そんなとこ、で・・・どしたの?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

90 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/01/24 11:37:55 ID:9PnOAbP1
支援

91 :(´▽`;) :05/01/24 11:39:33 ID:1muglDcX
 ばんっ!
「ひ、雛っ! どどどーしたんだ、こんな時間に起きて!」
「そ、そうだよっ、具合でも悪いのっ!?」
 二人で雛の部屋に雪崩れ込む。
「・・・・?」
 きょとん、とした顔の雛。
「な・・に? どうした・・の?」
「そ、それはこっちの台詞だ!」
「どーしたのっ?! なんか悪いものでも食べた!?」
「あはは・・・そんなこと・・・ないにょ・・?」
「・・・・にょ?」
「うん・・・雛、げんきげんき・・・だお?」
「だ、だお?」
「あははー、兄さんたち・・・なんで飛んでるのー・・・?」
「はっ!?」
「なんだなんだぁ!? 雛、電波受信したのか!?」
「な、何バカなこと言ってんだよ!? しっかりしてアニキ!」
「う、うむ! Be cool! 俺!」
 おちつ、落ち着け俺。 雛・・・確かに本物の雛・・・だよな?
「まさか、裏雛・・・・・?」
「は?」
「あ、いや、何でもない」

92 :こんな時間に一体何を・・・(お互い様) :05/01/24 11:41:09 ID:1muglDcX
 取り敢えず・・・手を雛のデコに・・・。
「うわっ、すげー熱! ひ、雛、大丈夫かよ!?」
「ええっ!? 雛ちゃん熱有るの!?」
「ああ、すっげー熱だ! 雛、大丈夫か!? しっかりしろ!」
 顔が真っ赤だ。 視線も虚ろにに俺を見てる。
「えへへ・・・・兄さんに、おでこ・・・触られちゃった・・・・」
「うわ、また熱が・・・っ!」
「どどどどうしようどうしよう!? ひひ雛ちゃんが熱っ、熱をっ! 救急車呼ばなきゃ!」
「お前も落ち着け! 熱出したくらいで救急車がくるかっ!」
「で、で、でも〜! 雛、雛ちゃんが、雛ちゃんが〜!」
「落ち着けっ!!!!」
「っ!」
「・・・・どうだ、落ち着いたか」
「う、うん・・・でも、どうするの?」
「俺が病院連れてくよ」
「えっ!? でもアニキ・・・」
「学校はいいよ。 どうせ演習だから、一人でも出来る」
「オレは、どーすればいいの?」
「学校行け」
「えっ!? でも」
「いいから。 自分のせいでお前まで学校休んだって、あとで雛が知ったら・・・・」
「・・・うん、自分責めちゃうね・・・・・・分かったよ」

93 :名無しくん、、、好きです。。。 :05/01/24 11:41:59 ID:9PnOAbP1
リアルタイム支援

94 :名前無いと書きづらい・・・ :05/01/24 11:42:18 ID:1muglDcX
「悪いな」
「ううん」
「あ〜ん、兄さ〜ん・・・雛とも、お話してぇ・・・・」
「あ〜はいはい。 そうだ雛、おんぶしてやろうか?」
「えっ・・・ほんと〜?」
「おうさ。 ほら、上着着て」
「うん・・・・・んしょ」
「ほら」
「・・・・雛、重いかも・・・・・」
「そんなことねーって。 ほらよっと」
 ちょいと勢いつけて立ち上がる。
「よし、このまま病院行く」
「こんな時間に・・・?」
「鉄んとこなら見てくれるだろ」
「ん、そうだね・・・・て、オレももう出なきゃ」
「お、そんなに時間経っちまってたのか・・・」

95 :('A`) リアルタイム・・・・ :05/01/24 11:43:33 ID:1muglDcX
「うん、鍵は閉めたよ」
「おう、さんきゅ」
「財布とか、持ったよね?」
「ああ」
「じゃ、行こう」
「おう」
 と、歩き出す。
「えへへ〜・・・・・兄さんの背中〜・・・♪」
「わ、こら、そんなにくっ付いたら歩き辛いって」
「む・・・・」
 そ、そんな目で見るなよ・・・・。
「兄さん・・だいすきー」
「うわっ・・・・」
 み、耳元でそんなこと言うなって!
「むうううっ・・・・・!」
 お、お前も何故そんな睨むよ!?

 そんなこんなで、俺の目的地に到着。
 な、なんか疲れたぞ・・・・。
「じゃ、またな」
「うん・・・・帰りになんか買ってくる? 林檎とか、蜜柑とか・・・」
「親父に話せばキロ単位で買ってくるだろーからいらん」
「ん・・・分かった。 雛ちゃん、早く元気になってね」
「あははー・・・・・がんばるー」
 分かってないだろーな・・・。

96 :有り難いんだが、ついに貼り逃げ失敗か・・・ :05/01/24 11:44:39 ID:1muglDcX
「お願いしまーす・・・・」
 ドアを開けながら言う。 と、出てくる人影。
「すいませんが、まだ診察は・・・・あれ? 先輩?」
「よ、鉄。 ちょいと特別扱いしてくれ」
「どうしたんですか・・・って雛ちゃん?」
「あは〜・・鬼が原さん、こんにちは〜」
「い、いや鬼瓦だけど・・」
「熱出してこんな感じなんだ。 親父さんに頼んでくんねーかな?」
「あ、はい、いいですよ」
「わりぃな」
 と、鉄が奥に引っ込む。
「早く治して貰おうな?」
「にゃは〜」
 ・
 ・
 ・
「で、どうですか?」
「ただの風邪だな」
「風邪、ですか・・・良かった。 酷い病気じゃないんですね?」
「いや、それがな」
「え?」
「雛ちゃん、肺炎を起こしかけてたぞ」
「え、え〜!?」
「ま、幸いそんなことにはならなかったわけだが」
「ひ、雛が肺炎・・・・」
 体は強い方じゃなかったけど・・・・肺炎って・・。

97 :逃がさねえ! :05/01/24 11:46:07 ID:9PnOAbP1
さらに期待支援

98 :清次郎、仕度しとけ、逃げる仕度 :05/01/24 11:46:55 ID:1muglDcX
「ほい雛、解熱剤」
「お薬・・・? にがにが・・・・?」
「大丈夫。 鉄んとこのは苦くないって、知ってるだろ?」
「ん・・・なら飲みゅ・・・・」
 んくんく・・・・。
「・・・おいしくない」
「それは勘弁してくれ」
「ふや・・・ねむねむ・・・・」
「ん、そうか。 じゃ、寝な」
「ん・・・兄さん?」
「ん?」
「一緒に・・・寝る・・」
「はいはい」
「一緒の・・・・お布団・・」
「う゛・・・」
 そうですか。 そうきますか。
「一緒・・・だめ?」
 な、涙目でゆーなぁ!
「わ、分かった・・・・」
「わぁい・・・・・」
 何か・・・子供っぽいな。 雛は昔から大人しかったからな・・・。 こういう一面も隠れてた、ってことかな

99 :清次郎捕獲 :05/01/24 11:48:14 ID:9PnOAbP1
支援完了

100 :後編に続け! :05/01/24 11:48:48 ID:1muglDcX
「やっぱり裏雛・・・」
「ふえ・・・・?」
「あ、いや、何でも」
「えへへ・・・・兄さんと一緒に・・寝てみたかったの〜・・・」
「そっか」
「明日も・・・・・一緒に・・・寝よう・・・・ね・・?」
 ぎゅう。
「あ、あはは・・・・明日も、ね・・・・」
 ・・・・・明日もデスカー?
「うん・・・・明日も・・一緒・・・ずっと・・・いっ・・・・しょ・・・・・」
 すぅ・・・すぅ・・・・。
 やがて声は寝息へと変わっていった。
「ずっと、一緒・・・・・か」
『兄さん・・・・・・行っちゃ、やだ・・・・・・・何でも、するから・・・私と、一緒に、居て・・・』
 ・・・・・。
 でもさ、雛。
 俺たちも・・・やっぱりいつかは・・・・・・・・。 いつかは・・・・・・・・。

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