■スレッドリストへ戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 最新50

[第四弾]妹に言われたいセリフ

721 :1:小学生SS :05/02/28 04:32:49 ID:4QHPzMiZ
 さて、今日の授業が終わったわけです。
 未来を担う若人であるボクは、今日も今日とて倶楽部活動に励もうと思っております。
 ランドセル背負って校庭へGO。
「またねー、かなちゃーん」
「うん、またね、なおちゃん」
 たったかたったか廊下を走っちゃいます。
 ボクの学校はただいま併合移転の真っ最中。 校庭は校庭でも中学校の校庭を使います。
 そんな訳で、移動に無駄な時間を掛けてられないのです。
 中庭。
 2メートルのフェンスも幅跳びで鍛えたボクの前には無意味。
 ほいほいほいっと登っちゃいます。
 てっぺんまで来て折り返そうとしてたら・・・中学校側に人がいた。
「キミ・・・・パンツ見えてるよ?」
「・・・・えへへ」
 一瞬ドキッっとしたけど、女の人みたい。
「降りれるの?」
「うん」
 ぴょんと一っ跳び。
「中々体力あるね。 アクティブな性格だし・・・・なんでスカートなの?」
「えへへ・・。 お兄ちゃんが女の子らしくしろって言うからです」


722 :2:勧誘SS :05/02/28 04:33:59 ID:4QHPzMiZ
「ふ〜ん・・・。 キミ、何年生?」
「えと、6年生です」
「そっか、来年中学か・・・・ね、羽球――バドミントン興味ない?」
「あ・・・・えと、ごめんなさい。 ボク・・・じゃない、わたし幅跳びやってるんです」
「む・・そっか、残念。 いい戦力になりそうだったんだけどなぁ」
 ごめんね、お姉さん。
 ボク、幅跳びがスキなの。
「んじゃ、引き止めて悪かったね。 気が向いたらオレんとこ来て見て。
 コートなら大体開いてるから、息抜きにでもやりに来るといいよ」
「あ、はい、有り難うございます」
「じゃね〜」
 体育館の方に駆けて行く。
 今の人・・・・自分のこと、オレって・・・言ってたな・・。
 あ、いけない、練習遅れちゃう。
 グランドの角、砂場の方に行こうとすると――。
「なお〜」
 道路の方からボクを呼ぶ声。 この声は――。
「なおくんっ」
「よ、なお。 今から練習か?」
「うんっ。 ねね、なおくんはどうしたの? 学校終わったの?」
「ああ、試験中だから早めに終わったんだ」
「そ〜なんだ〜」
 この人がボクのお兄ちゃん、尚登。
 車で20分くらいのところに通ってる高校二年生なんだよ。
 背はボクよりずっと高くてサッカー部。 勉強は・・・・まぁ普通くらい、かな?
 それで・・・ボクの大好きなお兄ちゃんなんだ♪


723 :3:地獄極楽SS :05/02/28 04:35:12 ID:4QHPzMiZ
「一緒に帰ろうかと思ったけど、無理か」
「ん〜・・・そうだね〜」
「何そんなにへこんでんだよ」
「だってぇ・・・折角一緒に帰れたかも知れなかったのにぃ・・」
 なおくんと一緒に学校通えたのは、ボクが一年生でなおくんが六年生だった一年間だけ。
 しかも帰りの時間なんて滅多に合わないから、一緒に帰れたことなんて・・・・えと、全部で四回しかないや。
「そんなんでへこむか、普通? ま、それじゃあ帰りは遅いんだな?」
「ん、多分ね」
「んじゃ、俺は商店街でしばらくブラブラしてから帰るわ」
「またゲーム?」
「だはは、起き上がり大門の悪夢、再びだ」
「なにそれ?」
「お前は分かんなくていいよ。 とにかく、なんかあったら携帯に入れてくれ」
「ん、分かったよ」
「じゃ、頑張れよ」
「うん、ボクがんばっちゃう!」
「な〜お〜?」
「あ・・・・えへへ、わたし、がんばるねっ」
「うむ、精進するがよいぞ。 じゃな」
「気を付けてね〜」
 後姿を見送る。 あ〜・・・我が兄ながら、かっこいいなぁ・・・・。
 後姿もいいんだよねぇ・・・。
「あっ、練習!!」

724 :4:臨時コーチSS :05/02/28 04:36:16 ID:4QHPzMiZ
 急いで砂場に駆ける。
 あれ? 洋介さんがいない?
 きょろきょろ・・・・あ、いた。
「よ〜すけさ〜ん、なにしてるの〜? こっちだよ〜?」
 ボクを見付けた洋介さんが、ちょっと早歩きでこっちに来る。
「洋介さん、遅刻?」
「違うよ。 素直ちゃん、話聞いてないでしょ?」
「え?」
「俺がコーチ出来るのは昨日までだって言ったろ?」
「え・・・・ウソーっ?!」
「あのねぇ・・・もともと十日間だけの約束でしょ?」
「あ・・・そうだったかも」
「もうテスト期間も終わりだから、時間も合わないしね」
「洋介さんの学校は今日で終わりなんだ・・」
「そう。 今日はちょっと用事があるしね。 だから、今日の練習はなし」
「ええ〜? ボ・・わたし、一人でも練習出来るよ〜」
「駄目。 一人で練習なんてやらせられないよ。
 怪我したら『特別に面倒見てくれ』って千葉先生に言われた俺の立場がないでしょ。
 もともと学校にも無理言ってるみたいだし」

725 :5:大会前SS :05/02/28 04:37:17 ID:4QHPzMiZ
「でもぉ・・・・」
「それに、その格好で跳ぶ気?」
「え・・・あ、着替え忘れてた」
 スカートのままだったよ。
「コレは着替えればいいでしょっ。 それより練習させてよぉ」
「ダダこねないでよ・・・なんでそんなに跳びたいのさ?」
「それは・・・幅跳び、スキだし」
「それだけ?」
「今度の大会で、勝ちたいから・・」
「なんでさ?」
「その・・・・お兄ちゃんに・・・幅跳び、中学校いっても続けていいって言ってもらいたいから」
「ふ〜む・・・・お兄さん、幅跳び反対か?」
「その・・・女の子らしくしろって、いつも言ってるから」
「そうか・・・。 なんにしろ、今日はナシだ」
「そんな〜」
「体休めるのも練習のうちだぞ」
「う〜・・・・うん」
「よし。 それじゃな」
「は〜い、さよなら〜」

726 :6:忍び込みSS :05/02/28 04:38:26 ID:4QHPzMiZ
 いきなり暇になってしまいました。
 なんにもすることがないから家に帰っちゃいます。
「ただいま〜」
 誰も居ない家に鍵を開けて入ります。
 用心のために鍵をかけておきます。
 茶の間にランドセルを降ろして一呼吸置きます。
 ん〜・・・なおくんもいないしどーしよっかなぁ。
 ちょっとゲームケースを漁ってみます。
「・・・・格闘ゲームと、サッカーゲームばっかり」
 なおくんの趣味です。
 ボクは格闘ゲームやらないし、サッカーゲームだって一人じゃやらないので困りものです。
「なおく〜ん、は〜やくかえってこ〜いっ」
 こんな時間がもったいないです。
 一分一秒、なおくんと遊んでたいです。
 今、なおくんは居ません。 ボク一人です。
「なおく〜ん・・・さびしいよぉ・・・・」
 一人・・・しょうがないから一人で何か楽しいことを探しましょう。
 一人・・・一人でするもの・・・・一人じゃなきゃ出来ない・・なおくんがいたら出来ないこと・・・・。
「あ・・・・」
 一個、浮かびました。
「なおくんのお部屋・・・・最近入ってないなぁ・・・・・」
 あ、でも駄目駄目。 勝手にお部屋入るなんて・・・・。
 でも・・ちょっと気になっちゃうよね・・・・・でも駄目だもん。
「あ・・・ボクの漫画・・一冊返してもらってないや・・・・」
 ・・・・・・なんか、急に読みたくなった・・・・ような気がするな〜。
「返してもらいに行くだけ・・・・だよ?」
 そうだよ。 早く返してくれないのが悪いんだもん。

727 :7:ガサ入れSS :05/02/28 04:39:41 ID:4QHPzMiZ
 こんこん。
「入るよ〜・・・」
 返事がないのが分かっていても、やっぱりノックとかしてしまう。
 がちゃ――。
 あ、以外に片付いてる・・・・。
 ちょっと前よりキレイになったお部屋。
 壁にはサッカー選手のポスターが何枚か。
 それと――なおくんのにおい。
 あれ? なんかどきどきしてきちゃった・・・・。
「ま、漫画・・・どこだろ?」
 あわてて辺りを見る。
「ないなー・・・本棚?」
 上から見てって・・・・しゃがんで下の段を見る。
 雑誌だね。 じゃあ違うね。
「どこかなー・・・ふう」
 ベッドに腰掛ける。
 ベッド・・・なおくんの、ベッド。
 なおくんがいつも寝てるベッド・・・・・。
 あ、あれ? またどきどきしてきちゃった・・・・。
 なおくんのベッド・・・・・。
 ぽふっ。
 ちょっと寝転がってみる。
「なおくん・・・・お兄ちゃんのにおい・・・・」
 どうしよう・・・・・心臓がばくばくいってる・・。
 でも、やな気分じゃない・・・もっとこうしてたい・・・・。
「なおくん・・・・」
 ころんと転がってみる。
 あれ?
 右腕に異物感・・・・何コレ?
 掛け布団をめくってみる。 本・・・・雑誌だ。

728 :8:妹が見付けちゃう本といえばSS :05/02/28 04:40:45 ID:4QHPzMiZ
「も〜、なおくんてば、ちゃんと本棚に戻しとかなきゃ駄目だよ〜?」
 何となく、ぺらぺらとめくってみる。
「・・・・・・・あれ?」
 なんか・・・・コレって・・・。
「えっちな・・・・本?」
 女の人が・・裸で・・・・わぁ、男の人もっ?!
「わぁー、わぁー、なにこれなにこれなにこれっ!?」
 ばん、と閉じる。
「も、も、もお! なおくんてば、こんなえっちな本読んでたんだね!」
 ボクのことお部屋に入れなくなったのはこーいうことなんだねっ!
 む〜、なんか頭にきちゃうよ。
 こんな・・こんな本なんかに・・・・こんな・・・・・・・・・。
 ちら、っと見る。 表紙からじゃ、とてもあんな中身は予想出来ないよ。
「こ、こんな・・・こんな、えっちな本・・・・なおくん、読んでるんだね・・・」
 ぺらっ・・・・・ぺらっ・・・・・。
 あ、あれ? ボク、なにしてるんだろ?
 そ、そんな、じっくり読んじゃってなんか・・・・わ・・・何コレ・・・?
 読み進めるうちに、気になる単語で手が止まる。
「お兄ちゃん・・・・」
 兄と妹の、禁断の・・・・・・・・き、禁断の、愛・・・・。
 お兄ちゃん・・・・なおくんと・・・ボク・・・。 ボ、ボクとなおくんが・・・。
 目を閉じて、想像してみる。
 恋人になった、なおくんとボク・・・・。
 ・・・・・またどきどきしてきたよ・・・もっと、もっとどきどき・・・・したい・・。

 ボクは夢中になってその妄想を追いかけていった―――。

729 :9:寝起きSS :05/02/28 04:41:54 ID:4QHPzMiZ
「んう・・・・?」
 いつの間にか・・・寝てたんだ・・。
 う〜、すごくいい夢だった気がするのに・・・思い出せないや。
 ちょっと寒い。 身を縮こまらせる。
 とんとんとんとん・・・・階段を登る音。
 誰か帰ってきたのかな?
 がちゃ―――。
「あれ・・・・なお? 帰ってたのか? ってかなんで俺の部屋に?」
 あ・・・・わ、忘れてたっ。 ここ、なおくんのお部屋だよう!
「あ、ご、ごめん、まん、漫画、取り来たら、その、寝ちゃってっ」
「ん、陸上で疲れてたんだな」
「あの・・・・怒った?」
「なんでさ? 疲れてたんだろ? 仕方ないさ」
 あ・・・なおくん優しい・・・。
「い、今起きるね・・・」
「ん? 寝ててもいいぞ?」
「そ、そんな訳にも・・・」
 ゆっくり起き上がる。
「ん? なお、なに抱えてんだ?」
「え?」
 腕を見る。
 大事そうに抱きしめられた雑誌が一冊。
 あれ・・・コレって・・・・。
 離してみる。
「うあっっ!!? そ、それはっ!!??」
「えっちな・・・本」
 え・・・・ボ、ボク、えっちな本を大事そうに抱えて寝てたのっ!?
 や、やだぁっ。


730 :10:追いかけっこSS :05/02/28 04:44:15 ID:4QHPzMiZ
「なななおくん、ごめんなさいっ! ボ、ボク、そんな、その、偶然・・・じゃなくて、そのっ」
 言葉が上手く繋がらないよっ。
「そ、その・・・・あう〜っっ」
 もう逃げちゃうよ、こんなの〜っっ!!
「あ、コラ、置いてけソレ!!」
「あうぅ〜、あうぅ〜っ」
 なおくんのばかっ、なおくんがぜ〜んぶ悪いんだもんっ!
 か、顔が真っ赤だよ〜っ!
「ま、待てぇ、なお!」
「ふああっ!? 何で追っかけてくるのぉ?!」
 い、今なおくんの顔見たら、顔見たらっ!!
 顔がぐんぐん熱くなってくのが自分でも・・・・やぁっ!!
「そ、その本返せってば!」
「やぁ、こ、来ないでよぉっ」
「待てぇ、このっ!」
「来ないでぇ、来ないでってば、なおくんのばかぁ〜〜〜っっっ!!!」


501KB
新着レスの表示

スレッドリストへ戻る 全部 前100 次100 最新50

0ch BBS 2004-10-30