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[第四弾]妹に言われたいセリフ
- 721 :1:小学生SS :05/02/28 04:32:49 ID:4QHPzMiZ
- さて、今日の授業が終わったわけです。
未来を担う若人であるボクは、今日も今日とて倶楽部活動に励もうと思っております。
ランドセル背負って校庭へGO。
「またねー、かなちゃーん」
「うん、またね、なおちゃん」
たったかたったか廊下を走っちゃいます。
ボクの学校はただいま併合移転の真っ最中。 校庭は校庭でも中学校の校庭を使います。
そんな訳で、移動に無駄な時間を掛けてられないのです。
中庭。
2メートルのフェンスも幅跳びで鍛えたボクの前には無意味。
ほいほいほいっと登っちゃいます。
てっぺんまで来て折り返そうとしてたら・・・中学校側に人がいた。
「キミ・・・・パンツ見えてるよ?」
「・・・・えへへ」
一瞬ドキッっとしたけど、女の人みたい。
「降りれるの?」
「うん」
ぴょんと一っ跳び。
「中々体力あるね。 アクティブな性格だし・・・・なんでスカートなの?」
「えへへ・・。 お兄ちゃんが女の子らしくしろって言うからです」
- 722 :2:勧誘SS :05/02/28 04:33:59 ID:4QHPzMiZ
- 「ふ〜ん・・・。 キミ、何年生?」
「えと、6年生です」
「そっか、来年中学か・・・・ね、羽球――バドミントン興味ない?」
「あ・・・・えと、ごめんなさい。 ボク・・・じゃない、わたし幅跳びやってるんです」
「む・・そっか、残念。 いい戦力になりそうだったんだけどなぁ」
ごめんね、お姉さん。
ボク、幅跳びがスキなの。
「んじゃ、引き止めて悪かったね。 気が向いたらオレんとこ来て見て。
コートなら大体開いてるから、息抜きにでもやりに来るといいよ」
「あ、はい、有り難うございます」
「じゃね〜」
体育館の方に駆けて行く。
今の人・・・・自分のこと、オレって・・・言ってたな・・。
あ、いけない、練習遅れちゃう。
グランドの角、砂場の方に行こうとすると――。
「なお〜」
道路の方からボクを呼ぶ声。 この声は――。
「なおくんっ」
「よ、なお。 今から練習か?」
「うんっ。 ねね、なおくんはどうしたの? 学校終わったの?」
「ああ、試験中だから早めに終わったんだ」
「そ〜なんだ〜」
この人がボクのお兄ちゃん、尚登。
車で20分くらいのところに通ってる高校二年生なんだよ。
背はボクよりずっと高くてサッカー部。 勉強は・・・・まぁ普通くらい、かな?
それで・・・ボクの大好きなお兄ちゃんなんだ♪
- 723 :3:地獄極楽SS :05/02/28 04:35:12 ID:4QHPzMiZ
- 「一緒に帰ろうかと思ったけど、無理か」
「ん〜・・・そうだね〜」
「何そんなにへこんでんだよ」
「だってぇ・・・折角一緒に帰れたかも知れなかったのにぃ・・」
なおくんと一緒に学校通えたのは、ボクが一年生でなおくんが六年生だった一年間だけ。
しかも帰りの時間なんて滅多に合わないから、一緒に帰れたことなんて・・・・えと、全部で四回しかないや。
「そんなんでへこむか、普通? ま、それじゃあ帰りは遅いんだな?」
「ん、多分ね」
「んじゃ、俺は商店街でしばらくブラブラしてから帰るわ」
「またゲーム?」
「だはは、起き上がり大門の悪夢、再びだ」
「なにそれ?」
「お前は分かんなくていいよ。 とにかく、なんかあったら携帯に入れてくれ」
「ん、分かったよ」
「じゃ、頑張れよ」
「うん、ボクがんばっちゃう!」
「な〜お〜?」
「あ・・・・えへへ、わたし、がんばるねっ」
「うむ、精進するがよいぞ。 じゃな」
「気を付けてね〜」
後姿を見送る。 あ〜・・・我が兄ながら、かっこいいなぁ・・・・。
後姿もいいんだよねぇ・・・。
「あっ、練習!!」
- 724 :4:臨時コーチSS :05/02/28 04:36:16 ID:4QHPzMiZ
- 急いで砂場に駆ける。
あれ? 洋介さんがいない?
きょろきょろ・・・・あ、いた。
「よ〜すけさ〜ん、なにしてるの〜? こっちだよ〜?」
ボクを見付けた洋介さんが、ちょっと早歩きでこっちに来る。
「洋介さん、遅刻?」
「違うよ。 素直ちゃん、話聞いてないでしょ?」
「え?」
「俺がコーチ出来るのは昨日までだって言ったろ?」
「え・・・・ウソーっ?!」
「あのねぇ・・・もともと十日間だけの約束でしょ?」
「あ・・・そうだったかも」
「もうテスト期間も終わりだから、時間も合わないしね」
「洋介さんの学校は今日で終わりなんだ・・」
「そう。 今日はちょっと用事があるしね。 だから、今日の練習はなし」
「ええ〜? ボ・・わたし、一人でも練習出来るよ〜」
「駄目。 一人で練習なんてやらせられないよ。
怪我したら『特別に面倒見てくれ』って千葉先生に言われた俺の立場がないでしょ。
もともと学校にも無理言ってるみたいだし」
- 725 :5:大会前SS :05/02/28 04:37:17 ID:4QHPzMiZ
- 「でもぉ・・・・」
「それに、その格好で跳ぶ気?」
「え・・・あ、着替え忘れてた」
スカートのままだったよ。
「コレは着替えればいいでしょっ。 それより練習させてよぉ」
「ダダこねないでよ・・・なんでそんなに跳びたいのさ?」
「それは・・・幅跳び、スキだし」
「それだけ?」
「今度の大会で、勝ちたいから・・」
「なんでさ?」
「その・・・・お兄ちゃんに・・・幅跳び、中学校いっても続けていいって言ってもらいたいから」
「ふ〜む・・・・お兄さん、幅跳び反対か?」
「その・・・女の子らしくしろって、いつも言ってるから」
「そうか・・・。 なんにしろ、今日はナシだ」
「そんな〜」
「体休めるのも練習のうちだぞ」
「う〜・・・・うん」
「よし。 それじゃな」
「は〜い、さよなら〜」
- 726 :6:忍び込みSS :05/02/28 04:38:26 ID:4QHPzMiZ
- いきなり暇になってしまいました。
なんにもすることがないから家に帰っちゃいます。
「ただいま〜」
誰も居ない家に鍵を開けて入ります。
用心のために鍵をかけておきます。
茶の間にランドセルを降ろして一呼吸置きます。
ん〜・・・なおくんもいないしどーしよっかなぁ。
ちょっとゲームケースを漁ってみます。
「・・・・格闘ゲームと、サッカーゲームばっかり」
なおくんの趣味です。
ボクは格闘ゲームやらないし、サッカーゲームだって一人じゃやらないので困りものです。
「なおく〜ん、は〜やくかえってこ〜いっ」
こんな時間がもったいないです。
一分一秒、なおくんと遊んでたいです。
今、なおくんは居ません。 ボク一人です。
「なおく〜ん・・・さびしいよぉ・・・・」
一人・・・しょうがないから一人で何か楽しいことを探しましょう。
一人・・・一人でするもの・・・・一人じゃなきゃ出来ない・・なおくんがいたら出来ないこと・・・・。
「あ・・・・」
一個、浮かびました。
「なおくんのお部屋・・・・最近入ってないなぁ・・・・・」
あ、でも駄目駄目。 勝手にお部屋入るなんて・・・・。
でも・・ちょっと気になっちゃうよね・・・・・でも駄目だもん。
「あ・・・ボクの漫画・・一冊返してもらってないや・・・・」
・・・・・・なんか、急に読みたくなった・・・・ような気がするな〜。
「返してもらいに行くだけ・・・・だよ?」
そうだよ。 早く返してくれないのが悪いんだもん。
- 727 :7:ガサ入れSS :05/02/28 04:39:41 ID:4QHPzMiZ
- こんこん。
「入るよ〜・・・」
返事がないのが分かっていても、やっぱりノックとかしてしまう。
がちゃ――。
あ、以外に片付いてる・・・・。
ちょっと前よりキレイになったお部屋。
壁にはサッカー選手のポスターが何枚か。
それと――なおくんのにおい。
あれ? なんかどきどきしてきちゃった・・・・。
「ま、漫画・・・どこだろ?」
あわてて辺りを見る。
「ないなー・・・本棚?」
上から見てって・・・・しゃがんで下の段を見る。
雑誌だね。 じゃあ違うね。
「どこかなー・・・ふう」
ベッドに腰掛ける。
ベッド・・・なおくんの、ベッド。
なおくんがいつも寝てるベッド・・・・・。
あ、あれ? またどきどきしてきちゃった・・・・。
なおくんのベッド・・・・・。
ぽふっ。
ちょっと寝転がってみる。
「なおくん・・・・お兄ちゃんのにおい・・・・」
どうしよう・・・・・心臓がばくばくいってる・・。
でも、やな気分じゃない・・・もっとこうしてたい・・・・。
「なおくん・・・・」
ころんと転がってみる。
あれ?
右腕に異物感・・・・何コレ?
掛け布団をめくってみる。 本・・・・雑誌だ。
- 728 :8:妹が見付けちゃう本といえばSS :05/02/28 04:40:45 ID:4QHPzMiZ
- 「も〜、なおくんてば、ちゃんと本棚に戻しとかなきゃ駄目だよ〜?」
何となく、ぺらぺらとめくってみる。
「・・・・・・・あれ?」
なんか・・・・コレって・・・。
「えっちな・・・・本?」
女の人が・・裸で・・・・わぁ、男の人もっ?!
「わぁー、わぁー、なにこれなにこれなにこれっ!?」
ばん、と閉じる。
「も、も、もお! なおくんてば、こんなえっちな本読んでたんだね!」
ボクのことお部屋に入れなくなったのはこーいうことなんだねっ!
む〜、なんか頭にきちゃうよ。
こんな・・こんな本なんかに・・・・こんな・・・・・・・・・。
ちら、っと見る。 表紙からじゃ、とてもあんな中身は予想出来ないよ。
「こ、こんな・・・こんな、えっちな本・・・・なおくん、読んでるんだね・・・」
ぺらっ・・・・・ぺらっ・・・・・。
あ、あれ? ボク、なにしてるんだろ?
そ、そんな、じっくり読んじゃってなんか・・・・わ・・・何コレ・・・?
読み進めるうちに、気になる単語で手が止まる。
「お兄ちゃん・・・・」
兄と妹の、禁断の・・・・・・・・き、禁断の、愛・・・・。
お兄ちゃん・・・・なおくんと・・・ボク・・・。 ボ、ボクとなおくんが・・・。
目を閉じて、想像してみる。
恋人になった、なおくんとボク・・・・。
・・・・・またどきどきしてきたよ・・・もっと、もっとどきどき・・・・したい・・。
ボクは夢中になってその妄想を追いかけていった―――。
- 729 :9:寝起きSS :05/02/28 04:41:54 ID:4QHPzMiZ
- 「んう・・・・?」
いつの間にか・・・寝てたんだ・・。
う〜、すごくいい夢だった気がするのに・・・思い出せないや。
ちょっと寒い。 身を縮こまらせる。
とんとんとんとん・・・・階段を登る音。
誰か帰ってきたのかな?
がちゃ―――。
「あれ・・・・なお? 帰ってたのか? ってかなんで俺の部屋に?」
あ・・・・わ、忘れてたっ。 ここ、なおくんのお部屋だよう!
「あ、ご、ごめん、まん、漫画、取り来たら、その、寝ちゃってっ」
「ん、陸上で疲れてたんだな」
「あの・・・・怒った?」
「なんでさ? 疲れてたんだろ? 仕方ないさ」
あ・・・なおくん優しい・・・。
「い、今起きるね・・・」
「ん? 寝ててもいいぞ?」
「そ、そんな訳にも・・・」
ゆっくり起き上がる。
「ん? なお、なに抱えてんだ?」
「え?」
腕を見る。
大事そうに抱きしめられた雑誌が一冊。
あれ・・・コレって・・・・。
離してみる。
「うあっっ!!? そ、それはっ!!??」
「えっちな・・・本」
え・・・・ボ、ボク、えっちな本を大事そうに抱えて寝てたのっ!?
や、やだぁっ。
- 730 :10:追いかけっこSS :05/02/28 04:44:15 ID:4QHPzMiZ
- 「なななおくん、ごめんなさいっ! ボ、ボク、そんな、その、偶然・・・じゃなくて、そのっ」
言葉が上手く繋がらないよっ。
「そ、その・・・・あう〜っっ」
もう逃げちゃうよ、こんなの〜っっ!!
「あ、コラ、置いてけソレ!!」
「あうぅ〜、あうぅ〜っ」
なおくんのばかっ、なおくんがぜ〜んぶ悪いんだもんっ!
か、顔が真っ赤だよ〜っ!
「ま、待てぇ、なお!」
「ふああっ!? 何で追っかけてくるのぉ?!」
い、今なおくんの顔見たら、顔見たらっ!!
顔がぐんぐん熱くなってくのが自分でも・・・・やぁっ!!
「そ、その本返せってば!」
「やぁ、こ、来ないでよぉっ」
「待てぇ、このっ!」
「来ないでぇ、来ないでってば、なおくんのばかぁ〜〜〜っっっ!!!」
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