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[第四弾]妹に言われたいセリフ
- 615 :前スレ921 :05/02/20 19:50:53 ID:Lep92P5F
- 幻想的な風景。
まるで満天の星空の中に舞い降りたような、とても綺麗な風景。
気付いた時にはそこに居た。
指先に触れていた淡い光―――かけがえのない思い出
淡い光―――それは記憶
兄との思い出……
胸に空いた気持ちは消えていた。
しかし何か足りない………
とても大切なもの………
記憶の中に居ても
ここには居ない兄
瞼が熱い……
瞼の熱は液体となり少女の頬を伝う
―――お兄ちゃん―――
返事など来るはずはない
液体が雫となり頬からこぼれ落ちる
そして地面へ―――
『―――夢亜―――』
- 616 :前スレ921 :05/02/20 19:56:39 ID:Lep92P5F
- 聞こえるはずのない声
少女は叫ぶ
『お兄ちゃん!!』
少女の瞳から大粒の涙がこぼれた。
―――その瞬間
光達が騒ぎだす
強風に流されるように私の周りを飛び交う
光達は重なり、次第に大きくなってゆく
いつしか光はひとつになり少女を包む
何故だろう
暖かい
心地良い
同時に強い眠気が訪れる
意識が薄れていく―――
- 617 :前スレ921 :05/02/20 19:58:38 ID:Lep92P5F
- ………暖かい。
あの光だろうか……?
―――
何か聞こえる……
「夢亜……夢亜……っ」
兄の声。
重い瞼をゆっくりと開く。
白い天井が見える。
「夢亜……」
兄の声が震えている。
「……どうしたの……?」
突然、手が濡れた。
ゆっくりと頭を動かし兄を見る。
「夢亜……良かった……」
泣いている……あの兄が……
- 618 :前スレ921 :05/02/20 20:00:04 ID:Lep92P5F
- 何故かわからない……
「お兄ちゃん……泣かないで……」
突然兄に抱き締められる。
「夢亜ぁ……」
「お兄ちゃん、私ね、夢を見てたの。
お兄ちゃんと星を見た時の夢―――」
ここが病院だという事
私が事故にあったという事を知るのはこの後だった。
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0ch BBS 2004-10-30