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[第二弾]妹に言われたいセリフ

823 :NO.8 :03/02/14 18:27 ID:???
712氏。素晴らしいです。萌え萌えですね。
あああ、私の今回のはさっぱり萌えなくてダメダメです。
次があれば、今度こそ萌え萌えの文章にしたいです。
では、最後の悪あがき行ってみます。

結局、数日して妹の風邪はすっかり良くなった。
買い物に行ったときに、風邪薬を買ってきたのだが、それ効いたのか、
それともあの日の高熱が一番の山場だったのか。
とにかく、治って良かったと思う。
流石に40度の高熱を出したときは驚いたが・・・。

そして数日後。
「お兄ちゃん。お風呂沸いたよ〜」
「おう。入るわ」
自分の部屋で勉強をしていた俺に、妹から声がかかる。

824 :NO.8 :03/02/14 18:28 ID:???
「あのっ、お兄ちゃん・・・」
茶の間を通り過ぎようとしたところ、妹に声をかけられた。
「ん?どうした?」
「ホントはね、バレンタインにチョコをあげようと思っていたんだけど、
 風邪を引いちゃって、あげられなかったから、ホワイトデーこそは・・・」
バレンタインにチョコレートを作れなかったことをかなり気にしていた様子だ。
俺はふと笑って、妹の頭に手を乗せ、ぽんぽんと軽く叩いてやった。
「ああ、楽しみにしているよ。ところで、俺があげたアレは美味しかったか?」
「うん。もうすっごく美味しかった。今度作り方を教えてね」
「ああ、良いぞ。あれは簡単だから誰でも出来るしな」
実際、妹が甘党で良かったと思う。
甘いものがあまり得意でない俺は、アレを食べると胸焼けがしてくるくらいだ。
「じゃあ、ホワイトデーは楽しみにしていてね」
「おう。期待して待っているからな」
そう言ってまた頭をぽんぽんと叩く。
妹は目を細め、懐かしそうに言った。
「昔は私に何かあると、お兄ちゃんは私の頭を優しく叩いてくれたよね」
「そうだったっけ?あんまり覚えていないや」
「うん、何だかとても懐かしい・・・」
「そ、そうか。いくらでもやってやるぞ。それ」
そう言って妹の頭をくしゃくしゃと撫でる。
くすぐったそうな顔をしながらも、妹は反論した。
「もう〜。髪型が崩れるよ。止めてよ〜」
あれは照れている証拠だ。
「おう。じゃあ俺は風呂に入るからな。洗い物は任せたぞ」
「うん。お任せだよ」
「お米はお兄ちゃんが洗ってね」
「おう」

825 :NO.8 :03/02/14 18:29 ID:???
ざばー
今日はお湯を入れすぎてしまったようだ。
俺が浴槽に入るとアルキメデスの原理でお湯があふれ出る。
しかし、浴槽に浸かると、疲れが取れる気がする。
実際は風呂に入るというのは結構体力を使うのだが・・・。
だから、風邪の人間は湯冷めする事も考慮に入れて、風呂に入れないのだ。
「ふぅ〜。やれやれ・・・」
風呂のなかでは声が響く。鼻歌を歌いたくなってきた。
その時、ガラガラと脱衣所を開ける音がした。
「お兄ちゃん〜?」
妹から声がかかる。
どうせ、脱衣所の何かを取りに来たのだろう。
だから、俺が浴室から出て行かないように。と言うことだろう。
だが、妹はいつまでも脱衣所から出ていかない。
どうしたのだろうと思ったとき、妹の声が聞こえた。
「ちょっと開けるけど、いい?」
こっちはちょっとじゃないほど焦った。何せ浴槽のなかでリラックス中だったからだ。
「待った!30秒待て!」
「うん」
30秒はかかっていなかっただろうが、俺は用意をして「いいぞ」と声をかけた。


826 :NO.8 :03/02/14 18:30 ID:???
がちゃりと音がして浴室のドアが開く。
寒い空気が流れ込んでくる。
妹の顔はやや逆光気味になっているため、あまりよく見えない。
だが、何か顔が赤い感じがした。
そして、少し視点を下にずらした時、俺は驚きのあまり目玉が飛び出たかと思った。
妹はバスタオル一枚で立っていたのだ。
「お前!何やって・・・」
「昔みたいに、一緒にお風呂に入りたくなって・・・。ダメ?」
「ダメ・・・?ってお前なぁ」
溜め息を吐く俺。だが、それをどう取ったのか、妹は浴室に入り込んできた。
「お兄ちゃん、この前私の裸見たんでしょ?
 だったらそんなに恥ずかしがること無いじゃない」
 それにホラ、ちょっと違う形のバレンタインプレゼントだよ。目の保養にどう?」
「それとこれとは話が違うだろう・・・。
 それにお前はホワイトデーに何か作るとさっき言っていただろう」
あまり広くない浴室は、2人も入ると狭く感じる。
「別にお風呂に一緒に入るくらい・・・ダメ?昔はよく入っていたでしょ?」
「昔は昔、今は今だろう。年齢ってものを考えろよ」
「兄妹で一緒にお風呂に入っちゃいけない法律は無いよ?」
「そりゃそうだが・・・」
「兄妹だもん。良いじゃない。
 それとも何?私は無いけど、お兄ちゃんは私と入って何か問題でもあるの?」
「・・・・・」

827 :NO.8 :03/02/14 18:32 ID:???
このままではどうしようもない。
妹はなかなかに頑固だ。一度言い出したことは曲げない性格だ。
この状況を解決する方法を考える。1秒以内に閃いた。
俺は風呂から出ていこうとして、ドアを開ける。
「・・・出る」
「えっ?」
だが、ふと妹の心境も考えてみた。
俺ですらこんなにも恥ずかしいのだ。
口ではあの様に言っているが、妹はもっと恥ずかしいに違いない。
恥ずかしさを耐えて来た妹のことを考えると、ふと心が緩んだ。
暫く葛藤の時間が過ぎる。
いい加減、寒くなってきたところで、結論を出した。
「・・・ふぅ、仕方がないな。今日だけだぞ」
溜め息を吐きながら言う。
「ホント!やった〜」
そう言って両手を上に上げる妹。
そしてその動作で、肩の所の結び目が緩まったのか、
妹の体を隠していたバスタオルがはらりと落ちた。

828 :NO.8 :03/02/14 18:36 ID:???
お互い無言で時間が過ぎる。
妹はまだ両手を上に上げたまま、固まっている。
無論、下に水着などを着込んでいるわけではなかった。
それこそ、一糸纏わぬ姿だった。
暫くして、俺は、ぽかんとだらしなく口を開けていた事に気づく。
取りあえず、バスタオルを拾おうとして、俺が立ち上がる。
そして、立ち上がるときに確かめたにも関わらず、
お約束の如く、俺の腰のタオルも落ちた。

「「あは・・あはははは・・・」」
2人の乾いた笑い声が浴室に響く。

その後、兄妹は昔のように体や髪を洗い合って、
『仲良く』風呂に入ったが、その詳しくはまた別の話。


と言うわけでこれで本当に終了です。
何か、見返してみると全然バレンタインと関係ないですね・・・。
ちょっとシリアスものを書こうと思ったのが間違いの始まりだったのかも知れませんね。
次は、もっと精進します。
やはり、リアル妹との生活をモチーフにすると萌えがあまり無いですね・・・。
私は、リアル妹のパシリとなっている情けない兄貴ですから・・・(w

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0ch BBS 2004-10-30