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夏目房之介さんスレッドver.4
- 618 :ああっ名無しさまっ :2000/11/11(土) 23:19
- >>610 僕の分析は基本的にしくみを理解するためのもので
んにゃ(川原泉風)。これだけで、教科書一冊できますよ。
文学の世界における、「注釈本」をお忘れではないですか。本文とは別の
スペースがあって、用語の解説とか、現代語訳とかが書いてあるという。
すでに「手塚治虫はどこにいる」などで、夏目さんは途中に模写やコミックス
の絵を挟む、ということをしてらっしゃいますが、主と従を、逆にするんです。
あくまで主役を漫画にして、夏目さんの視点を従卒にする。
そうすると、読者としては、実際と理論が両方、同時に目にできるわけで、
こういう本がもしできたなら、なんらかのテキストとしては、じゅうぶん耐え
うると思います。
教科書なんて、たたき台なんだから、どんなもんだっていいんですよ。
上に書いた形式のテキストの例としては、立原道造っていう詩人の、詩集と
用語解説の本が、「立原道造詩集」という題で、明治書院から出てます。
これは、もともと、研究書の一つなんですけど、解説がいいんです。
立原の詩は、抽象的な言葉の羅列と独特の様式美で、わかりにくいんですが、
作者の創作時の心理状態や、用語の意味を精密に追っかけた解説のおかげで、
詩をより読み込むことができるようになってます。
畑違いもはなはだしいんですが、個人的には読み物としても面白かったので、
一応、オススメしておきますです。
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0ch BBS 2004-10-30