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夏目房之介さんスレッドver.4

556 :538です。 :2000/11/09(木) 22:52
>>539
エイゼンシュタインは俳句からインスパイアされて考えたって知ってた?

知らなかったです!!(\゜ε゜/)ビックリ
つまり、小林一茶が、乳母車や石のライオンに化けたってわけですか?
日本の文化もなかなか捨てたモンじゃあないですねえ。
字幕(セリフ)と画像(ストーリー)の関係については、「手塚どこ」で
夏目さんが指摘されていた、コマを一種の単位と見なすことで生まれる遊び
(コマとコマの間を柱に見立てたり、変形させたりする)と同じ経過があった
のではないかと思ったんです。
コマの間に生じるすき間をコマと同格の存在として扱うことで、コマが単なる
枠という役目を越えて、生き物のように変化を起こしたように、初めは映画の
セリフとストーリーは、音声再生の手だてがない、という物理的な理由で分離
させられていたはずだったのが、それが方法として定着したことで、セリフと
ストーリーを個別の物として認識することにつながったのではないか。
字幕の背後が映像と違うことを観客に知らせるために、字幕の背後はたいてい
黒い画面になっています。これを紙の上で表現するには、絵とセリフを一つの
画面上で、それぞれ個別のものとして、分離して描かなくてはならない。
つまり、字幕用の黒い背景と、フキダシは、画像や絵と違う次元のものを伝え
るための手段なのではないか、と。

たびたび長くてごめんなさい。
前のコメントで覚えたての映画論が嬉しくて長々書いてしまいましたが、やは
り夏目さんはちゃんと映画の歴史も追っかけてらしたんですね。
エイゼンシュタインの情報、おもしろかったです。ありがとうございました。

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