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[第二弾]妹に言われたいセリフ

732 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
「お〜い。お兄ちゃ〜ん、起きてよ〜」
妹の声で目が覚めた
「珍しいな、いつもは俺のほうが早いのに…」
「ねぇ、お兄ちゃん。お兄ちゃんはどうして私の横で寝てたの?」
「え…それは…」
「まさか…お兄ちゃん、私にえっちな事を…?」
「やってない!」
「ムキになるところが怪しいな〜。そういえば私のムネも小さくなってるよ〜?」
「元々その大きさだろうが!」
「何もしてないんだったら。エロエロなお兄ちゃんは一体私の横で何をやってたの〜?」
「いや、その…俺が風呂から出たらお前が寝てたから…ここに連れて来て俺もここで寝た…これでいいか?」
「そうじゃなくて〜!どうしてここで寝たのかを聞いてるんだよ〜?」
「理由なんか無い、眠かったから寝た。それだけだ」
「じゃあ…今日のところはお兄ちゃんがえっちだったってことで許してあげるよ」
「どうしてそうなるんだよ!」
「ウソウソ、冗談だよ。そんなに怒らなくってもいいのに〜」
妹はそう言って軽く頬を膨らませた。
「でもね…私、嬉しかったよ♪実は昨日、お風呂のところでお兄ちゃんを待ってたんだ♪」
妹は微笑みながら、俺に昨日の夜の記憶を話し始める
「で、そこで寝ちゃったんだけど…。夢の中でお兄ちゃんが『一緒に寝てやる』って誘ってくれて…
 それで朝起きたらお兄ちゃんが隣で寝ているからビックリしちゃった」
…何も言えなくなってしまった…
「でも最初はお兄ちゃんと寝ている夢だったんだけどなぁ…順番がおかしいよね?」
「…」
「…お兄ちゃん…?お〜い、お兄ちゃん?にぃ!兄貴!兄や!…何でもいいから返事してよ〜!」
「ああ…何?」
「…無視するなんて酷いんじゃない?」
「…さ〜て、朝飯だ!」
俺は適当に話をすり替えて、部屋を後にした

733 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
午前中は妹の勉強で半日を費やしてしまった。
妹の学力の程はと言うと…酷すぎる。
公式や文法だけでなく常識すら怪しいのだ…
「ふぅ…疲れた…」
「お疲れ様♪」
「そういえば…テスト明日だったよな?自信の程は?」
「ん〜、全然…」
「おいおい…大丈夫かよ?」
その言葉に反応して、妹がニヤッと笑った
「お兄ちゃんが、一緒にお風呂に入ってくれたら、きっとテストもよく出来るよ♪」
「断る」
「え〜?何で〜?私がテストダメでもいいの〜?」
「俺には関係ない…」
「そんな酷いこと言わないでよ〜、私とお風呂に入るだけだよ?何がそんなに嫌なの〜?」
「全てだ…」
「…お兄ちゃんは私のこと嫌いなの…?」
妹は泣きそうな声を出す。まぁ、演技なのは分かっているが…
…しかし、困ったぞ。この状況では…
1.「しょうがないな…」といつか妹に負けて一緒にお風呂
2.「やだぁ!絶対、お兄ちゃんとお風呂に入る!」と無理矢理一緒にお風呂
のどちらかだ。
どちらにしろ俺の望むべきところではない。仕方ないな…
「………腹減った…」
俺はポツリと呟く
「そういえば、もう十二時過ぎて…って、そうじゃな〜い!」
「たまには、外飯でもするか!よし行くぞ!」
「あ〜、話をすり替えるなんてズルイよ〜!」
「さーて行くか」
「あ、待ってよ〜」
俺はかなり強引に妹を外へ連れ出し、お昼時の町を歩き出した

734 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
「何が食べたい?奢ってやるから遠慮なく言ってみろ」
商店街を歩きながら俺は妹に尋ねる
「何でも…いいよ…」
と言いながらも、妹の目はある一点に釘付けになっている。
「もう一度聞くぞ。『遠慮なく言ってみろ』」
「え〜と…あのお店…。でも…違うところでいいよ…。お兄ちゃんにムリさせちゃ悪いから…」
「よし…そこに決定。行くぞ」
「でも…高いよ…?だから…やめようよ…」
「…お前のためじゃない。俺がそこに行きたいから行くだけだ…」
「…お兄ちゃん…ありがとう!」
「…さあ行こう、腹も減ったしな」
と言って動き出す俺の腕に何か暖かいものが触れた
「お兄ちゃん、手を繋いで歩こう?」
「…まったく…最近妙に積極的じゃないか?」
「いいじゃない♪たまには昔みたいに…ね♪」
「ったく…、今日だけだからな…」
差し出された俺の手を、妹は小さな手で軽く握る。
そして、再び歩き出した俺を妹が止めた
「ねぇ、お兄ちゃん。顔、真っ赤だよ?」
「…黙ってろ!」
「冷たいなぁ、折角可愛い妹が手を繋いであげてるって言うのにぃ!」
俺たちはそんな話をしながら、レストランに向かう。
二人の手は触れる程度だが結ばれていた。

735 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
「ねぇ、お兄ちゃん♪お料理とっても美味しかったね♪」
帰り道、二人で並んで歩く。
俺の隣から発する声は何時に無く弾んでいた。
「…そうだな」
「また一緒に来たいね♪」
「今度は、俺とじゃなくて彼氏と行けよ…」
「今度も…だよ、お兄ちゃん」
「ん?何か言ったか?」
「なんでもないよ♪」
そう言って、俺の腕に抱きつく
「バッ…バカ!止めろ!」
妹を振り払い、怒鳴る
「何で〜?理由を聞かせてよ〜」
「ダメと言ったらダメだ。俺は腕なんか組まん!」
「もういいよ〜。勝手にやらせてもらうから〜」
そういって再度抱きついてくる妹。
さっきよりも力が強く簡単には振り払えなかった。
「ねぇ、お兄ちゃん、恥ずかしいでしょ?」
「…そう思うのなら放してくれ…」
「やだよ〜。真っ赤になったお兄ちゃんも可愛い〜!」
「兄をからかうなよ…」
「ほらほら、私のムネがお兄ちゃんの腕に当って…キャー!お兄ちゃんのえっちぃ!何考えてるの〜?」
「…少しは黙って歩け!」
「まったく、嬉しいくせにぃ!」
傍から見たら、カップルに間違われそうな二人だった…

736 :712 :03/01/16 21:33 ID:???
「う…朝か…」
俺は大きな欠伸をして布団から這い出る。
時計を見ると…少し遅い。
「アイツは…まだ起きていないのか…。まぁ昨日、一人で遅くまで勉強してたみたいだからな…」
俺は少し迷ったが妹を起こしてやることにした。
手早く着替えを済ませ妹の部屋に向かう。
「おい、起きろ。遅刻するぞ。」
「お兄ちゃん…あと五…」
「五分も待ってられるか…早く起きろ」
「あと五時間…」
俺は無言で引っぱたく
「痛!何するのよ〜?」
「おはよう。目ぇ覚めたか?」
「…おはようのキスは…?」
「いいかげんにしろ…」
また妹を叩く
「痛!何よ〜、冗談だよ〜」
「…アホな事やってないで、早く準備しろよ…」
妹は起き上がるとジッと俺のほうを見る
「何だよ?」
「着替えるから…出てってよぉ…」
「ああ、すまんな…。先に飯食ってるぞ…」
「うん。すぐ行くね♪」
足早に妹の部屋を出る。
「アイツ…冗談キツイぞ…」
そんな愚痴をこぼしながら、俺は妹の分の朝食も準備してやるのだった…

737 :712 :03/01/16 21:34 ID:???
それからいつもと変わらない生活が一日過ぎ、二日過ぎ…そしてまた土曜日の夜が巡り来た。
「ジャ〜ン!」
妹が五枚の紙を俺に見せる。
「ん?テストか?」
「うん。よく見てよ〜」
「どれ…78点、65点、70点、68点、83点…おお、よく出来たじゃないか…」
「そうでしょ〜♪」
「まぁ、お前がここまでやれたのも俺のおか…」
「お兄ちゃん!」
「ん?何だ?……!!」
全ては一瞬だった。
俺が振り向くと同時に迫ってくる妹の顔。そして…唇にやわらかい感触。
「ぷはぁ…お兄ちゃんとキス…しちゃった…」
「ババババ…バカヤロウ!何するんだ!」
「エヘヘ…だってお兄ちゃん、何でも言うこと聞くって言ったでしょ?」
「そういう問題じゃない!」
「まったく…顔を真っ赤にしちゃって…見てるこっちが恥ずかしいよぉ」
「そりゃ…こんなこと…初めてだったから…」
「でも…お兄ちゃん、嬉しそうだよ?」
「嬉しい嬉しくないは関係ない。俺たちは兄妹なんだぞ!分かってるのか?」
「妹だからってお兄ちゃんとキスしちゃいけないの〜?それはおかしいよ〜!」
「そもそも、何でこんなことすんだよ!」

「決まってるじゃない…。お兄ちゃんのことが大好きだから…だよ♥」

普通ならば、ここで抱きしめたり、キスなどをすべきところなのだろうが…

でも俺は今の生活が好きだから…
…『恋人』であることを望むコイツには悪いが、俺はこのままコイツと『兄妹』でいよう…と思う…

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0ch BBS 2004-10-30