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[第二弾]妹に言われたいセリフ

671 :NO.8 :02/12/21 10:06 ID:???
色々書き直し・書き足しをしていたら遅くなりました。
手直しをしても、この程度ですが・・・。

「よーし、どっちが多く食べられるか、競争しようじゃないか」
唐突に俺はそんな事を切り出した。
無論、相手は妹ではなく、バクバクと食べ続けているアイツだ。
「俺はお前には負けんぞ。勝ってみせる」
「・・・・・」
「おお、そうだ。辞退するなら今の内だぞ。俺に勝てないことを悟ったら、
 今のうちに戦いを放棄した方が良いだろう。恥をかくだけだしな」
「・・・・・」
いくら言っても返事がない。俺の言葉は無視されているのだろうか?
「あのー、もしもし?今の俺の話、聞いていました?」
「・・・・・」
腰を低くして訊ねてみるが、やはり返答は無し。
「チッ、都合が悪いときはだんまりか。いいよいいよ。俺の不戦勝だな」
そう言って再度食べようとしたとき、勢いよくアイツが立ち上がった。
「その挑戦。受けて立とうじゃないの!」
「つーか、なんでお前は今まで俺のことを無視し続けていたんだよ?」
冷静に突っ込む俺だが、アイツはそれを無視して話を続けた。
「アタシに大食いで挑もうとはいい度胸よ。負けるのはどっちか、見せてあげるわ」
とにかく、相手もやる気は満々の模様だ。
心おきなく戦えるというもの。
「ふふん。そのセリフは俺に勝ってから言うんだな」
「アンタなんか瞬殺よ、瞬殺」

こうして、俺とアイツの大食い対決が始まった。
ちなみに、妹はと言うとこうなることを予想していたのか、何も言わなかった。
考えれば、何かあれば俺とアイツは昔から大食い対決をしていたなぁと、
昔のことをふと思い出したりしていた。

672 :NO.8 :02/12/21 10:10 ID:???
で、勝負を始めたわけだが・・・。
結局、アイツが4杯目を先に食べ始め、俺も続いて4杯目を食べようとした時、
炊飯器の中にご飯が無いことに気がついた。
アイツの方をみるとニヤリと笑っていやがる。確信犯だ。
「おい、これじゃ勝負にならないぞ。公平な勝負を要求する!」
「そこまでは面倒見切れないわよ。ふふっ」
さも『勝ったり』と言う顔をしていやがる。
「チッ・・・仕方無いか・・・」
ご飯がない以上、食べ続けることは出来ない。
仕方なしに、俺は勝負を諦めた。
「アタシの勝ちね。やーい、男のくせに弱いぞ〜」
何やらヤジを飛ばしてきているが、無視する。
それにしても『男のくせに』と言うのは男に対する差別用語だと思うのは俺だけか?
などと場違いなことまで考えていた。



673 :NO.8 :02/12/21 10:13 ID:???
ふてくされて椅子に座ると、妹が声をかけてきた。
「まあ、お兄ちゃんもそんなに怒らないで、ね?
 別に勝負に負けたって、何にも悪いことは無いんだし。別に良いじゃない」
「そりゃあそうだけどな。けど、勝負に負けるというのは悔しいんだよ」
「まあ、そりゃあ勝負は勝った方が良いけどね。あ、ちょっと動かないで」
妹は俺の顔の方に指を伸ばす。
俺の唇の下に触れ、そこにあった何かを取った。
「うん、取れたよ。落ち着いて食べないからこうなるんだよ」
そう言って妹は指先についたご飯粒を食べた。
「ああ、済まんな」
俺が例を言うとアイツが茶化してきた。
「あーあ。兄妹にしてはお熱いもので」
俺と妹も負けじと返す。
「いいだろう?兄妹仲良いんだから」
じとーっと俺の方を睨むアイツ。
「そうだよ。私、お兄ちゃん大好きだもん」
「おう。俺も妹が大好きだ。こんな理想的な兄弟関係はないぞ」
妹と俺がそう言うと、アイツは一瞬だけ寂しそうな顔をした後、笑顔になった。
「昔っからアンタ達は仲良いもんね・・・」

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0ch BBS 2004-10-30