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思い出に残る食事
- 731 :名無しさん :2000/06/06(火) 19:40
- 子供が幼稚園の時、インフルエンザウィルスによる「急性脳症」にかかった。
担当医から「脳圧が高くて脳波はほとんど反応してない。植物状態か死亡のケース
も多い。助かったとしても重度の脳障害が残る場合もある。」と宣告され、
すぐに親族を呼ぶように言われて動転した。
意識のない長男は、ベッドに横になったまま身動きひとつとれなかった。
入院中付き添いをしていた私に夫が差し入れをしてくれたけれど何も食べる気になれなかった。
でも私まで倒れたらだめだと思って無理やり押し込んだ。
好物を食べても全く味がしなかった。私の感覚も麻痺したみたいだった。
やっと意識不明の状態を脱して、少しずつ流動食を与えられるようになった。
表情や反応のない長男にほんの少しのオモユを口にいれる。反射で飲みこんでいる
ので「食事」というよりは機械的な作業のような感覚に似ていた。
元気だった頃大好きだった「コーンポタージュ」を少し入れてもいいかと担当医に
相談してオモユに入れてあげてみる。
1口目、、、2口目、、、、3口目をあげた時、長男の口元がちょっぴり動いた。
かすかだったけれど、笑ってくれた。脳症になってから初めての反応だった。
「おいしかったんだ。良かったね。」涙がとまらなかった。
私も残りのコーンポタージュを飲んでみた。おいしかった。
1か月ぶりで味覚が戻ってきた。
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0ch BBS 2004-10-30